南京へ行ってきました。上海から中国版新幹線で。その報告を書こうと思ったら、本日、中国新幹線の脱線事故が報じられました。何というタイミング!?!?
中国の新幹線は、確かに日本のハヤテそっくりの外観。中国は独自の技術として発展させたと主張しているが、コピー天国の国柄だから誰も信じないでしょう。街にはコピーのブランド品やコピーDVDがあふれています。そもそも中国人にはコピーすることに罪悪感が無い。かっこいい外国のマークを付けて何が悪いのって感じ。コピーするなって言われる事の方が不思議に思えるのでしょう。
コピー問題のほか、安全に手抜きで開発を進めた罪は大きいです。だいたい中国では、新線着工から完成まで早すぎる。北京~上海1300kmを3年間で作ってしまったのだから。それもこれも現体制を維持するための国威発揚を目指して、実力以上の国力を内外に見せつけようと無理しているようにしか思えないのです。
それはともかく、旅行は事故前だったので、安全性のことは何も気に掛けずに乗った新幹線は快適でした。新幹線は中国では「動車組」と呼ばれています。上海駅で動車組の乗客はエスカレータで動車組専用のロビーへ入ります。

エスカレータで動車組専用ロビーへ(上海駅で)

動車組専用のロビー。列車毎に待合室の番号が表示されている。周りは売店。

待合室では、列車毎に電気標示板があり、その下が当該列車の改札口。

発車の10分ほど前になると、ホームに案内されます。(端っこまでは、かなり距離がある。忙しい)
座席は一等(軟座)と二等(硬座)があるが、設備も値段も大差はありません。南京まで約2時間でした。
最近読んでいる浅田次郎「蒼穹の昴」には、西太后が部下の将軍から贈られた蒸気機関車を初めて見て、「西洋の妖怪だ」と騒ぎ、地面に埋めてしまったという場面が出て来ます。
100年経っても、中国の為政者は、列車を地面に埋めてしまうのがお好きのようです。
もっとも、西太后は晩年には鉄道ファンになり、お召し列車を作らせるのですが。
なお、自然院は新幹線寝台車で上海から北京へ行ったことがあります。その時の見聞録は第14話に掲載しています。興味があれば、お読み下さい。
第14話 世界唯一の新幹線寝台車に乗る。
http://blog.goo.ne.jp/chansha/e/2332d4d0ca642db0944bb18590325a6c