武蔵野つれづれ   第3の生活を自由人として

中国での体験記を記して参りましたが2012年の秋に帰国しましたので、これからは武蔵野での生活を徒然なるままに書きます。

第11話 一足先に上海万博(世界博)

2010-04-28 13:50:26 | 上海
2010年5月に上海万博(中国名は世界博覧会:略して世博)が開幕する。入場者は、これまでの最高の大阪万博の6500万人を抜いて7000万人を見込んでいる。

万博会場は黄浦江の両岸である。この両岸を結ぶ橋の一つが蘆浦大橋である。この橋は世界一の径間を持つアーチ型で、面白い事にこのアーチに一般人が登ることができる。(ただし入場38元=500円。身長120cm以下の人は禁止) 建設中の万博会場が眼下に見下ろせるというので、高い所に登るのが大好きな自然院は早速登ってみた。



入口にある看板。「上海に攀じ登る」と書いてあるのが面白い。

このエレベータでまず高架道路まで上がる。

エレベータの上部から下を見る。ここで地上50m。支柱が細く見える。地震がない場所とはいえ大丈夫かな。

ここからアーチに登る。357段の階段。かなり急角度でしんどいよ。

建設中の万博会場。水面から110mのアーチ最上部から望む。

残念ながら霧であまり良く見えない。

下りも気をつけて。車道や車が小さく見える。

自然院は、大阪万博の時は入社直前の学生で大阪に居た。そして上海世界博では定年後で上海に居る。何とも博覧会がサラリーマン生活の前後を画しているような因縁を感じる。

第10話 岳麓書院

2010-04-07 00:08:31 | 長沙
長沙にある岳麓書院は976年に創建された学問所で、中国四大書院の一つに数えられている。中国の有名な学者達がここで講義をし、多くの学者を育てたらしい。この頃に、これだけの教育施設があったとは驚きである。やはり中国は奧が深い。

岳麓書院は文字通り山の麓にある。周りは大学が5校ほどあり学問府に相応しい静かな環境である。自然院の通訳の王君もその一つの大学で日本語を専攻した。学生は無料で入場できるので、学生時代はよく此処へ来て読書などをして過ごしたらしい。この日は初めて40元(540円)を支払って入場した。


「惟楚有材 於斯為盛」(楚は優秀な人材を輩出してきたからこそ盛況を為すことができた。)正門に掛かっている看板。素直な良い字だ。


中心的建物、御書楼

拓本、自然院は臨書を書くのが好きだが、その基になる拓本を見たのはここが初めてである。感動!!!

数々の有名人の書。江沢民の署名も見える。中国では偉い人は達筆でなければならないようだ。

孔子を祀る孔子廟。中国では黄色は高貴な色とされ、黄色の瓦を使えるのは、皇室関係と孔子廟だけだそうだ。そう言えば、北京の故宮も黄色い瓦だった。

孔子の画像。孔子というと痩身の哲学老人というイメージだが、がっちりとしてエネルギッシュに描かれていたのは意外だった。

屈原を祀る廟。屈源は人望ある政治家で川に入水自殺した時に、人々は死体が魚に食われないように川に飯を蒔き、それがチマキの由来という。屋根の形がいかにも中国的。