つれづれなるまま桐野日記

主婦向け漫画雑誌の漫画家、桐野さおりのブログです

しばし休息

2017年05月02日 18時41分20秒 | book

ネームは昨日の午前中に完成(もちろん徹夜して)、即 編集部にFAXしてお昼頃OKもらった。
あ、OKだけど、数か所セリフの訂正あり。

で、結局4P分書き直した、昨日丸一日費やして


さてと次は下絵~~~・・・といきたいところなんだけど、その前にもう一本ネームやらなきゃ
(今月はブッキングしておるぅ、締め切りも同じ日っていう・・・)


しかしながらわたくしめ 明日から家族旅行にて、しばしの休息でございます









半身浴のお供本



1807年8月19日、江戸深川・富岡八幡宮の大祭に押し寄せた人々を乗せて、永代橋が落ちた。
一瞬にして2000人を超える命を奪った悪夢のような惨事を通して、事故に巻き込まれた江戸庶民の
様々な悲喜劇、葛藤や哀歌。連作八編。


以前読んだ藤原緋沙子さんの短編集「人情江戸彩時記」の巻末作品『永代橋』にえらく感動したので、
その後、永代橋崩落に関する小説を探し、杉本苑子さんのこの本に辿り着きました。

古い書なので、ネットで中古本注文。
でも新書みたいに綺麗だった~←本をボロボロにする私は自己嫌悪・・・


悲しいお話だけではない所に救われた。

単なる老朽化による崩落ではなく、どうやら人災だったようで。
政治的背景も含まれていて、現代に相通ずるものも色々あり、感慨深かった。


しかし、良いですなぁ、歴史小説。
20年ぶりに再燃です。(その昔は、永井路子さんが好きでした)









分厚い本なのに面白くてあっという間に読み終えました。
文字通り物語は、山女たちの人生を描いた連作長編。

こんなはずではなかった結婚、捨てきれない華やいだ過去、拭いきれない姉への劣等感・・・

正直に懸命に生きてきたのに、思うようにならない人生。
何故?どうして?

誰にも言えない悩みをかかえ山に登る彼女たちは、その旅の終わりに自分なりの答えを出す、
小さいけれども希望の光を見いだしていく・・・


読了後晴れ晴れ。私も山の頂で答えをいただいたような。爽やかな読後感。

湊さん作品なのに、ミステリーもサスペンスもないっ


私、山に登った事、遠足以外では一度もなくて。
正直登りたいとも思わなかったんだけど、この本を読んで山に興味が湧きました。

で最近は、NHKやCSで放送される「百名山」の番組をよく見ます。


折しも、ネームOKをくれた編集さんも山女 ←昨日の電話で知りましたっっ
(今日から山に入られるそうで)

私は登る元気はないけど、「百名山」の番組でこれからも癒されたいです





最後に雑誌の宣伝です。

ぶんか社から近日発売の「家庭ミステリー6月号 50歳からの華麗なる仕返し」









宜しくお願いいたします








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