湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

『ハンターキラー、潜航せよ』を見て。

2020-03-12 19:35:00 | コラム







『ハンターキラー、潜航せよ』
2018年、アメリカ映画
主演 ジェラルド・バトラー

『オペラ座の怪人』
『サラマンダー』
『ジオストーム』
『300』

歌は歌うし、
男くさいアウトローな
癖のある役だったり、
中世のいかつい王様だったり
ドラゴン遣いだったり
潜水艦の叩き上げの艦長だったり


荒くれ者でやや強引なところがあるけれど、真っ直ぐな男気をもった役がぴったりの役者さん。


50歳とは
良い年の取り方をしているようです。

そして、本題

『ハンターキラー、潜航せよ』を見たわけですが
昔から、狭いところは大嫌いなのに
潜水艦の映画が大好きで

『眼下の敵』(生まれる前の映画)
『レッドオクトーバーを追え』
『クレムゾン・タイト』
『U-ボート』
『U-571』
まだまだ、沢山ありますが。

ステキな役者さん揃いの映画


色々見てきたけれど、
今回、潜水艦の映画としては、かなり良い。
ハラハラドキドキ、そして、
こんな艦長がいたら、私もついていきたいと思うほど。

しかし、実際は、
潜水艦乗りを好きになってはいけないのです。
連絡が取れない。
居る場所は、極秘
潜水艦から丘に上がる時は汗臭いこと、この上ないと聞く。

と、余談でしたが(笑)


『ハンターキラー、潜行せよ』は、
アメリカの潜水艦が何者かに撃沈。
それを調べに行くうちに
ソ連の軍部の反乱と知る。
自国のクーデターに巻き込まれてしまったソ連、大統領。

軍部の暴走を食い止めるために
そのアメリカの潜水艦ハンターキラーは、大統領を救い出しにいく。

その救い出し方が、、、。
相手もだまっちゃいない。


ハラハラドキドキ。
潜水艦映画は、心理戦のようなもの。
ソナーの音の聞き分けと、
とっさの決断力を試される。

艦長がいかに、素晴らしい能力に長けているか。

もし、潜水艦の映画を見たい方には
必見!

あの、ゲイリー・オールドマンが
この役!って感じで、良い味だしてます。




叔母への写真を探してるうちに
私が幼い頃に、潜水艦に乗った記憶はあるのに
どこで乗ったか?
写真が出てきてわかりました。

実際の潜水艦ではなく
昔、奈良県にあった『ドリームランド』の潜水艦のアトラクションでした。
これまた、余談でした。









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母の月命日と3.11

2020-03-11 14:08:00 | 日記
あの、3.11から9年

そして、
うちの母親の月命日

大好きだったコーヒーを
そっとお供えした。


手をあわして
いろんな話をしていた。

叔母から
前に言われていた写真を
探さなきゃいけないよって。

それが
どれだけ
まだ、辛いか。

けれど、姉を亡くしたことになる叔母とて、叔母自身の行く先々を見つめる年となってしまった。


良い写真を探さなきゃね。


朝からなんとなく
沈むような
切なさが満載の日


あの、東日本大震災の日

後から洪水が
私のたまたま居たそこにくるなんて
考えられないような場所から
いち早く、年老いた両親のいる家に
帰らなくちゃと
地面が割れた場所も揺れる場所も
水が沸いて2mもの噴水のようになってる道さえ、車ですり抜けて
やっとの思いで家に帰ったとき
ほとんど目の見えない母が
父に連れられ
裸足のまま、家の前の道路に逃れ
私の帰りを待っていてくれていた。

私の顔を見るなり
安堵の顔

私は無事に2人がいてくれていたことを感謝した。

両親の安堵の顔は、
心細さからくるもので
私の顔を見て
両親達が不安から解消されて
自分達がやっと助かったんだと
そう確信のように私が思っていたこと。


今の今まで、、、

いや、今朝まで。


けど、2人の遺影を見ているとき

ちがうな、、これは、、。



親として
娘の私が無事に家に帰り着いたことを喜び、感謝し、良かったと
そう思っていたんだ!
何よりも私の安否だったんだ!
ふと、感じた。


そうだったんだよね。

ごめんね、気づかずに。

わがままな両親だっただけに
自分達のことばかりだったんだろうって、自分勝手だったのは私。


年老いても親は親。

帰ってきた私の安否を
たんに喜んでくれてたんだ。


今朝、それに気づいた。

バカだったなぁ、私。


私が東京にいる、娘を思って
コロナウイルスにかかりませんようと、手を合わすように
自分のことよりも
娘を気遣っている私。


そっくりそのまま、 
私の両親の姿に写し返せば、おのずとその親心が見えてくる。


思いが重なった時
また、嗚咽した。



あの日のことは、忘れない。

今日は
どれだけの人が涙を流すだろう
人を思いやって
親を思い
子を思い

忘れちゃいけない日

人それぞれにあの日のドラマが存在する。

辛さや悲しみの深さは違えども
静かに静かに
手を合わそう


あの日、雪がちらついて
とても暗い寒い日だった


今日は青空の日

陽の光というものは
人を元気にしてくれるものと信じています。













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ネクタイの男

2020-03-10 13:26:00 | コラム
私の友人が
とある男性(一般人)の
インスタの写真に恋してしまった。

年齢、職業は、もとより明かしてなく
写真も、ネクタイを締めている姿

しかも、顔は見せていない。
スーツにワイシャツ
ネクタイ、そして、『手』


ネクタイを締めかけている、
もしくは、外しかけている。
そんな『手』

写真を見ては
空想に想いを馳せている。

ある日
友人が私に相談してきた

この彼の年はいくつだろう、、と。

話には聞いていたけど
実際の写真を見るのは初めてだった。

綺麗な指、手をしていた。

ほっそりとした指

紺色にストライプの
ネクタイに指をかけて
顎下からワイシャツの首元

『80歳ぐらいだろうか?』
『それとも、30歳ぐらいだろうか?』

なにげに心配している友人に
その時、飲んでいた紅茶を吹きそうになってしまった。

『いやいや、もっと若いよー
写真加工して、綺麗に撮ってるけど
手に浮いてる血管からみて、
80歳にしては、手にシワやシミがなく、30歳にしては、血管浮きすぎでしょ』

『だから、40歳ぐらいから50歳じゃないのー』


そういいながら
私もその写真をずっと眺めていた。

友人は、
どこの誰でも
スーツのネクタイに自分が
胸がキュンとするのか試したくて
嵐のスーツの写真の
顔を隠して見てみたらしい。

なんの胸キュンもしなかったと。

面白いことだなぁって
私もずっと眺める羽目になるが
どうしてだろう。

男性はもとより
スーツを着ると
魅力が3割増しだと言われている。

しかし、トータルでのことじゃないのか。

だれでもスーツを着る
ワイシャツを着る
ネクタイを締める
そして、そこに手が添えられる


たとえ、
同じスーツ
同じワイシャツ
同じネクタイだとしても
きっと、そこに添えられた手が
おそらく、何か感じるものが違ってくるのだろうと思う。

そこには
見えないけれど
引き合う波長なのか
呼ばれる魂なのか

きっと、『何』かが、あるのだろう

人って
面白いね。

その人にとって
この人の手だからこそ
胸キュンしてしまうのかもしれない。

友人が
忙しい合間に
ホッとする時間が
たとえ、そんな写真であったとしても、何にもないより
励みであり、楽しみであり、
胸キュンに繋がるなら
すごく良いことだと思った出来事だった。










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沈丁花のころ

2020-03-09 10:56:00 | コラム
中学2年の夏休みが終わってすぐに
私は転校生になった。

転校生になった自分
不安の中、担任に言われた。
『どこの部活に入る?』
『はい、バレー部に』

それまで、やっていたバレーボールをやめたくなくて、
何にもその中学の情報も知り得ないまま、
元バレー部の転校生が、バレー部に入るらしい、、と
先に噂だけが先行したようだった。

ある日、まだ、入部もしてないころ。
3年生の先輩らしい人から
放課後、呼び出しを受けた。

先輩は言った
『2年がすべて辞めて、3年が抜けたとこに入部してこようなんて、
えらい根性のやつだ!どうせ、キャプテンにでもなりたいと甘い考えしてるんだろう。その考えが甘いことを教えてやる。
ここに3年が5人いる。そのボールがどれだけ取れるかで、入部を許そうやないか』

はぁー?
なんじゃこりゃー?
集団リンチか?

まして、こちらが、制服のまま。
2年の同学年がすべて辞めたのも知らないし、、、。

『はい、わかりました。ボール受けますが、膝にパットだけ貸して下さい』

体育館でもなく、運動場の隅。
どんな球だっても、膝は大事にしたい。

『貸してやれー』と
パットが投げられて
一礼して受け取った。

1人づつ対面パス、、と言うより
片手で、スパイクを打ち続けてくるのをレシーブで返していく。

いわゆる、しごき。

はいはいと、開き直っていた。

私は不良でもなく
普通の中学生だったけれど
やればなんとかなると思っていた。
それだけの練習を前の学校でもしていたし、私は小学生の頃からバレーボールをしていたので
あまり恐怖感もなかった。
先輩方に入部を断られたところで
やめればいいだけのこと。

何球づつだったのだろう
案外軽く返していっていった。
最後に最初にドスを聞かせてくれた小太りの先輩。
一番怖そうだったけど
打ち出される球は、大したことはなかった。

ある程度、打ち終わったあと
『根性あるじゃないかー、入部をみとめてやる!』

はぁ?
あなた達に決められることじゃないのに、子供じみたことをするんだなぁーと、私は冷めていたけど、
ここは、仕方がない。
部活の上下関係と言うのは、控えめに限る。

膝のパットを返しながら
『ありがとうございます』

泥だらけになりながら
ミソギを受けたのだなぁ。
意味ないねーって。

冷静にいたのが良かったのか
それから、その5人の先輩方が
とても私を気に入ってくれて
後に、高校受験やプライペートにも
関わってくることになるのだけど、、。

そして、はれて私は2年ただ1人。


キャプテンなんてどうでも良かった。
バレーボールだけ出来れば良かった。
しかし、先輩、後輩からの狭間で
キャプテンをするしかなかった。

そうして
年も明けて、後輩との仲も上々の部活に変化があった。


春休みの前だった。
後輩が、隣の建物を見てる。
練習しながら。
果ては、練習したくないと言う後輩も出てきた。

なんぞや?

よくよく聞けば
隣の大学病院の病室のとある窓に
いつもこちらを見ている男子がいて、後輩達は、みんな、その男子に
恋をしてると言う。

あ、だからかー
部室から見上げたら
隣の4階あたりの病棟の窓に
色白の王子様のような男子がいるではないか。
手を振ると、手を振り返してくる。

春休みになってから
みんなで、お見舞いに行こうと言う話になった。


4階にむかって
お見舞いに行ってもいいかと聞く。
日にちを決めて、行くよと言う。


これ、キャプテンのお仕事じゃないんですけどー(笑)


私が引き連れて行くように
病棟に入っても
ナースステーションに話をしにいく。
王子様の病室に入るが
みんなモジモジ、だまったまま。
仕方ないので、その男子の年や名前。
どこが悪くて入院してるのかを聞く。

これも、キャプテンだからかー?

いい加減にしろー(笑)

しかし、相手は17歳の美少年
話をする私も悪い気はしない。


元気にバレーボールをしてる私達を見ていて楽しいと言っていた。

みんながそれぞれに持ち寄ったお見舞いを渡してから
ニコニコ顔で帰る後輩の嬉しそうな顔たち。


しばらくは、その姿が窓にあるときは、みんなで手を振ると
17歳の美少年は、手を振り返す。

キャーっと歓声が上がる。

画用紙に元気ですかーって書いてみせる。

相手も、画用紙に
元気ですと書いてくる。

また、キャーと
歓声が上がる。

春休みの練習風景の一つだった。



沈丁花が咲き誇る季節から
その花が終わるころ

気づけば、そこの窓に
美少年の姿はなかった。

腎臓の病だったらしく、
おそらく、今に思えばネフローゼか何かで、しばらくの入院ののち
退院したのだと思う。

ちょっとした、ほのかな思い出
沈丁花の香りとともに。

バカらしいほど
純粋だった中学のころ。







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柿の種のおばあさん

2020-03-06 22:07:00 | コラム
時折、JAの産直のお店にいく。

スーパーに行く前に
野菜をもとめて行ったりする。

今日も、例の『大根の酢漬け』をつくろうと、寄ってみた。

JAの産直店は、
小さな道の駅のようで
それぞれの場所に生産者の名前を示したバーコードや値段が貼ってある。

農家の方々が
家で作った野菜を持ち寄ったりして、スーパーには出回らないものや
新鮮さは抜群で、安いときてる。

今日は、大根とブロッコリーを買おうとしていた。

棚に野菜達を並べてるお年寄りがいた。
いつも、私が大根を買う棚だった。
並べてる邪魔もいけないなぁっと思い、しばらくウロウロしていた。

声が聞こえてくる。
JAの職員と、そのおばあさんとのやりとり。

『そんなこと言っても、100円で売るつもりで来たのに、110円で売れって言うのはなぁ、どうも、こんなので、110円は高いんじゃないかー』

『いや、おばちゃんとこのは、評判がいいから、かえって、その野菜を100円だと安すぎるからさー』と職員の人が言ってる。


私はあたりを見渡してみた。


100円で出している他の棚なんて見当たらない。
120円や、150円ならあったけど。


そのおばあさんの棚はいつも、立派な野菜が並んでる。


私は
おもむろに近づいて
ブロッコリーを手にすると
『立派なブロッコリーだこと!』って
私が先に口から出ていた。

おばあさんは、
『あら、そうかい?いま、110円でって言われたのだけど、いいのかなー』

『私、これ、110円で買います』って言って、おばあさんの方を見たら
ニコッと嬉しそうな顔をしてた。

私は丸く固く立派なブロッコリーより、脇芽からでるコロンとした小ぶりのブロッコリーの方が好きなので
袋に沢山入ったブロッコリーを持った。






『いつも、私。この棚から買わせてもらってます。おばあちゃん、いつまでも、野菜を作って出してくださいね』

『いいやー、もう80は過ぎてるから、そんないつまでもって作られないよ』笑いながら言っていた。


『わぁ、若い若い。まだまだ、元気で作って下さいよ。私はまた買いにきますから』

『そうかい?そいかい?ありがとう』クシャクシャな顔に笑顔が溶けてるような顔だった。


私がレジに運んでお会計を済ませたあと
おばあさんは、待ち兼ねたようにしながら、私を追いかけてきた。

レジのJA職員さん達に
背を向けるようにして
私に何かを手に押しつけてきた、

カシャカシャと
お菓子の小袋のような、、。

『あ、もらっていいの?』

『褒めてもらったから、持っていってー、見つからんように、ほれ。
あとで食べれー』と。

『ありがとう、うれしー
おばあさんも元気でね。またね』

『うんうん』
小さな体が愛おしい。


手につかまされたのは、
柿の種(笑)

可愛らしい、お茶目なおばあさんだった。

こう言うのって
めっちゃ、嬉しいんだよね。







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