言い尽くされた言葉を
目で追いながら
うなづくだけの日々
心の何処かが乾いていて
水を欲しがっていた
感じた時は
それはもう
かなりの乾きようで
その乾いたところが
風穴のようになっていた
そこに言葉をはめ込んで
水を注ぎ育てていく
それでも
どうも育ち切れぬようで
やっと
星がめぐり
水の流れが
穏やかになることを
生まれたばかりのお月様に願う
もちろん
あなたにも
注がれますように
心が満たされますように
蠍座の新月にむけて。
そして
今日の夜は
獅子座から星が沢山流れる日。
鹿島神宮内の湧き水
『末なし川』といわれる七不思議の『水無し川』
源泉が分からぬまま
どこからともなく流れ出てくる。
そして『御手洗池』にそそがれていく。
丘と雲と湖がミルフィーユみたいな光景
切り取れば
お菓子みたいになっちゃうような
そんな風景を見ながら。
元気と頑張れ！
自分に言ってみる。
私の影が
長く長く伸びていく季節
あの木のてっぺんの影と
ゴッツンコしたら
あなたに電話をしよう
そう思って
長い時間がたってしまっていた
それぞれの思いがあって
それぞれの時間があって
ためらうことに
慣れっこになりすぎて
次第に
影も間延びしてしまったような
もう、その原型をとどめてないのだから
おかしくて‥‥
空を見上げたら
もうすっかり
あたりは影絵の街
あちこちで灯がともされて
家路に急ぐ時間だね
あなたと私の街は
30分の時差がある
私が見た空と夕陽の色は
あなたが見る30分後の世界と同じ
先に見る私は
空に思いを託すには
ちょうどいいのかもしれないけれど
♪ 街は色づくのに
逢いたい人はこない♪
昔の歌の一節を
思い出してしまいそうな帰り道
歌えそうだけど
やっぱり
歌の出だしは照れ臭いから
小声から始めてみましょうか。
緑から色づいていく木々は
すこし南の風に揺れて
和製のクリスマスカラーのよう
何も紅葉するのは
恥ずかしくて赤くなるのでもなくて
サヨナラするためでもなくて
我が身を守るため
幾年もの年月を
こうして超えてきたのでしょうね
人の目には
楽しく映っても
本当は
血の涙を流しているのかもしれない
けれど
それさえも
ひとたび
光に照らされたならば
どこからか
称賛の声が聞こえてくるやもしれない
透き通って
輝き始めるから不思議
あ、美しいと
声にだしてみた時に
その木々になりたいと思った瞬間だった
似合う色
似合う場所
自分の好きな色が必ずしも
似合うとは限らない
自分のいる場所が
本当に居たい場所とは限らない
馴染んでゆく？
肌に浸透して行くものが
自分に合ってくる場合もしかり
与えられた色と場所で
一生懸命な人がいてもいい
いつか
手のひらに乗せることのできるという
夢を見ながらでもいい
一生懸命に
真摯であろうとする人がいてもいい
人は不完全で
人に教えられてから
ハッと気がつく時があってもいい
自分が似合っていると
思い込んでいるだけだった？
人からのイメージを
自分だと思い込んでいるだけだった？
食べ物によらず
食わず嫌いは人生の喜びを何パーセントか
自ら捨ててしまっているようなもの
一度心を真っ平らにしてみましょう
ちょっと心の扉を開くつもりでね
コンコンとドアを叩いてみたら
それを合図に
開かれていく世界が
きっとあるはずだから
今は
ほんの少し
空を眺めてるだけだけど
いつか
追い風に乗って
あなたのところにも
いける日がくるかもしれないと
思いながら
今日は
やけに雲の流れがはやい
