湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

夕陽の時間

2017-11-09 21:14:33 | ポエム
いつの間にか
夕陽ばかりを追いかけていたのね


だけれど
寒くなる日が多くなれば
夕陽のしずむのが早くなる


自然の摂理によって
当たり前のことだと
わかっているけれど


あの日の電話は
たしかにこの時間だったって


今でも
この耳に残る声や
優しい言葉で
覚えてしまっていた


なんだか切なくなる時間


沈む夕陽が
ジュッと
寂しさもろとも
燃えつきていく


わかっているのに
何度も何度も
見たくなる


何度も何度も
思い出している


そんな時間の中












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白い片割れ月

2017-11-09 10:19:30 | ポエム
ふと晴れ渡った空を見た

あ、

片割れ月だと。


白い半月が空に
自分は雲だよと

じっと
その身を隠しているようだけど


見えてしまっているのよ


あなたの心のように


腹の白い人だから
仰向けにでも寝ているの?


あと1週間で
新月となって
見えなくなってしまうくせに

しっかりと
自分はここにいるよ

君のことは忘れてないよって。



そう言うのでしょう?


だから
私の前に現れたのでしょう?


姿を変えた『片割れ月』


白いね
透き通るほどに


私はまた
待つことになるのね





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抜け落ちたままの形

2017-11-09 00:32:57 | ポエム
探してる
探していた


待ってる
待っていた


あなたの姿


狭くて広い
宇宙みたいな場所で


彷徨っている私は
何が欲しいのかと
尋ねられたら
なんて答えればいいのでしょう


ジグソー パズルの抜けた位置
気になって仕方がないような


あなたの姿しか
そこには
ピッタリ来ないから


いくつも
つぎはぎだらけの
気持ちの中に
8分音符を鳴らしてくれた人


楽しみで
仕方がなかった日々が懐かしい


あの時のまま
抜け落ちたままで
時間は止まっているよう



1日の終わりには
思い出してしまう歌を


口ずさみながら
今夜も超えていきましょうか。





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朝の雨に。

2017-11-08 10:43:18 | ポエム
朝、土の匂い
けだるさが漂い


空、雨の匂い
暗さに戸惑い


あの人の空のお天気はどうだろうか?


すぐに
手のひらの機械は
丁寧にお天気を教えてくれる


そっかーって
距離を感じてしまう雲の流れ


そう思っているうちに
降り出す雨粒に
かすかな土煙り


土は色を変え
濃さを増し
やがて潤し


落ち着いたシールドを作っていく


そうね
落ち着いていく感じ


雨は
少しなら
落ち着いていく


気持ちも


お寝坊した朝に。







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立冬とツワブキの花

2017-11-07 18:14:41 | ポエム
人は泣いて
一人で生まれてくる


孤独だと言う人もいる


どんな人であれ
母親の痛みと
引き換えにしながら
生を得て
生が欲しいがために泣く


そして
さらに
愛情に育まれていくからこそ
可愛らしい魂は
すくすくと育って行く



人は一人で死んでいく
召されていくのは一人一人



だから
一人で死んでいく人を
孤独だと言う人もいる


確かに
誰にも看取られず
死にゆく人もいるだろう


けれど
家族に囲まれ
惜しまれて
見送られる人もいる



自分の死を
自分勝手にしたいなぞ
神さまに
意見しているのと同じ



生かされていることを
感謝さえすれど
そんな大それたこと


生きていくことは
はなから
みっともない


みっともないから
生き抜いてみせたとき
きっと、それは美しいのだと思う



今日は立冬
庭に咲くツワブキ
花言葉
『謙譲』『謙遜』『愛よ甦れ』『先を見通す能力』『困難に負けない』


冬枯れになりかけた風景に
強健な目を惹く黄色い花


これからの厳しい季節に凛と咲くものは
神さまから与えられた強さなんだと。






コメント (2)
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