湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

オレンジ色と群青色

2017-10-26 17:31:11 | ポエム
車を駐車スペースに
止めてから
ドアを開けたら
チラっと夕陽が見えた


どこからか
金木犀の香りがした
ああ、秋なんだね


夕陽が
窓に反射して
私の頬をオレンジ色に染めた


私の頬は
あなたの為には
もう染まらないというのに


私は
この映し出された夕陽に染まる


移りゆく季節とともに


それが
本当の意味


それが
私の答え


幾たびも
胸躍らせて
見上げた夕陽も


今は穏やかに
群青色に侵食されて
次の月を
待つ準備をしているかのよう







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雨上がりの青空に呼びかけた

2017-10-26 06:49:09 | ポエム

雨上がりの青空に
元気ですかと呼びかけた


まるでそれは空耳なのか
鈴のなるよな素敵な声で


元気ですよと返ってきた


もうそれだけで


今の私には
一番の嬉しいことなのですから



ほら
覚えてますか
童話の話に出てきた薔薇のこと


薔薇が笑えば
どこにあるだろう
数えきれない星々たちが
煌めいてみえるというお話


あなたが元気でいてくれさえすれば
私は微笑み返しで
見上げていてられる



私のこの手が
もっともっと
しわ枯れて


枝のように細く
『こんなになってしまったのよ』って


あなたに
呼びかけられる日までも








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