自民党は2日、国旗損壊罪を新設する刑法改正案を今国会に提出する方針を決めた。(中略)尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などをきっかけに自民党は保守色を強めており、「君が代」の替え歌など国歌への侮辱に刑事罰を科す改正案も検討する。 (asahi.com) |
そもそもなんで漁船衝突事件が「保守色を強める」理由になるのだかまったく理解ができないわけだが、要はこういう人達は何でもいいから保守色を強めたいのである。
オウム事件の直後くらいの新聞記事で「こんな事件が起きたのは戦後教育のせいだ」と、たぶん自民党だったと思うが保守党派の政治家の誰だっけかが言っていた。わたしはわが国の保守派を永遠に見限ったものだった。日教組とかが邪魔なら(邪魔だろうが)日教組とかを直接攻撃したらいいだろうに、わが国の政治党派というのは左右ともどもそういうことは絶対にしないで、わざわざ目下の社会事象と短絡させて党派イデオロギーを主張する。
こうした手口にどんな意味があるのか、実のところわたしは知らないし、理解できる説明を読んだこともない。ただ普通に想像して、何か特異な意味体系を持つ閉じた呪術的言語の世界がわが国のどこかには存在するのだろう。そうとしか考えようのないことである。
棄損したら罪に問わなければならない国旗、替え歌を歌ったら罰しなければならない国歌、そんなケチくさい料簡でできてるものを、あたかも国家の誇りのように掲げるのはむしろ国家とその主権者にとって恥辱にしかならぬと何故気づかないのだろうか。あるいは本当は気づいているのか。政権を追われた連中にとっては現憲法下の国家と国民を傷つけたいモチーフだけが生き残っているのかもしれない。破防法が適用されるべきである。