瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

職業に貴賎なし

2024-05-12 05:41:18 | 随想
職業に貴賎なしっていいますが、どうなのかしら。

職業はとりあえず脇に置いといて、人について考えてみると、人には貴賤があると思います。貴い人もいれば賎しい人もいる。いや、身分とか地位とかじゃなくて、人間性としてね。心性として尊い、卑しいはある。
で、卑しい心性から生じる需要と供給、市場ってのがある。軍需産業とか。だったらこういうのは賎しい職業っていっていいんじゃないかしら。つまり職業に貴賤はある。

ま、しかし軍需産業が一概に卑しいとも言えませんけど。
守るためには戦わなきゃいけない場合もあるわけで、戦うためには兵器がいる。矛としてではなく盾としての兵器まで「卑しい」といってしまうのは違う気がする。
あたくしは最近になって知りましたが、占守島の戦いってのがありまして、このとき戦わなければ北海道はソ連に実効支配されていたかもしれないわけで、残念ですが武力を否定しては平和を維持できないのが現状です。
戦後70年のときに占守島の戦いは話題になったそうで、ご存知の方も多いでしょうが、あたくし同様知らないって人もいらっしゃるでしょうから、ご参考までに↓の記事を。

https://rekishikaido.php.co.jp/detail/2654

ま、守るっていっても兵器は使う側次第なので、攻撃は最大の防御なんて言い方をして他国に攻め入ることだってあるので、なかなかに厄介ではありますけど。

と考えると職業自体に貴賤があるというより、使う側、ようするに人の問題にかえってくるわけで、結局は人の貴賤になりますね。どんな職業であれ職業自体は貴い。ただやり方次第でその職業、っていうか仕事の仕方ですね、仕事の仕方で貴くもなり賤しくもなる。食品偽装とか耐震偽装とかありましたね。卑しい心性が卑しい仕事をする。職業、職種に貴賤はないけれど、卑しい仕事の仕方はある。仕事は人間がすることで、人間には卑しいのがいるんだから仕方がない。

正確にいえば卑しい人間がいるわけじゃなくて、人間は誰しも卑しく、ただその分量が人によって違うだけですが。100%卑しい人もいなければ逆に100%尊い人もいません。みんな、卑しくもあるし尊くもあるんです。その配分に個人差はありますけど。

人ってのはなかなかに複雑で、その複雑な人たちで構成される社会はさらに複雑ですねえ。
おもしろいといえばおもしろいし、厄介といえば厄介。「とかくに人の世は住みにくい」ってところですかね。
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