そういえば立川談志が落語は業の肯定だっていってましたね。
ちょいと前に私たちは色を実在として生きているんだから苦悩や煩悩を生きるほかないってなことを書きましたが、ようするに業の肯定ですわな、このモノ云いは。
♪わかっちゃいるけど、やめられない♪
ってな歌がありますけど、ここで正論を持ち出して、わかってるんならやめたらいいだろう、なんてことを言っても人生つまらなくするだけ。本当にアホウやなあ、あたしたちってなぐあいに笑っちゃうほうがいい。正反合。善いと悪いを止揚して笑いにしちゃう。
落語の人物描写、というかそれは人間観でもあると思いますけど、ホントある種の達観といっていいんじゃないかしら。業を肯定しつつ笑っちゃうんだから。