瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

ステマ。てか、理念

2015-11-06 11:12:42 | 随想
このブログは情報を広めようなんて目的で書いてるわけじゃないからその手のことはなんにも書いてないけど、たまにはいいでしょ。

最近感心したこと二題。
・山田詠美「ひよこの眼」(「晩年の子供」所収)
・傘 http://h-concept.jp/fs/hshop/c/unbrella871

なんだかステマみたいだけど広告したところで、あたしには一銭も入らない。感じ入ったから書いてるだけ。

で、ここで終わってもいいんだけど、ま、それじゃあ、このブログらしくないかなト。情報流しておしまいってんじゃ、ねえ。といって小説や傘の感想を書くわけでもないんだけど。

理念の話をしよう。
「ひよこの眼」は教科書に載ってるらしい。高校生の頃にこういうの読んでおくのはいい。で、思うんだけど、教材選びってどういう意図でやってんのかしら。あたしが担当だったとして、「ひよこの眼」は生きることとか死とか、ま、これは恋愛小説でもあるからそんなこと含めて高校生に読んでもらいたいと思って教材にするだろうけど、教科書作る現場としては何を基準に、どんな理念で作ってるんだろう。

てかね、そもそも学校教育がどんな理念か、ってことなんだけど。

(ごめん。疲れてきたので手短に書く。手短に分かりやすく書く技術はないので、分かりにくくなるだろうけど)

明治になって国家が国民の教育するようになったけど、最初は官吏の養成でしょ。広く教育できる国力がついてきたら次は良質な労働者の生産。ま、軍人にする意味もあったろうけど。

戦後も結局はこの路線なんだろう。国家がやる以上仕方ないけど。国家は国家のために国民教育をする。で、理念があるとすれば、国力をつけるのに貢献できる人材育成ってとこだろう。

その理念のもとで教科書をつくると、ま、あんまり期待できない、あたしとしてはね。だから「ひよこの眼」を採用してるのには感心した。あたしは人材育成ではなく人間教育をすべきだと思ってるから。人間教育って何かになると、ま、あたしも曖昧なんだけどね。解りにくいこと承知で書けば、生きる力を与えることかしら。生活力じゃないよ、念のため。

手短にといいつつ長くなってるので、駆け足で。

傘もそれで感心したのよ。デザインとか機能性とかもあるけど、それを生み出すのは理念だから。

そんなこと言い出せば、全部理念の産物なんだけどね。
あんまりいい社会状況じゃないけど、それはつまり、理念なき社会だからなのよ。あってもくだらないからこんな状況。人材育成しかしてないから社会がおかしくなる。教育は人間を育てるものであって人材を育てるもんじゃないのよ。まず土台なのよ。

最近、杭のデータ偽装が問題になってるけど、土台からそれじゃあ、ダメじゃんねえ。何年も前にあった耐震偽装も酷いけど、土台がダメじゃ普通にしてても危ないじゃん。
土台、つまり人間で言えば理念よ。ここがしっかりしてないと人間も危ないってことなのよ。
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