梅田第4ビルの地下街を歩いていた時のこと。
5メートルほど先を行く老夫婦の後ろ姿に、驚愕!
何?どっちが?え?どうなってるの?…すごい。
老夫婦は手をつなぎ、どんなに凝視しても、どちらがどちらに寄りかかっているのかわからないくらい
ほどよくお互いを支え合って歩いていた…まさにその後ろ姿は「 人 」という字!
こ、これはっ…金八先生~!!
感動した。
この美しさを残したい。
あの当時、カメラなど持ち歩いていなかった私はその光景を目に焼き付け、角を曲がった。
カメラ付携帯などまだ存在しなかった、私、18の時の出来事。
歳をとることも悪くないな…と微笑んで、初めて老いることを肯定した記憶がある。
それから数年後、トラン・アン・ユン監督(映画)の言葉を知る。
「男女の間でも、西洋はぶつかり合う、東洋は、長い間にお互いをしみ込ませるようにしてゆく」
私があの時、圧倒されたのは、「人」という一文字に二人の経てきた時の長さを感じたからであろう。
今までどんなことがあったのか…知るよしもないが、
様々な出来事を乗り越え、共に過ごした時の重みを、二つの背中は静かに物語っていた。
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