第73話 敏感肌

2005年05月11日 23時57分48秒 | Weblog

今日も暑かった…。
就職で事務職を希望した理由のひとつに、太陽の下で働かなくていいように…があった。
一寸先は闇、いや、一寸先はカンカン照り。
まさかの課内デスクの配置換え、私の席は窓の前…これ、今年で2年目。
直接ではないにしろガラス越しの太陽の下、午前中から夕方まで燦々と日光を
真っ向から浴び続ける。夕方になると頭痛が…昨年は事務職員、軽い日射病に憂いた。
クーラーはきいているが、紫外線が私に降り注ぎ続ける。
昔から私は太陽光線との相性が悪い。肌が弱いのだ。
じゃあ、日焼け止めクリームで防げば?となるのだろうが、
その日焼け止めクリームの刺激に肌が耐えられない。肌が荒れる。
すると、紫外線をほぼダイレクトに受けることとなる。炎症を起こす。

中学生の時、体育大会後の帰り道、信号待ちをしていると、
横から「姉ちゃん、酒でも飲んだんか? 顔、真っ赤っかになってるで~」
大笑いするおじさんはあきらかに酔っぱらい。思春期、多感に痛手を負ってしまう。
大学時代、初めてのお化粧、今度は化粧品との相性も悪い。
夜、お化粧の汚れをきちんと落としたいのに、クレンジングに負ける。
洗顔後の乾燥を防ぐ為、手入れしなければならないのに、乳液に負ける。
私の肌にはすべてが刺激になる。
きれいになる為以前に、私は負けない化粧品を探し歩いた。
今でこそ敏感肌用製品は多くなったが、あの頃はまだ低刺激という所に力点を置いて作られていなかった。
ファンデーションに負けるとなれば、ファンデーションは使えない。そんな悩みを抱える人の為に
開発されたという顔の赤みを消すクリームなるものなどをとりよせてみては、
肌荒れを起こし2度と使えなかった。何より困ったのは、試供品がなかったこと。
当時は購入しないと試せないことが多かった。
今度こそ!と思い高額な化粧に投資するが夢破れ、皮膚科に通う。また夢を見ては落胆するの悪循環。
私が化粧品に投資した額をトータルすると、何度海外旅行に行けたことだろう…
体質とはいえアルバイト代使用内訳明細は、暗い。

もしも私の肌がきれかったなら…
つるんとした白い肌にオレンジやピンクの頬紅を可愛く入れたいな~。

一度、化粧品売場に雑誌で見たオレンジの頬紅を買いにいったことがある。
「お客様の場合、頬に赤みがありますので、オレンジの頬紅を入れると、
赤とオレンジで茶色になってしまいますが…」 購入を諦めた。
肌が少しでも調子のいい時は気分も上々、ひどい時は顔もあげれない。
肌に自信がないことで、女性としての自信もない。
顔と顔の接近戦はできるだけ避けてしまう。
自信がなくて…相手を見て話せなかったのだが、失礼だと怒られた。

肌が弱くなかったら…もっと大胆に行動ができて人生変わってるかな~と夢見ることもあるけど、
肌が弱くて辛い思いをいっぱいしたから…人の体のことは何も言えない。

人は少し自信のないくらいの方がいいかもしれない…と思う。


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