No.108
カナディアンロッキーから、こんにちわ!
8月早々、我家の恒例行事の一つになっているハックルベリー摘みに出かけました。
今夏はラッキーなことに、毎夏悩まされてきた山火事の煙害もなく、カルガリー
在住の友人夫妻とシニア2組で、国境を越えモンタナ州ウエストグレーシャーに
ある小さな町ハングリーホースまで、トイレ休憩を含めて約6時間のドライブ。
車でカナダからアメリカへはいるのですが、日本人の友人夫妻は、2年前にカナダ
シチズンになり、ボーダーではパスポートを見せるだけで特に車を降りる必要も
ありません。夫と私はカナダの永住権保持者で、日本のパスポートですから、入国
審査を受けなければなりません。建物に入って係官にアメリカに入る理由や滞在先
を聞かれ、両手の指紋と顔写真を撮られ、ひとり6ドル徴収されて終わり、混んで
いなければ5分で終わります。
モンタナ州に入りドライブしているとだんだんカナダ側より日差しが強く感じられます。
グレーシャー国立公園を通るGoing Sun Roadは景色は良いのですが、道幅も狭く非常
に込み合うので、峠越えをしない道を選び、イーストグレーシャーからウエストグレー
シャーに入る道を走りました。
いつものハングリーホースのモーテルに3泊して、地元に住む友人に教えてもらった
山で2日間ランチを持って行き、午前と午後2時間づつハックルベリーを積みました。
もう10年以上毎夏欠かさず、同じことをしている…ハックルベリーの魅力って
すごいなぁって思います。
ブルーベリーと形状は似てはいますが、全く別物で、ファームでは育たず、自然の中で
しか採れないベリーなのです。なんといっても魅力はきれいなワイン色と美味しさ。
程よい甘酸っぱさで、ジャムにする時、お砂糖は全体量の15%にしています。通常の
ジャム作りには全体量の半分のお砂糖を使いますから、ハックルベリー自体の持つ甘さ
がどれほどのものかおわかりになると思います。
モーテルのお部屋にはキッチンがついているので、数年前からその日収穫したハックル
ベリーは食後旦那様たちにも手伝ってもらい、ジャムにして瓶に詰めて持ち帰っています。
そうすれば、家に帰ってから一人でジャム作りをせずに済みますので、本当に助かります。
大変なのは、摘み取ったベリーを洗って葉っぱや小さな枝などを取り除く作業なのです。
それは夫たちの役目で、妻たちは2㎏づつお鍋てべりーを煮て行きます。2晩で今回は
250ml瓶30本分ができました。瓶もちゃんと煮沸消毒して、ジャムを詰めたら蓋を
してまた煮沸、こうしておくと1年経っても美味しく戴けます。
モーテルの向かいにHucleberry Pachというおみやげ店があり、朝食はそこのダイニングで
ハックルベリー入りのパンケーキを戴きました。初めわからず4人分注文して、出てきた
お皿をみてびっくり!パンケーキ4枚、ソーセージとスクランブルドエッグ山盛り…一皿で
十分二人食べられるような量でした。翌日からは二人分のオーダーで、夫婦仲良くひと皿を
分けっこしていただくことに。店内は何もかもハックルベリー、コーヒーもハックルベリー
フレーバーで、これがなかなか美味しいのです。
ベリーを摘んで帰るときもここに寄って、ハックルベリー入りアイスクリームを食べます。
ワッフルコーンにワンスクープのアイスクリームですが、3スクープくらいの大きさにして
くれるので、大人気です。
今年は豊作のようで、お隣のスーパーマーケットでもパウンド14ドルで売られていました。
不作の年でもこのスーパーにはジプロックに入ったハックルベリーが並んでいましたが、値段
は倍以上していました。松茸と一緒で、ハックルベリーもピッカーと呼ばれる人たちがいるの
です。
夫婦二人で一日頑張って採れる量は3キロくらいなのですが、小さなベリーを一粒づつ摘んで
いると、大自然から恵みを戴いていると、感謝の気持ちが湧いてきます。お金を出せば苦労なし
で買えるかもしれませんが、指先を赤く染めながら摘んでいくのは、無心になれるひとときでも
あり、カナダにはない強い日差しを、全身に浴びられる良い機会でもあります。これからも、体力
がある限り、モンタナ行きは続けたいねと、カルガリーの友人夫婦とも話しています。
夏至からはや2ケ月、さすがにゴルフも9ホール7:30スタートでは終わりが暗くなってしまう
ので最終ラウンドのスタートは6:30になりました。
ボウ川沿いのコースにはファイヤーウイード(ヤナギラン)が咲き乱れ、ロッキーの夏もそろそろ
終わりです。
朝晩の気温が10℃以下の日が増えてきたので、初冠雪ももう間もなくです。
日本のニュースで38.5℃…と聞きながら、夜半は時々暖炉に火を入れています。
気の早い隣人は、9月に入ると早々に、BC州へ松茸狩りに出かけるそうです。
ロッキーの夏、ちゃんと文化的なイベントもあることを少しお話しておきますね。国立公園内の
町バンフにあるBanff Centreでは、毎夏若い音楽家たちが世界中から集まり、いわゆる合宿を
行っています。もちろん素晴らしい指導者が交代で避暑にやって来て、演奏や指導を行うので
彼らを頼って来ているのですが、そこで出会った若者たちが毎週のように弦楽四重奏やソロを
無料で小ホールを開放して披露してくれます。
オーケストラもこの夏だけのメンバーであっても一人一人のレベルが非常に高く、なのに入場料
は15~20ドルと破格で、素晴らしい演奏を聴かせてくれるとあって、大ホールのコンサート
はいつも満席です。私はいくつか無料コンサートに出かけ、若き音楽家たちの素晴らしい演奏に
感動しました。きっと数年後には世界中で大活躍する演奏家になっていることでしょう。
では、また来月!
お元気でお過ごしください。
カナディアンロッキーから、こんにちわ!
8月早々、我家の恒例行事の一つになっているハックルベリー摘みに出かけました。
今夏はラッキーなことに、毎夏悩まされてきた山火事の煙害もなく、カルガリー
在住の友人夫妻とシニア2組で、国境を越えモンタナ州ウエストグレーシャーに
ある小さな町ハングリーホースまで、トイレ休憩を含めて約6時間のドライブ。
車でカナダからアメリカへはいるのですが、日本人の友人夫妻は、2年前にカナダ
シチズンになり、ボーダーではパスポートを見せるだけで特に車を降りる必要も
ありません。夫と私はカナダの永住権保持者で、日本のパスポートですから、入国
審査を受けなければなりません。建物に入って係官にアメリカに入る理由や滞在先
を聞かれ、両手の指紋と顔写真を撮られ、ひとり6ドル徴収されて終わり、混んで
いなければ5分で終わります。
モンタナ州に入りドライブしているとだんだんカナダ側より日差しが強く感じられます。
グレーシャー国立公園を通るGoing Sun Roadは景色は良いのですが、道幅も狭く非常
に込み合うので、峠越えをしない道を選び、イーストグレーシャーからウエストグレー
シャーに入る道を走りました。
いつものハングリーホースのモーテルに3泊して、地元に住む友人に教えてもらった
山で2日間ランチを持って行き、午前と午後2時間づつハックルベリーを積みました。
もう10年以上毎夏欠かさず、同じことをしている…ハックルベリーの魅力って
すごいなぁって思います。
ブルーベリーと形状は似てはいますが、全く別物で、ファームでは育たず、自然の中で
しか採れないベリーなのです。なんといっても魅力はきれいなワイン色と美味しさ。
程よい甘酸っぱさで、ジャムにする時、お砂糖は全体量の15%にしています。通常の
ジャム作りには全体量の半分のお砂糖を使いますから、ハックルベリー自体の持つ甘さ
がどれほどのものかおわかりになると思います。
モーテルのお部屋にはキッチンがついているので、数年前からその日収穫したハックル
ベリーは食後旦那様たちにも手伝ってもらい、ジャムにして瓶に詰めて持ち帰っています。
そうすれば、家に帰ってから一人でジャム作りをせずに済みますので、本当に助かります。
大変なのは、摘み取ったベリーを洗って葉っぱや小さな枝などを取り除く作業なのです。
それは夫たちの役目で、妻たちは2㎏づつお鍋てべりーを煮て行きます。2晩で今回は
250ml瓶30本分ができました。瓶もちゃんと煮沸消毒して、ジャムを詰めたら蓋を
してまた煮沸、こうしておくと1年経っても美味しく戴けます。
モーテルの向かいにHucleberry Pachというおみやげ店があり、朝食はそこのダイニングで
ハックルベリー入りのパンケーキを戴きました。初めわからず4人分注文して、出てきた
お皿をみてびっくり!パンケーキ4枚、ソーセージとスクランブルドエッグ山盛り…一皿で
十分二人食べられるような量でした。翌日からは二人分のオーダーで、夫婦仲良くひと皿を
分けっこしていただくことに。店内は何もかもハックルベリー、コーヒーもハックルベリー
フレーバーで、これがなかなか美味しいのです。
ベリーを摘んで帰るときもここに寄って、ハックルベリー入りアイスクリームを食べます。
ワッフルコーンにワンスクープのアイスクリームですが、3スクープくらいの大きさにして
くれるので、大人気です。
今年は豊作のようで、お隣のスーパーマーケットでもパウンド14ドルで売られていました。
不作の年でもこのスーパーにはジプロックに入ったハックルベリーが並んでいましたが、値段
は倍以上していました。松茸と一緒で、ハックルベリーもピッカーと呼ばれる人たちがいるの
です。
夫婦二人で一日頑張って採れる量は3キロくらいなのですが、小さなベリーを一粒づつ摘んで
いると、大自然から恵みを戴いていると、感謝の気持ちが湧いてきます。お金を出せば苦労なし
で買えるかもしれませんが、指先を赤く染めながら摘んでいくのは、無心になれるひとときでも
あり、カナダにはない強い日差しを、全身に浴びられる良い機会でもあります。これからも、体力
がある限り、モンタナ行きは続けたいねと、カルガリーの友人夫婦とも話しています。
夏至からはや2ケ月、さすがにゴルフも9ホール7:30スタートでは終わりが暗くなってしまう
ので最終ラウンドのスタートは6:30になりました。
ボウ川沿いのコースにはファイヤーウイード(ヤナギラン)が咲き乱れ、ロッキーの夏もそろそろ
終わりです。
朝晩の気温が10℃以下の日が増えてきたので、初冠雪ももう間もなくです。
日本のニュースで38.5℃…と聞きながら、夜半は時々暖炉に火を入れています。
気の早い隣人は、9月に入ると早々に、BC州へ松茸狩りに出かけるそうです。
ロッキーの夏、ちゃんと文化的なイベントもあることを少しお話しておきますね。国立公園内の
町バンフにあるBanff Centreでは、毎夏若い音楽家たちが世界中から集まり、いわゆる合宿を
行っています。もちろん素晴らしい指導者が交代で避暑にやって来て、演奏や指導を行うので
彼らを頼って来ているのですが、そこで出会った若者たちが毎週のように弦楽四重奏やソロを
無料で小ホールを開放して披露してくれます。
オーケストラもこの夏だけのメンバーであっても一人一人のレベルが非常に高く、なのに入場料
は15~20ドルと破格で、素晴らしい演奏を聴かせてくれるとあって、大ホールのコンサート
はいつも満席です。私はいくつか無料コンサートに出かけ、若き音楽家たちの素晴らしい演奏に
感動しました。きっと数年後には世界中で大活躍する演奏家になっていることでしょう。
では、また来月!
お元気でお過ごしください。