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三度目の正直【箱根八里】東坂編

2012-01-12 | 東海道歩き
マスダカイロ始まって以来の長い連休をいただきましたので、2011/12/30、今度こそ三度目の正直で

箱根八里越えしてきました。

一度目の挑戦は2011年7月末。
天気予報は「曇り」でしたが、途中から見事に
ただでさえ滑りやすい石畳で3回も転倒し、お尻を強打してリタイヤ決定。
その時の記事は→こちら

二度目は11月中旬。紅葉の箱根を期待したのに天気は見事に大雨
しかもあちらこちらで被害が出る、電車は止まるの大雨でした…。
この日は結局「箱根登山鉄道の旅」となったのでした。




そしてついに三度目の正直!
何故そこまで箱根八里越えにこだわるかというと・・・このままだと中途半端なので気が済まないからですっ(@_@;)

前日の夜に小田原入りして一泊し、翌朝5時過ぎにホテルを出発。
午前5時過ぎ発ですから、真っ暗な中をテクテクとひとり歩いていきます。
当然ですが、最初の一時間半は景色は見えないわけです。だから写真もなし。
ようやく明るくなってきたのが箱根湯本のあたりでした。

▲右端の、地面から湯気が上がってくるこの風景は「温泉地だなぁ~」と実感させられます。
・・・・箱根でお風呂入ったこと、まだ一度もありませんが!
しかし箱根の温泉地はいつも人でいっぱいなので、いいのです。
ワタシはいつもいつも、汗臭いまま箱根を越すのです♪

さて、箱根の芦ノ湖までの坂を「東坂」と言います。
ここから出来る限り箱根の東坂のを紹介していきますが・・・あくまでも自己満足ですから(^^;
第二弾は箱根~三島の「西坂」を紹介しますね。えぇ・・・自己満足です。

まずは湯本の一里塚跡と、猿沢の石畳。


石畳から国道へ出て、しばらく歩くと
次は石畳ではない【葛原坂】

この葛原坂、暑い頃には本当に葛の花がいっぱい咲いていたところでして、昔から葛がたくさんあったところだというのがわかります。

←これは初めて箱根を訪れたときの「葛原坂」に咲いていた葛の花。 ピントが甘すぎてよくわからないという(^^;

今は旧道が存在しない【女転し坂】は石碑だけが残るところ。

かなり急な坂のため、昔馬に乗っていた女性が落ちて亡くなってしまったことが坂の名前の由来。(写真無し)
今でもこの辺りはものすごい急坂でヘアピンカーブもあるので、道路を車がうなりながら登っていきます。
歩いている者は道の向こう側に渡らなくてはいけないところなので、結構緊張しながら、そして排気ガスを浴びながら登っていく危険なところです。

次に【割石坂】。ワタシが一番歩きやすいと思っている坂です。

本当に「割った石」っぽい石が敷かれているのです。
ところどころ「江戸時代の石畳」が残されていて、「何百年も前の人たちがこの道を歩いたのだなぁ・・・」と思いを馳せることができます(^^)

また国道をしばらくいくと地味に石畳の入口が見えます、【大澤坂】

流れている小川を板橋で渡り、緑色に苔むした石畳が美しいと評判なところ・・・・ってソレ、
石畳が苔で滑るってことじゃん(@_@;;
たしか7月に歩いた時も雨でしたから滑って滑って先へ進めず、どうにもならなくて立ち往生したのがここ大澤坂でした。

でも今回は雨降ってないから大丈夫!!
・・・と思ったのもつかの間、なぜかここの石畳は天候に関係なく湿っていて、やはり滑ってすべってコケそうになること数回。
当然写真を撮る余裕もありません。
息を切らしながらこの坂を上りきると、昔の「間の宿」(宿泊はできないが休憩できる)であり、現在は「寄木細工」の工房やお店が立ち並ぶ「畑宿」に到着します。
↓工房にこのようなものがディスプレイされてた(^^)
東海道五十三次なのです♪
畑宿の一里塚。小田原から12キロ地点ぐらい?
ここで朝8時前。

まだまだこの日の行程の1/3ぐらいしか歩いてません。チャッチャと先へ進みます。
畑宿をすぎるとすぐに石畳に入ります。【西海子坂】
ここの坂は長く感じます。一旦畑宿で気が抜けるからなのでしょうね(^^)
余裕がなくなると写真もなくなります。
←石畳の下を走る道路が箱根新道。なんとも不思議な感じです。


再び国道へ出るとヘアピンカーブだらけの七曲り。車の人は大変だ。
徒歩の人は車道はらっくらく(^^)♪しかし、歩道はこの後、
恐怖の【橿木坂】!かしのきざか
ここ、石畳ではありません。では何が恐怖なのかというと
怪談です!・・・ちがった階段なのです。
階段がずっとずっと続くのです。
登りきってもまた階段。息が切れてもまた階段
登っても登っても階段なのです!!もうそのまま階段で天国へ行っちゃうんじゃないかと錯覚しました。
・・・夏は元気だったので(夏オンナ)一気に上ったのですが、なぜか冬は息が切れます(^^;
またもや余裕が無かったため、写真はありません。デジカメ動画はありましたが、階段しか写ってませんでした。

ここが正念場でございます。この階段を上りきったところで道が分かれます。
1つは車道側へ出る方、もう1つはまたもや石畳!
車道へ出れば「見晴らし茶屋」があります。(しかし8時台のこの時間に見晴らし茶屋はやっておりません)
当然石畳に行きます。・・・・が!息が切れているのでとりあえず休憩です。
ふーーーーっと2-3分ベンチで休憩。

休憩終わり!またもや歩き出します。

ここから先がまたまた長くて辛い石畳の【猿滑坂】
なんせ「猿でさえ滑ってしまう」というのが坂の名前の由来っつーくらいの坂。
あまりの辛さに写真がありません。2010年9月に歩いた時もそうでした。一番辛いと感じるのがここです。
そしてどうにかこうにか登りきって車道に出ると、待ち構えているのがこの階段(猿滑坂つづき)


ゲッ!Σ( ̄Д ̄;)橿木坂リターン!?
それでもなんとか登ります。もう汗だらけですが、箱根の空気は寒い。
汗をいっぱいかいているのに手袋さえ外せない寒さです。帽子のてっぺんも、湯気が出ていたのか濡れてます(^^;でも雪降ってなくて幸いでした(^^)

この辛さに耐えるには、この先待ちかまえている「甘酒茶屋」に思いを馳せるしかありません。
「ああ・・・・甘酒茶屋のいそべ餅が恋しい・・・」
と思いながらサクサクと歩いていくとやがて国道に出ます。

ついに【追込坂】
ここまでくれば甘酒茶屋は目前です(^^)もう頭の中は甘酒といそべ餅
こうなってくると足取りは軽いものです。
・・・と思っている間についに甘酒茶屋!!

先ほど幻にまで見た「温かい甘酒といそべ餅」を注文して座敷に上がります。
ここの甘酒、砂糖を一切使用していない甘酒です。
そしてとにかく美味い!
交通手段は何でもいいですが、箱根へ行ったら絶対立ち寄ってほしいところですね(^^)
でも徒歩だからこそ、ここのありがたさが身にしみるわけですが。
この時点で午前9時過ぎ。なにしろこの甘酒茶屋は朝7時からやっているという、大変大変ありがたいところなのです
昔の古民家そのもののつくりで、座敷には囲炉裏もあります。
ほとんどのお客さんはストーブつきの土間の席に居ましたが、歩き人は足を休めるために靴を脱いで座敷へ直行です。
しかし、土間の席とは違い、座敷の部屋は大変冷えるので、囲炉裏のすぐ近くでも寒いです。そして囲炉裏の煙でもっくもく!
この囲炉裏の煙は、おそらく甘酒茶屋での冬の風物詩ですね(^^)

煙も寒さもワタシは一向に気にしないので、いそべ餅と温かい甘酒をいただくのです♪
でも食べている途中で換気のために座敷の障子(外へ続く障子)が全開になりましたが

さて、食べたらすぐに出発です。

甘酒茶屋のすぐ裏から続く坂は【於玉坂】
「猪出没注意」の看板が立っているのがここです。チョットびびりながら歩くも、すぐに忘れる能天気なワタシ

さらにその後またもや写真を撮るが余裕がなくなり、続く坂は【白水坂】
その後はなんとなく温泉地に宿泊していた人たちが散策が訪れるようになる坂なのか、人と出会うようになる【天ヶ石坂】
←写真は7月のコケまくった時のもの

▲この右の写真の画面右側、大きな石が「天蓋石」と呼ばれるそうで、それがこの坂の名の由来となったようです。
このあたりから石畳も妙に歩きやすく整備されているようになります。ありがたいことです。
たぶんすれ違う人たちは「街道歩き」の人たちではなく、普通に「観光客」ですので、足元は普通の靴だったり、ブーツだったり、かかとのある靴だったり(^^;
その靴でコケだらけの石畳は無謀ですので、先に石畳の旧道を整備したのでしょうね。

この後ついに【権現坂】
芦ノ湖までの最後の坂となります。芦ノ湖も時々見えます(^^)


芦ノ湖はゴールではなくて「中間地点」ですが、とりあえず一段落と休憩ということで、足取りがまたもや軽くなります。

で、この権現坂をちょっぴり小走りで駆け抜け、杉並木も駆け抜け、ついに到着した芦ノ湖!
今までここで空が晴れていた試しがなく、芦ノ湖の向こうの富士山を見られたことはありませんでした。
が、この日はついに

ついにちょこっと見られました!!
この後すぐに富士山は雲に隠れてしまい、芦ノ湖とセットの富士山はこれで見納めでした。
さて、ここ芦ノ湖では写真撮影とトイレ休憩だけをすませ、すぐに三島へ向けて出発です。

この坂の名前ですが、箱根の旧東海道を三度も歩いていて、やっとで重要であることがわかりました。
なにせ昔からある坂の名前です。歩きで箱根を越える旅人は昔は地図さえありません。
坂の名前で、今自分がどの辺りかを知ったのではないでしょうか。

前回も今回も、ワタシはそういう思いをしました。
「まだ大澤坂かあ」「やっと猿滑坂まで来たか」「ああ、追込坂まで来た、あともう少しで休憩だ」
「権現坂だ。芦ノ湖まではもうちょっとだ!そこでまた一息つくから頑張ろう!」
坂の名前に色がついているかのように、今どこにいるのかわかるのです。

この日歩いた三島までの全ルートを「ルートラボ」▼にアップしました。


なんと、後半の「西坂編」に続きます。

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