6/6-7は連休でした。最近の連休は前日の火曜夕方、職場からそのままお出かけしてます。
今回は松阪から伊勢神宮までたどり着く旅。
伊勢神宮へ行くために、今は新幹線と特急列車でビュイーンと短時間で行けてしまうのですが、昔の人は歩いていくわけですから何日もかけて自分の住んでいるところから旅立ちます。
1830年のおかげ参りの時がイチバンのブームだったらしく、500万人もの人々が伊勢に押しかけたのだとか。
江戸から出立して伊勢神宮に着くのには、急ぎ足でも14-15日。しかし、ほとんどは一生に一度の旅行ですから物見遊山。ゆっくり往復二ヶ月ぐらいかけながらだったようです。
ワタシの旅はその「昔の人たちと一緒に歩く旅」がテーマでもあります。その当時の人々が味わった気持ちが、ほんの少しですがわかる旅です。
「今も歩いてだなんて、大変だねぇ。しかも一人で?」
一人で歩いていると、時々地元の人が親切に声をかけてくれます。
一人なのはそれが好きだからで、歩くのはちっとも大変ではなくかえってそれが当たり前で、かえって最高の贅沢のような気がします。
旧道の雰囲気がよく残っているところを歩いていると、昔の旅装束の人たちが沢山行き交っている姿が、勝手に見えてきます。(幻ではなく、たんなる想像の目です)
そして、なにせ景色がゆっくりと流れますから、どこに何があったか大体憶えていて勝手に「自分の道」にしてしまう感覚があります。贅沢でしょう?(^^)
立川談志師匠も、なんの噺だったか旅にまつわる落語のマクラで、「昔の人は大変だったなんて他の落語家は言ったりするけど、ちっとも大変じゃない。それが当たり前なんだからね。」と言い、さらに今のビューーンっと行ってしまう便利な交通機関をチョットだけぼやき、「そのうちに貧乏人だけが新幹線使って時間短縮してさ、金持ちは歩いてゆっくり何ヶ月かかけて行く世の中になるんじゃないのかねぇ。」なんて事を話してました。
「なるほどなぁ」と感心してしまったのは、歩いて旅する優雅さを知っている人たちや、その「歩いて当たり前」に気づいていなかった落語家だったのかもしれません・・・。
小遊三師匠の「
蜘蛛駕籠」マクラでも、談志師匠のその話のことが語られてました。「おかげで『昔は歩いていくから大変でした』って言うと、どうも・・・心にワダカマリがあるんですねぇ」と。
しかし、ワタシが前回の続きの旅に行く時にも、やっぱり便利な交通機関がないと困ります(^^;
江戸時代では伊勢参りに行く者を解雇してはいけない決まりになっていましたが、現代ではとうてい通用しませんからねぇ。それ以前に、常識的にも現代の抜け参りはありえません。
さてさて、今回は松阪からです。やっと本題。
6/5(火)は一足先に15時ぐらいに上がらせてもらい、急いでJRの在来線に乗り込みます。なぜ泊まるだけの日に急ぐか。
それは三重県津市の映画館で
「映画館落語 かもめ亭」を観るためでした!
なにせワーナーマイカル系の映画館でしか上映されないということで、静岡での上映予定が無いのです。
ちょうど行き先方向の津市で上映されているという情報を入手。19:35からの上映に間に合うように急いでいったのです。まあまあ面白く鑑賞しました(^^)
それから松阪へ行って一泊。朝は7時30分ごろ出発。
まずは、前回見学しそこねた松阪城址へ向かいます。
そのまえに本居宣長宅跡の辺りも見学しました。
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そして松阪城址見学です。
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なにせこの日も泊まりの予定なので、いつもと違って寄り道しまくりなのです。気分は完全にハイテンションになっています。
二の丸までのぼって行くと、こんな風景が見下ろせます。
旧松阪御城番長屋です。1863年、城の警護のために「御城番職」が設けられ、御城番武士20人とその家族の居宅として松阪城三の丸の位置に作られたのだそうです。
何棟かは貸家となっているようですが、今もその子孫の方々によってこの長屋の維持管理がされているそうです。
そのうちの一軒は見学ができるように公開されていますが、まだ朝早いので閉まっていました。
もう少し城跡を散歩してみることに。
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そろそろ疲れてきたので(早っ!)御城番長屋の辺りを散歩しつつ、伊勢街道に戻ることにしました(^^;
▼これは御城番屋敷の土蔵です。
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現在はギャラリーとして公開されているようですが、これも公開時間外でしたのでそのまま立ち去りました。
さて、伊勢街道に戻って歩き始めます。
時刻は8時半を過ぎてしまいました。早速あせり始めるワタシ(^^;
その前に・・・今回は試してみたいことがありました。
題して
ミズノの「わらじ型ウォーキングシューズ」でどこまで街道を歩けるのかっ?
▲コレです。
昔の人は一日平均35キロ歩いていた。そんなに歩けたのは何故なのか。ミズノはその足元に注目しました。・・・・で、開発されたのがこのわらじ型ウォーキングサンダル「ウェーブリバイブ」なのです。
つまり、わらじの原理を使って長距離歩いても疲れない画期的なウォーキングシューズというのが売り。
昔の人同様、街道を長距離歩いて移動するワタシがこのウォーキングシューズ(でも破格の旧タイプを入手)を使ってどこまで歩けるのか。試してみようではないですか。
ということで、お城見学まではいつものシューズでしたが、街道に戻ってからウェーブリバイブに履き替え、いざ、伊勢神宮(外宮)へ!!
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さっそくいつもの追分道標。
この日は暑かったです。今のような夏の暑さではないのですが、梅雨前の独特の暑さがありました。脱水に気をつけながら歩きます。
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カタツムリ見っけ!わりと大きかったです。大きいカタツムリをすっかり見かけなくなったので珍しくて撮ってしまった。
さて、いつもの街道風景の始まりです
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堤防の石碑は「女人供養塔」です。堤防に建っている女人供養塔。ここにも女たちが夜な夜な堤防を築いたという伝説があるのでしょうか。
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「禁酒の神 沖玉の夫婦石」だそうです。
この石に酒をかけて、お酒を預かってもらうと禁酒ができるそうなのです。
ワタシはいくら日本酒好きでもおちょこ一杯でまっかっかになってしまうので、わざわざ禁酒しなくてもいいのだな。で、でも日本酒の味は好きなのだな。だけど下戸なのだな(永遠にループ)。
おおっ!外宮まで4里!!
・・・喜んでいる場合ではなかった。
まだ一里しか歩いていないということでした_| ̄|○
ウォーキングサンダルはこの時点では順調。ただし、足首ががっちりガードされないため、時々くるぶしの辺りに「ぐらっ」という不安感があり。
とりあえず先へ進むのです。
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虫籠窓(むしこまど)がある「おもん茶屋跡」です。このあたりの名物「へんば餅」を売っていたそうです。
・・・・という名物を書いたりすると、「へんば餅」が気になる人がいることでしょう。え、居ない?
・・・・・
ワタシは気になりますっ(@_@;
ということで、あとでそれは紹介します。
この後、スーパーで惣菜を買って、休憩コーナーでさらっと昼食。すぐに出発です。
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櫛田川を渡ります。昔の川というのは橋が架けられていないのが標準です。
ウォーキングマップの説明は以下の通り。
「櫛田川は、春・冬の渇水期には仮橋が架けられ、夏・秋の増水期には舟で旅人を渡し、それぞれ橋銭・舟銭を徴収していた」
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↑渡し場所の跡には石碑が建つものです。
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なんだかのどかな風景です。天気も良くて嬉しくなってきました。
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祓川に来ました。[斎王群行の際、ここで祓いをして斎王宮に入ったことから名付けられた。]とウォーキングマップにはありました。
東海道歩きの頃から「斎王って何じゃ?」という疑問があったりしたのですが・・・興味わかず(^^;
しかし今回は「興味わかず」では済まされないのです。なぜならば斎宮跡の近くを通るからなのです。
まあ・・・斎王に関しては
斎宮歴史博物館のサイトをご覧ください。
なにやら以前
テレビ番組もあったようです。ただし、「斎王=悲しみの皇女」と勝手に植えつけるのはイクない気がしますが。
先入観なしで斎王を知るには「斎宮歴史博物館」がよいと思います。博物館に関しては後述します。
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外宮まであと三里!・・・ってことは、あれから一里しか進んでません。
そんなこんなでぽてぽて歩いているうちに、
斎宮歴史博物館に立ち寄ることにしました。
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ものすごく広い敷地なのです。いかに斎宮が大きなものだったかがうかがい知れます。
中に入ると映画の時間案内をされました。時間が合わないし、そんなにノンビリしてたら外宮に着くのが遅くなるのでパス。
とりあえずさらーーっと見てきました。
ようするに斎王というのは、天皇が決まるとその度に天皇ゆかりの皇族の中から選ばれる未婚の女性。
天皇の代わりに伊勢神宮に仕えるために京から伊勢へ派遣されます。
普段は斎宮で俗世間と離れた清らかな生活し、年3回伊勢神宮へおつとめに行ったようです。
以上、見学終わり!←あくまでもさらっと見学
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▼竹神社へ立ち寄りました。
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この竹神社で、もう足の裏が痛くてたまらなくなり、ついにミズノ ウェーブリバイブは脱ぎ捨てられたのでした!!
(捨ててない捨ててない…)
この神社でふだんの靴に履き替え、リュックの重量も幾分減りました♪
うーん・・・15キロ歩けなかったねぇ。ワタシの足では!
ただしこれ、舗装されてない道ではかなり気持ちいいです。砂利が入ってくるという点を除いては。昔のような土の道路だったら30キロいけるかもしれません。
ソールとくるぶしの保護さえもう少しがっちりしていたらいいのでしょうね。
それ以外は文句なしでした。地面を足の指でがっちりつかむ様に歩ける靴です。
さあ、足の装備も整ったし、
今度こそ外宮へ!!
あ・・・カメラのフィルムが切れた・・・。
続く!!(^^;