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日記と雑学、それからシトロエンC5について。
Just About C5



シトロエンの新しいコンセプトカー”C-airplay”。イギリス人デザイナーの作品らしいが、このデザインから受ける印象は、車、というよりはナイキのエア入りシューズのような、スポーティーなカジュアル感である。
おそらく、デザイナー本人もそういった「いかにも車のデザイン」という文脈から外れたものを作りたかったのではないだろうか。内装の色遣いや形にもそれは伺える。過去のシトロエンの前衛的機能主義的な工業デザインともまた異なるベクトルにあり、もっと本質的に遊び(ファッション)の要素が強いデザインワークだと思う。

C6が最後の(ハイドロのみならず)リアル・シトロエンになるような気がしてきました。。


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マイナーチェンジ後のC3です。フロントまわりがハンサムになって、結構いい感じですね。



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そろそろ出るかな、と思っていたら出ていました。今月号のL'AUTO JOURNAL誌に次期C5のスクープ記事が掲載されているようです。デビューは2007年とか。

この記事の写真の印象だと、全体のプロポーションやフロントデザインが現行のBMW5シリーズに似ていますね。サイドはちょっとトヨタ車とか、リアからだとAUDIも入った感じかな。

肝心の中身はどうなっているのでしょうか。



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おなじみのこのサイトでちょっと驚きのモデルについて報告されている。詳しくは読んでいないが、おそらくショーモデルの一つだろう。2012年と読めるから、(ショーモデルとしても)実際にデビューするにはまだ間があるようだ。断片的なワードから散見されるように、本田とのジョイントにより開発されるクルマでもある。

本当なのだろうか。しかしスタイリングはかつてのDSをちょっとフェミニンにして現代に復活させたそのものである。新生ミニのケースに似ている気がする。ただ高級車レンジでここまでの復古調が通用するのか。後輪駆動と書いてあるのも気になるが、リムジンカーとしてのシートレイアウトに新機軸が採用されていたり、シトロエンらしさも伺える。詳しくはこれから。


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金曜の夜、湾岸から勝沼まで一気に移動し、息子(1号)と職場の同僚たちと共に、夜間の昆虫採集に励んだ。

オトナ3人+小学生1人+重い機材と食料、という荷重の高い状態での移動となったが、アタリの付いたエンジンは力強さを感じさせ、また足周りもますますスムーズに動くようになったためすこぶる快適、である。

帰りは12時を回ってから現地を出て中央道を首都高湾岸までひた走った。メンバーは連日の残業と深夜のムシ取りで疲弊し、小1はコドモなのでそれはそれで疲弊し、いずれも爆睡。起きているのは自分だけ、という最悪のコンディションでの走行となった。

しかし誰でもC5の後席、助手席で夜中の12時を過ぎてから東京に向かったら、寝ない訳にはいかないだろう。そういう認識のもと、特に腹も立たず、軽い睡魔と戦いながらかなりのハイペースで帰途についた。



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すでに御存じの向きも多いかも知れないが、
シトロエンの次世代技術としてC5バイワイアの情報がリリースされている。

シトロエンC5の次世代技術

ブレーキとアクセルの機能も全てステアリングに集約されており、インターフェースとして、機能製、安全性についてもよく考えられているようだ。足下にはフットレスト以外の突起物は見当たらない。この技術は次期C5に何らかの形で搭載される可能性が高いのではないだろうか。

このインターフェースでハイドロシトロエンを転がす、というのは、想像してみるとさぞかし知的で優雅なクルマの楽しみ方、ということになるだろう。ちょっとオモチャっぽい外観ではあるが、ハイドロ技術のみならず、人間とクルマとを結ぶインターフェースについて昔から関心の高かったシトロエンだけに、今後こういった方向も含めて色々と期待が持てると思う。

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今週末はようやく普通に休日となり、妻実家までの往復、私の実家までの往復でかなり距離を稼ぎ、今日現在でちょうど2000kmを少し超えた。

昨晩は特に、1人で長距離を走ったので、じっくりと乗り味を確かめることが出来た。基本的な印象は変わらず、路面によっては(高速以外でも)本当に「フワーッと浮いているような」走りが堪能できる、大変快適なクルマである。

ここのところ仕事も多忙で慢性的な寝不足だったのだが、夜間の2時間近くのドライブでも睡魔に襲われることはなかった。クルマの挙動を殆どアクセルとステアリングのタイミングでコントロールして、適当な刺激と、快い揺れに身を委ねてひたすら走っていく。これは快感そのものである。

高速ではステアリングが重くなり、僅かな手首の力加減とスロットルのオンオフだけで、コーナリングやレーンチェンジなど殆どの操作が極めてスムーズに収束する。110km以上の速度域では、相当のハイスピードまでスピード感はあまり変わらない=怖さを感じない。これが疲れを感じさせない要因のひとつだと思う。

ともかくやっと2000km。前車のC5/2Lでは10000kmを大きく超えてからサスペンションが顕著に柔らかく動くようになったので、この車もさらに変化していくだろうと思う。
現在気になることは、若干、左に流れることくらいかな。私自身の感想として、これまで乗ったどのハイドロ車よりも快適な車であることには変わりありません。


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初回点検以来、業務多忙を極めブログ更新もままならない状況が続いていた。距離も伸びず、アタリがつくには気持ち足りない、1550kmに留まっている。

巷では久々のヒット作C4の話題が盛んで大変喜ばしい限りである。C6も記事によっては日本導入もありそうで、これも楽しみである。兄弟車407の華々しいデビューの影で、ひっそりと少数の新型C5が路面をなめるように走っている・・そんなところが日本のシトロエン界の現状だろうか。

一度1人でとことん行けるところまで走ってみないと、何とも分からないという感じは未だにしている。その機会もここのところ得られず、盛夏はこれからだというのに既に序盤でバテている。こんなことでは05年の秋までもたないと思う。新たに、週2回は泳ぐ、というメニューを追加した。しかしこれも多忙のため、1回できるかどうか、という現状である。

写真も最近撮っておらず、何も有益な情報もなく、ただ「死んだかも」と思われると不本意なので、投稿してみました・・無意味な内容で申し訳ありません。



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いつの間にか納車→1000kmを超え、今日計器版を見たら約1100kmになっていた。

納車時から発生していた高速域でのステアリング振動は、初回点検の調整で治まった。次いで発生した加速時の右方向へのよれについても、2回目の調整でどうやら改善したようである。

ステアリング振動の原因は、新車時のホイールとタイヤのバランスに問題があったとのこと。バランスを取り直してもらい、解決。右へのよれについては、アライメントの調整が必要だったらしいが、これも工場での調整のあと現時点では再発していない。

このところ次第に新しいクルマに慣れつつ、こうした問題もいくつか発見し調整をお願いしてきた訳だが、先月21日の納車以来5週間が経った時点での、感想をいくつか述べようと思う。

◆ハンドリング

これはやはり納車されて多少距離を走らないことには分からないことだが、このC5V6はかなり繊細なハンドルさばきを要求するクルマである。運転感覚としては、センター付近の遊びがほとんどなく、微小な操作でクルマの向きが変わる。このこと自体は歴代のハイドロ・シトロエンにもまた通ずるのだが、それらとの違いは、クルマの方向が変わる際のリズムの違いである。
私の言葉で理解頂けるか不安であるし、間違った捉え方をしているかも知れないが、しばらく続けることにする。

私の記憶では、歴代のハイドロシトロエンの操舵への反応は、以下の通りであった。

1)高速走行中 : 微舵角による修正に敏感に反応。ただし駆動輪である前輪のみ敏感で、後輪は後からついてくる感覚。操舵に対してデリケートに反応はするが、クルマ全体の動きとしては鷹揚で、安定している。数値的なものだけでなく、こうした特性から極めて安心感の高い直進安定性を得ている。

2)コーナリング: 初期のロールは許すが(グラッ)駆動輪よりもはるかにストロークの長くソフトな後輪がロールに追従し、姿勢が一旦決まると、その後は極めて安定感のある定速旋回が可能になる。コーナリングにおける一連のリズムに慣れてしまうと、リラックスしながらハイペースを保つことが可能になる。結果としてある意味「速く走れる」クルマである。

ここで新C5V6について現段階で比較すると、

1)高速走行中 : 微舵角への反応は同様だが、以前に比べると前輪と後輪の役割分担が明確ではなく(実際にはそんなことはないかも知れないが感覚として)クルマ全体がスイーっと軽く向きを変えてしまう。安定性が悪いのか、というとそうではないが、とにかく感覚的に「軽い」のである。

2)コーナリング: 初期に切り過ぎてしまい、最後に戻し過ぎてしまう。もしくは、コーナリングの最初と最後だけ、操蛇が速すぎて修正を余儀なくされる。私の腕も関係するので一般論にはしにくいが、実際コーナリングでこのクルマに関しては「こうすれば」というコツを、まだ掴み切れていない。要するに、センター付近の微舵角に対するクルマ全体としての反応が速すぎるのである。旧C5を含めこれまでのシトロエンだと通用したマナーが通用しない。


今日も100kmほど日中乗ったが、感心したのはやはり乗り心地と静粛性である。そして右折、左折を含めコーナリングについては、ひとつコツがあるとしたら「切りはじめと戻し終わりには丁寧に、ゆっくりと」ということではないかと思った。でもコーナーが迫って来たら、ある程度早めに舵を当てたくなるのがハイドロ乗りの性であり、ハイドロシトロエンというのはある部分その感覚から全てが始まっていたわけで、抜け出すのは容易ではないと思われる。

ディレクショナルヘッドライトといい、このコーナリング特性といい、パワフルなブレーキ、6段AT、高剛性ボディシェル、反応速度のはやいハイドラクティブ3+。そうした全てが相俟ってこのような変化を必然的に生んでいるのだろう。C5は古典的なハイドロの乗り味を取り戻した、と言われるが、Xーハイドロ世代の各車と比べると新世代のクルマであり、その違いは乗り込むほど次第に明確に感じられる、ということだろう。

ところで聞くところによると、C5のサスペンションに対して、プジョー407のサスペンションは限界がかなり高いという。(確か海外のテストドライブでのレポートより。ESPの作動頻度がC5の方がかなり高かったとのこと)新しいC6は、ハイドラクティブの他に、駆動輪にダブルウィッシュボーン、リアサスにこの407に採用されたマルチリンク、可変式ショックアブソーバーを備えており、C5以上に内容が新しい世代のものになっている。その走行感覚は、もはや全くこれまでとは異なるものになっているのかも知れない。あるいは、そうした技術を使って「かつての」ハイドロ・シトロエンの走りを体感できるチューニングになっている可能性もある。私個人としては、今のところ後者の可能性はあまり高くないと思う。

※写真はC6の内装です。



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その後あまり距離が伸びず、現在納車→890km。今日は子どもが体調を崩し出かける予定がなくなったので、例の高速域でのハンドルの振動への早めの対処という目的もあって、午後早く工場へ向かった。

5月の納車以来、工場を訪れるのは初めてである。本当に広い敷地で、車で建物内の受付前まで乗り入れることができる。5月と大きく違っていたのは、工場内の駐車場に止まっている車群が様変わりしていた。一番目立っていたのはマスコミ貸し出し用のC4、それとプルリエル。その他に修理待ちもしくは中古車のXan、BX、ZX、旧C5などが置いてあった。

工場へ向かう道すがら、中原街道の下り線を走ってくる新C5(ワゴン、銀灰色)を目撃した。やはり大型ハイドロシトロエンは走っている姿が一番カッコイイ。他の新C5を目撃したのは、これが初めてである。

工場の方へ、気になる箇所を伝え、初回のオイル交換をお願いする。所要時間は約1時間半とのこと。遅い昼飯でも食うかな~しかしコンビニしかないんだよな~と思いつつ、工場周辺を徘徊していると、たまたま工場に来ていた営業氏にばったり出くわした。これから高輪へ帰るという営業氏のC2に、レストランのありそうな最寄り駅まで少しだけ乗せてもらった(強要したわけではありません)。

C2は今回初めて乗った。助手席5分インプレ→「乗り心地」やはり車の性格、サイズなりだが、シトロエン一族としてのどこかゆったりとした感覚はあった。→「内装など」外から見るよりも中は広かった。C5と比べてしまうと酷だが、小さな車としては、プルリエルのように突出したチャーミングさはないものの、それなりの個性と魅力は備えていたと思う。

さて、そんなことをしているうちに適当に時間が経ち、1時間半後、再び工場に舞い戻ることに。(食事は結局コンビニでうどんといなり寿司)

◆点検/調整結果
 「高速走行時のハンドル振動」→あっさり解決。原因は、ホイールとタイヤの組み方が今一でバランスが悪かったとのこと。ここらへんの調整の他、どうもフロントタイヤの左右を入れ替えたらしいが、どうも詳しく聞きそびれてしまい、確実なところはよく分からなかった。

 「副作用の発生」→帰りの首都高でいろいろ試してみたが振動は完全に消え、この調整の結果には満足しているが、一方で車が右に逸れるようになってしまった。これはかなり顕著で、レインボーブリッジを渡っているときこのことに気付いたのだが、強い横風が吹いて流されているのかと思ったくらいである。

 家に帰るまでの間、いろいろ考えてみたがひょっとするとタイヤの空気圧かも知れない。近くのスタンドで規定の空気圧が入っているか、次に乗る機会に確かめようと思う。自宅の薄暗い駐車場で左右の前輪タイヤを見ると、運転席側がちょっと潰れているような気が・・もし空気圧が原因でないなら、アライメントの狂いか何かということで、ちょっと入院、かな。

※写真と本文は全く関係ありません。



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今日も都内の病院への往復、昨日は横浜八景島までの往復で距離を伸ばし、現在納車から→828km。ようやく気になるところも見えてきた。(写真は土曜日撮ったもの)

◆ステアリング

高速時のブルブルという細かい揺れ。初回点検に出す際申し入れをしておくことに決めているが、90kmぐらいから振動を始め、100~110kmあたりがピークで120kmを超えると収まる。この速度域でアクセルをパーシャル状態もしくは緩めたときに症状が顕著に出る。どこかのバランスが少し狂っているような感じがする。ブレーキは関係ないようである。

◆フロントドアのエッジ

これも初期型と変わらず私としては非常に気になる部分である。フロントドアの後端が異常に鋭利に尖っている。これは5才~小学校低学年の児童のちょうど顔面に来る高さであり、非常に危険である。これ故、私は家族での乗車時、ドアの開け閉めは子どもにやらせず、必ず親が行うことにしている。衝突安全性が幾ら良くても、乗員に危害を及ぼすような車体構造は一般セダンとしては避けるべきと思う。

◆リアサスペンション

トランクに座ったり押したりして確認したが、やはりここが初期型ともっとも違うところである。Xm、Xanなみに柔らかくなっている。ただし初期型も含めてそれらと違うのは、同時に、過重変化、車両姿勢の変化に対するハイドラクティブの修正スピードが素早いことである。初期型C5のハイドラ3では、それまでのハイドラ2に比べ、車高が変化したときの修正スピードはかなり早くなったが、新C5はその速度がさらに素早くなっている。

リアサスのセッティングが柔らかくなったことは、メリットとしては「ハイドロらしい独自の乗り心地」を提供するが、デメリットとしては「ピッチングが多くなった」「カーブの連続区間など、あまり無理はできない」などの問題を生じている。

◆ウォッシャー液

フロントウィンドウのワイパーをウォッシャー液を出して動かすと、ヘッドライトのウォッシャー液が連動して噴出するようだ。そのためか納車後すぐに「ウォッシャー液が不足です」という警告が早々と出てしまった。

◆ソナー(パーキングアシスタンス)

感度はいいのだが、あまりギリギリで警告を出されても・・ということで、やはり見切りの悪さはいかんともし難いところがある。大きな車が苦手な方にはあまり向かないだろう。

◆リモコン

なぜか今度のMCで便利な「窓閉めモードスイッチ」が無くなり、代わりに「ライトオンスイッチ」がついていた。これは改悪である。「ライトオンスイッチ」は全くと言っていいほど、使い道がないと思う。

※夜泳いできて、これを書きながらとてつもない睡魔に襲われて意識が朦朧としています。



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現在納車から→670km。夜の眺めはこんな感じです。↑

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最近夜も忙しく、3日振りに走った。デジカメの扱いにもだんだん馴れてきて、実車の色に近い写真を撮ることができた。蛍光灯の光だとおよそ↑こんな感じに見えます。

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旅とは程遠い暮らしを余儀なくされているが、それでもこのクルマに乗ると、1人で遠くへ出かけてみたくなる。

静かで、滑らかで、快適で。こうした美点の全ては、クルマをただ「心地よい機械」に仕立て上げるためというよりは、「遠くへ出かけるための過程」としてその方が相応しいから与えられているのである。ハイドロ・シトロエンは未だ変わらぬ哲学のもとに構築されている。

というわけで、遠くへ走っていきたくなるのである。

実際、朝早くから支度をして、万全の体調/体制で家を出たとする。そうした時、どこまで一気に走っていけるだろう。今まで乗ったどのクルマよりも、遠くへ行けそうな気がする。そのための強靭さと、5感を適切に刺激する感覚性能を併せ持っていると思う。

・・何だか退職し、晩年ある境地に至った元中間管理職、という風情を帯びてきているが、本当に遠くまで行ってみたくなるのだ。

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昨日、都内の病院まで往復して、現在の走行距離→648km。夜遅いこともあるので毎日は走れない。しかし意外に距離は伸びている。

そんな中、オーナーになるとイヤでも分かる細か-い話をいくつか書いてみようと思う。

◆レスポンス

レスポンス、といってもエンジンやハンドリングのことではない。ワイパーや、ヘッドライト、ホーンのスイッチのことである。これらの反応が当たり前に、よい。押した瞬間に確実に作動する。これは旧C5に乗っていた方ならすぐにピンと来ると思うが、他のクルマに乗っておられる方は「何のことか」と思われるだろう。

C5からシトロエンが採用した技術に「マルチプレックス」と呼ばれるシステムがある。これは、車内の様々なコントロールを、幾つかのECUユニットとこれらを結びつける数本のケーブルでLAN化して電装系の配線量を格段に減らし、さらに制御プログラムを連係させることにより、今までは実現できなかった各機能の連動を可能とする。

例えば、オートワイパーの作動時には雨滴センサーが降雨量を感知してECUに知らせるが、このとき同時に各ウィンドウ(含サンルーフ)の開閉状況を別のセンサーが拾っており、速度等と照らし合わせて自動的にウィンドウ(サンルーフ)を閉じる、などの動作が選択されるようになっている。まさに「至れり尽くせり」である。本来ならば。

本来ならば、というのには理由がある。このマルチプレックス、詳しい原因は解らないが、実は機器によっては反応速度にかなりモンダイがあったのだ。

当然ながら安全性が考慮されたためブレーキやATなどの動作が最優先され、ホーンボタンや、オートライトは回線速度が遅く事実上「後回し」になっていた。おそらく回線速度だけの問題でもなかったのだろう。実際は処理プログラムの無駄やバグなどもあったのだと思う。

いずれにしても、ライトをオンにしたり、クラクションを鳴らそうとパッドを押したりした場面ではひと呼吸置いて作動することが多かった。クラクションなどは鳴らなかったりすることもあった。これは非常に違和感を抱くところで、操作性だけでなく少なからず安全性にも影響するところである。まあ尤も、その「頼りなさ」の分マージンをとって安全運転を心掛ければ済む話ではある。

・・話が長くなったが、今回はそうした制御系の不安が解消され、ようやく額面通りの性能が発揮されるようになったということである。そしてそれはいたって快適なものである。

◆サイレンス

とにかく、静かである。エンジンの音と、革シートの軋む音、ロードノイズはそれなりだが、全体のレベルは圧倒的に改善されている。ドアの細かい構造の改良か、ガラスの性能が寄与しているのか、外から入ってくる音に対する遮断性能は格段に上がった。故に、車内で音楽を聴くときには極めて快適で、運転中も常にリラックスできる。

エアコンの動作音も通常の作動時には殆ど気にならず、内気循環にしたときの送風音ぐらいである。そのため、電子化されたウインカーのクリック音の「ビッコッ、ビッコッ」が意外にうるさく感じる。

それから前後斜めのソナーの作動音も、「ポーン」という感じで上品。

◆コントラスト

切り替えられるものについてはその違いがはっきりしている。これはパワステのアシスト、ハイドラクティブ3サスペンションのノーマル/ハード、エアコンの内気/外気切り替えのいずれにも言える。

速度が上がると知らぬ間にがっちりとしてくるステアリング。これは、おそらく高速コーナーでの「おっとっと」を避ける意味合いもあるだろう。今回のMCで、サスペンションのセッティングがかなり柔らかくなったので、高速のワインディングでは急ハンドルは(もともとシトロエンに限らずだが)厳禁である。基本通りに、丁寧でスムーズなハンドルさばきが要求される。アクセルワークも然り、である。これらの操作を同調させ、如何にサスペンションのいいところを引き出しつつ、ワインディングや変化の多い路面を「滑走」するか。ここにハイドロシトロエンを操る大きな愉しみの1つがある。

スポーツモードのスイッチを入れると、顕著にサスペンションが固くなるのが分かる。不快ではないが、このスイッチに頼らず、同乗者を酔わせることなく首都高を駆け巡るのがハイドロライダーのタシナミであろう。

※写真と本文はあまり関係がありません。



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