海外のサイトにC6に関する情報があった。断片的な情報を総合すると、おそらくC6の新しいサスペンションシステムは、以下のようなものである。
・形式 フロント:ダブルウィッシュボーン
リア:マルチリンク
・特徴 ハイドラクティブ3+に対しての追加機能
可変ダンピングシステム
アンチロールシステム(ACTIVAと同種のもの?)
最新のハイドラクティブ(C5に搭載)では、アディショナルスフィアの断続に伴い、ロール剛性とスプリングレートは2段階に可変するが、ダンピングに関しては一定のままである。一方、シトロエン以外のメーカーでは、4輪独立にダンピングを制御することで、ある程度ロール剛性や車両姿勢の制御を比較的廉価で実用化しているものがある(オペル・アストラのCDC)。もちろん油圧や気圧を使ったより高価なシステムも他に存在する(メルセデスのABCなど)。
C6の詳細はまだよく分からないが、おそらく、従来のハイドラクティブ3+の機能に加えて、
1)ロール制御のために予てから実用化していたアイデアである”ACTIVA"システム
2)車体姿勢のより積極的なコントロールのためのリアルタイムダンピング可変機構
を追加しているのではないか。
これらを統合制御することにより、よりソフトな乗り心地を実現する一方、これと相反するハンドリングに対するダイレクトかつ安定した反応を得ているのだろう。
ハードウェアとしては、ハイドロニューマチックに始まったシトロエンのサスペンションシステムが、現時点で利用可能な最善かつ最新の技術を投入し、正常進化したものだと考えられる。
ただ気になるのは、これらを最適に制御するためのセンサーやロジックが完成の域に達しているのか否かという点である。ハードウェアは申し分ないが、その制御プログラムのチューニングには相当なノウハウの蓄積が必要なはずである。C5のデビュー当時のハイドラクティブ3のアナウンス、またその後のMCに伴う乗り味の大幅な変化を考えると、これほど複雑なC6の乗り味のコントロールも最初から完璧とはいかないと思う。
C6は触れれば触れるほど欲しくなる実にシトロエンの旗艦らしいクルマだが、私としては、乗り味がより洗練されるであろうモデル中期以後のクルマをいつの日か購入(可能ならば・・)したいと思う。
※今回ご紹介したサイト(たぶんスペイン?)にはC6の美しい写真がいくつかあるので関心のある方はぜひご覧ください。

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