新しいC5の写真を見ると、これがシトロエンをDセグメントで延命させるために考え抜かれた車であるとわかる。BMW、AUDIとも似た印象で、殆どドイツ車の文法で構築された硬質で高品質な造形である。いま顧客がカネを出してくれる可能性が最も高いという意味で。
しかし細部には繊細なフランス車らしいアイデアが盛り込まれている。インテリアは一線を画している。試乗はしていないが、C6のシステムを採用しており、より洗練されたハイドラクティブのボディーコントロールが堪能できることだろう。(車幅はC6と同じだが、全長はより短く、トランクルームは実用的なサイズである。ブレークも用意されている。)
日本で成功して欲しいと思うが、その場合、AUDI>シトロエンC5>パサート、というようなポジションが理想的なのではないかと思う。フランス車でありながらドイツ車と真っ向勝負できる車として、是非とも健闘してもらいたい。ハイドロシトロエンの延命のためにも。
ある意味、プジョーが開拓し切れなかった日本におけるDセグメントの牙城に、この車なら切り込んでいけるのかも知れないと少し期待している。少し、というのはやはり最近の日本におけるシトロエンにはあまりいいニュースがなく、発売時に広告やPRが十分に行われることはないだろうと思うからだ。
中身はもともと個性的、実用性は充分、感覚的な走行性能はC6のシステムで相当に洗練されたと思う。
あとは売れるためのポジション(値段とデザイン、ブランドイメージ)を如何に獲得するか・・でもどんな人がこの車に乗るんだろう?
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