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マッハの貴公子 C1Runner の熱~い日記でつ(¬_,¬)b フフフ・・・

マッハの貴公子 天才タケスィが熱~く語るでつ( ̄ω ̄)ムフ~

まもなくロータリ復活するのかなぁ~

2023-05-05 07:10:29 | エンジン
ロータリエンジがようやく復活するでつなぁ~
だけど走るエンジンではなく、発電用としてみたいだけどね。

ロータリーエンジンを搭載したSUV「MX―30」のプラグインハイブリッド車を日本で初公開。
欧州では今年後半の販売開始予定で、価格はドイツで3万5990ユーロ(約540万円)。
日本での販売も今後予定。




MX-30をベースとしたシリーズHVの発電用エンジンではあるけど、復活するのはありがたい。
こりは、RX-7復活への序章…と思いたいでつ。

さて今回のロータリでつが…
REが直接駆動力となるのではなく、シリーズハイブリッドの発電用エンジンとして、低振動のREのメリットが生かされるでつ。
 
MX-30のバッテーリー容量を17.8kWhに縮小。
8C型と呼ばれるロータリーエンジンをジェネレータと直結配置。
50Lのガソリンタンクを搭載し、EV走行比率を高めたシリーズハイブリッド。




EVの静粛性と滑らかな走りに、ガソリンエンジンの強力なアシストが加わるe-SKYACTIV R-EVには「ノーマル」「EV」「チャージ」と
3種類の走行モードが用意。

夜間などの走行で静粛性を重視したい場面はEV走行を優先したり、キャンプ等の出先でクルマから電力を供給したい場面ではエンジンによる
発電を多用するなど、エンジンによる発電量やタイミングを用途に合わせ調整することが可能。

メインのエンジンからレンジエクステンダーへと姿を変え、11年ぶりの復活を果たしたロータリーへの記念となったでつ。
だけど、モードをエンジンのみもほしいところ。

低速に難点のあるロータリだから、低回転域はEVで走行。
高回転域になるとロータリだけで走行。
加速とかする時はHV。

メインエンジンとしての復活も期待したいところ。
RX-7として出てくるのか、ルマンで優勝したエンジンだから、やっぱりスポーツカーでの
復活が望まれるところでつ。

11年ぶりロータリーエンジン車復活

2023-04-06 07:10:29 | エンジン
ロータリーエンジンを発電機として使用するプラグインハイブリッドモデルMAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EVを、
欧州ベルギーで開かれているブリュッセルモーターショーで初公開。

11年ぶりとなるロータリーエンジン搭載車。
反響はどうなのかなぁ~
気になるところでつ。

MX-30は、2020年にマツダ初の量産バッテリーEVとして導入されたクロスオーバーSUVで、
マツダの電動化を主導してきたモデルのひとつ。

そんななか、今回公開されたMX-30 e-SKYACTIV R-EVは、MX-30をベースにバッテリーとしての使い方を
拡張したシリーズ式プラグインハイブリッド車として登場。

バッテリーEVとして欧州WLTPモードで、85kmの走行距離を備え、発電によって長距離ドライブにも対応。
全走行はモーターで駆動。
なかでも、新型MX-30の特徴は、発電機として採用したロータリーエンジン。

ロータリーエンジン自体は、2012年に生産を終了した4ドアスポーツカーRX-8からおよそ11年ぶりの復活。
今回新たに開発した発電用ロータリーエンジンは、必要とされる出力性能をコンパクトに実現できるロータリーエンジンの
強みを活かし、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載。

この電動駆動ユニットと17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクを組み合わせて、
独自のシリーズ式プラグインハイブリッドシステムを実現。

今回初公開された新型MX-30にユーザーからは、「噂は聞いていたけど実際にこうやって見聞きすると嬉しい」
「これはちょっと欲しい」「ロータリー復活嬉しい!」「楽しみ!」など、期待の高まる声が見られたでつ。

一方で「燃費がなあ」「発電用なのか〜」と、ロータリーエンジンの特性を知っていると思われるユーザーからは、
やや懸念する声も上がっているでつ・4
現時点ではスペックなど詳細が明らかとなってないでつが、期待感はあるでつ。

だけど、発電だけとはちと惜しいなぁ~
ホンダのHVみたいにケースによって、EV,HV、エンジンと使いわけれるようにして
くれるとベストだなぁかr

そいとSUVではなく、セダンの搭載してほしいでつ。
まぁ~まずは、ロータリーの復活だなぁ~

三菱ランエボXの4B11ターボ

2023-03-20 07:10:29 | エンジン
ランサーエボリューションXが搭載する4B11型はギャラン・フォルティスが積む2L自然吸気エンジンと
型式こそ同じでつが、 ターボが追加されただけでなく、多くを一新したしたでつ。

競技ユースを前提に、基本技術の洗練で内容の充実を図っているのが特徴。
ランサーエボリューションがX世代に移行するにあたっては、4G63をアルミブロック化しつつ
後方排気にして搭載することも検討がなされたでつ。

4B11 T/Cのスペックは…
シリンダー配列 直列4気筒
排気量 1998cc
内径×行程 86.0×86.0mm
圧縮比 9.0
最高出力 221kW/6500rpm
最大トルク 422Nm/3500rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 直打
燃料噴射方式 PFI
VVT/VVL In-Ex
(ランサーエボリューションX)


その場合、ほとんどが設計変更となるため、新世代の4B系をベースにすることになったでつ。
三菱自動車、クライスラー、ヒュンダイの3社が使用するワールドエンジンの4B系。

1.8Lの4B10が起源で、基礎的な部分を共用するのが初期の目的。
三菱では2.4Lをアウトランダー(2005年10月発売)が搭載。

三菱が専用で使うターボの4B11については生産ラインを共用するものの、ブロックやヘッドをはじめ、
多くが専用設計となってるでつ。

コンプレッサーハウジングに32mm径のリストリクター装着が義務付けられるグループNラリーでの使用を前提に
開発したのが4B11 MIVECインタークーラーターボ。
一般ユーザーの使用ではライトチューン程度を想定。

開発当初はスーパー耐久レースでの性能要件についても検討したというが、市場規模の大きいグループNに
絞り込んでの開発。
高回転化を指向するスーパー耐久と、低中回転域重視のグループNではベクトルが違いすぎるでつ。

動弁系が高回転化に対応できるスペックとなっているのは、それを指向した開発初期の名残。
バルブトレーンは4G63のロッカーアーム式からダイレクトドライブ式に変更。潤滑や素材の改良でラッシュアジャスターを
不要にしているでつ。

軽量化とコスト低減に効果があるが、元々は高回転化を図るための措置。
4G63との相違ではスプリングシート一体のバルブステムシール、カムシャフトへのリン酸皮膜の追加、
バルブステムへの弾性砥石研磨追加などが挙げられるでつ。

冷却効率を高めるため、シリンダーヘッドとシリンダーブロックそれぞれに冷却回路を持つ分離冷却方式を採用。
低速時の燃焼効率向上を狙って、吸気ポートはタンブル比を向上。

モータースポーツでの使用を前提としながら、参戦カテゴリーをグループNに絞り込むことで、カバーすべき剛性値が弾き出される。

だからアルミダイキャスト製シリンダーブロックによる軽量化を追求できた。
鋳鉄製シリンダーライナーは、ベースエンジンのオープンデッキ構造に対し、9ヵ所で支えるセミクローズドデッキ構造。
ラダーフレームもアルミダイキャスト製。

ベアリングキャップのボルトは自然吸気の2本に対し、4本。当初は1番、4番を2本にしていたが、耐久試験を経て4本に
落ち着いたでつ。

また、4B11ではバランサーシャフトを取り去っているが、これはエンジン+トランスミッションのベンディング剛性向上、
エンジンマウントの剛性向上により振動を抑えることで可能。
低中回転重視の具体的施策としては、レスポンスの向上が最優先。

つまり、いかにターボラグをなくすかに意が注がれたでつ。
吸気系は短くストレートに。可変バルブタイミング機構は従来まで吸気側だけに採用されていたが、4B11では排気側にも採用し、
低速トルクの引き上げに寄与しているでつ。

また、競技用にはターボで加圧された吸気の一部をエキゾーストマニフォールドに導き、未燃ガスをここで燃焼させて
スロットル開度に関係なくタービン回転圧を維持する2次エアシステムの継続採用を検討したが、電子制御スロットルの
採用など、周辺技術で緻密な制御が可能となったため、投入を見送っているでつ。

電子制御スロットルの効能はアクセルオフ時の車両挙動に顕著に現れるでつ。
従来はアクセルをオフにすると急激なピッチング変動が現れた良くも悪くも第3世代までのランエボの特徴だったでつが、
エボリューションXではこのあたりの挙動がマイルドになっているでつ。
ユーザーの裾野を広げたいとする車両コンセプトとも合致する部分。
加速時のフィーリングも角がとれたマイルドさが身上。

ターボチャージャーはランサーエボリューションIV以来のツインスクロール式を採用。
1番と4番、2番と3番のエキゾーストマニホールドを組み合わせ、それぞれを別のスクロールに導くでつ。
こうすることで、排気干渉を回避。

エンジン回転が低い領域から効率良くタービンを回転させられるでつ。
作りにくい素材なうえに間仕切りが入るため高価。
レスポンス向上をターゲットに、A/Rの最適化やブレードの形状変更など、細かな改良を積重ねているでつ。

高回転狙いではないので、大型タービンは不要。
軸受けはフローティングメタル。確認のためボールベアリングも試験したが、性能はフローティングメタルの方が
上回っていたでつ。

ボールベアリングはギャー音が発生するが、フローティングメタルは平面で受けるため音が静かなのもメリット。
十分な性能が発揮できるため、製造元もボールベアリングを勧めていないでつ。

競技ユースを見越して強度に優れたマーレ製ピストンを採用。
F1をはじめとするモータースポーツの世界で実績を誇るでつ。

アルミ鋳造品で市場に出回っているものでは一番強いとは開発担当者の評価。
これ以上の強度を求めるならアルミ鍛造という選択肢。

4G63型では全数X線検査をしていたというが、マーレ製ではその必要がなくなり、実はコスト減に
なっているでつ。
ピストンクラウンの内側にクーリングチャンネルを設けているでつ。

フリクションロスを低減するフルフローティング構造。
モータースポーツでの使用を前提として考えているので、直噴は考えていなかったでつ。
高圧ポンプを搭載した際の重量増加と、アフターでチューンする際の自由度を奪ってしまうのを嫌ったため。

一方で、第3世代までの4G63は性能一辺倒で開発を続けてきたが、4B11では環境対応との両立にも
積極的に取組んでいるでつ。
後方排気、吸排気可変バルブタイミングの採用などは環境性能に貢献するアイテムの一例。

ランサーエボリューションIXの前方排気・後方吸気から、Xでは前方吸気・後方排気に変更。
レイアウト変更のメリットを効率向上に積極的に使うでつ。

IXの場合、吸入空気は螺旋状に回転しつつエアクリーナーを通過してターボチャージャーに向かうでつが、
Xはエア取り入れ口からターボチャージャーまでの距離は長いものの、ストレートに空気が流れる構成。
インタークーラーの配管は曲げ点を極力減らし、吸気抵抗を低減する工夫が見られるでつ。

エボリューションIXでは吸気側のみに可変機構を採用。Xでは吸排気ともに取り入れたでつ。
カムシャフト側スプロケットに内蔵したアクチュエーターが、カムシャフトの位相を進角・遅角吸気カム変換角25°、
排気カム変換角35°させ、吸排気バルブの開閉タイミングを制御。

吸気側のみでは進角→充填効率を高めて高出力を確保、遅角→オーバーラップを小さくすることで
燃費と排ガス性能を改善するという2種類の使い方しかできなかったが、吸排気の組み合わせでより
幅広いエンジン負荷、エンジン回転に対応できるようになっているでつ。

このエンジンも綺麗に廻っていいエンジンだなぁ~
こりぞランエボのエンジンという感じだなぁ~
三菱のターボ技術はかなり高いことを証明したエンジンだなぁ~


HV方式を比較するとホンダ、ニッサンが断然上だなぁ~

2023-02-10 07:10:29 | エンジン
日本ではというよりやっぱりEVのデメリットを考慮すると
やっぱり行きつくところは、HVになるでつなぁ~

そのHVでつが、3パターンあって、ホンダがエンジン、EVのモード、ニッサンはHV。
トヨタはHVとEV方式だけど、燃費もパワー不足もトヨタがワーストワンだなぁ~
ニッサンはEV走行で、エンジンは充電のみに使用。

ノートに搭載されているエンジンは3気筒。
走らないなら3気筒で十分だけど、走行にも使うならパワー不足は必然。

ホンダはどのモードが燃費いいかを判断して、エンジン、EV、HVと
使いわけるでつ。

EVモードで走る時は、充電しながら走るとかだけど、実際乗ってみて
充電しながら走ってる感じはないでつなぁ~

ホンダ、ニッサンはモータのパワーがエンジンより大きいけど、
トヨタはその逆でつなぁ~
そのへんもトヨタのHV技術が見劣りするところでつ。

そしてシステムパワー。
ホンダの1.5Lhaカムリ並み、2.0Lはトヨタがお手上げほどのパワーがあるでつ。

HVはやっぱりパワーがある方が燃費がいいでつなぁ~
そりはカムリとPHVに乗った経験で、カムリの210PSに対してPHVは120PS。
車重を考えると重いPHVでは120PSはあきらかにパワー不足。

ゆえにカムリの方がPHVより燃費がいいという超驚きの結果となってるでつ。
ニッサンのノートもモータで100PSあるからパワーウエイトレシオから考えると
加速性能はかなり良さそう。

ただ静かなHVというのも走りは面白いわけではないけど、エンジンが掛かったり
エンジンだけで走るサウンドは心地いいでつなぁ~

そういうところはHVのいいところでEVにはないところ。
だけどEVのように音もなく力強い加速も魅力ではあるでつ。

マツダとスバルはマイルドハイブリットと言われてるけど、モータのパワーは雀の涙程度。
そんなパワーというかアシストではあまり意味ない感じはするけど…
三菱のPHVはどうなのかなぁ~

まぁ~トヨタのPHVはHVと燃費が同じだから、逆に購入コストが高くなる分
ランニングコストでは回収できないでつ。
ちゅうかトヨタの場合、HVのがPHVより燃費がいいから、そのへんはトヨタに騙されないことでつ。

さて次回の新車を考えるとノートは装備も燃費も価格も考えるといいかなぁ~と
思うけど…
でもセダンでノートの価格帯で出てきてほしいところでつ。

11年ぶり復活「ロータリーエンジン」なり~

2023-02-01 07:10:29 | エンジン
ロータリーエンジンを発電機として使用するプラグインハイブリッドモデル「MAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV」を、
欧州ベルギーで開かれているブリュッセルモーターショーで初公開したでつ。

MX-30は、2020年にマツダ初の量産バッテリーEVとして導入されたクロスオーバーSUV。
こりは…
マツダの電動化を主導してきたモデルのひとつ。

そんななか、今回公開されたMX-30 e-SKYACTIV R-EVは、MX-30をベースにバッテリーとしての使い方を
拡張したシリーズ式プラグインハイブリッド車として登場。
バッテリーEVとして85km(欧州WLTPモード)の走行距離を備え、発電によって長距離ドライブにも対応。

全走行はモーターで駆動。
なかでも、新型MX-30の特徴は、発電機として採用したロータリーエンジン。

ロータリーエンジン自体は、2012年に生産を終了した4ドアスポーツカー「RX-8」からおよそ11年ぶりの復活。
今回新たに開発した発電用ロータリーエンジンは、必要とされる出力性能をコンパクトに実現できるロータリーエンジンの
強みを活かした、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載。

この電動駆動ユニットと17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクを組み合わせて、
独自のシリーズ式プラグインハイブリッドシステムを実現。
噂ではいつかいつかと思ってたでつが、ようやく出たでつなぁ~

そのロータリーでつが…
ロータリーエンジンとモーター、ジェネレーターを同軸上に配置。
ロータリーはシングルローター。

ロータリーエンジンは、「13B型」ロータリーがRX-8に搭載されていたでつ。
今回のマツダMX-30 e-SKYACTIV R-EVに搭載するのは、「発電用」としての新たに開発したロータリーエンジンで、
型式は「8C型」になるでつ。

MX-30 e-SKYACTIV R-EVは、発電用に必要とされる出力性能をコンパクトに実現できるロータリーエンジンの特徴を活かし、
高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載。

MX-30 e-SKYACTIV R-EVは、8Cロータリーを発電用に搭載するシリーズ式プラグインハイブリッドで、
BEVとしての走行距離は85km。
そこから先は、ロータリーエンジンによる発電でさらなる長距離ドライブができるでつ。

バッテリー容量は17.8kWh。燃料タンク容量は50L。
ちなみに、MX-30 EV model(BEV)のバッテリー容量は35.5kWh。

MX-30 e-SKYACTIV R-EVは、普通・急速充電両方に対応した充電機能を持つでつ。
また使用シーンに合わせて選択できる「EVモード」「ノーマルモード」「「チャージモード」の
3つの走行モードを備えるでつ。

搭載される8Cロータリでつが、マツダのロータリーエンジンは、最初の数字が排気量、後ろのアルファベットは
ローターの移動する軌跡といえるトロコイド形状のバリエーションを示しているでつ。

最初の量産ロータリーエンジンとしてコスモスポーツに搭載されたものは「10A」、RX-8のロータリーエンジンは
「13B」でした。2ローターエンジンの13Bは排気量が1308cc。

トロコイド形状については、10Aと13Bで同一。
だけど、異なるトロコイド形状の13Aというロータリーエンジンを、わずかながら量産したことがあるでつ。
13Aと異なるトロコイド形状だから13Bになったでつ。

歴代ロータリーエンジンの違いをざっとまとめると、2ローターが、10A、12A、13B、3ローターが20Bといった市販エンジンから
ル・マンを制した4ローターのR26Bなどのレーシングエンジンまで歴代ロータリーのトロコイド形状は偏心量=15mm、創成半径=105mmで共通。
10A、12A、13Bの各ロータリーエンジンにおける排気量の違いはローターの厚み(60、70、80mm)によるもの。

この規則性からすると、新しいロータリーエンジンは約800ccの排気量で、トロコイド形状が新しくな
シングルローターだから、ローターの厚みは80mm以上はあるでつ。

ロータリー復活の序章になるのかなぁ~
次はパラレル式のロータリーHV出して、ほしいなぁ~

ホンダのHVと同じく、低速域はEV,、高速域はロータリという具合にね。
まずは、ロータリが実車として、復活して、バリエーションを増やしていってほしいでつ。
世界で唯一の技術だから、やっぱり活かしていってほしいところでつ。

ようやく出た2Lハイブリットエンジンなり~

2023-01-13 03:33:33 | エンジン
ようやくトヨタも2Lハイブリット出したなぁ~
1.8Lハイブリットに3ナンバーボディは明らかにパワー不足。

1.8Lハイブリットのシステム馬力が120PSくらいだからなぁ~
そして…
今回の2Lハイブリットのシステム馬力が194PS。

約80PSの出力アップ。
だけどホンダの20Lハイブリットより40PSも低いけどね。

ただパワー不足感満載のプリウスにようやくパワーユニットが積まれるのは
実燃費がよくなっていいかもでつなぁ~
ただその分、価格は途方もない額になりそうだなぁ~

4,000千円近く行きそうな感じ。
そいとカローラセダンに搭載されるのかなぁ~
そうなるろカローラも4,000千円近くだなぁ~

だけどなんで1.8Lハイブリットは非力にしてるのかなぁ~
少なくともホンダの15Lハイブリットよりパワーないのがねぇ~
ちゅうか25Lハイブリットでもホンダの20Lよりパワー不足。

そりゆえ実燃費がホンダより遥かに悪い原因でもあるでつ。
そいと新型プリウス出てくるけど、クラウンのミニチュアって感じがするでつなぁ~

だけど頑なに2Lハイブリット出さなかったけど、こりもホンダの影響だなぁ~
そいとモータージャーナリストさん絶賛するほどではないと思うでつなぁ~
トヨタに逆らえない…ちゅうことなんだろうけど、正当な評価がほしいところ。

そういう意味ではご意見番が不在のモータージャーナリストさんにも正確な情報を流せない
責任はあると思うでつなぁ~

日産初のe-POWER発電専用エンジンを開発したでつ。

2022-12-22 07:10:29 | エンジン
日産自動車は、エンジンを発電のみに使うシリーズハイブリッド機構「e-POWER(eパワー)」用の
エンジンを新開発したでつ。

eパワー専用のエンジンを実用化するのは、今回が初めて。
eパワー専用であれば不要なエンジンを始動させるスターターモーターの設置を想定しないことや
バランサーシャフトを装備するなど専用設計とすることで、エンジン振動を低減しているのが特徴。

現行型セレナのeパワー車に採用したエンジンは、直列3気筒で排気量1.2Lの「HR12DE」。
小型車を中心に搭載してきたエンジンをeパワーの発電用として流用。

今回新たに開発したeパワー専用のエンジンは、直列3気筒で排気量1.4Lの「HR14DDe」。
駆動用エンジンからの流用で課題となっていた点を改善。
eパワーでは、エンジンを発電用として使用。

電池に蓄えた電力が少なくなるとエンジンをかけて発電する仕組み。
車速に応じて回転数が上がるわけではないため、運転者の意図しない場面でエンジン音や振動が発生し、
運転者に違和感を与える場合があったでつ。

新開発した発電専用エンジンの最大の特徴は、スターターの設置を想定していないこと。
従来のHR12DEでは、eパワー向けに流用する際に不要なスターターを省いていたでつ。
このため、スターターがあった位置に空間ができ、ここから振動や音が発生。

新開発のHR14DDeは、最初からスターターの設置を想定しない設計とすることで、
従来のエンジンにあったスターターの空間を無くしたでつ。
これにより、振動に強くなったでつ。

具体的には、スターターを省いた空間で起こるたわみを無くせたと同時に、エンジンと
駆動用モーターとの結合部の剛性を高められたでつ。

振動対策は他にもある。HR14DDeは直列3気筒で、4気筒エンジンと比較すると振動が
大きくなる傾向があるでつ。
そこでクランクシャフトから発生する振動を抑制するため、バランサーシャフトを設置。

バランサーシャフトがクランクシャフトによって発生する振動と逆位相の振動をつくることで、
振動を打ち消し合う効果があるでつ。

併せて、高回転域での振動を低減するため、フライホイールとクランクシャフトの間に「フレキシブルプレート」という
プレートを新たにかませたでつ。
フレキシブルプレートには、柔らかい素材を使うことで、高回転時に発生するフライホイールの振動を吸収する効果があるでつ。

フレキシブルプレートは、特に回転数5000rpm以上で起こる振動を低減できるでつ。
HR14DDeは5600rpmで最高出力に達するでつ。

HR14DDeは発電専用エンジンのため、高速域での加速などで電池容量が足りなくなった際は、
最高出力点で発電しなければならないでつ。
そのため、一般的なエンジンと比べて最高出力点でエンジンを回す頻度が高く、5000rpm以上での振動対策が必要。

排気量は、現行型の1.2Lから1.4Lに拡大。
0.2L排気量を上げたことにより、最高出力は10キロワット、最大トルクは20ニュートンメートル向上。

現行型セレナのeパワー車は7人乗り。
8人乗りを望む顧客の声があるでつが、新型車は一部グレードを除き8人乗り。
このため、現行型と比較して車両質量が60キログラム増加。

従来のエンジンだと、質量増分に対してパワーが不足するため、排気量を上げたでつ。
パワーに余裕が出ることで、静粛性の改善にも効果があるでつ。

例えば、時速50キロメートル時のエンジン回転数は現行型では2400rpmであるのに対し、
新型車では2000rpmに抑えているでつ。

排気量を上げたことにより、同じ回転数でもより大きなトルクを出せるようになったでつ。
より低回転でエンジンを回せるようになったため、静粛性を高められたでつ。

日産は今後、HR14DDeを他の車種にも展開する予定。
現在HR12DEを搭載する車種にHR14DDeを置き換えていくでつ。

ニッサン盛返してきたでつなぁ〜

SAF100%で航空機エンジンを試験したでつ。

2022-12-01 07:10:29 | エンジン
GEホンダ・エアロ・エンジンズは、持続可能な航空燃料、SAFだけを使った航空機エンジンの
試験に成功したでつ。

燃料をすべてSAFにした場合でも、通常のジェット燃料と同等の性能が維持できることを
確認したでつ。
試験では同社の航空機エンジン「HF120」を利用。




ホンダのビジネスジェット機「ホンダジェット」に搭載されているでつ。
米オハイオ州にあるGEの設備で数日間実施。
現在最も普及している動植物由来の油を使ったSAFを利用したでつ。

SAFの利用は米国材料試験協会の認可制で、現状では既存のジェット燃料にSAFを混合できる割合は50%が上限と
決められているでつ。
今回の試験の成功を受け、将来に向けてSAFを100%使用できる可能性を示すことができたでつ。

植物や廃油などを原料に製造されるSAFは、航空領域のCO2排出量削減策として注目されているでつ。
試験では、HF120で100%SAFを使用した場合のエンジン性能への影響を、既存のジェット燃料と比較して評価。
SAFは「HEFA-SPK」を使用。




HEFA-SPKは動植物由来の油を水素化処理して合成される航空用燃料で、現在最も普及しているSAFの一種。
既存の石油精製設備で製造できるでつ。

GEとHondaは、SAFの安全性を評価し、規格化の支援を行う国際団体に加入するなど、SAFの安全性確保と普及に向けて活動。
HF120ターボファンエンジンは、2013年に米国連邦航空局より型式認定を取得し、同社によるとクラストップの燃費・環境性・耐久性を
達成しているでつ。

搭載機体はHondaJet、累計エンジン飛行時間は28万時間。

ホンダは6月、SAFの安全性を評価する国際団体のメンバーにアジア企業として初めて加わったでつ。
ホンダは2050年に自社の事業活動で二酸化炭素排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を掲げてて、
ジェットでもSAFの利用を目指しているでつ。

ホンダジェットの進化は凄いなぁぁ~
ホンダも今は、車以外で注目集めてるでつ。
ボチボチとホンダジェットの技術をフィードバックした車が出てくるかなぁ~

ホンダF1エンジンなり~

2022-11-30 07:10:29 | エンジン
ホンダがチームパートナーを務めるオラクル・レッドブル・レーシングがF1コンストラクターズチャンピオンを獲得。
2022年F1ドライバーズチャンピオンとあわせダブルタイトルを達成。

2022年シーズンのF1世界選手権において、10月23日に第19戦アメリカグランプリの決勝が開催され、
Oracle Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペンが優勝、セルジオ・ペレスが4位に入賞し、
同チームは年間コンストラクターズチャンピオンを獲得。




これにより、第18戦日本グランプリで決定したフェルスタッペンのドライバーズチャンピオンとあわせ、
2022年シーズンのF1において二冠を達成。

オラクル・レッドブル・レーシングは、今シーズン、株式会社ホンダ・レーシングの技術支援を受けてRed Bull Powertrainsが
供給するパワーユニットでF1に参戦。
第2戦のサウジアラビアGPでの優勝を皮切りに、8連勝を含む15勝をあげるという強さで、残り3戦を残してのダブルタイトル獲得。

なお、ホンダはHRCを通じてRBPTと2025年シーズンまでのF1参戦用のパワーユニットに関する技術支援について合意しており、
オラクル・レッドブル・レーシングとScuderia AlphaTauriは、2023年から2025年の3シーズンについても、HRCが技術支援を
行うPUを搭載したマシンでF1に参戦する予定。

F1は、E10燃料の導入を経て現行PUは今年、2段階に分けてホモロゲーションが行われ、MGU-K、ES、CEの凍結期限であった
9月1日を以て、すべての開発が完全凍結されたでつ。

100%持続可能な燃料を使用する次世代ハイブリッドPUが導入される2026年シーズンまで、各メーカーは既存の仕様を
使い続けなければならないでつ。
つまり2025年末まで、現在の序列が変化する事はないでつ。

独AMuSによるとレッドブル/ホンダ陣営は、自分達よりもフェラーリの方が3~4kW勝ると計算。
また、メルセデス陣営はフェラーリ製PUがホンダ製PUを5kW上回ると見積もっているでつ。
ただし、フェラーリはICE(内燃エンジン)で先行しているものの、回生エネルギーではホンダがベンチマーク。

モンツァを舞台とするイタリアGPで最もデプロイメントが長く切れなかったのはホンダと試算。
バッテリーからMGU-Kへの転送には最大2MJ/1周という上限があるものの、MGU-Hの性能が十分に高い場合、
回生したエネルギーをバッテリーを介さず直接MGU-Kに送れば、この制限に縛られる事はないでつ。

フェラーリは9月1日の凍結を前に軽量化された新しいハイブリッドシステムを導入しているでつが、性能面での
向上幅はわずかだと見られているでつ。
僅かな差でつが、それでもライバルがこぞって馬力面で一枚上手と考えていることはマラネロの技術者達に
とって一つの誉れと言えるでつ。

パワーアドバンテージがある一方、フェラーリ製PUは最も信頼性が低いでつ。
スペインとアゼルバイジャンでシャルル・ルクレールはトップを走りながらも2度に渡ってリタイヤを余儀なくされ、
カルロス・サインツはオーストリアでエンジンブローに見舞われたでつ。

とは言え、信頼性を二の次とするフェラーリの開発方針は戦略的観点から決定されたでつ。
開発が凍結されたとは言え、PUのホモロゲーション規定には、信頼性、安全性、コスト削減、または最小限の付随的な変更のみを
目的とした変更を認める例外があるでつ。

実際フェラーリは今シーズン、既に2回に渡って信頼性の改善を目的とした改良をFIAに申請、実施しているでつ。
なお2014年に始まったV6ハイブリッド時代の絶対王者であるメルセデスはパフォーマンス面で3番手と位置付け。

フェラーリやホンダが性能面でライバルに勝る部分があるとしても、成熟期を迎えた4メーカーのPUパフォーマンスは
限りなく接近しているでつ。
競争力平準化のためにFIAが介入してくる事はなさそうでつ。

ZC型直4 DOHC16バルブを搭載したバラードスポーツ CR-X Si

2022-10-12 07:10:29 | エンジン
1980年代、ホンダはシビックなどでFF路線を強く押し出していたでつ。
それはファミリーカー路線でもあったわけだが、でも、スポーツ路線がホンダ本流。

でもFFでは無理という諦めにもにたファンの声もあったでつ。
そこで…
1983年に登場したバラードスポーツCR-Xは、FFのままスポーツカーを成立させて度肝を抜いたでつ。




バラードスポーツCR-Xに1.6L直4 DOHC16バルブエンジンを搭載したSiが設定されたのは
1984年11月のこと。
ホンダが、ようやくDOHCを出したということで期待度はえげつなく高かったでつ。

これまで1.5iに搭載されたEW型1.5L直4 SOHCエンジン搭載車の車両型式はAFでつが、ここでASとなり
事実上のフルモデルチェンジとも言えるものだったでつ。
新エンジンはZC型と名付けられたでつ。

当時ホンダが参戦していた世界最高峰の自動車レースであるF1で培った、独自のエンジン技術をもとに
開発したと喧伝されたでつ。

事実、その構造は異例とも言えるもので市販乗用車初のバルブ内側支点スイングアーム方式の
シリンダーヘッドを採用しているのが最大の特徴。

コンベンショナルなバルブ直動式カムよりも部品点数は増えるが、バルブリフト量やヘッドの
コンパクト化には適しているでつ。
これで吸排気効率を大幅にアップさせて、高回転、高出力化を実現。

小型軽量のアルミシリンダーブロックを採用するなどの軽量化を図り、高性能と小型軽量化を両立。
駆動系では登場時には5速MTの他、ロックアップ機構付ホンダマチック3速フルオートマチックを採用。
これは1985年のマイナーチェンジでは1.5iとともに4速ATに改められたでつ。

加えて1.5iとの相違点としては、新設計の等長ドライブシャフトの採用。
これまでのドライブシャフトは不等長で、アクセルのオン/オフに際してトルクステアが
発生しやすかったでつ。

とくにパワーが大きくなると顕著に現れるでつ。
そのため、よりハイパワーなエンジンを搭載したSiでは、等長に改めパワーを路面に均一に伝え、
発進時やコーナリング時の安定性をさらに高め、スポーティな走りを可能。

エクステリアは基本的に1.5iと同一だが、DOHCの力強い走りを印象付け、空力的にも優れたデザインの
パワーバルジ付ボンネットの採用が目立つでつ。
リアには高速走行時、後輪にダウンフォースを与え接地性を高めるスポイラーを装備。

インテリアは、このマイナーチェンジで1.5iを含めてステアリングホイールの意匠変更。
Siのみの装備では、ハードな走りでも、すぐれたホールド性が得られるサイドサポートアジャスター付ドライバーズシート。
このSiの登場によって、初代CR-XのFFコンパクトスポーツカーという位置づけが決定的になったでつ。

全長×全幅×全高:3675×1625×1290mm
ホイールベース:2200mm
車両重量:800kg
エンジン:直4 DOHC16バルブ
排気量:1590cc
最高出力:135ps/6500rpm(グロス)
最大トルク:15.5kgm/5000rpm(グロス)
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FF
車両価格:150万3000円

ZC型DOHC16バルブエンジンが搭載されたのはホンダの市販車としては1970年まで販売していた
S800のAS800E型以来のDOHCエンジンということになるでつ。
このエンジンの搭載でCR-XのFFスポーツカーとしての評価は定まったでつ。

ZC型エンジンのベースとなったのは、1.5iに搭載されていたEW型12バルブエンジン。
DOHCしたことによって、シリンダーヘッドにはペントルーフ型の燃焼室が設けられ、その出入り口に
吸気2排気2のバルブを採用、燃焼室のセンターにプラグホールを設けて火炎伝播と燃焼効率を上げたでつ。




ここは直4DOHC16バルブエンジンのお手本的な設計。
ただセオリーに則るだけではなくホンダらしい独自性も持たせているでつ。
ZC型は市販乗用車で世界初の4バルブ内側支点スイングアーム方式を採用。

シリンダーヘッドには吸気、排気の2本のカムシャフトが設置。
カムは、シャフトの下に設けられたスイングアームを押し、テコの原理でバルブリフト量をアップ。

DOHCはカムシャフトのカムがバルブリフターを駆動させる直動式が合理的と言われてきたが、
ZC型は、敢えてカムシャフトでピポットを支点にしたスイングアームがバルブを作動させるように
なっているでつ。

これにより吸気バルブで10.3㎜、排気バルブで9.0㎜のハイリフトを達成。
4バルブであることと合わせて吸排気効率を大幅に向上。

機構としては複雑で重くなるが、結果として高回転・高出力化を実現させるとともにシリンダーヘッドの
コンパクト化を実現。

加えて、カム形状に沿って内部を肉抜きした世界初の異形中空カムシャフトや小型軽量の
4連アルミシリンダーブロックを採用するなど、数々の軽量化を図り、高性能と両立。

吸気系には脈動効果にすぐれた等長インテークマニホールドを採用。
チャンバーとポートを一体化することにより、吸入抵抗の低減と軽量化を実現。

吸気脈動を最大限に活用するためにテストを繰り返し、ポート径、ポート長、容積などの最適チューニングを行い、
導入部もファンネル形状としている。排気系は4-2-1-2のエキゾーストシステムを採用。
これは吸気系のハイチューニングによって吸気効率が高められたため、排気側でもそれを最大限に活用するため。

上側が吸気側、下側が排気側の空気、排ガスの通り道。
センターにはスパークプラグが設置され混合気を着火させ効率の良い燃焼をもたらすでつ。
シリンダーブロックはアルミダイキャス製。

4連ボア構造とすることで横置き時のエンジン全幅を短縮し、単体重量も軽量化。
ボア×ストロークは75.0×90.0㎜のロングストロークエンジンとなり、スペック的には高回転は望めないでつ。

あえてロングストロークを選んだ理由はいくつかあるが、まずはベースのEW型がアルミブロックを採用した
4連サイアミーズシリンダー=連続一体型シリンダーという軽量コンパクト設計だったでつ。
そのためボアの拡大がほとんどできず、スロトークを伸ばすことで排気量のアップを図ったでつ。

また、ロングストロークゆえの日常域の実用性も重視。
とはいえ、レブリミットである6500rpmまで軽々と回るレスポンスの良さが大きな魅力。

このへんはピストンの軽量化、カムシャフトダイレクト駆動ディストリビューターなど、
小型軽量化とフリクションロスの低減の効果。

当時は1.6Lクラスのライバルとしてはトヨタの4A-GEUエンジン最高出力130ps:グロスがあったでつが、
そこから一歩突き抜けたものとなったでつ。

AE86はCR-Xの後塵を拝することも多かったでつ。

型式:ZC
配置・気筒数:水冷直列4気筒・横置き
バルブ駆動機構:DOHC・ベルト
気筒あたりバルブ数:4(吸気2/排気2)
過給器:なし
燃焼室形状:ペントルーフ
総排気量:1590cc
ボア×ストローク:75.0×90.0mm
圧縮比:9.3
最高出力:135ps/6500rpm(グロス)
最大トルク:15.5kgm/5000rpm
燃料供給装置:PGM-FI(電子制御燃料噴射)
燃料・タンク容量:レギュラー・41L
燃費:14.8km/L(10モード)

このZCエンジンは、気持ちのいいエンジンだったでつ。
元気だったホンダF1技術が満載だったでつ。
惜しむらくは、AWDがCR-Xにあればと思うでつ。

そして…
無限は、CR-X4 MIDだなぁ~
ZCのポテンシャルを一番活かせるレイアウトなんだけどね。

難攻不落のマスキー法を世界で一番最初に攻略したCVCCエンジン

2022-07-18 07:10:29 | エンジン
シビックが2022年で登場から50周年。
いろいろとあったけど、日本で名前が残ってることはよいこと。

ただ、大衆車だってのが今では、アッパーミドルとなってしまったでつ。
高価になり過ぎたでつ。
んが~ホンダスピリッツは継承されてるでつ。




そんなシビックでつが、このシビックこそが
世界のホンダへ飛躍させた車でつなぁ~

1960年代の半ば、日本はようやくモータリゼーションの時代を迎えつつあり、
それに伴って排出ガスによる公害も出始めてきたでつ。

運輸省は1966年7月、自動車の有害な排出ガスの排出基準を示し、同年9月以降の生産車については、
一酸化炭素を3%以下にすることが義務付けられたでつ。
翌1967年8月には公害対策基本法が、1968年には大気汚染防止法が施行されるに至ったでつ。

日本での本格的な自動車公害問題として注目を浴びたのは、1970年5月22日、東京・文京区医療生活共同組合医師団が、
住民の集団検診結果を基に、『東京都新宿区牛込柳町交差点付近に住む住民の血中鉛濃度が非常に高い』と発表。
ガソリン中の含有鉛が原因ではないかと注目されたでつ。

通商産業省は同年6月、自動車ガソリンによる鉛害の防止についての通達を出し、
ガソリンの加鉛量についての行政指導を行ったでつ。

また、同年7月18日には、東京・杉並区の立正高校グラウンドでの光化学スモッグ被害発生が社会問題となり、
排出ガス規制に対する要請は一段と高まっていったでつ。
これら一連の動きは、1971年7月の環境庁発足のきっかけともなったでつ。

一方、米国では1963年、連邦政府が全米を対象とした大気清浄法を制定し、
1965年には自動車汚染防止法が追加。
また、カリフォルニア州では大気資源局が、1966年から排出ガス規制を開始。

さらに、連邦政府も1966年3月20日付の官報によって、大気汚染防止の規則を公示。
1970年、公害対策環境行政を強力に推進するため、保健・教育・厚生省で行われていた環境行政を、
新設されたEPAに移管。

時を同じくして、上院議員のエドモンド・S・マスキー氏が、従来の大気清浄法を大幅に修正した
1970年大気清浄法、通称、マスキー法案を議会に提出。

同法案の内容は、非常に厳しく、5年後の1975年型車からは、従来車に比べ、CO・炭化水素は共に10分の1とし、
窒素酸化物は1976年型車から、従来車の10分の1にするというもの。

世界中の自動車メーカーは、この規制内容を達成することはほとんど不可能であると主張したでつが、
マスキー法は同1970年12月31日に発効。

大気汚染は何が原因で起きているのか解答が出なかったでつ。
当時はCOを測定する機器ぐらいしかない状況。

NOxやHCは何のことなのかという具合で、国内にはそれらを測定する機器が一般にはなかったでつ。
最初は、ガスクロマトグラフという機器を使い、注射器で排出ガスを吸って試薬を入れて、
発色反応を観ていたでつ。

この方法では、測定しているうちにエンジンの状態が変化し、測定結果が活かせないでつ。
というような状況で、測定方法や機器の研究から行わなければならなかったでつ。

ここで、本田さんは、4輪の最後発メーカーであるHondaにとって、
他社と技術的に同一ラインに立つ絶好のチャンスであると、新たなチャレンジとして、
AP研に大きな期待を寄せていたでつ。。

AP研がまず始めたことは、当時、他社が研究していた排出ガス対策の検証実験と排出ガスに
関する調査・研究を行うこと、そして研究所内への広報活動。

ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの改善・改良はもとより、ロータリーエンジン、
ガスタービンなどの代替エンジン、さらに酸化触媒や再燃焼などの後処理装置、アルコールや
水素などの代替燃料と、さまざまな可能性の調査・研究が行われたでつ。。

APニュースには、国内や米国での排出ガス規制によって、自動車の設計、製造、整備など、
各段階における仕事のやり方などが今後、いかに変わっていくかなどに関する情報が
掲載されていたでつ。。

当時、排出ガス対策で、今あるガソリンエンジンをなくすということは、大変なこと。
自動車会社の生産設備などを全部捨てなくてはならないでつ。
そのような対応ができるわけがないでつ。

既存エンジンへの規制だから、そのエンジンで達成可能な規制であるべき。
だからこそ、既存のレシプロエンジンを改造しなきゃだめだと語り、
既存エンジンでの対応を主張。

AP研では、排出ガス対策は吸気と燃焼の制御を基本とし、
それでも、なお排出される有害物質を後処理装置で処理しようと考えたでつ。

当時の酸化触媒装置は、工場ばい煙などの固定施設に対応したシステムで、
ペレット状の触媒を筒に入れたものであり、触媒としてはマスキー法を十分クリアできる
レベルにはあったでつ。

だけど、自動車に装着した場合、振動で擦り減ったり、エンジンの燃焼具合では
触媒装置そのものが焼失するような状態で、耐久性に大きな問題があったでつ。

また、再燃焼装置は、燃焼室で燃え切らなかった不完全燃焼物を、
排気の途中で再燃焼させるもので、再燃焼を確実に行うためには、
濃い混合気を供給する必要があり、燃費が悪くなったでつ。

本田さんは、AP研のメンバーに、いろいろとアドバイス。
その中の主なものは、吸気の際に新機構のペーパーライザーによる燃料の蒸発促進や、
燃料噴射装置による適正吸気であったでつ。

研究メンバーは意見交換を行う中で、有害物質であるCO・HC・NOxの発生量を
同時に低減する方法としては、燃料を完全燃焼させる希薄燃焼しかないとの思いを
強くしたでつが、当時の技術レベルでは到底クリアできるとは思えなかったでつ。

だけど、本田さんがいつも言っている
「やらんで、何が分かるか」
という言葉を実践すべく、希薄燃焼の実現に向けた基礎研究が始まったでつ。




レシプロエンジンは、燃焼室に混合気を入れ圧縮させた後に点火し、
その爆発力でピストンを下げるという往復運動を、
クランクを使って回転運動に変えるもの。

ガソリンエンジンの理論混合比は、A/Fで、約14・7であるでつが、
理論混合比より希薄な混合気では燃焼が不安定になりやすいため、
通常では理論混合比より濃い混合気を使うでつ。

この濃い混合気では理論混合比で運転する場合よりも燃費が悪化し、
不完全燃焼による有害物質の生成が避けられなかったでつ。

低燃費を維持しつつ有害成分の発生を抑制するためには理論混合比、
あるいは、さらなる希薄な混合気による安定した燃焼を実現する技術が必要。

混合気の加熱、気筒内ガス流動の強化に始まり、点火エネルギーの増大、多点点火など、
あらゆる方策を考えてテストを行ったでつ。
しかし、どれも良好な結果を得ることはできなかったでつ。

試行錯誤が続く中、AP研の幹部たちは、先発メーカーと同じ研究をしていては
追い付くことが難しいと考え、他社がやっていない方法にトライすることとしたでつ。

そこで、従来のガソリンエンジンでは使われていない、
副燃焼室付エンジンで希薄燃焼ができないかと話し合ったでつ。
副燃焼室付エンジンは、既存のディーゼルエンジンの一部では実用化されていたでつ。




また、ガソリンエンジンとしては、ソ連などで粗悪燃料の利用や、燃費の改善としての
研究はされていたが、大気汚染対策の研究としてはされていないことから、
研究する価値があると判断。

副燃焼室付エンジンの研究が始まったでつ。
研究用エンジンとして、N600のエンジンを改造することとし、早速、改造設計を開始。
本田さんは、設計室にたびたび顔を出し、図面を観ては次々と指示を出したでつ。

構造図入れる点は、せっかく、図面をまとめようとしていたら、本田さんから指示が出て、
また引き直さなければならなかったでつ。

試作エンジンの完成を待てない本田さんは、うちにも、汎用エンジンで副室付エンジンが
あるじゃないか。
試作エンジンができるまでそれで研究したらどうかと助言。

汎用エンジン・GD90での先行テストが開始。
同エンジンは、V型2気筒の479cc・副燃焼室付ディーゼルエンジンで、手ごろな実験用エンジン。

メンバーはまず、副燃焼室に点火プラグとガソリン噴射ノズルを取り付け、圧縮比を8から16まで
調整できるように改造。

このGD90を改造したエンジンテストは1969年12月から翌年2月まで行われ、
テスト結果は、ガソリンエンジンでの希薄燃焼の可能性を示唆してくれたでつ。

1970年1月、N600改造試作エンジン(単気筒、300cc)が完成し、テストを開始。
副燃焼室の最適な条件出しなど、希薄燃焼の基礎研究が行われたでつ。

この研究の途中で本田から、この前開発した機械式燃料噴射装置を使ったらどうかとの
提案があり、燃料噴射式とキャブレター式の二つの燃料供給方式を研究することとなったでつ。

次に、排出ガス対策に不可欠の水冷エンジンでの研究が行われることとなったでつ。
しかし、Hondaにはテストに使える4輪車の水冷エンジンがなかったでつ。
早期に研究を行う必要があることから、日産の1600ccエンジンなどを使いテストが行われたでつ。

このテストでは他社のエンジンを使うことで、より汎用性のある研究データを収集できたという、
副次的効果も得られたでつ。

第4研究室と第5研究室を設け、要員も常時、100人を超える体制としたでつ。
N600の研究が終了し、有害成分が減少するめどが立った知らせを聞いた本田さんは、
低公害エンジンを公表すると宣言。

早速、新エンジンの名前を決めることとなり、技術研究所が集まり、公表直前に、
『CVCC・複合渦流調速燃焼』と命名。
この時点では、めどが立ったとはいえ研究が進行中。

当然、特許申請もまだ途中。
そんな中での公表ということで、名前から構造の一部でも分かるようなことがあってはならないし、
燃料供給方式もまだ決まってなかったのでユニークでパンチの効いた名前を考えたでつ。

C(Compound)は、エンジン機構として、燃焼室が主燃焼室と副燃焼室の二つがあることから、
『複合・複式』を表すでつ。
V(Vortex)は、副燃焼室で燃焼した火炎がトーチノズルを通して主燃焼室に噴流となって噴出すると、
主燃焼室内に渦流を起こし、エンジンの燃焼速度を早める作用をすることから、『渦流』を表すでつ。
CC(Controlled Combustion)は、燃焼速度を適正コントロールすることから、『調速燃焼』を表すでつ。

本田さんは君たちに聞いても、もうこれで完成したとはいつまでたっても言うはずがない。
それを待っていたのでは会社がつぶれるとおっしゃって、めどが立った段階での公表に
踏み切ったでつ。

Honda流に言う、2階に上げて梯子を外す式で、CVCCの公表による従業員の士気高揚と、
研究開発の進展を促したものだと理解。

1971年2月12日、本田は東京・大手町の経団連会館で記者会見を行い、
1975年の排出ガス規制値を満足させるレシプロエンジン(CVCC・複合渦流調速燃焼方式)開発のめどが
立ったので、1973年から商品化すると発表。

このエンジンでマスキー法クリアのめどが立ったことを示唆したでつ。
同時に従業員に向けても2月26日発行のホンダ社報臨時号で、CVCC技術でマスキー法を
達成できる見通しであると知らせたでつ。

しかし、残された課題は多く、まず第一に副燃焼室付エンジンとしての技術概念、
実用車エンジンとしての有効性を実証しなければならなかったでつ。

当時開発中の小型乗用車・シビックへの搭載を前提に、エンジンの排気量を決定することとしたものの、
過去のシミュレーション結果やデータから、マスキー法をクリアするためには、
負荷のほぼ全域をA/F=20付近で運転しなければならないことから、2000ccのCVCCエンジンを
開発する必要があるとの判断がなされたでつ。
エンジンの開発記号は"993"と称され、企画開始から2カ月という短期間で、試作エンジン1号機が完成。

その後、埼玉製作所の協力を得て、100台が製作され、ベンチでの基本性能テスト後、
日産・サニーのフレームに搭載し、シャーシダイナモ上のテストに入ったでつ。

副燃焼室方式による希薄燃焼では、当初予測していた通り、CO・NOx・HCの減少は図られたでつが、
HCについてはマスキー法1975年度規制値には及ばなかったでつ。

だけど、その後の排気系の研究と、主・副燃焼室の組み合わせや燃料の供給方法で、
排出ガスの保持熱により排気管内での酸化反応が起きて、HCの低減を図ることができたでつ。
これにより酸化触媒装置なしで、マスキー法規制値をクリアできるめどが立ったでつ。

米国EPAでは、5万マイル走行後での規制値達成を義務付けてて、あらゆる条件下でも
適正な混合気が供給できる燃料供給装置、排気管内でより安定した酸化反応を起こさせる
構造と耐久性の研究が、引き続きなされたでつ。

1972年10月11日は、Hondaにとって記念すべき日となったでつ。
東京・赤坂プリンスホテルにおいて、CVCCエンジンの全容が国内外のジャーナリストに
発表されたでつ。

会場は、低公害エンジンを印象付けるためにブルーのパネルで飾られ、
澄み切った青空が表現されたでつ。

この発表会には、社長の本田さんをはじめとする各役員、開発担当者が出席し、CVCCエンジンについて、
その開発過程やエンジン特性、燃焼理論が紹介。

同エンジンの特長として挙げられたものは、
①従来のレシプロエンジン本体をそのまま使うことができるため、現在の生産設備が活かせる。
また、シリンダーヘッドから上を交換するだけで済むので、他メーカーのエンジンに応用でき、
広く低公害化が図れるでつ。
②エンジン内部できれいな燃焼をするため、触媒などによる排出ガス浄化装置は不要で、
2次公害の恐れがないでつ。

などであり、本田さんが開発当初から目指していたエンジンになったことを明らかにしたでつ。
この時点で、CVCC方式の原理に関する総合特許、ならびに周辺技術を含めて、
230件の特許出願が既になされていたでつ。

他社にも良い研究はあったけど、それを実現する技術がなかったでつ。
Hondaは、全部自分たちで考え、研究し、その技術を確立したのですと、
本田さんの教えである『自前技術』の大切さでつ。

この発表は、国内外に大きな反響を呼んだでつ。
米国EPAからは、早速、CVCC搭載車の提出要請があり、ミシガン州アンナーバーにあるEPAの
エミッション・ラボに3台が送られたでつ。


3台のうち2台は1万5000マイル走行車、もう1台は5万マイル耐久テスト完了車が持ち込まれたでつ。
立会いテストは1972年12月7日から14日まで行われ、1975年規制のマスキー法合格第1号となったでつ。

テストでは、日産のサニーにHondaのCVCCエンジンを積んでデータを採ったでつ。
まだ、HondaにはCVCCエンジンを積める大きさの車体がなかったでつ。

重量合わせのために、サンドバッグを積み込んだのですと、アンナーバーで
現地責任者を務めていたでつ。

当時Hondaでは、シビックを7月21日に発表したばかりで、やむなく、
テスト時から使っていた他社の車体での適合テストとなったでつ。

本田さんは、かねてから公害対策技術は公開する方針を表明してて、
CVCC技術は他の自動車メーカーにも公開。
これに呼応して、トヨタ自動車からの問い合わせがあったでつ。

トヨタの技術者が技術研究所へ来所し、クルマの試乗、技術内容の説明などを
受けたでつ。
トヨタはCVCC技術を評価し、同年12月13日、技術供与に関する調印が行われたでつ。

トヨタが最初というのは、CVCCにとっても、Hondaにとってもプラスが大きかったでつ。
トヨタに技術供与をしたと新聞に出たら、すぐに国内や米国メーカーからも引き合いが
ありましたからねと、技術供与に関する対外交渉の実務責任者であったでつ。

さすがトヨタ。
自社開発できなければ、プライドもなく、下るでつなぁ~

その後、フォード・クライスラー・いすゞの各メーカーにも技術供与されたがでつ、
この間、技術研究所には世界の主要自動車メーカーの技術者が続々と来訪。
1973年3月19日、EPAの公聴会がワシントンで開催されたでつ。

これはマスキー法を予定通り実施するか否かを決めるため、
自動車メーカーからの証言を聞くものであったでつ。
この公聴会で、1975年規制を達成可能と証言したのは、Hondaとマツダだけ。

公聴会で、Hondaは本当に1975年規制適合車ができるのか。
できるのならば、HondaはGMなどにCVCCエンジンを供給できるのかと言われたでつ。
Hondaは自分のところが手いっぱいで、GMに供給できる力は、あのころはなかったでつ。

公聴会の結果、マスキー法の実施は延期されることに決定。
これがだめだったら、4輪市場からの撤退も考えなければならないという背水の陣で
開発されたシビックが、1972年7月12日に国内で発売。

同車の市場評価は高く、1973年度モーターファン誌主催のカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたでつ。
翌1973年12月13日には、4ドアのシビック・CVCC(1500cc)が発売され、
シビックの名前を国内市場で不動のものとしたでつ。

米国市場へのシビック・CVCCエンジン搭載車は1975年モデルから輸出。
輸出に当たっては、EPAからマスキー法1975年規制適合認定を受けなければならなかったでつ。

Hondaは1972年にCVCCエンジン単体でマスキー法の適合審査に合格していたでつが、
完成車としての審査は受けていなかったからでつ。
前年の1974年のシビックが、国内でのエミッション審査では
何ら問題がなかったでつが、EPAでは認定が取れなかったでつが、後に合格したでつ。

1974年春、マスキー法施行初年度となるため、技術研究所ではEPA認定プロジェクトが組織。
同プロジェクトが最初に取り組んだのは、1974年モデルが認定審査で苦労した原因の追及。

技術研究所と鈴鹿製作所、米国EPAのアンナーバー認定ラボを含めて、なぜ日・米で
このような違いが出るのか、徹底的に比較し相関関係の調査が行われたでつ。

その結果、気圧、シャーシダイナモ、運転状況の3つの点で違いがあることが分かったでつ。
標高差が約350mあるため、検査時の気圧の違いによる影響が出ていたでつ。

シャーシダイナモはメーカー・機種は同じだが、Hondaのシャーシダイナモは、
小さなクルマの検査がしやすいように前後ローラ間のスパンが改造され、短くなっていたでつ。

運転状況は、米国と日本のドライバーでは、アクセル操作に大きな差があることによるもの。
調査結果を基に、EPAの測定条件を設定し、それを、クリアできる仕様であるか否かを確認し、
量産車への反映を確認。

1974年11月、シビック・CVCC1975年モデルがEPAに持ち込まれたでつ。
テストが終わり、コンピュータが計算をして、その結果が出てくるまでは、大学の入試発表を
待つような気分。

審査終了後、EPAの検査官は「コングラチュレーション」と、握手を求めてきたでつ。
溝口や福井は無事に認定が取れただけで喜んでいたが、EPAの検査官は燃費が1番であると
伝えたでつ。

われわれはエミッションばかりに気を取られていて、燃費のことは全く考えていなかったでつ。
だけど、EPAにとっては、エミッションは当たり前で、将来を考えたら燃費だということ。

シビック・CVCCは年を追うごとに燃費が向上し、1978年モデルまでの4年連続で、
米国での燃費1位を獲得。
『シビックの良さは燃費』、ということが米国のお客さまの間で定着。

また、燃料を選ばない低公害車ということでも評価を受けたでつ。
1975年、マスキー法が実施された。他社メーカーのクルマは酸化触媒装置を装着しているため、
無鉛ガソリンしか入れられなかったでつ。

鉛が酸化触媒装置に影響を与え、その機能を低下させるからでつ。
EPAの型式認定が終わり、燃費テストのためレンタカーを借りて、カリフォルニアからネバダに向かったでつ。

クルマは最新型のフォード車で、途中でガソリンを補給しようとスタンドに寄ったところ、
給油してくれなかったでつ。

そのスタンドには無鉛ガソリンが置いてなかったでつ。
砂漠でガス欠になりますから入れてくださいと、スタンドのおやじさんに頼みましたが、
罰金を取られるから駄目の一言。

次のガソリンスタンドに幸いにして、無鉛ガソリンがありましたから助かりましたというような
トラブルが、全米で起こったでつ。

罰金の他にも有鉛ガソリンの混入を避けるための対応がなされていたでつ。
酸化触媒装置を装着した無鉛ガソリン専用車にはクルマの給油口を小さくさせ、
ガソリンスタンドには無鉛ガソリンの給油ノズルを細くしたものを使用。

しかし、無鉛ガソリンの製造が間に合わなくて、当初は、
ごく一部のスタンドでしか給油できなかったでつ。

CVCCエンジン発表 / 1972
CVCCに込められたHondaの理念
Hondaは、マン島TTレースへの出場宣言以来、高回転・高出力のエンジンを絶えず追求。

このようなHondaのエンジン技術の積み重ねを基に、低公害エンジン技術の確立に向けて、
マスキー法への対応は企業本位の問題ではなく、自動車産業の社会的責任上なすべき義務で
あるととらえ、Hondaは自らの手でCVCCの開発に取り組んだでつ。

現在では、三元触媒装置・電子式燃料噴射装置などの進化により、CVCCシステムの
必要はなくなったでつ。

1970年代の初期の技術力で、レシプロエンジンの改良によって規制適合を行い、
他の多くのメーカーが技術的に不可能としていた問題にいち早く対応。

Hondaは自動車メーカーとしての社会的責任を果たすとともに、早期の排出ガス対策技術の向上を、
業界全体に投げ掛けたでつ。

CVCCはHondaの総力を結集して開発に当たったものであり、
自動車メーカーとしての地位を確固たるものとした技術。

特にアメリカでは、既に得ていた"2輪のHonda"としての名声に加え、4輪でもHondaの知名度を高め、
現在の強力な販売網の基本が、その時に出来上がったでつ。
CVCCエンジンには、現在も追求されている希薄燃焼方式の考え方がいち早く採り入れられていたでつ。

その考え方は今もLEVエンジンなどに脈々と受け継がれているでつ。
ホンダのエンジンは、やっぱり最高でつ。

だけど、シビックもう100万コストダウンしてくれるといいのと
セダンも復活させてほしいでつ。
アメリカンサイズではなく、日本にあったシビックを出してほしいでつ。

そりが出来るホンダ技術だと思うでつ。
シビックはいい車。
いい車を作ってもセールスも考えた車作りも期待したいでつ。

水素を燃やして走るロータリーエンジン

2022-06-19 07:10:29 | エンジン
ロータリエンジンの復活を心待ちしてるロータリオタクが
たくさんいるでつ。

やっぱり日本が作り上げた技術を埋もれさすのは勿体ない。
噂は多いけど…
今の時代、なかなか難しいところ。




そこで、マツダは水素/ガソリンのバイフューエル使用ロータリーエンジンを開発、
販売していた時期があったでつ。
水素と相性がいいとされるロータリーエンジン。

そこに復活のカギが隠されてるでつ。

「次世代エネルギー」候補として、期待が寄せられているもののひとつに水素があるでつ。
この水素を自動車用エネルギーとして用いる場合、道はふたつあるでつ。

ひとつは燃料電池スタックを介して発電し、その電力でモーターを駆動して走る燃料電池車。
そしてもうひとつは、水素を内燃機関で燃焼させて走る、水素エンジン車。

今日に至るEV、FCVなどの開発が活性化した直接のきっかけは、1990年に制定された
米国のクリーン・エア・アクトと、CARBが発表したZEVに至るプログラム。
世界中の自動車メーカーの間で、EVならびにFCV開発ブームが起こったでつ。

この流れを受けて、マツダもZEV開発に取り組むでつ。
2001年にはバラード社製のFCスタックを搭載し、メタノール改質方式を採用したプレマシーFC-EVで
国土交通省の大臣認定を受けてナンバープレートを取得。

FCVとしては日本初の公道走行試験を実現。
同じ時期、マツダ内部では水素内燃機関の研究も行なわれていたでつ。
FCVが完全なゼロ・エミッションであるのに対し、水素内燃機関は若干のNOxなどが生じてしまうでつ。

そのネガゆえ、ZEVの本命をFCVとしていたでつが、実現性を念頭に置いた場合、
水素内燃機関ゆえのメリットも大きいのではないかとの発想から、研究が続けられていたでつ。

たとえば、FCVの場合、燃料として用いる水素には99.99%の純度が求められるでつ。
このレベルに純度を上げるためには、それなりのエネルギーが費やされるでつ。
対して水素内燃機関は70~80%の純度で十分に対応できるでつ。

水素供給インフラが十分に整っていない現状、FCVでは燃料系の針が半分程度になると、
どうしても不安感が先に立ってしまいがち。
だけど、水素内燃機関なら、水素とガソリンを切替えて作動する「デュアル・フューエル」仕様の実現が可能。

このような見解から、レシプロとロータリーエンジンの両面で基礎研究が進められた結果、
水素の特性上、REにメリットがあるとの判断に至り、以後、水素REの研究・開発が
本格的に始まったでつ。

レシプロに対するREのメリットとは何か。
水素内燃機関の実現において最大のネックになっていたのは、水素の最小点火エネルギーの小ささ。

ガソリンの最小点火エネルギーが0.24mJであるのに対し、水素は0.02mJ。
つまり10倍着火しやすいということ。

通常のレシプロエンジンは吸気室=燃焼室で、さらに高温となるバルブ類が室内に露出しているでつ。
水素を入れた瞬間、燃焼室自体の高温によって着火してしまい、異常燃焼つまりバックファイアが
起こりがちなのがネック。

対して、吸気室と燃焼室が分離しているだけでなく、バルブ類も存在しないREなら、
異常燃焼の問題をクリアしやすいということが見えたでつ。

「たとえば、水素用インジェクターはガスのインジェクターなので、噴射ボリュームを
確保するにはある程度の径が必要になってしまい、レシプロエンジンでは置き場所に苦労するでつ。

だけど、REならトロコイド上部に広大な場所があって、しかもこの部分は燃焼に直接晒されないので、
水素を吸気する場所として、とても都合がいいでつ。
水素が持つ燃焼速度の速さも、REに向いているでつ。

ガソリンのλ=1時の層流火炎伝播速度が40cm/秒なのに対し、水素は265cm/秒。
ガソリンでは燃焼が不可能なλ=2の状態でも、水素なら48cm/秒で燃焼するでつ。
条件によってはもっと速くなってしまうでつが、音速を超えない限り、この特性もREにとって好都合。

REの作動室は縦長の形状であるため、層流火炎がすみずみに行き渡るまでに時間がかかるでつ。
だけど、着火性がよく、早く燃える水素なら、燃焼特性の改善という点でもマッチングがいいでつ。

相性の良さは、具体的には排気量あたりの出力の高さとなって表れるでつ。
市販されていたRX-8ハイドロジェンREが搭載する水素RE、基本部分はRENESIS13B-MSPのままだけど、
総排気量654cc×2で、水素使用時の最高出力109ps、最大トルク140Nm(14.3kgm)を発生するでつ。

ガソリンだけだと、250PSからすると出力的には、半分くらいになるでつ。
まぁ~ガソリンの発熱量が約35MJ、水素の発熱量は12.8MJだから、熱の第1法則に
当てはめると。いい数字であるでつ。

コリを水素とガソリンを切替えて作動するデュアル・フューエル使用すれば、
ハイブリット的な使い方で、ロータリのデメリットの燃費も改善されるし、
電池の廃棄問題とかもなくていいでつ。

普及にはだけど、水素インフラの確立が条件にはなるでつ。
ロータリ復活には、ハイブリット化が必要ではあるでつ。

ランエボに搭載された名機4G63なり~

2022-05-05 07:10:29 | エンジン
三菱自動車はかつて世界ラリー選手権(WRC)に多くのマシンを送り込み、
数々のラリーで優勝を遂げているでつ。
その中でも勝つためにベース車から開発されたのがランサーエボリューション。

その心臓部には2リッター4気筒ツインカムターボエンジン「4G63」が搭載されていたでつ。
出力こそ280psであったでつが、最終モデルは40kgmを超える強大なトルクを誇ったでつ。




ランエボのエンジンとして知られている4G63型エンジン。
最初は1987年、6代目ギャランVR-4に搭載されたでつ。

三菱のエンジン呼称は、一桁目の4が気筒数を表し、2桁目が燃料区分。
ちなみにA、B、Gがガソリン、D、Mがディーゼルとなるでつ。
3桁目がエンジンシリーズを表しているでつ。

これはペットネームと呼ばれるもので、バルカン、オリオン、サターン、ネプチューン、
アストロン、シリウスとあり4G6シリーズはシリウス。

4G63は4気筒のガソリンエンジンで、シリウスエンジンシリーズで排気量が
2Lであることを示しているでつ。

三菱ではターボの有無やカムシャフトの数は基本的に表記されないでつ。
そのためランエボやギャランだけでなく、RVRやエアトレック、デリカなどにも
4G63型エンジンは搭載されているでつ。

また、最初の数字を表記せずG63Bと表記されることもあったでつ。
Bは昭和48年排ガス規制対策やサイレントシャフトによって振動対策を
施した2世代目のエンジンを示しているでつ。

ちなみにG63Bは4G63の前身となるエンジンで、1981年に輸出向けに
販売されたランサーEX2000ターボに搭載されていたでつ。
その後G63BはスタリオンGSR-Vにも搭載されているでつ。

このエンジンが4G63の呼称で最初に搭載されたのは6代目ギャランVR-4。
87年のデビュー当初は205馬力/30.0kgmの出力だったでつが、89年のマイナーチェンジで
220馬力/30.0kgm、90年には240馬力/31.0kgmまで出力アップ。

そして92年にランサーエボリューションがデビュー。
圧縮比を7.8から8.5に引き上げるとともに、ピストン及びコンロッドの軽量化、
ピストンリングのフリクション軽減、大型インタークーラー及びオイルクーラーの採用、
大径エキゾーストシステムの採用などで250ps/6000rpm、31.5kgm/3000rpmにパワーアップ。
初代ランサーエボリューション。ランエボII登場以降は「エボI」と呼ばれるでつ。

デビューしたランエボはWRC制覇を目論んで開発されただけにその速さは強烈。
極太のトルクで豪快に加速していく、そんな印象のクルマ。
操縦性は意外なほど安定性重視で、簡単には破綻をきたさない操縦性だったでつ。

ありていに言えば曲がりにくいクルマ。
ランエボと4G63の運命は、ほぼ同時にデビューした最大のライバル インプレッサWRXの存在によって、
ここから約20年にわたって一時も歩みを止められない過酷な開発競争に入っていくでつ。

94年1月エボIIが登場。
搭載する4G63はバルブリフト量をアップ。
マフラーの背圧低減、過給圧アップによって260馬力にパワーアップ。

こりは、すごく曲がるようになったでつ。
インプレッサWRXがものすごくよく曲がったためエボIは曲がらないと言われたので
テコ入れして、大幅にサスセッティングに手が加えられたでつ。

エボIIIになると4G63は圧縮比を8.5から9.0にアップ。
ターボもタービンのコンプレッサーホイールの形状を変更。
それに合わせてフロントパイプを54mmφから60.5mmφ位拡大。

背圧の低減を図って260馬力とし10馬力のパワーアップ。
圧縮比アップの効果は絶大で、エンジン自体のピックアップが良くなったでつ。

エンジンのレスポンスの良さが印象に残っているでつ。
たけど、ブーストアップ程度でもガスケット抜けなどのトラブルが起きやすく、
チューニング素材としては気難しいエンジン。

95年10月のランサーのフルモデルチェンジを受け、翌96年8月にエボIV発売。
4G63はエンジンの搭載位置をミッションを新設計しカウンターシャフトが
廃止になったため左右逆転。

そしてこのエンジンで280ps/6500rpm、36.0kgm/3000rpmを達成。
エボIIIで行った圧縮比アップの対策を含め大幅な手直しが行われたでつ。

圧縮比を9.0から8.8に変更し、バルブタイミングもオーバーラップ増。
ガスケットをカーボンからメタルに変更。鍛造ピストンを採用して、
スカート部を肉薄化して軽量化、強化コンロッドの採用。

ツインスクロールターボを採用するとともに、排気マニホールドから
タービンホイールまでを完全デュアル化して排気干渉を低減など多岐に
渡ってバージョンアップしたでつ。

エンジンの吹き上がりの抜けが良くなりクリアなパワー感になったでつ。
10馬力のパワーアップもさることながら、31.5→36.0kgmの大幅なトルクアップ。
鋭い吹き上がりと迫力の加速性能が印象的。

操縦性に関しては初採用のAYCの出来がいまひとつだったでつ。
それが影響しているのかリヤ回りの重さ感や鈍さが気になったところ。

98年1月エボV発表。
4G63はエボIVで大幅な手直しを行ったためエボVでの変更は少なめ。

ただしツインスクロールターボのノズル面積の拡大によって
最大トルクが36.0kgmから38.0kgmへとさらに向上。
AYCの熟成が急速に進み、恐ろしくよく曲がるエボが完成したでつ。

エボVIは99年1月発表。
エンジンスペックには変更がないでつが
主に冷却性能の向上が図られたでつ。

オイルジェットクーリングチャンネル付きピストンが採用されるほか、
冷却水レイアウトの変更やオイルクーラーの大型化、ナンバープレートのオフセット配置など。
またRSにチタンアルミ合金タービンのTD06HRA16G-10.5Tを採用。

タービンブレードの慣性力が50%低減し、ターボの吸気口径を58mmφから60mmφに
拡大することでレスポンスを向上。
このチタンアルミ合金ターボの威力は絶大。

ターボの効きだしが明確にわかるくらい素早く、ターボラグを意識しなくても
よいレベルまで熟成。

操縦性の面ではフロントのロールセンターを30mm下げたことで、
ストリートユースでは荷重移動がしやすくなったがスポーツドライブや
モータースポーツユースでは、ロールの増大がデメリットとなったでつ。

その足回りの問題を改良したのがエボVIトミー・マキネン仕様。ロールセンターを戻し、
さらに車高を10mmダウンしターマック仕様が標準となったでつ。

エンジン回りではGSRにチタンアルミ合金ターボが標準装備。
こちらのターボはTD05HRA-15GK2-10.5Tで、エボVI RSのものと比べるとコンプレッサーホイール径が
小径化したことと翼形状の変更によってハイレスポンス化しているでつ。

このほかターボコンプレッサーの改良によってGSRの最大トルクの発生回転数が
3000rpmから2750rpmと低くなっているでつ。

2001年1月フルモデルチェンジしたランサーセレスをベースにエボVIIが登場。
ターボをメタルターボのTD05HR-16G6-9.8Tに変更。
吸気系の改良によって吸気抵抗20%低減。最大トルクは39.0kgm/3500rpmに向上。

RSはチタンアルミ合金TD05HRA-16G6-9.8T。
エボVIIの剛性の高いボディになったでつ。
タイヤの様子やサスペンションの動きが逐一正確に伝わってくるようになったでつ。
しかもACD、AYCによる4駆動制御機もはっきり感じることができたでつ。
足回りが硬めでスイートスポットが狭い。

エボVIIIは、アルミ製鋳造ピストンと鍛造構成コンロッドを採用。
信頼性を向上させているでつ。
また、過給特性の見直しによって最大トルク40.0kgmを実現。

ターボはGSRがメタルターボのTD06HR-16G6-9.8T、RSにチタンアルミ合金の
TD05HRA-16G6-9.8Tを装備。

リヤ左右のトルク配分量を2倍にしたスーパーAYC の採用によって、
さらにぐいぐい曲がるようになったでつ。
このクルマにアンダーステアないと思わせる曲がり。

エンジンはいよいよパワー感、トルク感が骨太なったでつ。
2004年、エボVIII MRはターボをTD05HR-16G6-10.5Tに変更したことで
最大トルク40.8kgmを達成。

2005年に登場したエボIXで4G63はインテーク側に可変バルブタイミング機構を
備えた4G63 MIVECへと進化。

RSとGTはタービンホイールがチタンアルミ合金、コンプレッサーホイールにマグネシウム合金の
ターボTD05HRA-16G6mC-10.5T、GSRは同じサイズのメタルタービンTD05HR-16G6-10.5Tに変更。
RSとGTは最大トルク41.5kgmまで高めているでつ。

エンジンはMIVECの効果なのか、全域でレスポンスしてくれるものになったでつ。
RSにチタンアルミ合金+マグネシウムターボは、素晴らしくレスポンシブルで、
風量のあるターボが素早く反応するところがよくなったところ。

そして4G63の最終型になるのがエボIX MR。
GSR、RSいずれもチタンアルミ合金ターボで、型式はTD05HRA-155G6C-10.5T。
コンプレッサーホイールの入り口径を小径することでレスポンスの向上を図っているでつ。

オプションでチタンアルミ+マグネシウム合金ターボも設定。
エンジンは全域パワフルかつトルクフルだし、足回りはしなやかで懐が深いし、
限界領域のコントロール性はすこぶるいいし、AYC、ACDはその恩恵をシリーズ中最強。

このクルマならどんな場面でも早く確実に走ることができる、
そんなふうに感じさせるまさにコンペティションマシンとしてのエボシリーズの
集大成といったエンジン。

ランエボは、車として理想でつ。
あのイニシャルDの須藤が絶賛した車。

こういう車が今は作れないのがねぇ~
ランエボの復活はいつなのかなぁ~
首都高C1でGT-Rとバトルすれば、ランエボ圧勝だろうなぁ~

時代は再び直6へ

2022-04-18 07:10:29 | エンジン
ステランティスは、グループPSAとフィアット・クライスラー・オートモービルズが折半出資で合併して誕生した多国籍自動車メーカでつ。
そのステランティスが直列6気筒ターボエンジンを開発するでつ。

ガソリンの直6エンジンは、BMW、ダイムラー、ジャガーランドローバー、マツダに続いての新開発直6エンジンとなるでつ。
ステランティスが開発する直6エンジンは、「ハリケーン・ツインターボ(Hurricane Twin Turbo)」。
排気量は他メーカーの直6エンジンと同じく3.0ℓ。

3.0ℓハリケーン直6ツインターボエンジンは、大排気量自然吸気V8エンジンの代替エンジンとなるでつ。
ステランティスでいえば、5.7ℓ~6.4ℓのHEMIエンジンからのダウンサイジングとなるでつ。

ステランティスは、戦略計画「Dare Forward 2030」で、2030年までにCO₂排出量を50%削減し、
2038年までにカーボンネットゼロを実現するという目標を掲げているでつ。
ハリケーン・ツインターボは将来の電動化にも対応するエンジンとして登場。

ハリケーン・ツインターボは大排気量V8エンジンに匹敵する性能を実現しながら最大で15%高い効率を実現しているでつ。
エンジンブロックはもちろんアルミ合金製。鍛造スチール製のクランクシャフトとコンロッドからなる回転系アッセンブリーを
クロスボルトで固定したスチール製メインベアリングキャップに収めているでつ。

ボア×ストロークは、84.0mm×90.0mm。
シリンダーボアにはプラズマトランファーワイヤーアークコーティングが施され、超薄膜で低摩擦の摩擦面を実現。
高出力版のHO(High Output)と標準版のSO(Standard Output)の2仕様が設定。
圧縮比はHOが9.5、SOが10.4。

燃料供給は筒内燃料直接噴射で最大噴射圧は35MPa(350bar)。
過給は2基の低イナーシャターボが3気筒毎に付く。
水冷インタークーラーはSOがシングルインレット、HOがデュアルインレット。

過給圧はSOが1.52bar、HOが1.79barと発表。
パワースペックは
HO:500ps/644Nm
SO:400ps/610Nm
でつ。

燃料はSOが91オクタン、HOがプレミアムを推奨。
振動特性に優れる直列6気筒。
レスシリンダー化と衝突安全対策の観点などから、ひとり気を吐くBMWを除き自動車用としてはもはや…

だけど、ダイムラーが直6エンジンを復活。
ストレート6復活には…

レシプロエンジンの性能を規定するのは、第一にシリンダー内径×行程、つまりボア/ストロークと
それによって決定される単室気筒容積であるでつ。

特にガソリンエンジンの場合、シリンダー内径はプラグ点火の火炎伝播距離という制約から
無闇に大きくすることは憚られるため、概ね100㎜が上限とされるでつ。

第二次大戦時の航空機用ガソリンエンジンには200㎜級の内径を持つものもあったけど、
航空機用エンジンはフェイルセーフの観点から2プラグが必須であること、
常用エンジン回転数が2000rpm台に収まり、自動車用のように高回転を用いないから何とかなったでつ。

内径に制約があるからには、単室容積を大きくするには行程を上げる他ないでつ。
でもこちらも同様に制約が発生するでつ。

同じ単室容積のまま内径を減らすと燃焼室がコンパクトになって冷却損失が減る代わり、
吸排気弁の開口面積が減って混合気の吸入効率が悪くなるでつ。
また、行程を長く採ると単位時間クランク1回転あたりのピストン移動量が大きくなるでつ。

言い換えるとピストン速度が上昇して機械的抵抗が増すでつ。
ロングストロークになればなるほど平均ピストン速度は上昇し、フリクションと機械的強度の点から
高回転化が難しくなるでつ。

エンジンの出力は要約すれば単室容積あたりの実効トルク(排気量)×回転数であるから、
高出力化するには気筒容積を増やすか、高回転化するしかなく、どちらの方法にも物理的な限界が
あるでつ。

そこで、もうひとつの解法が登場。
気筒数を増やす方法でつ。

単室容積500㏄/行程86㎜の単気筒エンジンを内径をそのままに行程を43㎜として250㏄×2気筒とすれば、
平均ピストンスピードは半分になるでつ。

その分回転数を上げることで高出力となるし、内径×行程をそのままにして単に気筒数を
増やせばこれまた出力は上がるでつ。

ガソリンエンジンの気筒単室容積には一種のセオリーがあって、概ね400~500㏄が抵抗と冷却損失のバランスが
とれているでつ。
それ故にエンジンの出力バリエーションを作るには、気筒数を増減することになるでつ。

世の2ℓ級エンジンがおしなべて4気筒となるのはそうした必然的理由があるでつ。
車格に応じて必要な出力が定まれば、あとは気筒数をどうするかがエンジン設計の要諦となるでつ。

カール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーが作った世界最初の実用ガソリンエンジンは当然ながら単気筒。
そこからエンジンの進化は多気筒化と同義であったでつ。
だけど多気筒化には紆余曲折があったでつ。

2気筒エンジンを作る際、誰でも思いつくのはクランクピンをふたつ並べた直列2気筒。
ところが世界初の2気筒エンジンはV型だったでつ。

しかもクランクピンだけでなく、コンロッドもひとつ。ひとつの大端部から二叉になって
ふたつの小端部とピストンを形成するV型としていたでつ。

なぜこんな面倒なことをしたかといえば、おそらくピンをふたつ持つクランクシャフトを作るのが
困難だったから。

クランクシャフトは自動車で最も強度と剛性が必要とされる部品であり、屈曲しながら両端は
同一軸上に正確になければいけないでつ。
それほど精度が必要な部品を19世紀の技術水準で作るのは難しかったでつ。

直列方向に気筒数が増えれば、クランクシャフトはどんどん長くなるでつ。
長くなればピストンの上下動でクランクは曲げと捻り方向に複雑な応力を受けてのたうち回るようになるでつ。
折角高出力&高回転のために多気筒化しても、クランク強度の問題で高回転化できなくなるでつ。

初期のガソリンエンジンでは、長いクランクシャフトを避けるために多気筒化は星型配列とすることが多かったでつ。
星型エンジンはひとつのクランクピンにマスターコンロッドという大端部が取り付き、その周囲に放射状に他の
サブコンロッドが配置されるという形状なので、気筒数が増えてもクランク長は増えないでつ。

星型エンジンにはもうひとつ利点があるでつ。
クランクセンターに対して各気筒が均等に放射状配列され、点火もたすき掛けに為されるため、この点火方法のために星型は必ず奇数気筒となるでつ。
回転バランスが自動的に取れて振動の発生が抑えられるでつ。

単気筒エンジンが回る時、ピストンは上点と下点で一端停止状態になるでつ。
そこから反対方向にピストンが動くことで発生する振動が「一次振動」。
クランク1回転につき一回発生するエンジンが上下方向に揺すられる動き。

これを抑えるために、クランクピンにはクランクセンターを軸に反対方向にカウンターウエイトという
錘が設けられて、ピストンの動きによる加振力を相殺するようになっているでつ。

ただカウンターウエイトを加振力を釣り合うようにバランス率100%するとクランクそのものが重くなり、
それ自体の慣性力が増えてしまうでつ。

コンロッドは、ピストンの上下動に伴って斜めに傾きながら動くのでつが、上点から下降する時と、下点から上昇する時では
傾きの角度に差が発生。
これがピストンをシリンダー壁に押しつけるサイドスラストと総合して振動を生むでつ。

これがクランク1回転で二回発生する「二次振動」で、単気筒はもちろん、直列2気筒や直列4気筒のように、
クランクピンの配列が180度位相でピストンが上下点で一斉に停止する機構では不可避となるでつ。

一次振動と二次振動は、共に上下方向の慣性力が原因で発生。
そこでピストンの上下運動が重ならないように、クランクピンの位相を3等分・120度間隔で配置すると、
加振力は分散・相殺されてうまく消すことができるでつ。

直列3気筒配列のメリット。
けれども直列3気筒は中央の2番気筒に対して左右の1・3番気筒が必ず斜めに位置するので、
回転時にクランクシャフト両端は異なった応力を受けるでつ。

でも直4であればクランク両端の応力は釣り合うでつ。
こうなるとクランクシャフトは2番気筒を軸に偏心するような動き=偶力を発生させてしまうでつ。

擂り鉢で味噌を摺る時の擂り粉木の動きから「味噌摺り運動」とも呼ばれる偶力もまた、
自動車にとっては厄介な振動。

ピストンエンジンはシリンダーの配置、即ちクランクピンの位相とピストン運動がクランクシャフトに
与える応力のバランスによって振動特性が変わるでつ。
特に問題となるのは二次振動と偶力。

実際には三次以上の細かい振動が発生するのだけれど、それはほとんど無視できるでつ。
点火のタイミングも重要。
クランクピンの位相と配置は点火タイミングを等間隔にするように決められるでつ。

直列4気筒で前から順番に#1→#2→#3→#4と180度毎に点火すれば確かに等間隔ではあるものの、
上下の加振力がクランク軸方向に移動するためバラついてバランスが取れないでつ。

それを解消するには#1→#2→#4→#3(もしくは#1→#3→#4→#2)として左右のバランスを
取ることになるでつ。
直4のクランクピンが互い違い配列でないのはその理由。

同じ4気筒でもピン位相を互い違いの180度配列にするやり方もあるでつ。
水平対向・ボクサーだ。直列と違い上下加振力は対向するピストンがそれぞれ反対に動くことで解消され、
同様に二次振動も打ち消し合うでつ。

振動の点では理想的な形式ではあるでつが、自動車用としては問題があるでつ。
吸気管もしくは排気管が地面側に生えるため、サスペンションストロークを確保するために搭載位置を
上げなければならず、それは自動的にクランクセンターと、それに同軸で取り付く変速機軸位置上昇を招くでつ。

また、シリンダーが左右両方向に拡がることでエンジンコンパートメント内に収めることが難しくなるでつ。
エンジンマウントの位置も理想的にはしにくいでつ。
振動特性が優れているから関係なさそうでつが、こと4気筒のボクサーに関しては、少なからず偶力が発生してしまうでつ。

 
4ストロークサイクルエンジンの振動問題は、4気筒を境に様相が変わるでつ。
4気筒より少ないと点火間隔が180度以上となるため、どうしても気筒間の影響を受けてしまうでつ。

点火による加振力がバラつくのが問題であって、多気筒になればなるほど振動のバラつきの目が
細かくなって気にならなくといえばよいでつ。

振動は単純に気筒数を増やせば少なくなるということもできるでつが、ここでも様々な制約があるでつ。
まず星型を除いて奇数気筒はどうしても偶力が出るからヨロシクないでつ。
偶数気筒でも野放図に気筒を増やすとクランクシャフトが長くなって強度と剛性の問題が出るでつ。

水平対向は自動車用にはいろいろ難しいでつ。
ではV型がベストか、といえばそれはそれで面倒。

8気筒エンジンで直列とV型を比べれば、V8はクランク長もエンジン長さも短くなって、回しやすく積みやすいでつ。
ところがシリンダーブロックはふたつ要るでつ。
カムシャフトも吸排気管も直列の倍必要。

V8ではクランク位相が180度と90度(存在するのでつが、180度は片バンクで見れば直4と同じなので二次振動の問題があり、
90度は片バンクで等間隔点火にならないためある気筒の排気が他気筒の排気を妨げる排気干渉が発生して効率が悪いでつ。
一番面倒なV型はV6。

数ある他気筒エンジンの中でも、V6は最後に登場した種別。
一般的なV型は対抗する気筒のコンロッド大端部をひとつのクランクピンに取り付けるでつ。
そしてバンク角をクランク2回転=720度÷気筒数で割り出せばOK。

ところがV6にその法則を割り当てるとバンク角が120度になってしまうでつ。
これだけ広い角度だともはや水平対向と変わりなく、車体搭載が難しくなるでつ。
かといってバンク角を狭めれば今度は等間隔点火でなくなるでつ。

このジレンマを解消したのは1950年にランチアがアウレリア用にクランクピンを分割オフセット配置した60度V6から。
ピン共用のメリットは部品数の低減とエンジン長の短縮にあるのでつが、オフセットピンは元々ひとつの丸棒だったものを
ふたつにわけてズラすわけで、その接合面積は小さくそのままでは強度が持たないでつ。

そこでオフセットされたピンの間にウェブを噛ますでつ。
でもウェブの分総クランク長さは長くなってしまうでつ。

そのクランクシャフトも、片バンクが直3というレイアウト故に偶力が発生するため、カウンターウェイトの量を
センターと両端で変えるというややこしい構造。
メカニズム的には中々に興味深いV型ではあるものの、複雑で高コストであることは否めないでつ。

それならもっとよい多気筒エンジンがあるではないかでつ。
そう、直列6気筒。

大排気量V8という形式が跋扈する北米を除けば、直列6気筒は高級車用エンジンの象徴であったでつ。
それは何より振動特性に優れているからでつ。

直6は直3×2。
直3と違うのはクランクを横から見てウェブが左右均等になっていること。
それによって直3の欠点であった偶力が発生しないでつ。

二次振動は直3由来なので当然ゼロ。
つまり二大悪振動が排除された完全バランスエンジン。

構造的にはシリンダーブロックと吸排気系はひとつで済むからコストも低いし、何より主流である直4と
設計も生産工程も共用できるでつ。

かつて日産の主力エンジンであったL型は、1.3ℓ直4から2.8ℓ直6まで、ガソリン・ディーゼル併せて4種類の内径と
7種類の行程を組み合わせたモジュラーエンジンとして、数多くの車種に採用されたでつ。

低廉な4気筒の基本設計で高級な6気筒を作れるのは、V型には真似の出来ない芸当。
日産のL型はメルセデス・ベンツのM180型を下敷きに設計されたと言われているでつが、ベンツとBMWというドイツの二大巨頭は、
ともに上級車種には腕によりをかけた直6を使い続けてきたでつ。

ジャガーもまた創設以来直6を看板にしてきたメーカーで、市販車にDOHCを採用した嚆矢として誉れ高いXK6も当然直6。
イギリス車ということであれば、ロールス・ロイスもベントレーも、戦前から戦後にかけては直6エンジンが標準であり、
世界の高級車のエンジンは軒並みスムーズな直列6気筒搭載と相場は決まっていたでつ。

直6の余録というか発展型がV12。
シングルプレーンV8が直4×2という成り立ちであるのと同様、V12も直6×2という機構。

シングルプレーンV8が二次振動という直4の持病をそのまま持ち込んでいるのに対し、V12は完全バランスのエンジンが
基だけに隙がないでつ。
V型ではバンク角の設定が気筒数によって決まってしまうでつが、V12ではその制約がほとんどないでつ。

もちろん変な角度にすると不等間隔点火になってしまうのだけれど、その影響はほとんどないでつ。
高級乗用車と違って、モータースポーツの世界では何故か専用設計の直6というのは例が少ないでつが、
V12はターボ過給が一般化する以前の自然吸気全盛時代には、レーシングエンジンに於いてもやはり最高峰のレイアウト。

そうした慣例が崩れ始めたのは石油ショックが引き起こしたダウンサイジングから。
V8王国であった北米メーカーが、手っ取り早くV8から2気筒を切り落としたV6を大量に作り始めたでつ。

バンク角はV8と同じ90度であり、クランクシャフトは新規に起こす必要があるものの、
60度バンクよりピンオフセット量は少なくて済み、ピンウェブはなくてもよくなるでつ。

そうこうする内にFF車の上級移行が進み始め、Dセグメントに6気筒が必要になってきたでつ。
直6の長さでは流石に横置きは難しいでつ。

ボルボという例外はあるけれど、その大小としてステアリングの切れ角やサスペンションアームの配置に
少なからぬ我慢を強いられるでつ。
そうなるとどうしてもV型となってきたでつ。

さらに時代は進んで衝突安全性がクローズアップされると、エンジン長の長さからクラッシャブルゾーンを確保しにくい
直6はどんどん淘汰されるようになるでつ。
拍車を掛けたのは「第二次」ダウンサイジングブーム、つまり新世代の直噴ターボエンジンの勃興。

それまで高級車エンジンとしてボリュームゾーンであった3ℓ級の6気筒エンジンでつが、直4ターボでOK、
ということになっていよいよ直6はおろか、6気筒エンジンの存在すら否定される傾向になったでつ。
孤高を守り続けてきたBMWも直6の搭載車種を減らし続けたでつ。

日本ではダウンサイジングターボの波の影響は少なかったけど、日産RB型とトヨタJ型が同時期に生産終了となり、
直6は絶滅危惧種となってしまったでつ。

メルセデス・ベンツがガソリン/ディーゼル共用設計の新型直列6気筒エンジンを突如市場投入。
その理由は様々に言われるところでつが、最大の理由は直4エンジンとの生産共用。
姿カタチから見ても直列とV型はまったく異なるエンジン。

開発も製作もそれぞれにコストがかかるでつ。
それでも需要があるうちはよかった。しかし今や生産量のほとんどは2ℓの直4ターボであり、少数のV6を造り続けるのは
負担が大きくなったでつ。

内径83.0㎜×行程92.4㎜というシリンダーブロックを同じくする4気筒と6気筒を直列でまとめることに、
ビジネスチャンスを求めたでつ。

直6衰退の一因となった衝突安全性についても、クラッシャブルボディ設計の経験値が上がって、
エンジン長の制約が緩和されてきたでつ。

ドイツの2大高級車メーカーであるベンツとBMWに共通するのは、生産車のほとんどが縦置きエンジン搭載の後輪駆動車ということ。
これがVWになると前輪駆動ばかりだから、横置き用に直6を作るとは考えられないでつ。

他メーカーも同じ。
BMWだってMINIをはじめとして横置きエンジン車のボリュームを増やしてきているから、新しい直6を作るかどうかは相当に不透明。
日産が可変圧縮比エンジンを作ったのは、V6を直4ターボに置き換えるのが目的であり、その独特の機構から二次振動がほとんど
出ない可変圧縮比エンジンが高コストを圧して選ばれたでつ。
北米でもマルチシリンダーエンジンは縦置きFRに特化したもので、生産ボリュームが十分にあるのなら、敢えて直6を新規開発する必然性はないでつ。

直6最大の特質である振動バランスではあるでつが、往復運動機構を持たない電動モーターにとっては敵ですらないでつ。
日産のノートe-POWERに乗ると分かるでつ。

野暮な振動が盛大に出る直3エンジンと、コスト面で静音化が難しいBセグメントクラスでも、動力源がモーターになっただけで
圧倒的に静かにスムーズになるでつ。

ハイブリッドに乗り遅れたベンツは、直6に48Vマイルドハイブリッドを押し込んで勝負に出たけど、ストロング+シリーズハイブリッドであれば、
それ以上の静粛性と低燃費をもたらすことができるでつ。

直6エンジンの魅力を知る世代にとって、その復活は喜ばしいことではあるけれど、メルセデスM256&OM656がでてきたことに感謝でつ。

エンジンは存続できるか、欧州次期排ガス規制に注目。

2022-04-07 07:10:29 | エンジン
欧州において、次期排ガス規制「ユーロ7」の策定作業が大詰めを迎えるでつ。
当初の予定から延期されていたドラフト(草案)が2022年3~4月に発行される見通し。

ユーロ7の適用開始は、26~27年になるでつ。
欧州連合では…
電気自動車化への動きを急速に加速させているでつ。

その欧州委員会が21年7月、30年までに温暖化ガスを少なくとも1990年比で55%削減するという
政策パッケージ「フィット・フォー55」を提案しているでつ。

その中には、35年にエンジン車の販売を禁止する内容も含まれてて、エンジンを搭載した電動車である
ハイブリッド車も対象になるでつ。

ユーロ7では、そうしたHEVを含むエンジン車禁止に向けた動きの回避を狙って、ぎりぎりの選択がなされる見通し。
エンジン車禁止を支持する層を納得させられれば、HEVなどエンジンを使った電動車の存続に道が
開ける可能性があるでつ。

ユーロ7には以下の4つの視点が反映されているでつ。
(1)25年までに使用可能となる技術を考慮し排ガスをさらに減らす。
(2)車両のライフタイムにわたって排ガスを減らす。
(3)全ての走行条件を考慮する。
4)車両のタイプや燃料の違いによる分類をなくした規制にする。
基本的には、達成可能でコストが上がりすぎないぎりぎりの厳しさを狙った規制として、
エンジン禁止の回避につなげたい考え。

そうした狙いから検討が進められているのが、例えば、排ガス排出量の規制値について。
ユーロ7について技術面の検討を行ってきたコンソーシアム「CLOVE」が、シナリオ1とシナリオ2と
呼ぶ2通りの規制値を、21年4月のプロポーザルの中に示しているでつ。

これら2つの規制値に対して、達成可能かどうかの確認を進めているでつ。
路上走行で排ガス排出量を評価するRDE試験のショートトリップについても検討を行っているでつ。
緩和条件を残せないかどうかという検討。

排ガスの規制値は、走行1キロメートル当たりの排出量の上限値として規定されるでつ。
このため、コールドスタートからの走り始めを対象とするショートトリップでは、
規制値クリアのハードルが高くなるでつ。

走り始めは触媒が十分に暖まっておらず、排ガスが出やすくなるため。
そこで、走り始めから16キロメートルまでは「規制値×16キロメートル」の範囲で排出を認めようという
緩和条件を検討しているでつ。

一方でコストアップは避けられないでつが、義務化の可能性が高いのが、OBMの搭載。
車両のライフタイムにわたって排ガスを減らすためには、排ガスが実際に抑えられているかどうかをモニタリングして
確認する必要があるでつ。

どんな方式のものになるかを含めて、今後の検討課題とされているが、エンジン禁止を回避するためには
不可欠とみているでつ。