2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は東京大学、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、
宇宙からガンダムの模型が五輪を応援する企画を進めるでつ。
話題の多いガンダムでつなぁ~
今年でテレビ放送から40周年を迎えたアニメ「機動戦士ガンダム」。
試作モビルスーツであるガンダムの量産機「GM(ジム)」の工場は、南米アマゾン川流域に広がるジャングルの地下に設定。
現実のガンダムの工場は日本の静岡市にあるでつ。
2006年に開業したガンダムのプラモデル「ガンプラ」の工場「バンダイホビーセンター」。
エントランスホールの壁一面に、ガンプラの年表と共に歴代のガンプラが飾られているでつ。
工場内から事務所に続く扉は作品に登場する宇宙船のドアのデザイン、従業員の制服も作中に出てきたものと同じ。
随所にガンダムの世界観を盛り込んだこの工場でほぼすべてのガンプラが生産され、全世界に出荷されているでつ。
工場内ではモビルスーツ「ザク2」を模した、赤と緑の自動輸送機が動き回るでつ。
赤が緑の3倍の速度で動くわけではないそう。
完成したガンプラを積み、倉庫に輸送するのが役割。
原料を工場内に運び込む際にも使われるでつ。
金型を使い続けていると変形したり、細かい箇所に樹脂が詰まったりするため「成型機に取り付ける前に金型を最終調整したり、
変形した金型を使えるように調整したりしている」。
この部門では10人くらいの従業員が作業していたでつ。
成型工場には17台の成型機が並び、24時間休むことなくガンプラのパーツを生産しているでつ。
17台の成型機に対し、働いている人は5人程度。
自動化により効率的に生産しているでつ。
視聴率が低迷し放送が打ち切られた初代ガンダムだが、放送終了から半年後に発売されたガンプラが爆発的に売れたことから
再放送が決まり、人気が沸騰。
ガンプラ人気がアニメに還元され、さらにガンプラが売れるという構図が、40年間バンダイナムコグループを支えているでつ。
ガンプラが売れ続ける理由は何か。
プラモデルやフィギュアなどの玩具を扱うバンダイスピリッツホビー事業部は「リアルを追求し、前に出たモデルを超えてやろうという
作り手側の思いがファンにも届いているのでは」と分析。
「現実世界には存在しない2次元の存在を3次元でリアルに再現する」のがガンプラの真骨頂。
アニメを見た視聴者が実際にガンプラを組み立てたときに「このシーンを再現するとこうなるのか」「機体の内部はこうなっていたのか」という
驚きを与えられるでつ。
ガンプラの魅力「プラモデルを作るのは難しい」「接着剤や塗料のにおいが嫌」という人も少なくないでつ。
だけど、ガンプラはその常識も覆したでつ。
83年には異なる色の部品を一度に成型する多色成型の技術を取り入れ、87年には接着剤を使わずに組み立てられる「スナップ・フィット方式」を導入。
ガンプラは、より手軽につくれるように工夫されてきたでつ。
設計段階では3次元(3D)CAD(コンピューターによる設計)を活用しているでつ。
それによって、本来は中に組み込まれているであろう機構部分や電子機器部分までも再現するでつ。
3DCADを使ってプラスチックの1ミリメートル下に機構を入れるなどの取り組みをこの10年くらいでやってきたガンプラはテレビアニメなどが
放送されていない時期も定期的に商品を展開しているでつ。
02年に放映されたアニメ「機動戦士ガンダムSEED」向けに300円台の低年齢向けのガンプラを開発し、02年度は約3000万個出荷19年からは
40周年記念のアニメ作品やイベントが目白押しで、ガンプラ人気にも拍車がかかるでつ。
さらに日本や韓国、台湾、中国で展開するガンプラショップ「ガンダムベース」が順調に売り上げを伸ばしており、
累計出荷個数は19年4月までに5億個に達したでつ。
問題は、生産拠点であるホビーセンターの能力が限界に近づいていること。
最新鋭の機器が並ぶ中、1台だけ古い成型機があったでつ。
30年近く稼働している油圧式で、新しい電動成型機と比べると品質のばらつきが大きい新型の成型機なら15~16秒で生産できるでつが、
油圧式は1つのパーツを生産するのに25~30秒かかるでつ。
ところが効率は悪いが、古い成型機も回さないと生産が追いつかないでつ。
工場の従業員は苦笑しながら「工場のキャパで生産量が決まってしまう」と危惧するでつ。
世界でガンプラ人気が高まるほど品薄になり、販売機会を失うジレンマに陥る可能性があるでつ。
バンダイスピリッツは海外生産には消極的。
パーツの材料供給や金型の設計や製造など、サプライチェーンを一から海外で構築するのは容易ではない「長年の取引先がここ(静岡市)に
集まっているからできているでつ。
中国でつくると時間もかかるし、ここまで安くはできない」と指摘するでつ。
「時間やコストをトータルで見れば、ガンプラは日本でつくる方が効率的だ」とガンプラ人気は海外でも高まっているでつ。
生産能力が海外展開の足かせになる可能性もあるでつが、一方で日本製というブランドと高品質が、海外でガンプラが売れる理由という
分析もあるでつ。
ガンダムを開発した地球連邦軍は、量産化にあたり性能や使用する部品を見直し、低コストで大量に生産する「質より量」戦略を取ったでつ。
連邦軍とは別の道を選ぶのかでつなぁ~