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ブリの森づくりプロジェクト  

~森の再生からブリの来るまちへ~  小田原市無尽蔵・環境(エコ)シティ  ブリの森づくりプロジェクト 

冬みず田んぼやって交付金(8000円/10a)もらおう

2017-02-23 12:17:17 | ブリ里-農業コーナー
冬みず田んぼやって交付金(8000円/10a)をもらおう!

冬みず田んぼ、つまり冬期湛水の水田が神奈川県も他県に数年遅れて、H29年度(H29年4月~)から環境保全型農業直接支払交付金での地域特認取組の1つに追加される見込みです。

議員が農水省に2/21にヒアリングし、神奈川県がそのような予定であると
農水省が回答(正式には3月頃決まるとのこと)。
冬期湛水を交付金対象に追加する要望を各方面へしてきましたが、やっと叶いました。

■環境保全型農業直接支払交付金とは?
化学肥料・化学合成農薬を原則5割以上低減する取組と合わせて行う生物多様性保全に効果の高い営農活動を支援する制度。

■詳細は農水省hpにパンフレットや手引きpdfがあります。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/kakyou_chokubarai/mainp.html

■相談と申請窓口:市町村の農業担当部署(小田原市では農政課 農林業振興係0465-33-1494)

■■■■今後の課題■■■■
①神奈川県は環境保全型農業直接支払交付金自体が全国ワースト2(H27年度面積)という非常に恥ずかしい事態となってます。

②小田原市役所農政課は、「希望者が少ないから宣伝してない」とのことで、いままでは農家への広報アピールが消極的でした。
卵が先か鶏が先かの理論です。
そもそもこの制度は、「農家はやりたくないが、地域の環境に貢献するので、お金あげるからやってね」という制度です。この主旨を理解すれば、希望者が「少ないから」というのは本末転倒、希望者を増やすのが法律の主旨です。

③交付対象農家となるための要件が、個人農家では厳しい。
しかし団体ではゆるいです。
 団体の条件
 ・代表者、組織の規約、組織としての口座がある。
 ・2人以上の農家を含む組織ならばOK
 NPOや会社組織でなくともOKです。仲の良い農家2人と新規に団体を作ってもOKです。団体の作り方は、小田原市では農政課農林業振興係が説明してくれます。
 組織の規約は、一般的な雛型をもとに、団体名や住所等を変えてもOKです。
手引き:http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/kakyou_chokubarai/attach/pdf/mainp-20.pdf

④江の設置も地域特認に追加する要望活動を続けよう!
江の設置は、水田の端に少し深い部分を作り、中干しや稲刈りの時に、カエルやトンボ、メダカなどの水生動物が逃げ込める場所を作る取り組みです。4000円/10aもらえます。

制度の概要。この中の「地域特認」の中の「冬期湛水」。
地域特認とは、県が独自に対象とするか否かが決められる項目です。


しかし、関東甲信越では神奈川県と東京だけが、冬期湛水は未対象だった。
千葉県は先進的で、江の設置も交付金対象。



これまでの要望書



投稿:あしがら冬みず田んぼの会 会長 伊豆川哲也
https://www.facebook.com/fuyumizutanbonokai/ アドレス変更2月

冬みず田んぼに鴨が来た! 上曽我【鴨の命は里の水田でつながっているシリーズ】

2016-03-06 14:07:25 | ブリ里-農業コーナー
芦ノ湖や酒匂川のカモは毎晩、水田へ通勤してる! って、ご存知ですか?
鴨は夜に飛びながら水面を見つけて着水し、畦を超えるぐらいまで周囲を歩いて二番穂や落ちモミ、雑草の芽を食べて命をつないでます。
ところが、各地でカモが激減し、芦ノ湖では絶滅へのカウントダウンが始まってます。
ブリ森ブログ記事http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/0ce780f648006cc93b054be700f21259
減少の主要因は、農業形態の変化なのです。

■■水田の農業の変化■■
 ①冬期乾田の普及
 ②秋起こしの普及(秋耕、収穫後に稲わらすき込む)

 このためカモの餌場として、冬(ふゆ)みず田んぼの普及を呼び掛けているます。
 冬水たんぼの農法のパンフレットはこちら。 やり方が農家向けに書かれてます。石川県加賀市役所(片野鴨池周辺生態系管理協議会)が作成。

いくつかの農家に呼び掛けたところ、「NPO法人小田原食とみどり」で、ご賛同いただき、上曽我にある「春みず田んぼ」(固有名詞)にて試験的に湛水していただきました。以下、その報告です。

■■■■実験報告 冬みず田んぼに鴨が来た!■■■■
■日程
 2016/2/17 湛水開始
    2/21 夜間調査のため無人センサーカメラ設置
      (設置:野鳥の会西湘ブロック、貸出:オリエンタルコンサルタンツ)
      水面にカモ類の羽が多く浮いている。夜間に多くのカモが飛来。
      1週間程度で、新しい羽が少なくなる。飛来するカモが減少。
    3/1 湛水終了(春の田起こしのため)。
      湛水期間:約2週間
    3/3 水が引き水田中央に直径10m程度の浅い水たまりが残る
    3/5 水田中央の浅い水たまりは、水が無くなり、湿った泥地となる
    3月になり、雨が多くなったため、落水後も水田中央に浅い水溜りが残る。
    4/3 無人センサーカメラ撤去
    4月 田起こし。

■湛水方法:用水の取水、排水暗渠閉、排水の水戸口開(オーバーフロー排水)
■水深:約5~10cm。
■農業用水:通年通水
■場所:小田原市上曽我の圃場整備済みの水田地帯。「春みず田んぼ」(固有名詞)
■数量:1枚。面積:1,081m2
■無農薬。牛糞堆肥だけ
■営農:NPO法人小田原食とみどり

①冬期湛水中の水田景観とセンサーカメラ


②夜な夜なカモが二番穂を食べに来ていてる。写真はカルガモ


③水田水面には、カモの羽がたくさん!!(これはカルガモ)


④水田に浮いてたたくさんの羽。これで1晩分(毎日回収しました)


⑤水田に浮いてた羽。左と中列タシギ、右上オナガガモ雌、右下カルガモ


■鳥の飛来状況
今回は、2週間の短い湛水期間でしたが、センサーカメラからは、夜な夜な二番穂を食べに来ていてるカルガモ、マガモの他、タシギが写ってました。
日中は、ツグミ、ムクドリ、キジ、ハシボソガラス等が写ってました。
昼間の羽の回収では、カルガモ、オナガガモ、タシギの羽がたくさん浮いてました。昼間の羽の回収では、羽の枚数は、日毎に大きく違いました。
それも、最初の1週間に特に多く飛来し、2週間目は飛来が減りました。
この理由は、1週間程度で、二番穂や落ちモミをある程度食べていまい、その後は、採餌効率が悪くなるので他の餌場に移動するのではと推定されます。石川県の片野鴨池周辺の調査でも、「同じ水田に群れで飛来するのは1週間程度で、次々に別の水田に飛来することが多かった」というのと一致します。

■成果
今回の試験で、乾田と秋耕が普及した西湘地域では、水田1枚、さらに短期間(1~2週間)による冬期湛水においても、カモは餌場を見つけて連日飛来たので、カモの餌場提供に有効であることが判明しました。またこれらより減少中のカモの保護に有効です。

■今後の展望
 太平洋側では厳冬期の12~2月は、乾田化された水田が一番乾燥する時期でもあり、カモだけでなく、水田から姿を消しつつあるトンボの幼虫(ヤゴ)やカエル、ドジョウ、メダカなどの水田動物が、乾燥により死亡する時期です。この時期に、地域毎に一部の水田でも湛水すれば、多様な水田動物が多少なりとも越冬可能となります。
 水田の越冬水生動物は、肉食小形動物多いので、夏の害虫の捕食者となり害虫大発生の抑制効果が期待できます。ひいては、地域の生物多様性に貢献し安全安心な自然保護貢献のお米としてのブランド価値が上がることを期待します。

■冬みず田んぼ ご協力のお願い
 冬みず田んぼをやってみませんか? 詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、伊豆川が説明いたします。
 西湘地域や静岡東部で既にやっている方はいらっしゃいませんか? いらっしゃいましたら情報交換させてください。
 
■補足
●今回の試験的湛水は、小田原食とみどりによるご協力で実現しました。誠にありがとうございました。
●無人センサーカメラは、(株)オリエンタルコンサルタンツ 環境部より借用させていただきました。
●無人センサーカメラ設置管理は、日本野鳥の会 西湘ブロック。
●問合わせ・投稿:ブリ森レポーター伊豆川哲也
 izkw_tetsuya@yahoo.co.jp TEL090-4963-8860、博物館学芸員、日本野鳥の会西湘ブロック会員、ブリの森づくりプロジェクト会員
●野鳥の会および小田原食とみどりは、小田原市ブリ森プロジェクト構成メンバーではありませんが、ブリ森の主旨に沿うので掲載させていただきました。

投稿:ブリ森レポーター伊豆川哲也

冬水(ふゆみず)たんぼにご協力を! 【鴨の命は里の水田でつながっているシリーズ】

2016-03-05 18:49:07 | ブリ里-農業コーナー

水田農家の方々へ 冬水(ふゆみず)たんぼの普及にご協力のお願い。
各地でカモ、特に水面採餌カモ類が激減し、芦ノ湖では絶滅へのカウントダウンが始まってます。
■1. 芦ノ湖や酒匂川のカモは毎晩、水田へ通勤してる! って、ご存知ですか?
■2. 鴨は夜に飛びながら水面を見つけて着水し、畦を超えるぐらいまで周囲を歩いて二番穂や落ちモミ、雑草の芽を食べて命をつないでます。
   注釈:一番普通のカモであるマガモ、カルガモ、ヒドリガモなどの水面採餌ガモ類。
■3. しかし冬期乾田の普及により、水面のある水田が減り、鴨が降りれません。
さらに秋起こし(秋耕、収穫後に稲わらすき込む)の普及により、土の中へ二番穂や落ちモミが埋まります。鴨は土の中の餌は掘り出せないので、飢え死にし、芦ノ湖や酒匂川をはじめ、各地で減少中。

■4. このため水田での餌場確保を呼び掛けているところです。
 カモの餌場として、冬12~2月に半月~1ヶ月でもいいので、
 ①取水できる田では冬(ふゆ)水(みず)田んぼ、
 ②取水できない田は雨水(あまみず)たんぼ(排水暗渠と水戸口を閉める)、
 ③ベストのシマシマたんぼ(縞状秋耕と湛水)に、
 ④休耕田の湛水
  に、ご協力いただけないでしょうか。

■5. ひたひた数㎝浅い水があるだけで、カモだけでなく、水田から姿を消しつつあるトンボの幼虫(ヤゴ)やカエル、ドジョウなどの越冬地にもなり、安全安心で自然保護貢献のお米になります。
●石川県の片野鴨池や、宮城県の蕪栗沼・伊豆沼の周辺ではこの農法を普及させ鴨や雁の数を回復させ、生き物が暮らす安心な人気のブランド米で販売中!。

■6. 具体的な冬水たんぼの農法のパンフレットはこちら。 http://www.kagashi-ss.co.jp/kamoike/huyumizutanbo.html
パンフレットには、雨水(あまみず)たんぼ、シマシマたんぼによる効果や、やり方が水田農家向けに書かれてます。
石川県加賀市役所(片野鴨池周辺生態系管理協議会)が作成し、農業とカモを含めた生態系回復の両立がすすめられてます。

■トピック!!!
上曽我で、2016年2月に試験的に冬期湛水していただいたら、夜な夜なカモがたくさん!http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/fdb25c58d50688b32818a883e208d16d

掲載:伊豆川哲也 izkw_tetsuya@yahoo.co.jp   TEL090-4963-8860
  小田原市浜町在住の環境コンサルタント。博物館学芸員、日本野鳥の会西湘ブロック会員、ブリの森づくりプロジェクト会員、おだわら環境ネットワーク(仮称)設立準備委員。(元)箱根町立「森のふれあい館」博物館学芸員。

■開催報告■市民参加で棚田を再生させよう!-田植え(小田原市沼代)2015/6/13(土)

2015-07-14 01:18:43 | ブリ里-農業コーナー
十数年前まで絶滅危惧種のサシバ(小型の鷹)が営巣するなど自然豊かだった沼代(ぬましろ)地区の棚田を再生させるため、放棄水田だったところで一般市民公募の田植えを行いました。
沼代の市民田植えは2013年が最初で、去年は雨天中止だったので、今年は2回目となります。
小田原市環境政策課支援の市民ボランティア活動「サシバプロジェクト」の1イベントです。

【日時】2015年6月13日 土曜 9:30~13:00頃
【活動場所】小田原市 沼代の棚田
【持ち物】軽装、飲み物、タオル、帽子、泥が付いても良い服
     田植え用に軍足(足袋のようなもの)を、無料貸出し有り
【主催】日本野鳥の会神奈川支部西湘ブロック、沼代の農家の方々
【協力】小田原市環境保護課 電話0465-33-1481
 開催案内や地図は、こちら
←沼代には十数年前までサシバが繁殖していました。クリックするとかっこいいサシバが大画面で見れるよ。


沼代は、上の道路(桜の馬場)から見下ろすと写真のように雑木林に囲まれた谷間があり、森からの沢水で水田が行われています。森と水田が一体となった谷戸景観というもので、人が適度に利用しながら守られてきた生物多様性の豊かな環境です。


狭い谷地形に合わせて、弧を描いた棚田が残ってます。高齢化で近年、休耕田ばかりになってしまった棚田でしたが、2013年から一部の休耕田を、水田に戻そうと、地区の青年団が、がんばってます。
 このため、野鳥の会(日本野鳥の会神奈川県支部西湘ブロック)でも何とかこの環境を残せないかとの思いで、数年前から放置休耕田の草刈りなどの農作業の手伝いをさせてもらってます。 小田原市役所からも協力をしていただいてます。

今年の市民田植えは、去年まで休耕田だったところです。地元農家の林さんが地主の了解を得て再生させました。林さんは、上の写真の一番左で、田植えの説明をしてるお兄さんです。
林やすなりさんのブログは「LET'S 百姓一揆!」



林さんの説明を聞いてる市民参加の皆さん。


泥に足を取られながら田植え体験。


地形に合わせて、弧を描いた棚田なので、端っこはこんなに狭くなってます。


沼代の棚田のもう一つの特徴は、水生動物が往来できる水路や、緩斜面のあぜです。垂直コンクリートの部分が少ないので、あぜの斜面をカエルが登れますし、水路も段差がなくゆるやかなので水生昆虫やドジョウなどが、水路から水田に上がることができます。

下の写真は、当日見れた沼代の水辺の水辺の生き物たちです。



ここでトウキョウダルマガエルの地理分布のお話。
 トノサマガエルのような立派なカエルは、実はトウキョウダルマガエルってなが~い名前のカエルです。まあトノサマガエルの祖先に当たる種ではないかと考えられてます。つまり、むか~し昔、トウキョウダルマガエルが本州に広くいたと考えられてます。そんな時代に西日本の方で後ろ足が長く進化し、跳躍力に優れた子供が生まれました(種の分化)。これが現代のトノサマガエルです。
 トノサマガエルはトウキョウダルマガエルとの生存競争にも強かった。このためトウキョウダルマガエルは、トノサマガエルに駆逐され、各地で絶滅していった。西日本から勢力分布を広げたトノサマガエルは、太平洋の低地沿いに、静岡県の御殿場まで来たとさ。ところが、平地の水辺でしか生きられないためにトノサマガエルは箱根山を登れなかった。

(御殿場の平地、箱根山、小田原、山北などの位置関係)

 登れないなら川(酒匂川)を降ろうとトノサマガエルは思ったが、御殿場と山北町の間は渓流となっており、トノサマガエルが繁殖定着できるような湿地や水田が無かった。
 ということで太平洋側ルートは箱根山を未だに超えられずに、関東平野は、トノサマガエルじゃなくてトウキョウダルマガエルの生息地なんだなあ~。
 ところがトノサマガエルの日本海側ルートは、西日本から分布をどんどん広げ、ついに東北地方ほぼ全域を制覇した。東北では仙台平野を除きトノサマガエル天国となってしまった。
 ということで、トノサマガエルの先祖様であるトウキョウダルマガエルは、今や関東平野など日本の一部にしか自然分布していない遺存種となってます。詳しくは、田代道彌著の文庫本「サルのざぶとん」(1990年神奈川新聞社)を読んで下さい。
トウキョウダルマガエルの分布
・関東平野
・仙台平野
・新潟の一部
・長野の一部

 因みにトウキョウダルマガエルは、背中の真ん中の線が緑の個体と黄土色の個体があるが、これは雌雄ではなく個体によって色がバラバラ(個体変異といいます)です。一方、トノサマガエルは緑~褐色だと雄、灰色だと雌です。

 沼代プロジェクトでは、十数年前まで繁殖していたサシバ(小型の鷹)の復活を目標にしてますが、まだ定着してません。 サシバは水田周辺のカエルやトカゲ、カマキリ、バッタなどを餌とします。これらの餌量の回復がまだ足りないのか、一度繁殖地を変えてしまうと、次の世代のサシバが新しい復活した餌場に気がついてくれないのか。
 野鳥の会西湘ブロックでは、沼代での農作業イベントや動植物の観察会を季節毎に行ってます。またおよそ毎月平日に1回程度、休耕田の草刈りを有志でやってます。参加費は基本的に無料で非会員でも参加できます。興味のある方は是非一緒に活動しましょう。
----------------本イベントの関連リンク---------------
■■■2013年の沼代で初めて行った市民参加の田植え報告ブログ■■■
「市民参加で棚田を再生させよう!-休耕田に田植え編(小田原市沼代)」
http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/2e9303744e7f35101b217e89b91055ec
 当日見れたカエル、サワガニ、ノスリなども掲載してます。
■■■2013年の田植えの新聞記事■■■
http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/60722679aa0a39df8eff9f6c1b8a6172
■■■今回2015年の田植えの開催案内■■■
http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/c0381a86579da72718e222951af5aa52

ブリ森レポーター&野鳥の会西湘ブロック 伊豆川哲也

■開催案内■市民参加で棚田を再生させよう!-田植え(小田原市沼代)2015/6/13(土)

2015-06-11 01:50:31 | ブリ里-農業コーナー
市民参加で棚田を再生させよう!-田植え体験(小田原市沼代)
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去年は雨天中止でしたが、今年は無事に開催出来ました。開催報告はこちらのリンク
 かつては周辺に貴重猛禽類のサシバが営巣するなど自然豊かだった沼代の棚田を再生させるため、放棄水田だったところで田植えを行います。参加希望者は下記の申込先へご連絡下さい。

【日時】2015年6月13日 土曜 9:30~13:00頃 ※雨天中止。
【集合場所】小田原市沼代の棚田現地
       クルマの方は桜の馬場の駐車場を利用下さい(下記地図の中心)
【活動場所】沼代の棚田
【持ち物】軽装、飲み物、タオル、帽子、泥が付いても良い服
     田植え用に軍足(足袋のようなもの)を、無料貸出し有り
【申込み先】日本野鳥の会神奈川支部西湘ブロックの頼(らい)さんへ電話(0465-36-9563)または
  eメールrai.odawara@a011.broada.jp
【主催】日本野鳥の会神奈川支部西湘ブロック、沼代の農家の方々
【協力】小田原市環境保護課 電話0465-33-1481
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 神奈川県内では非常に珍しくなった棚田が小田原には、沼代、久野などに数カ所だけ残ってます。
沼代地域では、棚田を再生させて、生物多様性の豊かな里山を守ろうという活動を、沼代の農家の方々と日本野鳥の会の神奈川支部の西湘ブロックが協力して行ってます。小田原市役所も支援をしてくれてます。
 今回の田植えイベントは、2013年に市民参加として沼代で初めて行った田植えの第2弾です。


 沼代は、写真のように雑木林に囲まれた谷間に田畑があり、森からの沢水で水田が行われています。森と水田が一体となった谷戸景観というもので、人が適度に利用しながら守られてきた生物多様性の豊かな環境です。
上の地図の中心が駐車可能な「桜の馬場」という道路脇の駐車場です。「桜の馬場」はむかーし、むかし御神前に奉納された競馬が行われた古道の馬場です。詳しくはこちら。
活動場所の棚田は、「桜の馬場」から、細道を下った水田です。

 ノスリ、モズ、アオバズクなどの野鳥やムササビ、カエルやサワガニ、ゲンジボタルなどがまだ見ることのできる懐かしい里山が残ってます。数年前まではサシバが繁殖していました。

写真は左から、ゲロゲロ鳴くアマガエル、ツチガエル、たくさんいるサワガニ、流水性のトンボのヤマサナエ、里の畑の猛禽ノスリ。
 しかしここでも高齢化で近年、休耕田ばかりになってしまった棚田でしたが、2013年から一部の休耕田を、水田に戻そうと、地区の青年団が、がんばってます。
 このため、野鳥の会(日本野鳥の会神奈川県支部西湘ブロック)でも何とかこの環境を残せないかとの思いで、数年前から放置休耕田の草刈りなどの農作業の手伝いをさせてもらってます。 小田原市役所からも協力をしていただいてます。

(沼代初となった2013年の市民参加の田植えの様子)

 普通の長靴では、泥にはまって抜けなくなってしまうので、足袋のような長靴を履きます。市民への貸し出し有ります。
 数年前まで繁殖していたというサシバ(小型の鷹)の復活を目標にしてますが、今年どうでしょうか? ノスリは毎年繁殖してます。
 野鳥の会西湘ブロックでは、沼代での農作業イベントや動植物の観察会を季節毎に行ってます。またおよそ毎月平日に1回程度、休耕田の草刈りを有志でやってます。参加費は基本的に無料で非会員でも参加できます。興味のある方は是非一緒に活動しましょう。
----------------本イベントの関連リンク---------------
■■■2013年の沼代で初めて行った市民参加の田植え報告■■■
本ブログ「市民参加で棚田を再生させよう!-休耕田に田植え編(小田原市沼代)」
http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/2e9303744e7f35101b217e89b91055ec
 田植えの写真やその日に見れたカエル、サワガニなどの写真も掲載してます。
■■■2013年の田植えの新聞記事■■■
http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/60722679aa0a39df8eff9f6c1b8a6172
ブリ森レポーター&野鳥の会西湘ブロック:伊豆川哲也