ブリの森づくりプロジェクト  

~森の再生からブリの来るまちへ~  小田原市無尽蔵・環境(エコ)シティ  ブリの森づくりプロジェクト 

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森と海・木の文化を巡るツアー

2012-05-30 05:15:39 | ブリ森講座
29日、ブリ森プロジェクト主催「森と海・木の文化を巡るツアー」が開催されました。
海、水源の森白銀山、御所山砦跡、真鶴半島御林、貴船神社参拝と大変盛りだくさんのツアーです。


バスをおり、船にいく途中、早川漁港の施設の中を魚国さんが説明してくれました。


環境シティのコーディネーター鈴木さんのご挨拶。魚国さん、鈴木さんお見送りありがとうございました。


坂口丸に乗り込み、水産センター石戸谷さんのお話を伺います。
「ブリ森のマインドが通じて今年はブリがたくさんやってきました。」


定置網のブイと聖岳。


潮風が心地良い海抜0メートル。


白銀山の植栽地で、無事活着した苗を見ます。


御所山砦跡で昼食後、見学




ヤマツツジがとてもきれいです。


真鶴半島お林。


350年前に小田原藩が村々に呼びかけ植えられた、15万本のマツの生き残りが半島の魚付き林となっています。


遠藤貝類博物館の山本学芸員のお話。
「海の中にも森がある。」
魚付き林のお蔭で半島の周辺は大変豊かな漁場となっています。


最後に貴船神社に参拝。
木ノ宮は明治になって貴船と名前が変わりました。
元々は木の神様なのです。
木の神様は海の守護神でもあるのが、森と海のつながりを象徴しているようです。
参加者一同、ブリの大漁と、豊かな森と海の再生を祈願しました。
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クリーン酒匂でチラシ配り。

2012-05-27 00:24:26 | 小田原市環境イベント




本日クリーン酒匂に3名で参加し、終了近く集積所でクイズチラシを配ってきました。
カメラを忘れ、携帯で撮りました。
三人で映っているのは左からブリ森小サポーターの小貝さん、川島、大森です。
5区ブロック長の方と大森さんのツーショットも。

総本部では開始セレモニーがあり、加藤市長の挨拶がありました。
地域政策課の和田さんが5区ブロック長に私達を紹介してくださいました。
ブルックスコーヒーの差し入れが参加者に配られていて、私も少し多めにもらい嬉しかったです。
ブリの手書きミニ看板を、ウエスト?にぶら下げていたからかな?
本当はもっと目立つように、お揃いのブリ森スタジャンや、Tシャツが欲しいね、と大森さんも言っていました。

酒匂川は草や茂みにゴミが隠れており、取れないゴミがまだ残っています。
水の中には入らなければ取れない所など、もっと本格的にやりたい気がしましたが、安全のためには仕方ないのでしょう。
草刈り後や、冬の方がゴミがよく見えるのではないかと思いました。
しかし1時間後には、パッと見は結構きれいになっていました。

チラシ配布はおおむね好評でした。
「お疲れ様!お家でブリ森クイズやってみてください!」とお渡ししました。

川の清掃は誰にもできて、森川海の命をつなぐ大変有効な取り組みです。
ブリ森でも、もっと多くの人々に参加を呼び掛けていきたいと思いました。
たかがゴミ拾い?ですが、もっと楽しく、
もっとやりがいの付加価値をつけていくのが、
ブリ森の仕事ではないかと思いました。
(川島)
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気仙沼大川の水質調査~小田原から遠征して!

2012-05-15 10:07:20 | 美しい久野・里地里山協議会

美しい久野・里地里山協議会の近藤忠さんより、
気仙沼大川の水質調査結果と川の写真が送られてきました。
気仙沼は「森は海の恋人」の畠山重篤さんが、カキの養殖のため、
海の栄養分には、森の再生が必要と、長年山に広葉樹の植林をしてきました。
そんな気仙沼の川を流れる水は、違いがあるのでしょうか?そんな疑問から、
遠い宮城県まで行って調査され、久野川の水質と比べています。
以下近藤さんの記録です。
・・・・・


気仙沼から室根山へ続く大川をたどりました。
検査用の水は4/29に採取し、5/1まで冷蔵しながら保管、持ち帰り、
5/1日に県の環境科学センターで調べました。
(比較するものとして、久野川の4/22の結果を添えました)

写真は(1)から番号が上がる方向へ上流へと向かいます。(添付地図参照)
室根山中腹までを撮影しながら上りました。
お送りした写真はごく一部です。


(1)は汽水域(海)に近い場所です。
水量、河川規模は久野川の1.5倍くらいとイメージしてください。

(生活雑排水も流れ込んでいるようですが、
全体的に久野川よりきれいな印象でした。
ハゼ、カニの穴を確認、泥底でやや濁っている(水色はやや茶色がかる))


(2)中流域という感じの場所で橋から下流を見た写真です。


(3)里山(久野川ですと星山橋といったところ)
おなじく橋から下流を見た写真です。


(4)里山(久野川の坊所あたりの感じ?)


(4.5)渓流にはならずに山間を流れる細流になりました。


(5-1)室根山山頂方向を見ています。


(5-4)室根山中腹の蟻塚公園近くの森です。
手前に杉の植林、後方に自然林?が見えます、
その境目の流れが(5-6)(5-10)(6-1)です、


(5-6)


(5-10)


(6-1)
カゲロウが多く見られて、水量も安定し土砂の流入もなく、
とても健全な源流だと思います。


(6-5)


(6-6)杉林の流れに接した急こう配の林床です。
安定している様子がうかがえます。


(6-7)その林床を掘ってみました、上面には杉の落ち葉の層が、
その下には分解が進み根や落ち葉の分解菌の白い菌糸も見えます。
その下は土となりますが、根がたくさん張っているのか?掘り辛くなりました。


(6-8)下生えにクマザサがある原生林?


(7-1)道路横の側溝にも落ち葉が堆積していて、
そこからたくさんの芽が出ていました。
おそらく水に浸かった落ち葉も分解が進んで下は土化しているのでしょう。


続いて水の調査結果です。
採取場所の数字(1)は写真の場所と同一です。
(下記表 久野川との比較では、水に着色があるところ、
またCODの値が高いところが一番大きな違いです。



結果、考察等 

*今回の調査は水と森の接点(川べり=フルボ酸鉄の移動場所)
に注目しながら行いました。

*気仙沼大川の源流で最も高い山が室根山なので
象徴的な存在になっているようでした。
実際には大川は幾つもの支流があり、
それぞれの支流やそれを取り囲む森が健全さを保っていると思われました。

*水には上流~下流まで着色があり、泥底っぽい状態で、
COD値が久野川と比べ高い(有機物が多く、どちらかというと
人の飲み水には適さない方向性)結果でした。

しかし、大川の水の底や水中の石や枝への有機物の付着状態
(別で撮った水中写真あり)は昔の久野川や狩川の状況と似ていました。

つまり、健全な川(フルボ酸鉄の多い流れ)は、
比較的有機物が多いのではないだろうか?
(水質が良い=フルボ酸鉄少ない)とも思われるのです。

*5/1に環境科学センターの斎藤部長とそのあたりを話したところ、
フルボ酸鉄量検査方法を調べてくれるとのことでしたので、
ひょっとすると地点別に調査できるようになるかもしれませんね。

(美しい久野・里地里山協議会 近藤忠)


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森と海・木の文化を巡るツアー

2012-05-09 21:52:18 | ブリ森講座

真鶴半島の魚付き林

主催:小田原市無尽蔵・環境(エコ)シティ
ブリの森づくり」プロジェクト~森の再生からブリの来るまちへ~


日程:5月29日(火)
集合:小田原駅西口早雲公像前AM8:00
講師: 田代道彌さん(博物学者)   
   石戸谷博範さん(水産技術センター)
協力: 小田原漁業協同組合・ほか
費用: 2500円


昔日本一の漁獲高を誇った相模湾のブリは、小田原の豊かな海の象徴です。ブリの森づくりプロジェクトでは、海と森の再生めざして、小田原の森を大きな魚付き林とみなし生態系豊かな森づくりを始めました。この日は海に出て定置網を見学し、江戸時代小田原藩が植林した真鶴半島お林を散策。更に水源のブナの森白銀山と、木の文化の源流を巡ります。

【募集】37人 高校生以上 健脚向き
【内容】定置網見学、貴船神社、真鶴半島お林、白銀山散策・観察 
【持ち物】リュックにお弁当・飲み物・雨具・軍手・敷物等・筆記用具、スケッチブック、あればルーペ、双眼鏡
【服装】靴は底のしっかりした登山靴など
【雨天決行】雨天の場合はバスハイクのルートに変更します。(定置網―貴船神社―遠藤貝類博物館―伊豆山神社―御所山砦跡・関白道)
※当日連絡先 090-9349-7014(川島)


御所山砦跡

【一日の流れ】小田原駅西口(受付8:00)出発8:20―バス―8:30早川港===舟===定置網===早川港――バス―貴船神社―――真鶴半島……お林散策……昼食――バス―――ターンパイク白銀山西口P……徒歩……白銀山………御所山砦跡………ターンパイク鍋割P――早川港―小田原駅17:00

【お申込み】小田原市環境政策課まで 電話 0465-33-1476  Fax 0465-33-1487
住所・郵便番号・電話番号・氏名・年齢をお書き添えください。

※バスの定員の方が多いため、船に乗らない方も募集しています。
その場合は早川港魚市場駐車場に9:30集合。講習料は2000円です。
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ブリはどこへいった?(相模湾奥西部における空間的、時間的群集構造)

2012-05-02 20:29:05 | ブリ海コーナー


木幡 孜(1974)定置網漁獲量からみた相模湾の漁況. 水産海洋研究会報, 25, 25-30.
http://www.jsfo.jp/contents/pdf/10-1565.pdf

 相模湾奥西部における魚類の空間的および時間的な群集の構造についての貴重な報告です。
 「日単位漁獲量の構造は第1表に示すように対数正規型で表すことができる。(中略)高々数%の確率で起る大漁日によって残りの50%を水揚げしていることになり、(中略)時間を軸とした来遊群集の構造がいわゆる集中型の分布であることを反映していると考えられる。」
 「次に湾内におけるマアジの空間分布の具体的特徴について第4図に示した。これによると、マアジは湾奥西部の小八幡から岩江付近に明らかな分布の重心が形成される。」
 「これまでに述べた生物現象にもとづき、当面の課題として相模湾海域に来遊する生物主体の分布に関するレベルを考えると、先ず対象種の分布域を決定するマクロ段階、次に湾内加入量を決めるメソ段階、そして加入群の湾内分布を決めるミクロ段階の3段階が想定できる。これらに対応する環境レベルを海況について考えると次のようになる。
A:生物地理学的な種の分布域を決める主要因はいわゆる適水温などであろう。
B:黒潮の内側に分布する沿岸性種の分布域は黒潮の位置によって規定され、その分布密度は流軸の離接岸の程度によって、濃縮あるいは拡散されるであろう。したがってこれが相模湾内への加入量を決める要因として大であろう。
C:加入群の局地的な分布を決定する主要因はその地先の通常の海洋条件よりも、むしろ群自体に内在する今のところ解明されていない種毎の属性によるものであろう。」

 以上の知見をもとに、2011年度のブリ・ワラサ漁獲尾数をみてみますと、岩定置網は10351尾。2011年4月25日(前日時化)2007尾、4月26日(前日時化)1139尾、2012年3月26日1690尾、3月30日に2684尾。4日で7520尾、73%を漁獲し時間的群集構造が集中型であることが確認できます。また米神定置網は1480尾で、空間的群集構造は岩定置網に局地的に分布していることも確認できます。
 参考までに、岩定置網で2684尾を水揚げした3月30日までの3日間の海況図を以下に示します。水温は15℃のブリの好適水温でした。


 同様に、三重県の熊野灘沿岸域における魚類の空間分布を見てみることにします。

熊野灘沿岸域における魚類の空間分布の特徴について 浜口勝則 水産海洋研究 第53巻 第2号 ,1989
http://www.jsfo.jp/contents/pdf/43-1665.pdf

 Fig.1.は三重県の熊野灘沿岸域におけるある魚種の各漁場の漁獲量を示しています。図中の円の半径は各漁場への配分率の大きさと一致し、ある魚種についての平均的な各漁場への配分率は、まず各年度毎の漁獲量を1として配分率を算出し、得られた値を16年間について平均したものです。
 「あじ科魚種が全般に南偏傾向を示す中で、ぶり類のみが北偏する傾向を示している。ヒラマサ、カンパチの漁況と物理環境要因との関連性に関する知見はみられないが、ブリについては栗田(1960)等により、魚群出現時の水温と塩素量の値からこの魚種が高水温高塩分水を好まないことが知られている。更に外洋系水の波及しやすい海域に位置する第15、16漁場での漁獲割合が特異的に低いこととも合わせて推察すると、ブリはその生理学的特性から、低塩分の伊勢湾系水が岸沿いに波及し(杉本ほか,1985)、外洋系水との混合水域が形成されやすい志摩半島から尾鷲湾に至る海域を好適生息域としているものと考えられた。ただし、第3漁場と第8漁場での配分率がその周辺漁場と比較して高いため、海況以外の要因についても検討していく必要があろう。」としています。


 図Aに、相模湾奥西部における期間毎の定置網のブリ配分率・平均年間漁獲尾数・年平均気温偏差の平均をまとめました。
相模湾奥西部についは高塩分水の関連性は少ないように思います。岩か米神のどちらかが過去に塩分の変化があったかです。考えられるのは酒匂川取水堰による取水で米神が高塩分になったかですが、それなら酒匂川取水堰と同時に米神の漁獲量が減るはずですが(取水したから高塩分となり米神の漁獲が少なくなる)それは無いようです。むしろ、取水で米神を冷やす能力が小さくなり、温暖化が顕著になった近年に米神の温度が上がり漁獲が少なくなったのでは、と思うのです。
 図Aをみると、平均年間漁獲尾数は昭和30年以降どんどん減っていくとともに、ブリの好適生息域を示す配分率は昭和42年(西湘バイパス一部供用開始)から重心が移り、それまでの米神から岩江などに変わっています。また、年平均気温偏差の平均は平成に入って高くなりその関連と思うのですが平均年間漁獲尾数は激減しました。現在は、平均年間漁獲尾数は昭和42年程度に回復した状況です。

 また、先の熊野灘沿岸域の研究報告では、
「イナダは瀬付きの習性があると同時に、沿岸域を広範囲に回遊する性格をも有するために、マクロな空間スケールでみても生物量が露岸域の規模に比例して配分されている可能性がある。」としています。

 2011年度(平成23年度)のイナダ・ワカシ漁獲量をみてみると、米神定置網は22トン、岩定置網は8トンでした。相模湾奥西部のイナダ・ワカシについは露岸域の規模に水温の関連性もあって配分されているのではと思います。若いブリ(0歳魚)は15℃以下で摂餌率は次第に減少、7℃以下で食欲を示さなくなり、5~5.5℃付近で死亡、との報告があります。


 表Aに相模湾奥西部における平成24年2月18日~3月17日のブリ・ワラサ漁獲尾数とイナダ漁獲量(kg)を示します。これをみると、福浦・真鶴・岩ではブリ・ワラサが獲れて米神ではイナダが獲れています。米神はイナダが好む水温、すなわち水温が高いのではないでしょうか。

 最後に、先の熊野灘沿岸域の研究報告では、
「ある魚種の地域性がなぜその海域に出現するのかということを更に追求していくためには、漁場水深、海底形状、餌料生物、河川水や湾内系水の挙動等、定置漁場周辺の詳細な無機的、有機的環境要因に関する知見の蓄積と検討を要しよう。」としています。

 現在、図Aが示すように岩定置網でのブリ・ワラサの漁獲量がその周辺定置網と比較して高いことは、海況以外の要因が何かあります。その一つは、真鶴町の人々が古くから大切に保護し「お林」と呼ぶ「魚付き林」であり、箱根古期外輪山からの地下水、が考えられます。魚付き林では、海面に落ちる虫とか、樹木の陰とか、栄養分が豊富で温度が一定の地下水、など効用が言われています。また、真鶴町の浅層地下水や箱根古期外輪山からの深層地下水については、調査報告が出ています。




真鶴地域の地下水の水系区分と水質 粟屋 徹,長瀬和雄,横山尚秀,杉山茂夫,平野富雄 神奈川県温泉地学研究所報告 第25巻、第1号、1-18、1994
http://www.onken.odawara.kanagawa.jp/files/PDF/houkoku/25/houkoku25-1.pdf

 「井戸の深度が5~24mの浅層地下水は、海浜堆積物やローム層中の地下水で、真鶴港付近に密集しており、半島の付け根付近にも見られる。
また、井戸の深度が55~200mの深層地下水は、箱根古期外輪山の岩状溶岩が帯水層となっており、岩沢川周辺に多く分布している。」

 真鶴町の魚付き林、浅層地下水、箱根古期外輪山の深層地下水は、温暖化でも水温を低く一定に保ち、さらに塩分を低くし、ブリが高水温高塩分水を好まないことから、ブリの好適な生息域の要因の一つになっているのでしょう。
 ブリは、好適な水温の静かで暗く深い海、そして山陰があり、豊かな森から流れる清らかで豊富な川の水、を好むといわれています。あなたがブリならどこを選びますか。

【寄稿:ブリ森サポーター 小貝】
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