水田農家の方々へ 冬水(ふゆみず)たんぼの普及にご協力のお願い。
各地でカモ、特に水面採餌カモ類が激減し、芦ノ湖では絶滅へのカウントダウンが始まってます。
■1. 芦ノ湖や酒匂川のカモは毎晩、水田へ通勤してる! って、ご存知ですか?
■2. 鴨は夜に飛びながら水面を見つけて着水し、畦を超えるぐらいまで周囲を歩いて二番穂や落ちモミ、雑草の芽を食べて命をつないでます。
注釈:一番普通のカモであるマガモ、カルガモ、ヒドリガモなどの水面採餌ガモ類。
■3. しかし冬期乾田の普及により、水面のある水田が減り、鴨が降りれません。
さらに秋起こし(秋耕、収穫後に稲わらすき込む)の普及により、土の中へ二番穂や落ちモミが埋まります。鴨は土の中の餌は掘り出せないので、飢え死にし、芦ノ湖や酒匂川をはじめ、各地で減少中。
■4. このため水田での餌場確保を呼び掛けているところです。
カモの餌場として、冬12~2月に半月~1ヶ月でもいいので、
①取水できる田では冬(ふゆ)水(みず)田んぼ、
②取水できない田は雨水(あまみず)たんぼ(排水暗渠と水戸口を閉める)、
③ベストのシマシマたんぼ(縞状秋耕と湛水)に、
④休耕田の湛水
に、ご協力いただけないでしょうか。
■5. ひたひた数㎝浅い水があるだけで、カモだけでなく、水田から姿を消しつつあるトンボの幼虫(ヤゴ)やカエル、ドジョウなどの越冬地にもなり、安全安心で自然保護貢献のお米になります。
●石川県の片野鴨池や、宮城県の蕪栗沼・伊豆沼の周辺ではこの農法を普及させ鴨や雁の数を回復させ、生き物が暮らす安心な人気のブランド米で販売中!。
■6. 具体的な冬水たんぼの農法のパンフレットはこちら。 http://www.kagashi-ss.co.jp/kamoike/huyumizutanbo.html
パンフレットには、雨水(あまみず)たんぼ、シマシマたんぼによる効果や、やり方が水田農家向けに書かれてます。
石川県加賀市役所(片野鴨池周辺生態系管理協議会)が作成し、農業とカモを含めた生態系回復の両立がすすめられてます。
■トピック!!!
上曽我で、2016年2月に試験的に冬期湛水していただいたら、夜な夜なカモがたくさん!http://blog.goo.ne.jp/burinomori/e/fdb25c58d50688b32818a883e208d16d
掲載:伊豆川哲也 izkw_tetsuya@yahoo.co.jp TEL090-4963-8860
小田原市浜町在住の環境コンサルタント。博物館学芸員、日本野鳥の会西湘ブロック会員、ブリの森づくりプロジェクト会員、おだわら環境ネットワーク(仮称)設立準備委員。(元)箱根町立「森のふれあい館」博物館学芸員。