オベロン会ブログ

英米文学の研究会、オベロン会の専用ブログです。

5月のオベロン会は休会です

2010-05-27 | てこな姫
 今日は、すっきりと晴れた1日になりましたが 

 このところ、
 5月というよりは、4月の気温。


 長期予報によると、
 東北地方を中心に、冷夏が予想されるそうです。

 
 会津地方に共同農園を持つ知人も、
 夏野菜への影響大で、困ったものだと、
 悩んでおりました・・・。
 
 あまりの酷暑も願い下げですが、
 夏は夏なりに、
 日が照ってくれないと 
 それも困ったことになります。

 
 さて、
 この週末、神戸で日本英文学会が開かれます。

 オベロン会の同人も多数参加します。

 そのため、
 5月のオベロン会例会はありません。


 去年は、英文学会の開催中(於:東京)でも
 しっかり、オベロン会を開いていたので、
 その点、一貫性に欠けるのですが、
 時々で、
 「さて、どうしようか」と話し合って、
 「じゃ、こうしましょう」と決めていくのが
 <オベロン会流>なのです。


 あまり、決まり事や、原則はないみたいですね(?)


 
 閑話休題。

 
 英文学会直前のグッドタイミングで(?)
 新刊本を頂戴しました。

 岩永弘人氏の『ペトラルキズムのありか』です。
  



     



 ソネットを偏愛してやまない岩永氏の
 待望の一書です。


 氏の特別の思慕の対象である
 ペトラルカをめぐる論考というよりは、
 本書の副題
 「エリザベス朝恋愛ソネット論」が示すように
 ペトラルカ流にソネットをうたった
 数々の英国詩人が論じられています。


 とはいえ、
 本書の射程は、エリザベス朝の英国に留まるわけではなく、
 ソネットの発祥地であるシチリアから
 ペトラルキズムの本家であるペトラルカ自身、
 ソネット形式の開花をみた仏プレイヤード派の詩人たちと
 論考は時代と国境を越え、
 イタリア語、フランス語文献も縦横に渉猟されています。

 
 扱われる英国詩人も
 スペンサー、ドレイトン、ダニエル、シドニー、シェイクスピアといった
 お馴染みどころばかりではありません。
 バーナビー・バーンズや
 ヘンリー・コンスタブルのようなマイナーポエットに
 きちんと一章を割いて論じているのが注目されます。
 
  
 オベロン会には
 エリザベス朝文学や17世紀英文学を専攻する同人が
 多数いますので、
 大いに勉強・刺激になる一書。


 ぜひ、これを機会に、
 岩永氏には、オベロン会でもお話しをお願いしたいですね! 

  
 その前に、まず、
 風薫るこの季節、
 ペトラルキズムの綾なす恋愛ソネットの世界にゆっくりと遊びながら、
 20年に及ぶ、岩永氏の一途な、
 ソネットへの恋慕に思いを馳せたいと思います。

 

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