オベロン会ブログ

英米文学の研究会、オベロン会の専用ブログです。

2015年1月31日の発表

2015-01-27 | キャリバン
今月の発表者も、
千葉康樹さんです。
大変忙しい中、発表を受けて頂き、
本当に有難く思います。

今回の発表も、ジェイン オースティンについて、です。
以下に、千葉さんからのメッセージをそのままご紹介いたします。


Jane Austen が最後に完成させた作品 Persuasion と未完成の遺作Sanditonを扱います。
前作のEmma では "landed gentry" の世界観を肯定的に描いたAusten でしたが、
海軍大佐が作品の中心に据えられるPersuasion は全く別の世界観を提示しているように思われます。
Austenが死の直前まで書いていた遺作 Sanditon も、従来の作風とは大きく異なります。
ジェントリー階級がほとんど登場しない、英国最初の「リゾート小説」となっています。

死の近いことを知りながら書きつづったと思われる晩年の2作品には
他の主要作品から得られるJane Austen 像とは異質な要素が多々見られます。
そこからJane Austen の遺した、小説の可能性について考察していきたいと思います。

今回もスリリングな発表のようで、大いに楽しみです。

場所と時間は、いつもの通りです。