オベロン会ブログ

英米文学の研究会、オベロン会の専用ブログです。

11月のオベロン会例会予告

2009-11-24 | てこな姫

11月も後半になると、

木枯らしがふいたり、
寒い雨がふったり、

かと思うと、
小春日和があったり。

今年も一年が終わるんだなぁ、という感慨に耽ることも多くなります。


オベロン会は、毎年、ここから急ピッチ。
12月の発表は第3週になりますので、
11月の発表が終わると、すぐに、次の例会が待っています。

しかも、雑誌『オベロン』も最近は年末刊行ですので、
オベロン会には何かと動きの多い季節なのです。
(こちらも編集作業が終わって、印刷に入っています!)


さて、その「オベロン会的繁忙期」のトップランナーは
伊達恵理さんにつとめていただきます。


今回の発表のタイトルは

「イェイツ初期の劇詩 'The Seeker'と後期詩劇 At the Hawk's Wellの比較」

だそうです。


At the Hawki's Well は知っているけど、
'The Seeker' ってどんな作品だっけ?

と思いませんか   



伊達恵理さんからいただいた発表予告には、こんなふうにありました。


「 'The Seeker'は definitive edition には収録されていないこともあって、
 論じられることの少ない作品ですが、
 牧歌詩劇的世界を描きながら、
 能の手法を取り入れた後期の代表作At the Hawk's Wellに通じる象徴性、
 老いと探求のモチーフなどが随所にうかがわれ、
 興味深い点が多くあります。」


というわけで、
ちょっと他では聞けそうにないお話になりそうですね。

みなさん、楽しみにしてお集まりください。

次回オベロン会は、11月28日午後2時から。
場所は、国際文化会館です。

会場の部屋が10月から変更になっています。
新しい西館の4階です。
お気をつけください。


小春日和の土曜日になることを祈りつつ――。


10月のオベロン会報告

2009-11-02 | てこな姫

10月31日(ハロウィーンでした!)
国際文化会館でオベロン会例会が行われました。


発表は宮本さんで、イーブリンのお話しでした。


予告の通り、
今回は日記のイーブリンではなく、
ヴァーチュオーゾーとしてのイーブリンがテーマでした。

代表作で、森林政策を幅広い視点から講じる『森林論』Sylva や
ロンドンの大気汚染対策を論じた
『スモッグ排除論』Fumifugium など、
ユニークな著作の紹介と分析が続きました。


その上で宮本さんは、イーブリンの生涯を丹念にたどりながら、
その学問への思いが、「公共への積極的な貢献」と
「公共と一線を画した隠遁的な学問追求」との間で揺れ動くさまを
論じて下さいました。


イーブリンには、修道院のような共同生活をするアカデミー構想なども
あったようで、その詳細を綴ったロバート・ボイル宛書簡など、
実に興味深い資料も紹介していただきました。   


宮本さん、貴重な発表、ありがとうございました。



さて
この日のオベロン会は、国際文化会館のリニューアルなった
西棟4階のセミナー室で行われました。

先月まで使用していた1階の部屋は、
別用途にコンバートされるようで、
来月以降の例会も、西棟4階での開催となります。

参加の折にはご注意ください。