あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

ブログというメディア

2005-04-09 13:17:35 | マスコミ関連
最近、メディアプロデュースのインターンシップ学生9名は、それぞれブログを立ち上げました。

そして、デジット主催インターンシップキャリアサミット2005のプロジェクトを担当するキャンパスディレクター学生12名とブログのコミュニティ化を進めたいと考えています。

ところで、そもそもブログというメディアの特性って、何でしょうか?

日記風に、自由に書けるホームページ。
スキルがなくても、簡単に日々更新できるホームページ。
共通のテーマを持つ他人と簡単にリンクを貼れるホームページ。
自宅でもどこでも作業ができるホームページ。

人によって、ブログに対するいろんな定義があると思います。

僕個人は、それぞれ違った観点で以下の3点を最近痛切に感じています。

◆人間は言語化することで、自己の潜在意識を明確化する動物である

今ブログを始めた人は、ブログを書くことで自分の心の中でもやもやしていたものが明確になったり、決意を新たにするといった経験があると思います。

これは、活字が持つ論理性に自己の情報をあてはめることで、自己再認識されるのです。

文章というものは、その人の情報・思想・計画性・意思・感受性・論理性など全てが反映されます。

外資系企業が人材にドキュメンテーション(文書作成)能力を求めるのは、ビジネスでの重要性を認識しているからです。

◆人間は、社会的動物である

今週メディアプロデュースの活動の一環として、“面白いブログリレー紹介”という企画を実施しました。自分にとって面白いブログを1つ取り上げ、その経緯となぜ面白いのかを解説するというものです。

この反応は、今までないほど素早かったです(笑)。
一日で、3人リレーが進んだりします。
楽しく、ためになり、その情報がみんなで共有できる活動には“勢い”が生まれます。

そういう意味では、ブログというメディアは、モチベーションマネジメントの強力なツールになる気がしています。
守秘義務の伴わないケースに限定されるかも知れませんが…。

◆従来の広告ビジネスを一変する可能性を秘めている

みなさんは、情報をどこから取りますか?
その情報って、本当ですか?
価値はありますか?

“日本のマスコミに、ジャーナリズムはない”というのは世界の常識です。

なぜなら、テレビ・新聞を頂点とする巨大マスメディアは、広告料金で成り立っており、莫大な広告費を出すクライアントの意向を無視しての情報発信は事実上できない構造になっているからです。

しかし、その大前提が今崩れようとしています。

それは、テレビ・新聞のメディア影響力です。

急速になくなるとは思いませんが、免許制による恩恵は、インターネットの登場でかなり低下しているのは事実です。

テレビや新聞が第二次世界大戦時の枢軸国の空軍とするならば、現時点のブログはレジスタンスの地下活動のビラのようなものかも知れませんが(笑)、そのゲリラ性は無視できません。

例えばある商品を売る時、テレビで莫大なCMコストをかけるより、有名なブロガ―にコメントしてもらい、口コミコミュニティに流す方がマーケティング的に成功するケースも出てきています。

メディア革命とは、それは事実上“メディアの権力闘争”なのです。

赤坂中華『白碗竹篠楼』

2005-04-07 14:32:50 | グルメ
今週火曜日、外資系企業に勤める柴田君が赤坂の美味しいお店として紹介してくれたのが、この『白碗竹篠楼』(03-3585-4657)です。

お店の場所は、赤坂見附から歩いて5分くらいの所で、繁華街を少し入った住宅街の入り口にありました。

外観及び内装はかなり独特で、戦前の華僑の邸宅を改装した感じです。

そして独特な建物と同時にとても驚いたのは、その客層です。

平日昼間に行ったにも関わらず、怪しいロシアンマフィア風の外国人(笑)から外資系エリートビジネスマン、マスコミ関係者っぽい人まで、とても幅広い人種の方々で席は埋まっていました。

そして肝心の料理ですが、これがかなり美味しい!

ここのおススメということで、マーボー定食(※写真1,300円)を頼んだのですが、ちょっぴり辛いものの独特の深みがあり、本格中華の力を感じました。

やはり、お客さんは正直ですね。
この幅広い客層を、魅了するだけのことはあります。

赤坂という街を象徴するようなお店に出会えた、幸福のひとときでした。

外資系企業で活躍するOB

2005-04-06 11:08:53 | 活躍するビジネスマン
昨日、外資系ソフトウェアベンダーで活躍するデジットOBの柴田君の取材で、赤坂に行ってきました。

彼は法政大学経済学部1年の時から、デジットでインターンシップをスタートしました。
その経歴が、スゴイです。

1、大学別広報チームでの広報インターンシップ
2、教育ビデオコンテンツの企画メンバー
3、HTML講座のインストラクター
4、WEBデザインインターンシップ
5、インターンシップガイドデザイン業務
6、イベント広報スタッフ
7、セットアップ
8、テスター
9、データ入力
10、ホームページメンテナンス
11、企画・立案業務
12、マーケティング業務
13、WEBの更新作業
14、携帯のマーケティング
15、ソフトウェア開発 

誰しも最初は、会社の現場で働くことには抵抗があるはず。彼はどうだったのでしょうか?

「浪人時代にPalmの日本語変換辞書を作ったら、ある会社に売れたんです。その経験が自信につながり、“自分自身を社会で試してやろう!”という動機になったと思います。」

そんな彼は、今、仕事が楽しくてしょうがないとのこと。

「社会人として1年間働いて、全くストレスを感じませんでした。それは、学生時代にいろんな仕事を体験し、自分が本当にやりたいことがぶれていなかったことが大きいと思います。内定を取ったものの、配属部署がどこになるか不安になる話をよく聞きますが、採用面接で私のやりたいことを確実に伝えたつもりでしたので、私の場合、それは全くありませんでした。学生時代は、まず動いて、自分の向き不向きを早い段階で確認した方がいいと思いますね。」

自分の好きなことを好きなスタイルでできている人間特有のオーラを、感じた一日でした。

外資系コンサルのスタイル

2005-04-05 10:35:05 | 就職活動
就職戦線でここ数年非常に人気を集めているのが、コンサル業界です。

その中でも、競争率が非常に高く狭き門なのが、外資系コンサルティング会社です。

“高い給料と知的なイメージ”に支えられたその人気は、おそらく今後も加速するでしょう。

今回は、そんな外資系コンサルティング会社のインターンシップを経験し、入社した人間の実話を紹介し、外資系コンサルが求める人物像に迫りたいと思います。

「私にとってのインターンシップとは、外資系コンサルティング会社や外資系金融など共通の志望業界を目指している学生同志の“切磋琢磨の場”でした。

また、この業界が何を人材に求めているのかを把握し、学び取るのも重要な目的です。

某外資系コンサルのインターンシップの課題は、以下のようなものでした。

『ホテルチェーンの売上を、2年間で2倍にする戦略を立てよ。』

私達は2人1チームで取材をし、そのデータをもとに徹底的に考え抜き、そのホテルの経営的課題を以下に設定しました。

『ホテルチェーンの経営的課題=収益部門の7割を占める飲食・宴会部門の低迷』

私達のチームは、今回の課題の対象となったホテルチェーンに直接足を運び、宴会場やレストランの稼動状況、消費者の意見をヒアリング・分析し、大きく以下の2つの柱を提案しました。

1、余剰施設となっている宴会場のフードコートやエステ、エンターテイメント施設などへの稼働率の高い施設への転換

2、リゾートホテルにアウトレットモールや温泉施設を新たに設置し、宿泊客以外も新たに動員し、新しい収益の柱を確立する

このインターンシップでは、全ての可能な戦略を議論する時間がない中で、“どの事項が重要で、優先させる必要があるのか”を考えさせられる絶好の機会になりましたね。」

現場で事実を丹念に調査・分析し、そこから利益につながる戦略を立案する。

これができる人材は、外資系コンサルに限らず、どこの企業でも喉から手が出るほど欲しい人材です。

逆に言うと、これができる人材を目指すことが、ビジネスの場面では豊かな人生につながるのかも知れません。

総合商社の内定を獲った男

2005-04-04 19:31:04 | 就職活動
就職活動戦線も、いよいよピークを迎えようとしています。

そんな中、いつの時代も人気の高い総合商社。

有名大学でもなかなか入れないその狭き門を、マイナー大学出身にも関わらず、見事くぐり抜けた人物がいます。今回は、そんな実話を紹介したいと思います。

彼が通う大学は、偏差値52前後の都内にある私立大学でした。
彼はどうしても青山に本社を構える某総合商社に入りたくて、大学3年になると過去5年間、自分の大学から何人その総合商社に入っているか、調べました。

その結果は、かなりショッキングなものでした。
なぜなら、自分の大学からは過去5年間、一人も入社した人がいなかったのです。

「他人と同じ就職活動をやっていては、人気企業には入れない。」

そう彼は深く認識し、そして就職活動への視点を大きく変えたのです。

「どうしたら総合商社に入れるのだろう」ではなく、「総合商社は、どういう人物が欲しいのか」へ。
そして、彼は一つの仮説を立てます。

「商社は、人が全てだ。商社が欲しい学生とは、情報収集能力と行動力に富んだ学生に違いない。」

彼は、早速自分の就職活動のコンセプトを打ち立てました。
それは、“その総合商社の情報を、一番持っている男になる”ことでした。
 
過去3年分の採用パンフレット、ホームページ、四季報、商社に関するあらゆる書物…。
彼は、それらを全て研究し、その企業に関して公表されているデータは、ほぼ暗記するほど勉強しました。そうするうちに、彼はあることに気づきます。

「まだ世の中に出ていない情報こそ、価値があるのではないか?それを集める力を証明する事が、内定への近道になるに違いない。」

彼は、それから毎日、その総合商社のある青山へ出かけました。時刻はいつも、11時50分。その時間になると、玄関から社員がぞろぞろとランチをしに出てきます。その集団は、大きく3つに分かれました。

一つは、OLのグループ。もう一つは、若手男性社員グループ。そして、年配の管理職グループです。

彼は年配の管理職社員が向かうお店をつぶさにチェックし、比較的話が聞きやすいお店に的を絞りました。それからは、平日のその時間はいつもそこでお昼を取りながら、耳をすませ、克明にメモを取り続けたのです。

そうして出来上がったその総合商社の情報ノートは、3冊に達しました。そして、それを人事の面接官に見せた時の反応は、想像をはるかに超えていました。そこにはその人事さえ知らない、会社のトップシークレット事項が、詳細に記されていたのです。

結果、彼は見事その総合商社の内定を獲得しました。
いや正確に言うと、人事担当者は採用せざるを得なかったのかも知れません。

彼は自分というメディアを、総合商社というターゲットに対し、“一番情報を持っている男”というクリエイティブで、プロデュースしたわけです。

就職活動、それは同じ学生同士の中で、“自分のポジション”をどう位置づけ、どうアピールしていくかが勝負です。

それは、メディアをプロデュースする仕組みと全く同じ構造なのです。

京都「八ツ橋」を再生した男

2005-04-03 12:12:34 | 面白い学生・サークル
あの京都の有名な「八ツ橋」を製造販売している会社と共同で、新商品の八ツ橋チョコクランチをプロデュースした学生がいます。

彼の名前は、湯浅直哉君。
現在同志社大学商学部2年の彼は、“商品企画で足元から日本を変える”というコンセプトで活動しているTAP(Total Association Projectors)という団体の代表です。

プロデュースした「八ツ橋チョコ OH!YATS!」は、京の伝統文化を身近に感じられる商品を作ろうと、同志社大学と同志社女子大学の学生団体TAP、立命館大学の学生団体VBCの25人が開発しました。

彼らは事前に500人にアンケートを取り、潜在ニーズを把握した上で、チョコを3種類に増やして形も小さめにするように提案したそうです。

湯浅君いわく、「土産のような特別な品物ではなく、若い女性が気軽に食べれる品にしたかったんです。」とのこと。
この八ツ橋チョコは、同志社大学の生協での発売当日全て完売し、現在も売れ行きが好調だそうです。

学生自ら、自分の頭で考える。そして行動し、結果を出す。

ビジネスインターンシップ、議員インターンシップ、各種NPO団体など学生が活躍しているフィールドは色々ありますが、成果が“売上”という形ではっきりと目に見えるマーケティングプロジェクトは今後もっと増えてきても面白いなと感じました。

リクルートは、東京大学新聞の広告取りが発端でした。
DELLは、マイケル・デルがテキサス大学の寮の一室でスタートしました。

いつの時代も、変革は若者から始まります。

そういう意味でも“商品企画で足元から日本を変える”というコンセプトは、面白いと思います。

企画力をアップさせる

2005-04-02 10:01:50 | マスコミ関連
よく学生さんに、「企画力をつけるには、どうしたらでしょうか?」と聞かれます。

メディアを創る上で、企画力は非常に重要です。

そこで、今までの経験上「これは使える!」と思うやり方を、紹介したいと思います。

◆自分の直感を大事にする

インターネットや図書館で調べたものをそのまま企画にしても、面白いものはできません。ヒットする企画のネタは、普段友人が話している会話や電車の中吊に結構潜んでいたりするものです。広くアンテナを張りながら、そこに気付くかどうか。そこには、洞察力も必要になってきます。

◆現場に足を運ぶ

企画のテーマに通じる現場に足を運ぶことも、ヒントになることがたくさんあります。講演やインターンシップガイドの設置などでキャンパスに足を運んだ時、僕は結構壁に貼ってある張り紙をジロジロ観察します。そこには、「学生の間で話題になっていること」のヒントが結構見つかったりします。

◆競合を研究する

ある有名なスパイの言葉です。「ある国の情報を取る一番良い方法は、その国の仮想敵国が出している出版物を研究することだ。」
限られた時間内で効率的に情報を収集したり、企画のヒントを掴むには競合メディアは有力な情報源です。
そのままパクるのではなく、ヒントを掴み大きく飛躍させることで、全く新しい企画に生まれ変わらせるケースも意外と多いのです。

◆海外メディアをチェックする

日本版ニューズウィークや月刊プレイボーイなど、世界各国で刊行されているメディアを僕は結構チェックします。外国人の視点というのは独自性が高く、我々日本人が普段気がつかないことに気付かせてくれることが多いのです。

◆「絶対面白い!」と思う自信を持つ

実は、これが結構大事だったりします。「この企画、結構面白いんじゃないかな?」なんて思っていても、最後のトドメは、「絶対イケル!」という自信が必要です。この自信が、大きな“勘違い”にならないためには次の処方をおススメします。

◆ターゲット自身に聞いてみる

ガイドの場合、ターゲットは学生ですから、僕はよく編集部の学生に企画を見せて反応を確かめています。
「次、こんな企画を考えているんだけど、どう?」そんな感じでラフを見せるわけです。そして、見せて2秒くらいの反応で判断します。良い企画は、必ず体が反応します。逆に、頭で考えないとわからないモノは、良い企画ではないのです。

“自分のコンテンツは、どれ位通用するのか?”


今後ブログは、テストマーケティングメディアとしてもさらに本格化すると思います。

ガイド編集部学生紹介3

2005-04-01 14:04:57 | 面白い学生・サークル
当ガイド編集部でインターンシップしている学生を、また紹介したいと思います。

今回紹介するのは、母校の慶應高校野球部の甲子園出場でノリにノッていたものの、本日の大敗で落ち込んでいる馬原雄飛(マハラユウヒ)君です。

現在慶應義塾大学経済学部1年に在籍する彼は、最初メディアプロデュース講座の雑誌編集長講座スタッフに応募。その流れで、インターンシップガイド編集部で働いています。

そんな彼に、インターンシップの動機と目標について聞いてみました。

「このままじゃヤバイ!と思った事が、私がインタ-ンシップへトライするようになったきっかけです。

大学受験を経験したことがない私は、内部進学特有のデメリットでもある学力が受験組よりかなり劣っているのではないかと感じていました。

だからこそ、“受験組には負けない何か”を身に付ける必要があると思ったのです。
しかも、その度合いが人一倍以上身に付けていないと“他人には絶対勝てない!”と思ったのです。

私は中学・高校と、まず普通の人がしないような様々な経験、スキル、コンピテンシ-を人一倍積んできたつもりです。

大学に入学した4月、あるテニスサ-クルのお茶会で知り合った先輩とお話しをする機会がありました。
その時、ある先輩が何気なく会話の中で「俺大学行きながら会社で働いているんだよね。」と言っていたのが、私のタ-ニングポイントになっていると思います。

“できる人間”になりたい。
これを実現できるのが、インタ-ンシップなのではないでしょうか?

私の将来の夢は、商社マンとして南米と日本を食糧や音楽で結ぶことです。

大学生活を体育会、サ-クルだけで終わらせるのではなく、インキャンパスとアウトキャンパスの両方で多くの事を学び、経験を積めばきっと就活なり、資格を自分のモノにでき、尚且つ他人には無い自分だけの要素が備わるのではないかと考えたのです。

就活やES作成の頃になってから“自分探し”とかしてるのでは、もう遅いって思うんですよね。

他人より少しでも先に、ましてや自分探しをしながらそのまま渦に巻き込まれて自分喪失とかなんやらで自分を見失っている人間になんかなりたくないと思っています。

だからこそ、インタ-ンシップを通して大学やアルバイトでは体験経験できない“付加価値”を吸収したいのです。

馬原雄飛だけの色を持ち、自己意識を明確にし、馬原雄飛しかできない事をこなしたい。

他人のキャリアの真似っこなんて、つまらない。
自分だけの人生を、満喫したい。

だって馬原雄飛は、世界に一人しかいないのですから。」