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あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

情報誌次号モデル打ち合わせ

2008-08-28 23:37:43 | クリエイティブ
本日夕方は、カメラマンとモデルと情報誌次号の表紙打ち合わせ。

次号の表紙イメージのプリントアウトを机に並べながら、構図イメージや衣装イメージ、目線などをどんどんすり合わせていきます。

次号の制作進行は、今までよりもずっと前倒しでいきたいと考えています。


新卒採用専門サイトの撮影

2008-06-11 23:52:42 | クリエイティブ
本日は、新卒採用専門サイトのTOPページのメインビジュアルの撮影。

コンセプトは、“挑戦者、求む”。

いつの時代も、挑戦者こそが進化を生みます。ましてやベンチャー企業。現状維持に安住するタイプは、要りません。

クリエイティブは、いつものカミちゃんに東急ハンズで買ってきた銃を持たせ、サングラスをかけて、ターミネーターのようなポーズで“ハードボイルド風”に(笑)。

「かかってこいよ」といった、かなり挑発的なインパクトのあるビジュアルに仕上がったと思います。

今回は、関東・関西の有名大学の広告研究会を集めた“プレゼン甲子園”を、是非実現したいと考えています。

情報誌次号の表紙撮影

2008-05-14 21:49:36 | クリエイティブ
本日は、情報誌の次号の表紙撮影を行いました。

モデルはニュジーランド出身の学生、エマさん。ブルーアイは印象的で、性格も非常に明るくて撮影は無事終了しました。

今回の号は、税理士業界のマーケティングの集大成のような特集や、あの電通4代目社長吉田秀雄氏の甥っ子で、浅草サンバカーニバルを誕生させた方の4Pインタビュー記事など、かなり濃い内容になっています。

前号の『ブログミシュラン特集』も大好評でしたが、今回もかなり自信作です。既に次号の企画も進行中。

まだまだ仕掛けていきます!

ビートルズの壁掛け

2008-02-28 23:07:27 | クリエイティブ
お洒落な壁掛けが欲しいと前から思っていました。

オフィスの場合、いる時間も長いので、快適な空間作りはとても大事です。

そうは言っても、東急ハンズに行っても、世界堂に行っても、ヤフーオークションで調べても、なかなか大きなサイズのお洒落な壁掛けはありません。

やっと見つかったのが、オールポスターズというサイト。

ここは有名な写真家から映画まで品揃えが豊富で、かつ枠の加工も素晴らしい。一つ難点なのは、カリフォルニアから送られてくるので時間がかかるということだけ。

でもこのクオリティだと、十分満足です。

スタジオで表紙の撮影

2008-01-24 22:57:52 | クリエイティブ
本日は、次号の情報誌の表紙の撮影を六本木で行いました。

撮影をお願いしたのは、先日NHKで放映され、本日の日経産業新聞でも大きく取り上げられていた旬なカメラマン、タツ・オザワさん。

タツ・オザワさんは、さくら銀行勤務時代にアメリカに派遣留学。そこで1枚の写真に大きな感銘を受け、35歳で銀行を辞め米ブルックス写真大学に留学し、肖像学部を首席で卒業。ブルックス大学は写真の技術だけでなく、3割は数学や物理、語学といった科目があるとのこと。2~3割の学生は、卒業できずに去っていく厳しい世界だそうです。

その後世界的な巨匠のもとで修行し、政治家やハリウッドスターなどの著名人の肖像写真を数多く撮影されてきました。

現在は日本で「顔写真で企業・自分価値を上げる」手法のセミナー活動を手掛けられ、某有名外資系生命保険の営業マンは名刺に載せる自分の写真を変えただけで、年収が3倍になったそうです。

本日は編集部の若手を2人連れて行き、“本物のプロフェッショナル”な仕事ぶりの一部始終を見学させました。

オザワさんのスタジオの風景、会話、アングル、ライティング、写真選定の運び、それら全てを実際に見て体で感じることで、クリエイティブの何たるかを少しでもマスターしてくれればと思います。

TOKYO YEAR ZERO

2008-01-05 03:11:08 | クリエイティブ
何もこの正月は、食べてばかりいたのではありません。

いつも買う週刊文春に出ていた広告に目が止まり、一冊の本を買いました。本のタイトルは、『TOKYO YEAR ZERO』。「週刊文春ミステリー10/海外部門第5位」という実績と、占領期ニッポンの闇に迫る!というフレーズに惹かれました。

松本清張氏の名作『日本の黒い霧』を連想しながら、どんな陰謀を暴いてくれるのかドキドキしながら読み進めていくと、実在の連続殺人鬼小寺義雄の事件をモチーフにしたストーリーが展開されていきます。

この本を読んで初めて知ったのは、戦時中中国他で残虐行為を働いた多数の憲兵が公職追放を逃れるために、名前を変えて警察組織に転じた者が多数いたという事実。

その他にも以前このブログで紹介したロバート・ホワイティング著『東京アンダーワールド』でも詳しく描かれていた、東京における日本人、中国人、朝鮮人の戦後の闇市マーケットでの縄張り争い、GHQ主導の米兵用売春施設の創設と廃止の経緯など、興味深い事実を織り込みながら独特の視点と文体で描いています。

ちなみに作者のディヴィット・ピースは、1967年イギリス、ヨークシャー生まれで、1994年に東京に移住し、2003年文芸誌「Granta」の選ぶイギリス作家ベスト20にも選ばれています。

今回の本は東京三部作の第一部で、第二部は「帝銀事件(1948年)」、第三部は「下山事件(1949年)」を描くということなので、とても楽しみです。

広告の原体験8/新卒採用パンフレットを作る

2007-09-10 14:39:05 | クリエイティブ
スナックの求人広告が成功してしばらく経った時、同期の営業担当が頻繁にO社長の元に通っていると思ったら、どうやら大きな仕事が入ったとのこと。

現在元リクルートの人事部が独立して立ち上げた某企業の取締役として活躍している彼は、この時期いろんな工夫をしていました。

面白いエピソードがあります。

ある日彼は、O社長の経営するスーパーの競合の店舗に入り、値札や商品の並べ方を使い捨てカメラで隠れて撮影し、その現像した写真をもとにいろんな提案をしたというのです。

そういった通常の営業マンが思いもつかないような活動を通じて、経営者の信頼を摑んでいく彼のスタイルは、今も立派に生かされています。

普通のサラリーマン家庭に育った私にとってそのような発想はとても新鮮で、ある日彼にそのバックボーンを聞いたことがあります。その時、彼はこう答えました。

「うちの実家は、小さな電気工事屋をやっている。だから、オレはおやじがお金に苦労している背中を見て育った。リクルートの営業マンにとって、20万や30万なんて大した額じゃないが、小さな会社の社長にとってはとても大きなお金だということがよくわかるんだよ。それこそ、清水の舞台から飛び降りるくらいの決断なんだ。だからこそ、例え広告で失敗してもコイツは最後は帳尻を合わせてくれるという信頼感を持ってもらうことを、オレは大切にしたいんだ」

そんなある日、会社のフロアで彼が嬉しそうな顔をしながら近寄って来て、こう言いました。

「O社長のところで、新卒採用のためのパンフレットを作ることになった。この仕事は面白いぞ。予算は800万!社長の魅力を存分に出し切った、スゴイヤツを作ってくれ!」

800万!スナックの広告とはスケールの全く違う仕事を、同期の営業が取ってきてくれたのです。絶対失敗するわけにはいきません。

その日から、このパンフレットの制作と格闘する日々がスタートしました。

広告の原体験7/過去最高の応募、そして2人の採用へ

2007-09-09 00:27:22 | クリエイティブ
新聞の折込チラシが配布された当日、スーバーのオーナーから会社に電話がかかってきました。

「さっきママから連絡があった。凄いよ、問い合わせがどんどん来ているらしい」

電話越しの社長の声が、上ずっていました。

「ようし、やった!」

何とも言えない達成感が、全身を駆け抜けました。と同時に、広告の怖さを肌で感じました。

「広告は、表現一つで効果が全く変わる。大きなお金をかけても、成功するとは限らないし、その逆もありだ」

私は当時まだ1年目で、担当する会社もそんなに大きくはありませんでした。もちろん、出稿金額もあまりなく、広告スペースも大きくありません。同じ媒体でも、カラーではなくてモノクロ、スペースも比較的小さいものばかりです。

しかし、広告はやりようによっては、小さなスペースが大きなスペースに勝つこともできるのです。

戦車大隊に勝つには、夜襲を仕掛けるしかありません。沼地に誘い込むしかありません。私は、“砂漠の狐ロンメル”になって闘うヤリガイを感じていました。

スナックの採用活動は、応募総数35人、採用結果2人という今までにない結果を残しました。立地、労働条件に優位性がなかっただけに、これは実質クリエイティブの勝利でした。

後日スナックで祝賀会を開いて頂き、スーパーのオーナーとママ、同期の営業とで乾杯をしました。

そしてこの結果が、次の大きな仕事が舞い込む伏線になっていきます。

つづく

広告の原体験6/他の広告に勝つインパクト

2007-09-08 14:48:45 | クリエイティブ
広告は、“ケンカ”です。

そのケンカの重要性を、コピーライターの仲畑貴志氏はこう語っています。

「マーケティングやターゲットがズレてても、広告表現に勢いがあれば、そんなもの押しつぶす。逆に言えば、マーケットリサーチ、データ分析、ブレーンストーミング、会議…と延々やっても、最後の表現が下手だったらそこで転んじゃう。そこを表現のうまいやつがどんどん踏み越えて行っちゃうよね。結局僕たちはアンカーだから、これが立派に走らなきゃ勝負にならない。やっぱりデータを作ってるより、いい表現した方が早いと思うね」

仕事というものは何でもフィニッシュが大変ですが、広告も同じです。最後の“表現”が、勝負の分かれ目なのです。

特に今回の広告は、A4チラシの中の縦5センチ×横8センチ程度の小スペースではありますが、このスーパーのオーナーとの信頼関係がかかっているだけに、自分にとっては“大勝負”でした。

成功事例を調べ、ママへの取材も終わった今、いよいよこれからどう料理するかだけです。

ぱっとチラシを見た時、すぐ目に飛び込んでくるようなインパクト。しかも、ママの個性とスナックの雰囲気が伝わるようなもの。

私は、白黒のやわらかいタッチのイラストで表現しようと考えていました。

その広告を見た時、クスっと笑ってもらえて、でもスナックの室内感を感じさせるものにしたいと考えていました。

その結果生まれたキャッチコピーが、これです。

「岡山生まれの肉じゃがの得意なママが、アナタを待っています」

リードコピーは、こんな感じです。

「帰省する時には、愛車のマークⅡで140キロで飛ばして帰る。そんなお茶目なママですが、一緒に働いてくれる人を大募集!」

カウンターの前には、中年の男性が背中を丸めて一人静かにウィスキーの水割りを飲んでいる。その向こうには、カーリーヘアーのママが肉じゃがを作っている。静かに時が流れるアットホームなスナック…。そんなトーンのモノクロのイラストです。文字部分は、雰囲気が伝わるように手書きにしました。

他の並びの広告は、写植で打ったよくある広告。このイラストが枠に入った時のインパクトを、自分の頭の中でイメージングしました。

「絶対勝てる」

そう確信していました。社長から印刷会社の担当者の連絡先を聞き、広告スペースと同じサイズで描いたイラストを宅急便で送りました。

チラシが出る日まで数日ありましたが、精神的に落ち着きのない日々でした。プレッシャーが全くなかったかと言えば、嘘になります。

そしてついに、全て自作の広告が掲載された新聞の折込チラシが大量に配布される日がやってきました。

つづく

広告の原体験5/スナックのママへの取材

2007-09-07 23:15:07 | クリエイティブ
今でも、鮮烈に覚えています。

スナックのある最寄り駅を降り、昼間のスナックの扉を開けた時のあの緊張感。

昼間のママは、夜の妖艶さとはまた違った雰囲気を漂わせていました。

当時は、まだ入社1年目。取材の経験も十分に積んでいない状態でしたが、「ママという人間をとことんさらけ出してみよう」という好奇心は満々でした。

このスタンスは、今も同じです。

取材の本質は、インタビューのテクニックではなく、“人間というものへの好奇心”だと思います。

そんな好奇心と緊張感の中、取材は始まりました。

「ママのご出身はどちらですか~」
「私、岡山なのよ。岡山の田舎。だから、帰省は大変よ。いつも愛車のマークⅡで、140キロで飛ばして帰るんだから」
「…。」

質問に対する答えが、それぞれインパクトあり過ぎです。

得意な料理や手伝ってくれる女の子へのメッセージなどをお聞きし、この日は取材ノートにびっしり書いて、スナックを後にしました。

当時住んでいたリクルート中野寮の部屋に戻り、そのノートをもう一度読み返しながら、この内容を5センチ×8センチの小さなスペースでどう伝えるかを考えました。

広告制作は、ある意味“削る”作業です。

何でも伝えようとすると、何にも伝わりません。ターゲットの顔を想像しながら、他との差別化ポイントに絞り、いかに早く届く表現にできるか。

そのインパクトある表現イメージを一晩中、考えていました。そして、あるアイディアが閃きました。

つづく

広告の原体験4/見えてきた成功イメージ

2007-09-06 17:42:30 | クリエイティブ
成功事例を丹念に調べていくうちに、だんだん成功イメージが見えてきました。

それは、飲食などの現場採用で成功している広告アプローチは、“いかに情感に訴えるか”が重要だということです。

私は過去の飲食関係の募集成功事例を集めると同時に、社長にお願いしてそのスナックのチラシ原稿をFAXで送ってもらいました。(※この時は着信と同時に受け取れるよう、コピー機の前で待機していました(笑))

そのチラシの表現は、時給1,200円という文字だけが斜体で大きく出ていて、しかもその金額は相場よりも安いというハンディを抱えていました。

「このスナックは、待遇面でのアプローチでは勝てない」

立地、メニュー、客層他、潜在応募層が気になりそうなあらゆるポイントを洗い出しましたが、ことごとく相場に負けています。そのうち、私はあることに気付きました。

「このスナックのキラーコンテンツは、ママだ」

そう、林家ペー似のママこそが、良い意味でも悪い意味でもこのスナックのシンボルなのです。「ジャクソンファイブかよっ」と突っ込みを入れたくなるほどの大きな茶髪のカーリーヘアー、厚さ2cmの厚化粧、周囲を圧倒するファッション…。

このママを気に入るかどうか、そしてうまくやっていけるかどうか。そこが、ベストマッチングの大きなポイントです。本質は、中小企業の採用と全く同じなのです。

そう決意すると、早速社長にお願いし、ママへの取材を設定して頂きました。

この頃になると、スナックのママに取材するというよりは、中小企業のオーナーにインタビューするという感覚でした。

そして、いよいよ取材の日がやってきました。

つづく

広告の原体験3/成功事例を調べる

2007-09-05 06:59:11 | クリエイティブ
「ひょっとしたら、これは結構難しい仕事かも知れない」

一旦社長の依頼を受けたものの、日に日にそんな不安は大きくなってきました。

「効果ゼロだけは、絶対避けたい。出来るだけ成功する確率を高めるには、どうしたらいいのだろう?」

もうそのことで、頭が一杯でした。学生時代油絵を描いたり、編集の真似事をしていたお陰で、いっぱしのラフはそこそこ書ける自信はありました。

しかし、今回の話はデッサンの優劣ではありません。

主観で判断されるものでもありません。

数字結果がはっきり現れるのです。「応募○名」という形で。

しばらくして私は同じ部署の先輩や研修を受けたマネージャーに、電話をかけて相談しました。すると、私の所属した事業部とは違う事業部の媒体で、似たような事例があることが判明しました。

早速事例集を社内便で取り寄せ、その広告の企業規模、背景、意図、表現手法、効果などの項目を読み漁りました。

ただ事例は全て企業で、小さな場末のスナックという事例はあるわけがありません(笑)。しかし、成功事例を丹念に調べていくうちに、ある共通するヒントがだんだん見えてきたのです。

つづく

広告の原体験2/降りかかってきた難題

2007-09-04 02:54:29 | クリエイティブ
昨日の続きです。

会社にかかってきた、スーパーの社長からの依頼電話。

その内容は、通常の業務範囲をはるかに超えたものでした。

「この間行ったスナックが、人が採れなくて困っているんだ。何とかしてあげて欲しいんだよ」

企業の人材採用のお手伝いをするつもりで会社に入った1年目に、まさかスナックの人材採用のお手伝いをするとは思いませんでした。

しかもよく聞くと、スナックのママが毎週出している新聞のチラシ広告の効果が悪いので、何とかして欲しいとのこと。

要はチラシ広告を作りかえることで、スナックの女の子の募集を成功させて欲しいということです。

これは、実はかなり大きなプレッシャーでした。

というのも、リクルートの制作マンが制作する媒体は既にリクルートのブランド力があり、個々人の力量によって差はあるものの、ある程度の効果があることはわかっていたからです。

今回はカモメのマークのない、新聞の折込チラシ。しかもよく聞くと、縦5センチ×横8センチくらいの極小スペースであることも判明しました(泣)。

「そもそも、折込チラシの媒体力がないのかも知れない。こんな小さなスペースだと、無理なのかも知れない。でも結局効果が出ないと、クリエイティブ力のない新人だと思われる」

正直、迷いました。断ることもできました。

でも、結局この話を引き受けることにしました。

「リクルートブランドのないところで勝負できる力こそ、本当の力だ。失敗しても死ぬわけじゃない。やってやろう」

自分の力を試したい好奇心の方が、不安より勝ったのです。

広告の原体験1/あるスーパーオーナーとの出会い

2007-09-03 15:54:59 | クリエイティブ
こんにちは。

本日から、私の社会人生活における広告の原体験について綴っていきたいと思います。

リクルートに入社して1年目、私は埼玉に本社を構える某スーパーを担当することになりました。

この会社のオーナーは、子供の頃ゴルフ場の場外に落ちているゴルフボールを拾ってはそれを売ることで商売の醍醐味を覚え、一代でスーパー網を築いた方です。

ある日社長と会食をすることになり、営業担当の同期と嬉々として出かけました。

一次会が終わり、二次会は社長お気に入りのスナックへ。

そのスナックは、まさに異次元ワールドでした。幽霊が出そうなかなりクラシックなデザイン。そしてそのカウンターの向こうには鬼気迫る、いや熟女の魅力たっぷりのママが立っています。

その様相が、かなりキテます。林家ペーばりのカーリーヘア。八代亜紀顔負けの圧化粧。スナックの古びたデザインとママの組み合わせは、ホーンテッドマンション以外の何物でもありません。

しかし、我々はそんなことは全くお構いなしでした。取って頂いた極上のうな重をぺろっとたいらげ、マッチの『ギンギンラギンにさりげなく』(古い…)を熱唱し終わった時、重厚な造りの社長の顔がそっと近くに忍び寄ってきました。

小声で社長がこう囁きました。

「実は一つ頼みがあるんだけど、いいかな?」

何やらちょっと秘密めいた匂いがします。しかも、お腹は満腹、水割りを飲んでほろ酔い状態の体に「No」の選択肢はありません。

「いいですよ」
「じゃあ、詳しくは明日会社に連絡入れるから」
「わかりました」

翌日お昼過ぎ、会社にO社長から直々に電話がかかってきました。その内容は、想像をはるかに超えた驚愕の内容でした。

つづく

カリスマ雑誌『エゴイスト』

2007-08-12 22:11:42 | クリエイティブ
こんばんは。

1977年に創刊されて以来、世界一の高級誌として君臨している『エゴイスト』という雑誌があります。

これを采配するのはパリの社交界のカリスマ、ニコル・ヴィスニアック女史。彼女は編集から広告まで、全て取り仕切っているそうです。

時にはホテル・リッツに編集部を置き、時間とお金をたっぷりかけた誌面には、リチャード・アドベンやヘルムート・ニュートンなど名だたるクリエイターの写真から大物映画監督について書いた記事、フランス元首相へのインタビューなど豪華なコンテンツが並びます。

彼女の手腕の真骨頂は、広告までアートの域に持っていくところ。女史自ら企画し、クリエイターと組んで撮り下ろした作品の素晴らしさに、シャネル、ディオール、エルメスといった名だたるビッククライアントは唸るのみだったとか。主導権は完全に彼女にありました。

クリエイティブのパワーを最大限に昇華させた究極の雑誌、『エゴイスト』。

いつか実物を手に入れて、そのパワーを実感してみたいと思います。