あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

究極の名作 『ゴッドファーザー』

2005-07-24 14:36:21 | 好きな映画
久しぶりにお気に入り映画の横綱、『ゴッド・ファーザー』をDVDで観ました。

部屋の電気を全て消してホームシアターで観ると、音楽の良い映画は耳に染み渡ります。

この映画はあまりにも有名な名作なので詳細は省きますが、この作品で一番印象的なシーンの一つに、マーロン・ブランド演じる父親と、アル・パチーノが演じる息子の対話のシーンがあります。


「わしは一生ファミリーを見てきた。裏の世界でだが…。どんな大物にも踊らされることはなかった。わしの人生だ。悔いはない。だが、お前の時代は表に出て人を繰るべきだ。コルレオーネ上院議員…。コルレオーネ知事…。」

「僕はなるよ。」

「もうわしは、何もしてやれん。」

「大丈夫さ。見ててくれ。」 


父と息子の世代交代を感じさせるこのシーンは、なかなか情緒深い趣が漂っています。

この映画を撮ったコッポラは、ゴッドファーザーの三部作は、イタリア系アメリカ人の自分と重なる“コルレオーネ家のホームムービーだった”と語っています。

組織間の勢力争い、タフな相手との交渉、権力闘争、家族愛、裏切り…。

この映画が今なお多くの人の胸を打つのは、“今の時代にも十分通用する普遍性”があるからではないでしょうか。

これを起業に置き換えてみると、最初は仲の良い人間と組み(創業メンバー)、人がやらないことでお金を作り(原資・ベンチャーキャピタル)、メジャーになるにつれて外と組み(提携・買収)、正業にも進出(公開)していく。

つまりゴッドファーザーという映画は、実は起業家のための格好の教材だったのです(笑)。

PS.ちなみに“同族経営の破綻”というテーマは、パートⅢで描かれています

リクルート 本社アポ

2005-07-23 14:51:46 | 活躍するビジネスマン
最近、私のよく知る友人が転職しました。

彼は結婚していて子供も3人いるので、かなりの決意が必要だったと思います。

“自分が本当にやりたいことは何なのか?”というテーマは、人生のかなりの時間を仕事に割く日本において、非常に重要な問題ですね。


さて、昨日はとても懐かしいリクルートの銀座本社G8に行ってきました。

お会いしたのは、インターネットマーケティング局局長の伊藤さんです。

伊藤さんは、当時GOOしかなかった関西マーケットに乗り込み、関西版カーセンサー事業を立ち上げた人です。

先行している競合の競争力を徹底的に分析し、かつその地域の顧客の満足度をリサーチすることで、東京のやり方ではない新しい仕組みを確立したノウハウは、その後のリクルートの地方での展開の基礎になっているという、非常に興味深いお話も聞かせて頂きました。

私も、インターンシップガイドという従来ない全く新しいスタイルのフリーペーパーをベンチャーで立ち上げ、限られた予算と人員下で実部数10万部にまで伸ばしたわけですが、そういった“一から何かを創り上げる”ことに価値を見出す、人間共通の匂いを感じました。

インターンシップガイドの場合、純稿以外に様々な商品プロモーションや採用マーケティングの商品を戦略的に絡ませていく複合的なメディアとして、部数だけではなく、中身も非常にヤリガイのあるものでした。

またいつか、従来にない新しいメディアを立ち上げたいとちょっぴり感じた瞬間でした(笑)。

この日のテーマは“学生マーケティング”ですが、リクルートの既存の事業に対しどんな利益を貢献できるかというプランについては、来週タタキを持っていくことになりました。

インターネットマーケティングという非常に重要なセクションのキーマンである伊藤さんの反応に、“学生マーケティング”は非常に大きなニーズがあることをリアルに実感したアポイントメントでした。

3,000万一本勝負

2005-07-22 01:10:47 | マスコミ関連
みなさん、盛り上がってますか?

相変わらず暑い日々が続いてますね。

今日は某企業様に向けて、3,000万円という大型プレをしてきました。

東北新社の中島さんばりの筆文字で書いた企画書には、かなり先方はびっくりされたようです(笑)。

内容についてはかなり納得を頂き、具体的なアクションについては来週水曜日につめることに。
ここで、実行予算金額がかなり見えてくると読んでいます。

プレゼンテーション―それは、知のプレゼントだという言葉があります。

金額も大事ですが、相手に対して、いかに付加価値を提供できるかがキーだと思います。

いろいろ面白くなってきました。

幻冬舎 石原さんアポ

2005-07-21 04:53:56 | マスコミ関連
おはようございます。

今、明日の大型プレの企画書を作成しているところです。ん~眠い…。

昨日、あの大ヒット作「13歳のハローワーク」のプロデューサーで、幻冬舎常務取締役でもいらっしゃる石原さんに、早稲田大学の能勢君とお会いしました。

アポイントの内容は、ずばり!出版企画の持込みです。

私はどちらかというと、能勢君のネットワークに乗らせてもらった形ですが、そうそう滅多にお会いできる人ではないので、かなり力を入れて企画書を作成し、見て頂きました。

実は今回は2回目で、前回は軽いテイストの簡単な企画書でしたが、今回は企画概要だけでなく、序章と第一章を本番さながら書き込んだものをお持ちしました。

テーマは、「学生を通して、10年後の日本という国が見えてくる」というものです。

石原さんの手がけられたもの、幻冬舎さんの出版ラインナップ、表現テイストを吟味し、反映させたものを出した結果、かなりの好感触でした。

「自分の自己実現を目指して一生懸命生きている学生の姿を通して、普遍的な価値観やスタイルを浮き上がらせたいんですよね。」

「なるほど、こういった内容は、今の30代の人は知りたがっていますよね。」

「そうなんです。こういったことを真正面から取り上げた本は、あまりないと思うんです。」

「これ、結構いいかも知れない。全文書いてみませんか?」

そんな感じで話は弾み、全文書き上げることまで決まりました。

あの出版界の寵児、幻冬舎さんから、本を出せるかも知れない!

そう思うと、日々の生活も楽しくなってきます。

ちなみに今日は、某携帯会社さんに3,000万円の提案を学生さんと一緒にしてきます。

こんな大型のプレゼンテーションは久しぶりで、ワクワクしています。

蛍合宿 最高のメイクドラマ

2005-07-20 22:55:34 | ニュース
みなさん、お元気ですか?

いや~、更新がかなり止まってしまいました。
先日行った蛍が見れない蛍合宿(笑)は、久しぶりにストレス発散の最高の場でした。

参加者は、今回独立された元明日香出版のヒットメーカー小早川さん、外資金融に内定の上智後藤君、大手シンクタンクのアナリストに内定の経営会計研究会元部長の慶應大場君、早稲田広告研究会の能勢君、ガイド編集部リーダー法政大学古川君、ガイド表紙モデルの早稲田風戸さん、出版企画が決まった慶應草川さん、お寺ビジネスを仕掛ける日大岡崎さんと、かな~り濃いメンバーです。

最初のハイライトは、ここで食べたら他では食べれない激ウマの『鮨秀』(0465631838)。

新鮮な海の幸がお皿一杯に山積みで、握りも食べて、ビールも飲んで一人4,000円は安すぎ!
湯河原に行った際は、要チェックのお店ですよ。

そしていい感じにお腹が一杯になったところで、恒例のデッサン大会が始まりました。

これはあるテーマをもとに全員が一斉に絵を描き、一番似ていない絵を描いた人が罰ゲームを受けるという、アメリカのNASAで開発されたプログラムです。

そしてその罰ゲームは、もはやすっかり恒例化した“魔のシュークリーム”。

合計30個のうち、半分の15個はワサビが入っているという、非常にスリリングなこのシステムは毎回悲劇の人物を生み出してきました。

そして今回の悲劇の人物は、写真の方です!(小早川氏)

この写真は、何とワサビ入りシュークリームを3回連続で当ててしまうという歴史的偉業の瞬間を捉えた映像です!

ちなみに小早川氏は、合計6個というぶっちぎり記録で、しかも6個中5個がワサビ入りというイチローも真っ青の高打率をマーク!もはや独壇場でした。

その後は、これまた恒例の『怪談コーナー』。
ここでは、早稲田能勢君の恐怖攻撃に上智後藤と慶應大場の男2人がびびった挙句、座りながらジャンプするという結果に。

しかも次の日は、別の旅館(!)でウィンブルドンばりの大卓球大会が行われ、大人気ない競争心丸出しのバトルの結果、男を抑え見事風戸嬢が王座に!

最後の最後まで息が抜けない、仕事以上に充実した(?)温泉旅行でした。

PS.参加した皆さん、デジカメ画像送ります

連載③就活コントで勝負することに

2005-07-09 22:01:05 | 就職活動
こんばんは。

昨日に引き続き、内定拘束旅行のお話を書きたいと思います。

我々のチームはある部屋に全員集まり、優勝するための策を練りました。

それまでに私は、自分の頭でかなりのイメージングをしていました。

「内定者には体育会系出身者が多いから、他のグループはおそらく代々引き継がれてきた体を使った一発芸で攻めてくるに違いない…。ここで勝つためには、他のグループと思いっきり差別化を図るべきだ。」

そこでひらめいたのが、コントをやろうというものでした。

「面白いシナリオを考えることで、アイディア力がアピールできる。5人でそれぞれ役割分担をして演じることで、チームワークも印象づけられる。」

私は観客席がどっとウケるには、共感性が大事だと思い、参加者全員が間違いなく共感できるテーマである「就活」をテーマにコントをやろうと提案しました。

そして、全体の構成を異業種の会社5つの就活面接シーンに設定しました。以下がその構成です。

◆シーン1/下町のメッキ工場の面接シーン
下町のメッキ工場を訪れる大学生。玄関にたどり着き、パンフットに掲載されているインテリジェントビルとは全く異なる社屋に唖然とする。中には、高校野球を見ながら仕事をしている社長とその奥さん。慌てて逃げようとするが、体を抑えつけられ、入社宣誓書に無理やり捺印させられる…。

◆シーン2/吉本興業の面接シーン
面接官の前に、いきなり若手芸人風の2人が登場。「どうも~、わたくし○○大学の○○と申します~」「わたくし、○○大学の○○と申します~」「2人揃って、○○でーす!」「ところで最近、○○流行っとるなー」「それを言うなら、○○やろ!」「こりゃどうも、失礼致しましたーっ」とボケとツッコミをかまし、呆然とする面接官お構いなしに去っていく2人…。

◆シーン3/大手広告代理店電○の面接シーン
椅子で足を組みながら、タバコを吸うプライドの高そうな面接官。「じゃ、次の人入って」「失礼します!」品の良さそうな大学生。学生の履歴書に目を通しながら面接官が「君は小さい頃、アメリカにいたんだ。お父さんは、商社か何か?」「そうです、父は商事に勤務しておりまして、その関係でアメリカに3年ほど暮らしたことがあります」「ほう、ちなみに君の尊敬する人物は?」「江副浩正さんです!」「………」

◆シーン4/ジャ○ーズ事務所の面接シーン
頭にバンダナを巻いたいかにも頭の悪そうな学生が、踊りのフリを付けながら部屋に入ってくる。それをじっとなめるようないらやしい目つきで追う、面接官ジャ○ーズ○多川。「ちょっとここで踊ってくれるぅ~」「トゥナイヤヤヤヤ~ティアー!」「いいじゃない!その動き!ちょっとここに座って~」学生が座った椅子をまたなめるような目つきで一周した後、学生の首筋を軽くなでて、ビクッと反応したのを見届けた後「合格!」

◆シーン5/陸上自衛隊の面接シーン
ドアが開くと、そこにはグンゼ製の白パンツしか身につけていない筋肉質の学生が。面接官が唖然としていると、その学生は遠くからボディビルのポーズを取りながら、徐々に面接官の近づいてくる。目の前まで来て、最後のポーズが決まったと思いきや、ぐるっと後転してそこで天井に手を上げたポーズで笛を鳴らしながらポーズを決める。その瞬間面接官は、「合格!」(※最後の台詞以外は一切言葉を使わない、チャップリンの無声映画のようなトーンでいくこの演出は、勝利の確信が実はありました(笑))

この構成で、5人の内定者が司会と役者に別れ、台詞を覚え、リアクションを議論し、何回も通しの練習をし、ふと気付くと朝の5時を回っていました(笑)…つづく。

連載② 衝撃の内定拘束旅行

2005-07-08 01:22:15 | マスコミ関連
昨日、ある学生さんの紹介で幻冬舎の石原さんという方にお会いしました。

石原さんは、現在幻冬舎の常務取締役でありながら、あの村上龍氏の本をプロデュースする編集者でもあります。

幻冬舎を創った見城氏が、石原さんの編集担当だった縁で今がある話など、人と人との縁というものの重要さを感じたエピソードがかなり面白かったですね。


さて、今回はリクルートの内定をもらった後の拘束旅行での模様をお伝えしたいと思います。

まだバブルの余韻が残っていた当時、内定者を他の企業に取られないよう、各企業は内定拘束旅行というものを実施していました。

当時リクルートの場合、静岡方面のプリンス系のホテルを軒並み押さえ、「これが新興勢力のパワーだ!」とばかり、豪勢かつ工夫を凝らした内容の旅行を企画していました。

そのプログラム内容は、誰しもが人生で初めて経験するような斬新なものでした。

例えば、数人単位の複数グループで、模範となるブロックの形を復元するゲームがありました。

模範形を見に行ける人間は、チームで一人です。そして、毎回違った人間が見に行き、正確な形を共有しながら、完成までの時間を競うゲームです。

また、砂浜でいかだを作るというゲームもありました。
上記とは異なる数人単位の複数グループが、再び編成されます。いかだの素材は、全て一つずつ足りなくなるような数が設定され、離れた場所に置かれています。

素材は、ひも、ハサミ、木材、発砲スチールといった内容で、グループで一人だけ取りに行く権利があります。そして採点基準は、なるべく早く沖に浮いているブイを一周して帰ってくることです。

作戦タイムが事前に与えられ、笛の音と同時に一斉に各グループから素材を取りにダッシュしました。

我々のチームは、正方形のいかだを設計し、材料調達の優先順位を決め、またいかだ作成作業も役割分担をきっちり決めて、極めてスムーズに事を運んでいるかのようでした。

手先の器用な人間はナイフを使い、ボーイスカウト出身の人間は紐結びを担当する。それは、立派なプロジェクト進行であり、我々のチームワークは抜群でした。

事実全7グループ中、海に泳ぎだしたタイムは、ダントツで1位だったのです。

しかし、ここで異変が起きました。正方形のいかだを設計したため、オールで漕いでも漕いでもクルクル回転するばかりで、一向に前に進まないのです。

そのうち、カヌー形のいかだを設計したチームがTOPに踊り出て、我々は最後から2番目という順位にまで落ちてしまいました。最下位のチームは、圧倒的な材料不足のため、腰から下は海に沈んでいた光景を、今でも鮮烈に覚えています(爆)。

結局、タイムを最後まで挽回することはできませんでした。しかし、プランや戦略が間違っていると、いかにその後頑張っても決して挽回できないことを体で学んだことは大きな収穫でした。

そんな昼間の研修(?)が終わると、いよいよ夜の宴会タイムです。

ある先輩から「リクルートは、芸というものを非常に大事にする風土がある。これができる奴とできない奴では、大きな差が出る。」と聞かされていた私は、この場でいかだのリベンジを果たすことを心に誓いました。

“宴会芸で、絶対一位を取って見せる。”

全国から集まった内定者70人のTOPに立つため、私は徹底的に作戦を練りました。

“コンテンツは面白いか?”“表現は、完成度は高いか?”“斬新性はあるか?”

そして体育会出身の人間が多い内定者の中で、差別化を計れるある秘策が頭に浮かんできたのです。

連載① リクルートという“人生学校”

2005-07-03 21:34:57 | マスコミ関連
デジットを退職しフリーになってから、急速に仕事の範囲が広がっています。

私の現在の仕事内容を、簡単にご紹介します。

◆アフィリエイトプログラムの提案
◆SEOプログラムの提案
◆新卒採用Webのコンサルティング
◆商品の学生口コミマーケティングのコンサルティング
◆学生出版企画のプロデュース
◆学生団体のイベント企画コンサルティング
◆Eビジネスフレームのコンサルティング
◆リーフレット等SP印刷物の制作・納品

いろんなところからお声をかけて頂き、ヤリガイのある仕事に恵まれているのは幸せなことです。

そんな自分が現在あるのも、リクルートで10年・デジットで5年半、常に「市場での自分の力」を意識しながら働いてきたのが、大きな影響を及ぼしていると思います。

“会社名で自分を語るのではなく、仕事実績で自分を語る男になる。”

これが、私の理想であり、持ちつづけたい美学です。

その背景には、父親の存在が大きいと思います。

私の父親は、某ゼネコンのエリートでした。
同期の誰よりも早く出世し、社長室室長、経理部長と順調にキャリアを重ねていった男でした。

しかし私が大学2年の時、過労死で亡くなります。

その時、私は会社という組織にとって、一社員はコマの一つであり、一機能に過ぎないことを痛切に感じました。

勿論今でも父親は尊敬していますし、そんな優秀な父親を持てたことを誇りにも思っています。

しかし、その“働き方”と“仕事の意味”は、大きく方向転換しようと思いました。

自分にとって仕事とは、“上司に媚を売ること”ではなく、“確実に自分の価値を高めること”であり、目指すべきは“赤提灯で愚痴を言うサラリーマン”ではなく、“どんな環境下でもタフにノウハウを吸収する”男です。

リクルートに入社したのは、そこには他にはない“新しい価値観とスタイル”があったからです。

当時リクルートは、日本の企業社会における完全な異端児でした。
リクルート事件を起こし、メディアから散々にたたかれた少し後でした。

しかし、私は事件後のリクルートの売上げがさほど影響を受けなかったことに注目しました。

“この会社の採用・人事・マーケティングの仕組みは、凄い。よし、全て学び取ってやろう!”

最終面接官だった現リンクアンドモチベーション社長の小笹さんの言葉は、今でも鮮烈に覚えています。

「テレビのスポットの売り買いなんて、つまんないよ。ウチでは、メディアが作れるんだ。じゃらん、エイビー・ロード、ゼクシイ…。あれは、全部社員が作ったんだよ。」

当時の大手広告代理店志望者向けノックダウントークに、コロっとハマッた私がそこにいました。

内定者には様々な人種がおり、みんな“絶対自分が一番!”と思っている人達でした。…続く