あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

人が知らない事を見つける力

2005-04-21 23:20:04 | マスコミ関連
メディアの求心力の一つに、“人が知らないこと”があります。

人間は、自分の知らないことに興味を持ちます。

メディア関係の仕事に就いている人は、世の中の人が知らないことを引っ張り出して見せることで、その存在意義を証明しているわけです。

人が知らないスポット、人が知らない企業間の取引、人が知らない有名人の秘密…。

元フライデーの編集長だった人の実話です。

以前彼は、三井物産マニラ支店の支店長だった若王子さんの誘拐事件のスクープを取ったことがあるそうです。

そのスクープとは、人質状態を示す写真の中で、指を切り取られたように見えている若王子さんの指は、実は切られているのではなく、曲げられているというもの。

このスクープの発端は、たまたま行った病院で前年に指をつめたやくざを5人も治療した医師に出会った(笑)ことだそうです。

彼はその医師に、若王子さんの人質写真を見せました。
するとその医師は、こう言ったそうです。

「人間は、指を切られたらこういう形には決してならない。これは、曲げているだけだ。」

この医師のコメントが根拠になって、スクープは生まれました。

世の中のいろんな現象を、先入観で見るのではなく、どんどん専門家に聞いてみる。

よく映画やドラマで優秀な刑事が、現場の証拠をもとにいろんな専門家に聞くシーンがありますね。アレです(笑)。

専門家はその道のプロですから、実に科学的な見解を話してくれます。

科学は、真実性が高い。科学は、ブレがないんです。

専門家にどんどん聞いて、真摯に耳を傾ける。

そしてそういった“価値ある情報”は、必ず“人の中”にあります。

だから、いろんな人とすぐ仲良くなれるということは、メディアに携わる人間にはとても重要な資質なんですね。