森の声

 雨粒が あちらこちらに飛んで 

 街燈にも月にも光る、綺麗な夜

 

ブスになるなかれ

2010年12月31日 | Daily
秋にダウンして以降、想定外に参っているのです。

完全に身体が回復していないせいか、
あらゆることが煩わしい。

注意力は散漫、思考は混沌として
話すのは億劫、聴覚過敏でイライラする。
そして「自分」を保つのがやっとなので
細かい気配りができないのです。

そんな状態で仕事をしているのだから
あちらこちらに迷惑を振り撒いていて
怠けているような感覚に罪悪感から抜け出せない。

本当に冬休みはありがたい。
無責任な沈黙のなんと楽なことか!
ひきこもりはこうやって生まれるのではないでしょうか(笑)。

…やばいぞ、メンタル。
…やばいぞ、社会人として。

この状態では職種的に罪だと気づく能力はまだ残っていて
今年度までにしようかなぁと考えたり
でもやっぱりこれが好きだなぁと思い直したり。

それでも人には恵まれて孤独でないのは幸い。
この混乱を打ち明けてみようかなぁと何度も思うのだけど
主観的な話というのは
話された方には鈍い疲れが残ることをよく知っていて(職業病)、
聞いて欲しい人=疲れて欲しくない人、というのも黄金式。
結局ぐぅと飲み込んで、また混沌の中に溺れています

…やばいぞ、メンタル。
…やばいぞ、人間として(笑)。

鏡を見てがっかりする、最近ブスだなぁって。
油断すると焦点がずれていて目に光がない。
このままじゃダメだ、“ブス”になってはいけない。

心が向かう『よきもの』を敏感にキャッチ&フォーカスすれば自ずと
生きる力や社会人としての博愛精神が戻ると思うのです。

「弱きものよ、汝ブスになるなかれ」

来年の基本目標の立派なキャッチコピーを準備して、
年越し詣に行ってまいります(笑)。
引きこもりにならずにすんでいるのは
こんなふうに
穏やかな気持ちで過ごす時間があるおかげでもあるのです。

よくない気持ちは今年のうちに全部置いてきてしまおう。
いくら神さま仏さまでもご迷惑でしょうけれども

さて、今年もお付き合いありがとうございました。
暖かくして、どうぞ、よいお年を



スクリーンの匂い

2010年12月28日 | Movie
映画を観て後頭部を突然殴られたような衝撃を受けることがある。

そういう作品にはKEYになる一瞬があって
それは映像であったりセリフであったりする。
時にはスクリーンから〝香りがする″と思うこともあり、
そのほんの数秒だけで強い衝撃と印象がずっと後まで残る。

でもそれは記憶や経験を通した自分だけの感覚でしかなく
ドラマの一部とシンクロして共鳴するからであって
冷静に作品として評価をしてみると
一般的にはいい作品もそうでないものもあるのだけれど。

たとえば今年公開の『パーマネント野ばら』は
引きずる衝撃を緩和するのにしばらく時間がかかった。
…よりによってパーマネント野ばら…。
(原作はキョウレツすぎて意味不明 、映画の脚本が素晴らしかった)

映像には、というより、
もう少し厳密に、劇映画には、と言った方がいいかもしれないが、
あるストーリーの流れの中で、
たったひとつの台詞(せりふ)や情景によって、
いや、たった一行のスーパーによってさえ、
世界が一変するという瞬間がある。
 と

沢木耕太郎さんが書かれていたものを読み返したのだけれど、
全くその通りだと妙に納得している。

さて、数えてみると1年間で観た映画はなんと23本。

そのほとんどはよい作品で
『ずっとあなたを愛してる』『彼女が消えた浜辺』
『ザ・ロード』『白いリボン』それから
大きな作品では『悪人』も思いがけずよかった。
『マザーウォーター』はゆるぎなかったし、
一番最近では『冬の小鳥』は胸をつかまれるような作品だった。

そして『ノルウェイの森』を観たのがつい先日。
もう一度小説を読み返してからと思っていたので
まだ観るつもりはなかったのに、つい、うっかりと。

後頭部を殴打され、匂いもするからもう大変、
温度まで感じるときたので
あらゆる感覚を統合したくてもショート状態。
その後数日、この話題作がいい作品なのか判断しようにも
気を緩めると呆けていたので
仕事が冬休みに入って正直ほっとしている。

「そういうのってたぶんどうしようもないことなのよ。」(笑)。

来年もたくさん揺さぶられるような映画を観たいなぁ、
まずは初めてスクリーンで観る『ニューシネマパラダイス』
そして『玄牝』、『ヤコブへの手紙』も控えている。
どんなふうに感覚を刺激してくれるのか、今から楽しみ。


うれしきもの

2010年12月19日 | Daily
  晴れ渡る
   月の光に
  うれしくも
  行手の
   道の
  さやか
   なりけり

今年の夏、野宮神社でひいたおみくじをとても気に入って
枝に結わえられず持ち帰った。

  闇くて見えない道も月が差し初め
  明るくなる如く幸福次第に加わる

風景が浮かぶようできれいでしょう?
人生で一番のくじだった。
小吉だったけど(笑)

ここ数週間、ほんとうによくないことが続いて
すべて放り投げて逃亡したくなるという(実際過眠状態←ふて寝)
それはそれは数年ぶりのデプレッションぶりだったのだけれど
やっと回復してきたこの週末は
お天気も快晴、久しぶりの晴天の休日!

夕方には満月近い月も大きく出てきて、
ほぉぉ、と間抜けな声が出る。
そういえば、野宮御籤の印象は
あの暗い道に射す月明かりの風景に似ている、
お月見のときもこういう不完全な月で
でも透明でとても明るかったのだったなぁ。

ぽつりぽつりと月と夕焼けのあいだを歩いていたら、
モヤモヤした頭もようやくすっきり(したようなしないような)。
最近足りていなかったのは、こういう、
ダイレクトに脳を刺激する乾いた空気の匂いだったのかも。

ちなみに
神さまは「己の弱さに負けず勉学せよ」ともおっしゃっていたけど
夏からチャレンジ中のドイツ語は
まだ10月分の講座を行ったり来たり、ゆるゆる徘徊中。
「なにごともあせらず騒がずゆるゆる進め」とはいえ
いくらなんでもそろそろ見放されるかも(笑)

・・・アレ?
そもそもおみくじって神さまからの言葉なのか?(・・;

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低空飛行中、ずいぶんひとに甘えてしまった。
自分で上昇気流にのれるようにならないといけないのに、
気を緩めたらすぐこれだから、困ったものだ、やれやれ。