ともだちは海のにおい

哲学と本とビールがすきな くじら と
体操と遊びとお茶がすきな いるか の
ある夜の出逢いからはじまる物語は
何度読んでも、色褪せないどころかそのたびに新鮮で
ふたりのやりとりと、とにかく綺麗な風景を覗いていると
穏やかに凪ぐ海のような気持ちになってくる。

それでいてほんのり切なくもあって、
「心はここにあるのだなぁ」と
ふるふるとする場所に気がつく一冊。

磨かれたような言葉が流れるのが優しいだけでなく
文字のバランスが目にも柔らかい。
ひらがなっていいなとしみじみ味わえる、
大人にはそんな魅力もつまっている。

あるときはくじら、あるときにはいるかになって
30年の付き合いをしてきた親友が(あ、歳が…)
この夏に母になるのだと聞いて、迷わずこの本を贈ろうと思った。

彼女の10年越しの夢がもうすぐかなうのかと考えると
私まで踊りだしそうなくらい嬉しくて、
今日はいるかのように、グルグル泳ぎまわりそうだ(笑)。

 『ともだちは海のにおい』 (きみとぼくの本)
 工藤直子
 理論社

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雪星花

街が真白になった深夜、
年越し詣に行く先は、初夏に菩提樹が咲いたかのお寺でした。

除夜の鐘が聴こえるころには雲が割れ、
澄んだ夜空にいつもより高く昇った大きなオリオン座が

視線を前方にもどすと
菩提樹やもみじが雪の花を咲かせている。

 

灯りの色を映して、まるで満開の桜みたいでしょう?
一年を通して豊かな表情を見せてくれる場所ですが
夜の雪景色もまた瞬きを忘れるような美しさでした。

除夜の鐘を撞かせてもらって、
膨大な憂い迷いを置いて行こうと思ったのだけれども

「こら、そんなに置いてくな

仏さまのお怒りに触れたのでしょうか、
御神籤にいきなり「凶」をいただきました。
人生初の凶御籤が元旦にやってくるとは(苦笑)。 ←やや凹。

それでも、
凍り始めた雪をさくさくと踏みながら歩くのは
一歩一歩が耳にも楽しい。

歩くということは地に足をつけるということ、
重心を前にさえおけば
右足をつくと次は左足が出る(しかない)ようにできている。

スキップだとか、駆け足だとかするだけの勢いはなくても
今年は(今年も?)自然の流れに
素直に身を任せて丁寧に進みたいと思います。

ご存じの通りの迷子常習犯、行き先は怪しいものですが(^^ゞ

気づいてか気づかずか
最近はよく歩いていて、時々ぼんやり周りを眺めたりして
気持ちの向く先を探し続けているのかもしれないなぁ。

アブナイ時は呼び止めてくださいね。 ←なんせ凶ですから

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
好い一年になりますように。

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