上の写真の左側は筐体のカバーを外した本体で,右側に見えているのがこれから組み込む部品です.256MBのメモリ2枚とCD-RWドライブを組み込む前の写真です.CPUの換装は用意はしていましたが,この時は考えていなかったので写真には写していません.でも実際には一気にCPUの換装までやってしまいました.
まず最初に右上に見えているメモリの増設を行い,現状の64MBから一気に512MBにしました.加えてCDドライブを交換しました.その状態でメモリの相性も気になったので筐体カバーを外したままでディスプレイとキーボードを接続して立ち上げてみました.ドキドキしていましたが,あっさり立ち上がりなんだか拍子抜けした感じです.この立ち上がりですが,64MBだけの時とは見違えるようにサクサク走るようになりました.
この写真の上にあるのが元々このNECのPCに付いていたCD-ROMドライブで,下が今回交換用に手に入れたジャンクショップで280円のブツです.見ての通りフロントベゼルが無いため投げ売り状態でした.ところで見てください,フロントベゼルのはめ合わせの位置が似ています.フロントベゼルも流用できるかもしれないと思いました.
でもね,世の中そんなに甘くは無いです.やはり微妙に合いませんでした.仕方ないのでフロントベゼル無しで搭載することにしましたが,筐体のフロントパネルのイジェクトスイッチがCD-RWドライブのイジェクトスイッチ(写真では白い点として写っている)に届きません.これは何とかしなければなりません.そこで考えたのが下の写真です.
要は筐体パネルの押しボタンにCD-RWのタクトスイッチが届けば良いわけです.つまりタクトスイッチの頭を伸ばしてやれば良いわけです.そしてそれを実行したのがこの写真という訳です.何やらイジェクトスイッチの上に円筒形の黒っぽい何かを引っ付けているのが分かると思います.これ何だと思いますか? 実はシャープペンシルのノックの部分に付いていた消しゴムです.そのままだと10mmくらいあって長すぎるので半分の5mm程度にカットして両面テープでイジェクトスイッチの頭に接着してみました.これは殊の外上手くいきまして,イジェクトスイッチの問題は解決しました.
さて,メモリとCDドライブの換装は上手く行ったので次の段階に移ることにしました.次の作業はBIOSのアップデートである.NECのホームページでこの機種の事を調べている内に,もう5年も6年も前からBIOSのアップデートのファイルが公開されていることが分かった.アップデートがあると言うことは現状では不具合があると言うことであり是非ともやっておきたいことの一つである.
NECのホームページからBIOSアップデートのためのファイルを取り寄せてReadmeを読んでみると,アップデート用のフロッピーディスクを作ってPC起動時にフロッピーから起動してアップデートを行う仕組みになっていた.ここで困ったことが起きた.フロッピーディスクが無いのである.あちこち引き出しを開けてみたが見あたらない.さてどうしようか.そこで思いついたのがこれ,
この時たまたま持っていたイーサネットアダプタのドライバ・インストール用フロッピーディスク.他に無いので仕方ありません.一応中身はバックアップを取っておきました.BIOSアップデート中の写真を撮り忘れました.なんせ余裕がなかったもので...それと言うのも,BIOSアップデートに失敗するとメーカ修理に出さない限り二度と使えなくなるからなんです.それでなくてもアップデート中はピーとかピッピッとかビープ音がひっきりなしに鳴って不安を掻き立てました.折しも,夜中の1時頃という深夜ですからこのビープ音は心臓に悪かったです.ビープ音というのは「何かしでかした」時に鳴るものと相場が決まっています.頼むから止めてくれ.
それでも何とか「アップデートが終わった」と言うメッセージが出て,「フロッピーを抜いて何かキーを押せ」という指示が(英語で)画面に出ました.その通りにすると画面に「NEC」のロゴが出て下の方に「F2を押すとセットアップに入ります」みたいな事が書いてある画面になりました.「おお,立ち上がった,良かった」と思うのもつかの間,そこからなかなかHDDからのブートを始めません.「やっちゃったか?」と思いましたとも.20秒くらいじっとしていたでしょうか,居ても立ってもいられなくなり始めました.それで,完全に停止した状態なのか知りたくてF2キーを押してみました.そしたら,一呼吸遅れてセットアップ画面に変わりました.「一呼吸遅れは心臓に悪いから,早くしてくれよ」と思いましたとも.
セットアップに入ったからと言ってもちろん安心は出来ません.それでも,一通りセットアップで不審な点は無いか確かめた上で「Save and Exit」でセットアップを抜けました.再びNECのロゴの画面です.正直言って,この時にはもう観念していました.なので下手に手は出さず,ただただ待ちました.どれくらい待ったのでしょうか? 体感的には2分ぐらい待ったような気がしますが,実際には1分くらいでしょうか,動きがありました.画面が暗転してHDDのアクセスランプが点滅,ブートが始まりました.ものすごい安堵感でした.
とは言っても毎回起動する度にこんなに時間がかかるのは頂けないと思いながら再起動をかけてみました.すると今度は余計な時間はかけずに立ち上がりました.どうやら書き換えられた新しいBIOSが立ち上がる際に従来は省略していたチェックをを初回の起動時のみ厳重に行ったようです.安心しました.
これで予定していた今日の分は完了しましたが,やり始めたら止まらなくなりました(この時にはもう多少アルコールが入っていました ^^).
CPUを扱う時は静電気に弱かったりでやはり気を遣います.と言い訳をしつつCPUを換装するときに1枚も写真を撮らなかったことを正当化したりします.
写真はCPU交換して取り出したDuron 700MHz Spitfireコアです.コア部分に熱伝導用のシリコンが付いたままです.コアを欠けさすと良くないので拭き取らないままにしました(どうせもう使うことも無いと思われ).左側に写っているチューブは熱伝導用のシリコングリスです.このためだけに416円で用意しました.
この当時のAMDのCPUはコアがむき出しで,このコアに直接ヒートシンクを当てるようになっていた.だもんで,コツンとコアに堅いヒートシンクで衝撃を与えるとコアが欠けるという事は良くある話しでした.そんなこんなでAMDのCPUを扱う時には超気を使うわけですが,何とか無事に交換に成功しました.今は非常に快適に動作しております.
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