オツムの軽い連中には初等教育で教えられたことを一生信じ込ませることは可能だろうが、残念ながら日本人の大多数は勤勉である。日本人のDNAに刷り込まれている伝統と歴史の前には根拠のない言葉は無力なのである。
私が保守的な思想を持つに至った大きなきっかけは二つある。一つは大学で受けた憲法学の講義である。幸か不幸か保守的な理論で有名な百地章教授(現日本大学法学部教授だが愛媛大学教授の頃、Wikipediaにも項目のある有名人)の授業を受けてしまったのである。正直いうと事前に保守的な答案を書けば「優」がもらえるという情報を得ていたのでその通りにして優の評価を頂いたのも事実だが、先生の授業には共感できる点が多々あったのである。
今ひとつのきっかけは、今上天皇、皇后両陛下を至近距離でお見かけしたことにある。何年くらい前のことか忘れてしまったのだが、私が住んでいた県に行幸されたことがある。子供の絵画教室の日だったので土曜日だったはずである。いつものように息子Tを絵画教室に車で連れて行って、教室が終わったあと帰る為に車を出そうと思ったら駐車場に面した道路に数十メートルおきに警官が立っていて「通行止め」になっていたのである。両陛下がその夜お泊まりになるホテルまでの道程のため、お車が通過するまで通行止めになっていたのである。どうすることもできないので息子と一緒に道路脇で両陛下をお迎えすることにした。
今考えるとかなり緊張していました。正直いってテンパッテました。小学校低学年の息子にはお車が通過するときにはお辞儀をして決して指さしたりしないように言い聞かせたことを覚えています。
私たちが両陛下をお迎えする為に立っていたのは進行方向に向かって左側であったのでお車はすぐ目の前1メートルくらいのところをゆっくりと通過されました。左側後部座席には美智子妃殿下がお座りになっておりました。皇后陛下はお辞儀をしている私たちの前をほほえみながら通過されました。天皇陛下は道路の右側でお迎えしている人たちの方を向かれていたので残念ながらお顔を拝見することはできませんでしたが、目の前で天上の人を拝見できたことに大変大きな感銘を受けたと同時に、皇室がとても身近な存在に感じました。
皇室は日本国にとって外交的にも非常に重要な存在です。新宮さまのご生誕は君が代(日本国)が永遠(とわ)に存続する神の国であるということだと思います。心よりお慶び申し上げます。