Beautiful☆Life

ひとりごと

調子が変です

2006年06月25日 | PC関連
 パソコンの調子が変です。この前うっかりしてウイルスに感染したのでインストールし直したのですが、やっぱりおかしいです。稼働中に突然ディスクアクセスが続いてコマンドを何も受け付けなくなったり。例のエラー報告の画面が現れたり。

 くーらのない部屋での熱暴走かもしれないと思って、さっきうるさいので止めていた冷却ファンを2個も回し始めました。うるさいです。これで改善すれば冷却不良ということなのでCPUファン周りの掃除でもしてみようかと思います。

 先日のウイルス感染の時、お金をかけてディスク交換をしようかと思いましたが、もったいないので現行のディスクを使い回したのは間違いでしょうか。やはりディスが壊れたのか...いまもまたディスクアクセスのランプが点きっぱなしです。やっぱディスク交換しかないのか...

SONY TA-F222ESXの場合

2006年06月20日 | 三流オーディオ
 写真は現在使っているシステムです。アンプはこの前修理したばかりのTA-F333ESXⅡを使っています。CDプレーヤはCDP-227ESD、MDプレーヤはこれまた修理したばかりのMDS-S37。サイドウッド付きのアンプがカッコイイです。

 333ESXⅡに交換する前に使っていたアンプがあります。TA-F222ESXというアンプです。実はこのアンプも壊れていました。というか未だに壊れています。バランスのボリュームがおかしいです。それで、「source direct」というボタンを押すとトーン回路やバランス回路を迂回するので常時そのボタンを押したままで使用していました。が、問題はそれだけでは無いことが最近わかりました。

 アンプを入れ替えるために常用していた222ESXをラックから下ろしたついでに、筐体を開けていろいろ調べてみたところ、source direct を使っても左(L)の音が右に比べて小さいことがわかりました。原因として考えられるのはロータリスイッチやスライドスイッチの接触不良。最悪の場合どこかのトランジスタの劣化。もしくはゲインの調整不良。いずれにしてもこれは原因を調査して修理しなくてなりません。

 バランス用のボリュームはソニーのサービスに問い合わせて取り寄せようとしましたが、あいにく在庫がないとのことでどうにもなりません。現在代替案を思案中。

 取り敢えず鳴っているアンプが有るので本格的な修理に取りかかるのは何時になることやら。

続・TA-F333ESXⅡの場合

2006年06月16日 | 三流オーディオ
 さて、昨日までに、意外にも電源トランスが健在であったこと、電源スイッチを完璧に修理したことまで書いたと思う。電源スイッチに関しては前オーナに感謝している。一度分解した形跡があって、組立に失敗されたようだが、細かい部品の一つでさえ無くしていないので大変助かったのである。

 電源スイッチが直ったので通電したままの調査が非常にやりやすくなった。トランスと電源基板をつなぐコネクタを元に戻して電源スイッチを投入してしばらく様子を見る。異常な発熱により部品が焦げて異臭がしていないか、異音がしていないか等をまずチェックする(これ基本)。どうやら異常はないようである(ていうか動作してないので異常は有りまくりなのだがその点はつっこまないでくれ)。

 テスタをDCVレンジにして電源部から順に出力(電圧)が出ているかをチェックしてゆく。電源部は問題が無いように見える。なんでパイロットランプやプロテクタ回路が正常に動作しないのかますます分からなくなる。次ぎにトランジスタのコレクタ電圧をチェックしてみる。電源回路からみて終段のトランジスタが一番近いのでまずはそこから始めて、ドライブ基板、フラットアンプ、イコライザ基板へと進んでいく。回路図を持っていないので適正な値は分からないが、どの部分も異常とは思えない値を示している。つまりは何処も故障していないように見えるのだ。

 ここまで来てふと思いついたことがある。「もしかして、プロテクタとインジケータランプが点いていないだけでアンプ部は正常に動作してるのでは...」というとんでもない考えが頭に浮かんだのである。試してみる価値はありそうだ。そこで、CD入力端子にCDプレーヤからの出力をつないで何でも良いから演奏させてみる。そしてプロテクタのリレーに入る前のスピーカ出力電圧をACVレンジのテスタで計って見たのである。ボリュームは12時方向の位置まで上げてメータの振れを見たところ、VUメータの如くメータの針が振れているのである。もちろんアナログなテスタでないとこれはできない。この段階でアンプ部は正常な動作をしていると確信した。壊れてるけど壊れてないじゃん。夢だけど夢じゃなかった(「となりのトトロ」より引用)。さすがに飛んじゃったら嫌なのでスピーカをつないでみる勇気までは無かったけど...。

 さて、これでターゲットが絞られてきたわけである。あらためてその視点から調査し直してみると、リレーの駆動回路とランプ類の駆動回路が一枚の小基板に収められていることが分かった。プロテクタ検出回路は電源基板の一部にC1237HAというICで構成されており、そこからコネクタを通してリレーとランプ駆動回路の小基板につながっている。この範囲のどこかに不良部分があるのだ。

 と言うわけで駆動回路基板の抵抗やトランジスタをテスタでチェックしてみた。部品を基板に載せたままでのチェックなので正確なチェックはできない。仕方がないのでこの基板の回路図に起こしてみることにした。基板を裏返したり透かしてみたりしながら紙の上に回路図を書いてゆく。カラーコードを読んで抵抗の値を書いてゆく。全部を書き終わらない内にあることに気付いた。
「ランプが点かないのは電源が来ていないからだ」

 そう考えて書きかけの回路図を眺めてみる。とあるトランジスタのコレクタが直接コネクタの端子につながっている部分を見つけた。このトランジスタには他から電源を供給する回路はつながっていない。つまりこのコネクタのこの端子が電源を供給しているに違いないのである。このコネクタは電源基板の一部に設けられたプロテクタ検出回路のコネクタにつながっている。早速通電してこの端子の電圧を計ってみた。すると...ゼロ。なにーーー! ゼロな筈ないだろ。

 問題の端子には直列に1本の抵抗が付いている。カラーコード黄紫金金=4.7Ω 。テスタでこの抵抗の抵抗値を計ってみる。すると...無限大。つまりこの抵抗は飛んでるのである。ふつう抵抗がお亡くなりになる時には派手に焼けこげているものなのだが、この抵抗は顔色一つ変えずにお亡くなりになっていた。どうやら不良個所を見つけたようであるが、あいにく手元に4.7Ωなんて抵抗は持っていない。それでちょっとだけ考えた。

 この回路に流れる電流はせいぜい100mA程度だろう。だとすると4.7Ωでの電圧降下は0.47Vということになる。代わりに整流用のシリコンダイオードを使えば電圧降下は0.5V程度になるので代用できるのではないかと考えた。いやいやあくまで応急処置としてですよ。とにかくこの抵抗の修理でアンプそのものが直るのかどうか確かめたくてウズウズしていたわけである。

 抵抗の代わりに整流用シリコンダイオードを付けて実験してみることにした。スイッチを入れる瞬間は本当にドキドキした。で、スイッチオン...いままで光りもしなかったパイロットランプが見事に点いた。ただし赤色である。数秒後にプロテクタが外れて緑色にならなければアンプとしては使えない。息を呑んで見守る。カチンというリレーが作動する音と共にパイロットランプが見事に緑色に変わった。遂にやったのだ。

 いやいや、音を出してみないことには完全に修理できているのかは分からない。早速、CDプレーヤとスピーカをつないでテストしてみる。ボリュームは最小にしておく。スイッチを入れる。プロテクタが解除されてパイロットランプが緑色に変わる。ボリュームを徐々に上げてゆく。スピーカから音楽が流れ始める。遂にやった。本当にやってのけたのである。

 後日抵抗は正規の4.7Ωを買ってきて付け替えた。値段は10円。修理できるはずがないと思っていたアンプは実費10円で修理することができた訳だ。ついでにリレー接点の接触がイマイチだったので磨いておいた。今は完璧なパフォーマンスで稼働している。

 何事も諦めてはいけない。オーストラリアに負けたことなんて大したことじゃない。活路は必ずある。がんばれ日本!

TA-F333ESXⅡの場合

2006年06月15日 | 三流オーディオ
 前回紹介したCDP-770とほぼ同時期に入手したソニー製のアンプがある。写真のTA-F333ESXⅡである。名前の最後に「Ⅱ」と付いていることからも分かるが、同型の2代目にあたる。Ⅱの付いていない初代型は当時の業界にセンセーションを巻き起こしたことで有名らしい。非常に堅牢な作りと物量を惜しまない設計にもかかわらず79,800円というリーズナブルな価格で、価格以上の性能を発揮して皆をあっと言わせたそうである。

 有名なこの機種の音を以前から聴いてみたいと思っていたのでずいぶん前からヤフオクでチェックし続けていた。実際に入札に参加したこともあったが、いつも三流オーディオファンの私が納得できる以上の落札価格にまで上昇するのでなかなか手に入れることができないままだった。因みにサンスイのAU-D907Xも聴いてみたい機種リストにずいぶん前から載っているのだが同様の理由で未だ入手できていない。ていうか、AU-D907Xの人気は異常過ぎると私は思っている。

 さて話をTA-F333ESXⅡに戻そう。入手先はやはりヤフオクで、落札価格2,700円で入手した。実は私の早とちりが始まりだった。説明には「モノラルとステレオのモード切替スイッチが不調で...」と書いてあった。説明文を最後まで読まぬまま、「その位の故障なら何とかなる」などと思って入札に参加したのである。どうせまた自分の入札価格を上回る値段を付ける輩が現れて落札には至らないだろうと思っていた。その頃の私は、例のMDプレーヤの修理にかかりっきりでパソコンで入札状況を確認することもなく放ったらかしにしていた。そんなある日、そのまま落札されたことを知らせるオークション・システムからのメールを受け取ることになる。なんでこんなに安く手に入ったのかその時には理解不能だった。

 落札後初めて説明文を最後まで読んだ。そして驚き、落胆し、なーるほどこの価格でも高いかも、と思ったりした。説明文の続きには、「電源が入らず、おまけに電源スイッチが壊れている。電源直結で試したがやはり電源は入らない」とある。「サイドウッドの状態は比較的良い」とかそんなことはどうでも良い。直結でも電源が入らないということは電源トランスが飛んでるに違いない。20年前の製品の電源トランスを入手することはまず不可能と思われ、たとえ入手できたとしても程度の良い中古品のアンプ丸ごと買うよりも値段が高いに決まっている。自分の早とちりで大失敗をしでかしたとこの時は思っていた。

 早とちりとはいえ落札してしまったので送金手続きをして数日後には我が家に届いた。このアンプの重さは20kg程度あり配達員の人もとても重そうにしていた。どうせ修理できないと思っていたのでそのまま梱包も解かずに玄関先に放置していた(なんせ重いので)。

 さて、なんで触ってみようと思い立ったのか思い出せないが、おそらく状態だけでも見ておこうと考えたのだと思う。気が進まないまま梱包を解いて、壊れているという電源スイッチを押してみる。もちろんコンセントに差したりはしません。電源スイッチは押せます、が放すと元の位置に戻ります。ON/OFFのトグルが効かなくなっています(なるほどね確かに壊れてるわ)。一応フューズをチェックします。フューズ切れで交換したら直ったという夢を見ながら...。残念ながらフューズは健在です。

 次はトランスのチェックです。テスタで直流抵抗を計ってみます。断線なら針は動きませんが、なんと針が動いています。断線ではありません。二次側も同様に切れていません。ここで、あれ?と思いました。一次側もしくは二次側の内部短絡ならフューズが飛んでいる筈です。フューズは飛んでないし、断線もしていない。ということはトランスは生きているのか?ということで通電してみることにしました。幸いにもトランスの二次側と電源基板はコネクタで接続してありましたので、これを抜けばトランスだけのチェックができます。通電してみました。例のロックしない電源スイッチを左手で押したまま右手でテスタ棒をお箸のように持って二次側の電圧を測ってみました。二次側の巻き線はどうやら2系統あるようで、それぞれ計ってみるとどちらも約58V(AC)あります。という訳でトランスは壊れていません。他の部分の故障ならもしかしたら直せるかも知れません。俄然やる気が湧いてきました。

 取り敢えず電源スイッチが壊れたままでは不便なので直せるものなら直してみることにしました。スイッチは表面パネルを外さなければ外せません。以前にもソニーのアンプは触ったことがあるので外し方で迷うことはありませんでした。取付ネジとボリュームのツマミだけを外せば取り敢えずパネルは外れます。そうやって取り出した電源スイッチを分解修理することにしました。

 電源スイッチは樹脂製の本体に金属製の蓋を金属側の爪を曲げて固定してありました。金属製の爪を起こしてそーっと内部の構造を見るつもりでしたが、現実は厳しいです。あっという間に中の部品をぶちまけてしまいました。どんな風に組み立ててあったのかサッパリ分かりません。これはもうパズルです。細かい作業になりました。ヘッドルーペを装着したことは言うまでもありません。あーでもない、こーでもないといろいろやっている内に段々と分かってきました。でもってスイッチは直してしまいました。もちろんOFFから押し込んだときには指を放してもONを維持します。完璧な修理です。スイッチを押したままにする手が解放され、これで作業が俄然やりやすくなりました。

 長くなったので続きは今度。

CDP-770 100円

2006年06月14日 | 三流オーディオ
 100円だったので「まあいいか」と思っているが、ヤフオクでまたまた余計な物を買ってしまった。ただし、送料を加えて940円になったけど。ソニーのCDプレーヤCDP-770である。この機種は何でかわからないが妙に気に入っていて、入手するのは3台目なのだ。もっとも1台は修理するつもりが失敗して完全なジャンクになっている。それでも捨てずに取ってあるのは、他にも同機種を持っているのでいざというときの部品取り用にと考えているためだ。

 さて、今回のブツだが、「トレイの開閉ができない」とある。この機種のことは隅々まで弄くり倒したので熟知している。トレイの開閉を駆動しているゴムベルトのスリップが原因であることは実物を見ないでも想像できた。

 現物が届いたので、まずは現状のまま点検。イジェクトボタンを押すとモータが回る音は聞こえるが一向にトレイは動かない。やはりゴムベルトの伸びが原因の様だ。こう言う場合私の常としてバンドウ化学製のバンコードを使ってゴムベルトを作り直すことにしている。ただ、このバンコードは接合部が安定するまで結構時間がかかる(一晩とか)。ゴムベルトの不良とはわかってはいるものの他の部分(ピックアップとか)の正常動作も早く確認したいので、ゴムベルト周りのほこり取りと脱脂を行ってテストしてみた。

 結果ちゃんと動作することを確認できた。その後、何度かトレイの出し入れを試してみると不良動作をする場合がやはりあるようだ。どうやらベルトの作り直しは必須の様である。書いていないが、摺動部のグリスアップやピックアップ・レンズの清掃は言わずもがなである。

 いま主に使っているCDプレーヤはCDP-227ESDである。ソニーのESの付いた機種なのでたぶん音質が悪いということはないはず(私の耳では聞き分けられない)(汗)。ところが一つだけ気に入らないことがある。CDからMDなどへのダビングの際には光ケーブルを使うのがスタンダードで、普通にアンプにつないで演奏するときにはピンコードでの接続が普通である。この機種、光出力とピンコード出力が両立しないのである。背面にあるスイッチでいちいち切り換えなければならないのである。メンドーなのである。その点CDP-770はピンコード出力と同時に光出力も使えるのでグッドなのだ。でもって、どうでもいいローエンドの機種というわけでもなく、結構大量に市場にでまわっていて安く入手できるのである。

 次回は同時期に入手した酷く壊れたアンプTA-F333ESXⅡの修理について語って見ようかと思ったりする。実はこのアンプ入手する前から失敗したと思っていたにもかかわらず。今は普通に動作しているのだ。

続・MDプレーヤとの闘い

2006年06月12日 | 三流オーディオ
 連日連夜続いていたMDプレーヤとの闘いに遂に決着する日が来た。もちろん私の勝利である。闘いぶりを振り返って見よう。因みに写真において上に乗っかてる奴が今回の闘いの相手である。写真では私の力に観念して素直に動作している。フンッ

 入手した当初は楽勝だと思っていた。何故なら「TOCは読み込むが再生しない」とのことだったので、ピックアップの汚れが原因だと思っていた。それで持ち帰ってすぐさまイソプロパノールを染みこませた綿棒でレンズを清掃してやって試運転。テスト用のMDを入れてみる。ところがTOCさえ読み込まない。取り敢えずejectボタンを押す。が、イジェクトしない。おやー?ラベルの文句とは違うじゃないですか。仕方がないので指でヘッドに少し力をかけてディスクの中心側に押す。すると突然イジェクト動作。よくわからないまま同じことを何度かする内に、ちゃんと読んで再生まですることもあることがわかった。非常に不安定なのである。

 途中で止まってしまうときにはヘッドのトラッキングも止まってコントロールが効かなくなっている様である。どうやら原因はトラッキング不良である。それで走行系のグリスアップやドライブICのなどの半田付けやり直しなどあれこれとやってみたが決定的な効果がない。電解コンデンサの交換までやったのに。こんなことを2週間ばかり続けていた。

 とことん分解して調べてみたかったのだが、ローディング機構の外し方がどうしてもわからず時間を浪費していた。2日前の夜もいつものように酒を飲みながらあれこれいじっていたときのこと。酒の力はすごい、思い切りがよくなる。分解途中でいつも止まっていたところで何を思ったか力づくで押してみたらカポンと外れたのである。繰り返すが、酒の力はすごい。一瞬、とうとう壊したかと思ったが、そうでもなさそうである。

 とうとう骨の髄までバラバラにしてやった。この頃になるともう壊れようが直ろうがある意味どうでもよくなっていた。とは言ってもピックアップの保護のためにショートランドに半田を盛ることは怠ったりはしない。

 トラッキングの機構は古典的な細長いボルトのネジ山に当てたガイドがボルトの回転と共にネジ山をトレースして移動するという機構である。細長いボルトには回転させるためのギアが付いていて、ウォームギア付きのモータがボルトのギアをドライブする仕組みになっている。原因はこのギアにあった。クラックが入っていたのである。ボルトとギアの摩擦力は極端に落ちていてボルトは回らずギアだけがくるくる回ってしまっていたのである。ピックアップを移動させようにもギアだけが空回りしていたわけだ。しかも場所が場所なだけにグリスだらけで楽勝の空回りだ。

 原因が分かったからと言って直せるかというと、そうもいかない。このクラックの入ったギアの新品を入手できる可能性は極めて低い。これを使って何とかするしかない。そこで思いついたのが空回り防止のために瞬間接着剤で固定というアイディアである。

 接着剤をつかうためにはまずは脱脂をしなくてはならない。ギアもボルトもティッシュで拭いた上にアルコールに漬けてじゃぶじゃぶ洗う。それをまた乾いたティッシュで拭き取る。ギアを所定の位置に差して瞬間接着剤で固定する。しばらく放置して接着剤が完全に固まるまで待つ。上手くいったようだ、全く空回りしない。元通り組み付けて実験だ。

 この時既に完全に勝利を確信していた。しかし、結果は惨敗。前より悪い。全く動かない上にモータをドライブしていると思しきICが火傷しそうな程熱い。あわててコンセントから抜く。再び分解してみて再度調査してみるとウォーム・ギアとの噛みあわせが悪く全く回転しない状態だと言うことがわかった。

 ルーペでじっくり観察してみる。原因は二つあるようだ。一つはさらさらの瞬間接着剤がギアの谷にまで少量だが流れ込んでいて谷を埋めてしまっていること。今ひとつは、クラックが入っている部分は他の部分よりもクラックのために山の間隔が広がっているため上手く噛みあわず抵抗になっていることである。

 まだ諦めるのは早い。ヘッドルーペを装着、クラフトナイフでギアの谷に埋まった接着剤を根気よくそぎ落とす。クラックによる間隔の広がりはどうすることもできないので回転に対する抵抗が無くなるまで山の斜面を削ってやる。何とか抵抗無く回転するようになったので再び組み立てる。

 そして、そして今度こそ成功したのである。因みに消去ヘッドのバネを切断してしまうと言うアクシデントもあった。こいつは消去ヘッドへの信号線も兼ねていたので直さない訳にはいかない。ステンレスのロウ付けというテクニックも今回やむを得ず使った。

 とにかく、苦労したが遂に勝利したのである。折しも今夜サッカー・ワールド・カップ日本代表の初戦がある。決して諦めるな。必ず活路はある。がんばれ日本!

MDプレーヤ Sony MDS-S37

2006年06月09日 | 三流オーディオ
 この2週間の間、いつの間にか深夜になってる程時間を取られているのが、ハードオフで1,000円で入手したMDS-S37というMDプレーヤ(ジャンク)。しかも、取り説+リモコン付き。取り敢えず保護しなければと思い購入、いや違った、2ヶ月レンタル。レンタルの意味、分かる人には分かると思いますが。札には「TOCは読み込むが再生せず」とある。

 たぶん、楽勝で直せると思ってた。これが以外と手強いのである。どうやらトラッキングの不調の様だが原因を割り出せないでいる。もしもモータ不良ならお手上げだ。今夜もこいつと格闘する予定。勝算は低い。

スピーカ

2006年06月08日 | 三流オーディオ
 先日ハードオフでスピーカを買ってみた。高さ50~60センチ、幅40センチ、奥行30センチ位だろうか、ONKYO製で2本で2,000円である。はっきり言って、置く場所など考えずに買ってしまった。いままで使っていたスピーカはソニーのミニコンポに付いてたやつで、とってもかわいらしいサイズなのでどうにでもなっていたのだが、今度のはそうはいかない。

 いままで使っていたソニーのスピーカは2WAYである。新しく買ったのはウーハが30センチ近くある3WAYである。スコーカはは16センチ位か、ツイータはドーム部が3センチくらいの小さなやつ。3WAYのスピーカの音をどうしても聴いてみたかったのである。帰って早速つなぎ変えて音を出してみた。ところが...まことにガッカリな音しか鳴らない。2,000円という値段はあまりにも安過ぎとは思っていたがこれほどまで酷いとは...

 よく調べてみると、このガッカリな音には理由があった。ツイータが鳴っていないのである。しかも左右とも。前オーナはどんな使い方をしたのか?もの凄い大きな入力で飛ばしたのだろうか?いろいろ考えても仕方がない。今、考えるべきはこの使えないゴミをどうするかと言うことである。

 取り敢えずツイータだけ箱から外してみた。リード線の腐食による断線というのは結構有る故障で、修理はいたって簡単、半田付けだけで済む。そんな簡単な故障で有って欲しいと願いながら取り出したユニットを眺めてみる。残念ながらリード線に問題は無い。テスタでユニット自体の抵抗を計ってみると無限大。つまりはユニット内の断線である。因みにスピーカの簡単なテストは抵抗レンジのテスタ棒を端子に当てるとカリカリという音がスピーカから出ることでも確認できる。もちろんこの断線したユニットからは何の音もしない。壊れたツイータを割ってボイスコイルの断線部分を補修するということも考えたが、簡単には割れそうにない。

 20年位前の話になるが、ボイスコイルの断線を修理したことがある。大きすぎる入力で断線したと思しきスピーカのボイスコイルはもの凄い高温に晒されたようで焼き入れした金属特有の脆い状態になっていて、そっと触れただけでボロボロと崩壊してしまった。その時は仕方がないので同径のエナメル線でボイスコイルを巻き直して修理した憶えがある。意外なことにその時は何事も無かったかのように元通りの音が出た。

 さて、過去の栄光はともかく、目の前にあるのはゴミである。全部ゴミにするか、ツイータだけゴミにするかを考えてみた。というか考えるまでもない。私は使えない物を使えるようにすることに無上の喜びを感じる変態なのである(変態といっても決して私は昆虫ではありません)。というわけで、ツイータを手に入れなければならない。私の強い見方はヤフオクである。早速探して入札。選定にはやはり取付サイズを重視した。手に入れたのはパイオニア製のツイータで電気的諸元は全く不明(おいおい、いいのかよ)。ただし取付ボルト穴のサイズはぴったり。値段は1,980円、送料1,000円、合計2,980円、北海道からわざわざ私のために旅をしてきた。因みに入れられていた段ボール箱は馬鈴薯(じゃがいも)の箱、さすが北海道だ。

 早速取り付けようと思ったが、適当な取付ボルトが手元に無かったのでホームセンターに。どうせなら格好良くヘキサゴンボルトを購入。帰宅後取り付けて音を出してみた。

 音出し...これがもうビックリ。さすがに3WAYである。分解能がいい、楽器が一つ一つ見えるのである。定位も悪くない。何よりも音に透明感がある。アンプのスピーカ切り換えスイッチで以前から使っていたスピーカに切り換えてみる。なんだかこもったような音で面白味が無い。ソニーのミニコンポ用のスピーカはバスレフ型であるのでなんだか音がぼやけて低音がだぶついている感じだ。再び新しいスピーカに切り換えてみる。こっちのスピーカは密閉型で音が締まって聞こえる。断然こっちのほうが良い。断っておくが絶対的価値観で評価している訳ではありません。三流オーディオファンの私なりの評価です。で、しばらく聴いているうちに...やはり純正のツイータじゃ無い上にメーカも違うのでバランスがイマイチかも知れないと思いはじめた。高域の音が強すぎるような気もする。

 でもねぇー、三流オーディオなんで、何の問題も無いわけよ。

三流オーディオ

2006年06月05日 | 三流オーディオ
 私は三流オーディオを楽しんでいる。何故三流なのかというと、もちろん一流でも二流でも無いからである。たぶん一流というのは金も時間も惜しまずにそれに注ぎ込めるような人で、二流というのは金も時間も惜しいのだが何とか工面して最も高級な機器よりも一段下でもいいから心意気だけは一流を目指しているような葛藤を胸の内に秘めているような人だと思っている。

 では、私のいう三流というのは何かというと。普段は何でも音さえ出ていれば何も気にしない人で、音楽のジャンルだってジャニーズだろうがフュージョンだろうがクラシックだろうがその日の気分で何でも聴いてしまうようなお気楽さをもっているひとである。一流や二流の人は世間一般の最高峰と言われている評価を基準にして自らのオーディオライフを築いているのだが三流の私は最高峰の機器の名前さえ知らない。だいたい一流のオーディオ機器が鳴っている音を聴いたことさえない。

 2年前のことになるが、中古屋さんで有名なハード・オフというお店の中を見て回っているとき気になる機器が目に入った。それはTEAC製オートリバース3ヘッドのカセットテープレコーダである。値札には「再生しません。1,500円」と書いてあったと記憶している。この頃にはオーディオ・レコーダとしてはMD(Mini Disk)が標準になっている時代で、いまさらカセット・テープは無いだろうという時代である。しかしながら、なぜかこれが無性に気になってしまったので1,500円は少々高いなと思いながらも購入してしまったのである。

 型番は「R-888X」、帰ってインターネットで検索してみると、何と当時の価格が99,800円。高!。兄貴分にはR-999Xというのがあって1984年製でこちらはTEACの最高の粋を集めた物で、価格は149,000円って、たかがテープレコーダにこの値段。R-888Xのほうはグレードをちょっと下げたお手ごろ価格の設定、ってそれでも99,800円は高過ぎますって。

 さて、「再生しません」のこの機器の現状をチェックしてみました。その昔録った適当なカセットテープを入れて再生ボタンを押してみます。回りません。でも何か音がしています。断っておきますがこの時はアンプには接続していないので再生された音では決してありません。なにやら機器の内部からウーンウーン唸るような音が聞こえます。最初からわかっていることではありますが、分解して何が起きているのか確かめなくてはなりません。

 筐体を開けたままで同じように再生ボタンを押してみます。左右のキャプスタン・ドラムにかけてあるゴムの平ベルトが一瞬回ろうとするものの回りません。キャプスタンが回らなければテープを走行させることはできないので、どうやらこれが原因のようです。で、ドラムを手で回してみます。んっ、回りません。何かと思って調べたところ平ゴムベルトがドラムに接触している部分全体にわたって溶けて固着しています。取り敢えず固着したゴムベルトをはぎ取って両ドラムが回るようにする。ベルトは多少延びているものの切れてはいないので取り敢えずは使えそうである。

 元通りにして再び再生ボタンを押してみる。ガーン、回らない。相変わらずウーンウーン唸る音が聞こえている。モータか?モータをよく見てみると樹脂部分に熔けた跡がある。前オーナは回らないデッキを何度も回そうとして遂にはモータを熱で破壊してしまったようである。新しい部品を入手しなければ修理不可能なことがこの時点で判明する。万事休す。

 インターネットでTEACのサイトにアクセスしてみた。調べてみると部品の注文は在庫があればメールを使ってできるようである。支払いは代引きとのこと。早速消耗品のゴムベルト一式と問題のモータを注文した。幸いにも在庫があり送ってもらうことになった。よく憶えていないが3,600円くらいかかったと思う。TEACは会社自体が存続しているので本当に助かった。これがアカイやアイワといった今は無き会社だったら部品の調達は新品ではまず無理だろう。

 さて、新品の部品が手に入ったので早速修理して試聴してみた。そして驚いた。音が全然違うのである。むかし録ったテープは何度か繰り返し聴いているのでどんな音がするかは記憶に残っているのであるが、この時聴いた音は記憶に無い音だったのである。もの凄くいい音を鳴らしてみせてくれたのである。特に高音の伸びにはすばらしいものがある。音域全体に透明感があるのである。これにはぶったまげた。直ぐに昔から使っているミニコンポのプレーヤで同じテープをかけてみた。コイツからは、なにやらこもったようなくすんだ音がしている。同じテープなのにこんなに音が違うとは思ってもみなかった。というか、カセットテープがこんなにいい音を出せるとは思ってもみなかった。更に言うならぼろいデッキでもいい音は残せていたのにも驚いた。再生能力が及ばなかっただけなのだ。このとき初めて99,800円の価格の意味がわかった。因みに音出しに使ったアンプは同じ物を使ったと言うことを付記しておく。

 このようにして私は三流オーディオの世界に落ちていってしまったのである。三流オーディオマニアはほんの思いつきで天啓があった時のみ動きを始めるのでやはり二流とも違うのである。この他にも三流オーディオの話はいくつかあるので暇な時にでも書いて見ようと思う。どれも貧乏くさい、しょぼくれたはなしだが。