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市民活動家が総理就任へ

2010-06-02 | 政治
コンダクター型総理という、新しいリーダーのスタイルを模索した鳩山さんが、チューニングの狂った楽器で不協和音を奏でるオーケストラという党や官僚、マスコミをまとめきれずに、指揮権を放り出すことになりました。

このような結果になったのは個人的には、政権交代という「刷新」のチャンスにもかかわらず、総理に情報を上げず、机上で案を練り、機密費や記者クラブ開放問題に対しても鈍い反応をし続けた、バンマスである平野官房長官の政治センスの問題とは思いますが、そんな人を指名してしまった鳩山氏の、天野祐吉が指摘したように、アマチュアリズムというよりアマチュアだった本人の資質の問題が大きいのでしょう。

「アマチュアが総理になれる国」というのもまあ面白いものです。

鳩山氏はアマチュアらしく、次回の選挙には出ないそうですし、引き際としては(自民の狂ったように陽気な3馬鹿世襲総理とは違い)いままでにない潔い引き際の形を示し、民主党政権自体の崩壊は食い止めたように思います。

民主党は政権を獲得することによってまだ短期間とはいえ、与党としての経験を積むことができていますし、枝野氏や仙石氏など思わず期待してしまう人材もまだまだいます。噂される「海江田官房長官」や「細野幹事長」なんて派手な陣容で、さらにやわらちゃん公認取り消しなどをぶちあげて選挙に臨んだりすると意外とそこそこ勝ってしまうかもしれません。

ただ、外交的にはニューヨークタイムスが「日本の首相辞任」と、名前を挙げず肩書きだけで速報をうったように、海外では顔のない国の顔のないリーダーという日本のイメージの定着をさらに促す結果となっています。

「郵政法案」「新放送法」(いずれも原口マター)など、理想だけあってロジックのない政権の危うさが露わになった法案もあるだけに、参議院選挙で有権者が鳩山政権ではなく民主党をどう判断するかは見ものです。

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