長電話

~自費出版のススメ~

CGじゃないってば

2011-03-12 | メディア
自転車で青山を走っている時、目の前を歩いていた男女が顔を見合わせて立ち止まり、歩道にいる自分を棚に上げ「道路ふさいでんじゃねえよ」とイラっとした次の瞬間、地震が始まりました。屋外で地震を感じたの生まれて初めてです。

急いでいたので私は気にせず自転車を走らせたのですが、赤信号で止まると、自動車側の信号がゆっさゆっさ揺れているではありませんか。白布をかけたまま飛び出した理容室の客、抱き合って不安そうにする恋人同士、泣き出す子供、次々と路肩に寄せて停まる車。

うららかな日和なのに空には一部黒い雨雲があり、時々小雨がぱらついたりと、おかしな天気だなとは思っていたのですが、なるほどこういうことか、と妙に納得しながら私は、ぞろぞろとビルから出てくる人々を横目に車道に降り、先を急ぎました。

目的地のビルでも同様、エレベーターは止まり、中に入れなかったのですが、丁度クライアントが出てくるトコロに遭遇、横にあるミッドタウンの広場に集まった人垣の中から、直後から使えなくなった携帯なしで彼女を探す覚悟もあったので、一安心。

情報が全くない状態で、「東京が震源でこの程度の揺れだったらいいんだけど」と言った彼女の心配は当たり、家に帰ってひっくり返ったテレビを立て直し、引きちぎられたプラグを付け直して見てみると、戦争でもやってたのかという、リビアのような映像の氾濫に驚き、そこで初めて事の重大さを認識しました。

テレビは文字だらけで見づらく、津波情報のための日本地図も(北方領土を入れてるせいなのか)位置が悪いし、おまけに何があっても普段通りの「テレビ東京」や「教育テレビ」まで地震報道をやっていて、選択肢がまるでないという状態になり非常に目が疲れるので、私は穏当な音楽と時々情報という落ち着いた構成のFMを聞きながら夜を過ごしました。

この地震が、福島の原子炉のメルトダウンや、富士山噴火にまで連鎖するのではないか、等いまだ続く余震の中、いろいろと心配の種はつきません。亡くなった方のご冥福を祈りつつ、行方不明の人達、対策に従事される方々の無事を願うばかりです。

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