家庭菜園をされたり、お庭に木を植えていらっしゃる方は多いと思います。
不肖私も隠居してからあちこちに呼ばれて庭木いじりをしています。
庭木いじりをやっていると、槇の長い垣根は面倒になってきます。
カナメモチの垣根は、強いヤニで刃先が噛み合ってしまいました。
良いやり方はないかとYouTubeを見ていると、とんでもない人たちが出ていました。
刃を広げて水をかけ、ガシガシと刃を研いでいます。
別の人は刈り込みバサミの長い柄を足で押さえて研いでいます。
研いだ後は「返り」も取らずにハサミを開いたり閉じたりして、「これをすると切れが良くなる」などとあきれることを言っていました。
ブログをご覧の皆様はそんなはしませんよね、一応そんなことを真似しないように書いておきます。
まず、刃に水は掛けません、軸に水が入ると錆が発生します、そのまま開け閉めすると錆の粒で重要な部分が摩耗してしまいます。
板の上に置いて、水に漬けておいた砥石で研ぐことをお勧めします、軸にはいつも油を指していれば水も入りにくくなります。
左右の刃の表裏、1面づつ研いだ後をキッチンペーパーで拭いてください。
手も拭くように以前お書きしました、乾いているほうが万一の時切れにくいのです。
刃の表を研いで、そのまま閉じると返りが出ていると噛みこんでしまいます。
裁ちばさみだったらとんでもないことになってしまいます。剪定ばさみでも大事なところが傷になってしまいます。
この部分に傷をつけると、研ぎ職人だったら「帰って良いよ、明日から来なくて良いよ」と言われてしまいます。
剪定ばさみで有名ブランドの「岡恒」を買うと、説明書きの中で「裏刃は角度何度で何ミリ研げ」と書いてあります。
私の知る限りで裏刃の寸法まで情報開示しているのは岡恒だけです。メーカーとしての自信と思います。
岡恒の剪定ばさみを使っていますが、私にはメーカー以上の経験も知識もないのでこの寸法に従っています。
「裏刃はさわるな」「軸のネジはさわるな」というのが普通です。というより知識のない素人が言っているだけなのです。
包丁を使えば、刃が欠けてきます。植木用のはさみは無理をするので刃も摩耗しますが、軸の摩耗があって時々調整が必要です。
ネジ式の軸は増し締めでよいのですが、リベットのカシメは大きめの金槌で締めます。
軸方向は、軸の縁をたたいて開閉がスムースなところで止めます。
軸の摩耗では、軸の真ん中をたたき軸をつぶして膨らませます。
この時締めすぎたら、軸の入る短いパイプを下に敷いて軸をたたきます。カシメを緩める方向に力を入れるのです。
長くなってしまいました、インターネットの世界は、無知な人でも他人の知識を利用して知ったかぶりができる世界です。
インターネットでは何か投稿すると、同じような内容を少し変えて続々投稿されます。
このブログではそれほどお客さんがいないので安心です。
ご質問、ご不明なところがあれば「コメント」にお書きください、経験のあるものは解説いたします。