研ぎ方については、私の独断と偏見が多いに入っていますので、「そのとおり」と思ったら実践してください。
庖丁を研ぐときは、乾いた手拭タオルとキッチンペーパーまたはティッシュをそばに置いておきます。
研ぐ前に砥石は水に漬けておきます。特にキング1000番は水を切らすと目詰まりします。
仕上げ砥石は研ぐ前に清水で洗って使います、漬けておく必要はありません。
荒砥や1000番使った水の中に入れると仕上げ砥石に粗い粒がついてしまいますので、砥石を変えるときに水も替えた方が良いです。
砥石は常に洗ってください、刃の削れた黒い研ぎカスを大事に取っておく必要はありません。
濡れた砥石を研ぎ台に置いたら、まず手を拭きます。濡れた手は柔らかいので、間違って庖丁が当たるととんでもなく切れてしまいます。
刃を押さえるのに、濡れた手では滑ります。庖丁の刃もキッチンペーパーで拭いておきます。
数回研いだあとにキッチンペーパーで拭いて当たりを見ます。
ハサミなどは、油が効いている軸周辺に水が入らないようにするのは常識です。
刃は石に対して45度などとこだわる必要はありません、縦に研いで横に研げばどこまで研げているか見えます。基本は長手方向です。
石の表面と刃の角度を一定に保って、石の全面を使うようにしてください。
ユーチューブや研ぎ屋さんの動画は、石の真ん中しか使っていません。
半分削って捨てるのももったいないですが、そのままでは次回の研ぎで刃が丸く「はまぐり」になってしまいます。
「はまぐり刃」については二通りあります。
一つは薪割り斧のように、切れ味は二の次で刃が抜けなくなると困るもの用です。
もう一つは、鎬線や小刃付けした時に出る角を丸めて抵抗を無くすものです。
刀の鎬線は、刃先から鎬線にかけて同じように研げていると言う見せる線なのです。
鉈は「はまぐり」にしてあるものが多いですが、房総の山は竹が多いです。
はまぐり刃の鉈は竹が切れません、折れ曲がるだけです。
刃先角はそのままで、はまぐりのふくらみを削ると竹が良く切れるようになります。はまぐりのふくらみが抵抗になってしまうのです。
刀の研ぎで「はまぐり」は、切れない刀の代名詞とされます。
作業用のカッターナイフで大型のLは、刃の左右から3分の1づつの場所を両手で持って、腰を左右に振れば研ぐことができます。
カッターの刃は二段刃になっていますが、多少手が振れても問題ありません。
どんな刃物でも研いでみることをお勧めします。
「お台所の必需品」を終わります。