阿佐ヶ谷で出会った理由

とにかく昨日の私は調子が良かった。
まず、石川理恵ちゃんと来月から始まる稽古のことで３時間ほど話しこみ、
でもそのうち殆どは私が話していて、喫茶店の閉店時間だからと店を出され、
喋り足りないけれどしぶしぶ理恵ちゃんと別れ、仕方なく帰ってきた阿佐ヶ谷の駅を下りたところで
ばったり出会ったのが葛西くんだった。

葛西くんは大学の後輩。
三鷹で明日から上演が始まる「ー初恋」の照明スタッフで、
仕込みが終わって、阿佐ヶ谷にある宿泊場所へ帰ってきたところだったそうだ。

人の多い東京で、偶然に知っている顔と出会うなんてことはほとんどなく、
それが地元の人となるとなおさら、あんまり嬉しくて話してたら、
後ろから猛スピードで走ってきたバイクと接触、
明らかに向こうが悪いそのバイクに「ごめ～ん!!」と謝っていた。
とても舞い上がっていた。

公演で東京に来られている時も、先日の稽古を見学に行った時も
少し言葉を交わしたけれど、きちんと話すのは三年ぶり。←コレが三年前の葛西くんで、
↓こっちが昨日の葛西くん。

なんでも受け止めてくれるその雰囲気に、また私ばかり話した。

現在、東京で行われている二つの公演の照明プランを掛け持ちしている彼は、
三鷹と下北沢の劇場を行ったり来たりする売れっ子。
久しぶりに会った後輩の前で弱みは見せられないと出来るだけ胸を張っていたら
背中が痛くなってしまった。きっと、心と体が反比例していたせいだろう。

三年前の私は「とにかく不安…」と繰り返していたそうだ。
昨日の私は次回公演について話した。
とてもよく喋った一日だった。

久しぶりに会った葛西くんはやっぱり頼もしい人だった。