B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

5月の終わり

2022-05-27 10:27:00 | 日記
なんとなく過ごしていた5月の終わりが、5年前から父の命日になった。

父の命日は「母の日」と近いので、両方を兼ねて実家に花を送る。
元気に生きている母と、亡くなった父に向けて。
もう5年も経つし、陰気くさいのもイヤだし、お供え用の花ではなく、控えめの色使いの普通のアレンジメントを選んで。

花が届いたと報告してくれた母は、お仏壇に飾っておくだけじゃ人の目に触れずもったいないから、玄関に飾りたいと言っていた。
どこに飾ってもいいけど、命日当日の間くらいはお仏壇に置いてねと、伝えておいた。





5月は父の命日と、同じ年に亡くなった俳優の深水三章さんのお誕生日がある。

5年前、船上パーティーで深水三章さんの70歳の誕生日を盛大に祝った数週間後に父が亡くなって、そのことを深水さんに報告した数ヶ月後に深水さんが亡くなった。

あの一年のことを思い出すと、今でも辛い気持ちになる。

街で、亡くなった人に似ている人を見かけてハッとすることがある。

面影を追いかけた瞬間、その人が亡くなっていることは忘れていて、ハッとして「あぁもう亡くなったんだと」思い出す。

もう会えない人に「会いたいなあ」って思うことは寂しいけど、思い出している間はその人と一緒にいるってことだから孤独ではないなって思う。
こういう感覚を、大切な人を亡くしてから知った。

いま私は父にも深水さんにも会いたくて、本当には会えないけど、この瞬間は会っているなって感じていて、寂しいけど嬉しい。矛盾してるなって少し笑って、そこで思い出すことをやめる。
会ったところで、きっと憎まれ口しか言えないんだろうけど。


スマホに残っていた5月始めの夕方の写真。
道端のジャスミンのいい香りに気付いたら、その向こうの夕焼けが同じピンクの色をしていました。






回復期

2022-04-13 14:39:00 | 日記
ブログを書くのも本当に久しぶりだ。

もう4月も半ばになろうとしている。
今日は休みで、気になることがない休みは本当に久しぶりだと思う。

昨年末の公演の稽古と本番を夢中で終えて、年明け2月の朗読劇の稽古と本番を夢中で終えて、すぐに別企画の脚本に取りかかり、それがおおよそ昨日終わって、久しぶりにホッとしている。


体が芯から疲れている感じがして、動く気にも食べる気にもなれず、最近はおじやばかりを食べている。
味変してリゾットにもする。
…たぶんもともと好きなだけだと思う。




三月末には去年骨折した肩に入れていた金具を抜く手術をするために入院をして。

一年近く、私の骨だった金具を記念にもらった。


入院中も〆切で、麻酔から覚めてからは病室でパソコンに向かっていた。
まるで売れっこみたいだと思って、その後さまざまな現実も併せてつらい気持ちになった。




それらの間をぬって大田さんと新年度からの次の企画についても話し合いをした。
皐さんも来てくれて、ささやかな打ち上げになった。

連続する二つの企画を終えることができたのは彼らのおかげだ。
そして、時々すれ違うと「次の公演はいつ?」と言っていただく、お客様やお友達のおかげで、とても励みになっています。

だけど忙しい5ヶ月間で、ちょっと疲れてしまった。

まずは気分転換に、部屋を夏使用に模様替えしたい。衣替えもしたい。
そのためには押し入れと本棚の整理をしないと…。肩の抜糸が終わったばかりで体が効かないので何かにつけて時間がかかる。
どれから手をつけようかと考えて、これを書き始めてしまった。
この調子では終わるのはいつになるだろう。

胸が塞ぐこともいろいろあるけれど、やるべきことをやって行かないと。 
ちょっとだけ休んで、またがんばろうと思います。


次の企画

2022-01-14 01:34:00 | 日記
12月の公演でいただいたお花は、小さくなりましたがまだ咲いていて。花瓶を変えていくことで、また見え方が変わってきれいだなあと思っています。

まもなくお知らせする2月の公演に向けて準備をしつつ、年末年始で予定していたものが書きおわり、久しぶりに心からホッとした気持ちになりました。でも、気持ちを切り替えて次に向かっています。

次の企画は、友人の作家さんたちに脚本を提供してもらうので、やり取りしているのもとても楽しくて、これはいい公演になることは間違いないのではないかと思っています。

あと少しお待ちください。
がんばろう。


2022/01/07

2022-01-07 23:43:00 | 日記
実家の老猫の人化が止まりません。





今日は2月公演の準備を進めながら、別の脚本を書いている。

制作作業と作品作りと、使う脳が違い過ぎる。
恐れることなくバリバリと仕事を進められる人になりたい。

今日は久しぶりにリハビリにも行って、先生に新年のご挨拶をしてきた。






本年もどうぞよろしくお願いいたします

2022-01-06 06:09:00 | 日記
遅くなりましたが、年が暮れて、また明けました。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
実家の薄虎柄のネコです。


ここにいろいろ書く余裕もないまま、稽古を始めて本番が終了し、久しぶりの本公演がおわりました。



大袈裟な表現は好きではありませんが、怒涛の日々だったようにいま思い出されます。
そしてステキな俳優さん、スタッフさんに囲まれた、幸せな日々でもありました。

年末の多忙な時期にも関わらず、お客様が劇場に足を運んでくださり心より感謝しております。
いただいたお花たちは、年をまたいでまだまだきれいに咲いています。

劇場へ足をお運びいただいた皆様、配信で見ていただいた皆さま、気にしていただいた皆さま、本当に本当にありがとうございました。


お正月は、かわいい姪たちがもう一方のおじいちゃんおばあちゃん家に帰省していて会えず。寂しいけれど、それなら実家で仕事ができると思い、京都に戻っていました。



ついたときには京都は雪が降っていましたが、翌日からは快晴で、お墓参りへ行ったり、親戚の家へ行ったり。

公演が終了しても、次の仕事と企画の準備が待っていて。ホッとしてはいけないと慌ただしい年末を過ごしていたので、実家に戻りいい気分転換になりました。

次は2/11〜13のビーレッツのリーディング公演に向けて進んでいます。
こちらも楽しい内容となってますので、どうぞお楽しみにお待ちください。
まもなく詳細お知らせさせていただきます!


遅くなりましたが改めまして、
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

滝本祥生





春の遭難者

2021-12-02 09:05:00 | 日記
12/3・4に、北海道江別市の北翔大学の皆さんによって、「春の遭難者」が上演されます。

「春の遭難者」は、日本劇作家協会優秀新人戯曲賞をいただいた作品で、B.LET'Sとしては2010年に初演、2014年に再演をしました。




それ以来上演は7年ぶり。

今回は大学生の皆さんが上演されるということで、初演当時は10歳くらいだった女の子たちが、この作品とどう向き合われるのか、応援したい気持ちと、心配する気持ちです。

そして、たくさんある戯曲の中から、私の作品を見つけて、上演してもらえることが、とても嬉しくて光栄です。
改めて、戯曲は演じてもらえてこそだなあと感じています。



以上が2014年の再演時、下の写真は、この同じシーンで2010年の初演時です。
同じような雰囲気。


性犯罪を扱った重い内容ですので、私自身も二度上演しながら、その度に俳優陣が苦しんでいる姿を見てきましたし、お客様への影響も考えると一定の覚悟をして、上演してきました。

そういう作品は私の書いたものでは他には今のところありません。


ツイッターで、大学生の皆さんが稽古されている写真などをお見かけしながら「きっと大変だろうなあ」と、勝手に想像しています。

今回の上演にあたり、戯曲をお送りする時に少しセリフを書き足して、ずっと悩んでいたシーンが腑に落ちました。
私にしか分からないささいな改訂ですが、このひとことを探すのに10年かかったんだなあと思うと、演劇の難しさと面白さを感じます。

そして初演から10年もたったことに驚き、自分は変わらなくても時代は変わって行って、その時代に合うのか、普遍的な作品を書けているのか、自問自答しています。

こちらは配信されるそうですので、私も楽しみに、観劇させていただきたいと思います。

【配信チケット】
北翔舞台芸術2年目試演会vol.17
「春の遭難者」
作 滝本祥生 
演出 中野愛菜 廣重鈴音


(この作品は性犯罪を扱った内容です。フラッシュバックなどが起こる可能性がありますので、ご無理のないようにお気をつけください)


また、今回は劇作家協会の戯曲アーカイブから私の作品を見つけてもらったそうです。ここでは様々な戯曲が無料で読めます。






11月まとめ

2021-11-26 00:34:00 | 日記
日常の些細なことほど怖いものはなくて。
いつもやっている何気ない動作ほど、危険が潜んでいる。
昨日、電子レンジでチンした生卵が扉を開けた途端に爆発した。気をつけていたのに。
もしも熱々の卵の黄身が顔面に直撃していたらと考えると。
油断している日常ほど怖い。



そんなことはどうでもいいのですが。

全然ブログを更新しないまま一カ月以上が過ぎ。
10月の終わりのハロウィンの頃の写真では、かぼちゃの傍にひまわりが咲いている。
近所の庭の風景だけど、ちょっと気持ち悪い。




11月の初めには、母と叔母が上京し、70代と80代の2人を連れて東京の街を案内した。



 
初めて鳩バスにのって、東京タワーや、レインボーブリッジを周り。

その後、すぐに用事で京都へ帰省して。
姪が通う高瀬川のほとりの保育園の、授業参観に参加させてもらい、いい思い出になった。


猫とも戯れて。
そろそろ18歳くらいの実家の猫は、おそらく初めてもらっただろう猫用のおもちゃで夢中であそんでいた。夏より太ってかわいくなっていた。



そしてリモート会議も。

この日のリモート会議は、たまたま大田さんも山口へ帰省していたので、東京、京都、山口と、東京から西日本を結ぶリモート会議となった。




最近では、先週の日テレ「ニノさん」で、去年の今頃、必死で撮影していた「東京(携帯式)ヘルメット物語」で紹介したA4シェルタータフが、紹介されて。


翌日には100個近く注文が入ったとか。
テレビの力はすごい。
(TV erで11/28まで見られます)

そして、「東京(携帯式)ヘルメット物語」は、こちらから見ていただけます→コチラ




うちから五分くらいのファミレスは、住宅街にあるせいか、9時以降はこんな感じで。静かで広いオフィスにいる気分で、最近は入り浸っている。



こんな感じの11月もそろそろ終わる。

はっきりしない事項が多すぎて、なんだかとても慌ただしい気がしているけれど、雑用ばかりしているようで。
きちんと進められているのかずっと不安だ。




12/3・4に北翔大学の皆さんにより「春の遭難者」が上演されます。これについては、次回ご紹介させてください。






近況とお知らせと。

2021-10-22 09:12:00 | 日記
ずいぶん久しぶりの更新となりました。

何度か書いて、下書きに入れたまま更新をせず、また新しく書き直して下書きに入れてを繰り返し、やっと更新しています。

次の公演に向かっていますが、決まらないことが多い状況もあり。

その間に暑くなったり、涼しくなったり、つい先週には、今年最後だろうと思われる、か細いセミの声を聞いたはずなのに、最近は寒くて、数日前からヒーターを点けました。
季節の変わり目ですね。

昨年のこの時期は生配信のための稽古をしていましたが、今は生配信の相棒のお二人、大田さんと皐さんが本番前で、別の座組のお稽古中。

私は台本を書きつつ、まだ骨折のリハビリに通う日々ですが、いま決まらないことが決まってしまうと、途端に忙しくなるはずなので、治療も含めて、いまやれることをやっておかなければと考えています。

そんなことで、大田さんが稽古中のお芝居が来週10/27〜31、皐さんは再来週11/2〜7まで上演されます。

大田さん出演の劇団TheStoneAgeブライアントさんの作・演出の鮒田直也さんには、私も以前、劇作家協会のイベントでお世話になりました。
そのイベントでは、私は鮒田さんの助手のポジションで事務系の作業を手伝っていたのですが、とても優しくて穏やかな方。でもお芝居は独特の世界観のある骨太な作品を作られます。
その世界観が、大田さんと噛み合うのではないかと、とても楽しみにしています。
大田さんもがんばっておられる様子です。





その翌週の11月はじめには如月皐さんの本番もあります。
芸門 第5回本公演
『小さな島の日の出食堂』
食堂のおかみさん役だそうで、こちらもとても楽しみです。




何より舞台ができる雰囲気、見に行ける雰囲気になったことが嬉しくて、それも「少し前よりは」だし、まだまだ元には戻らないし、いつまた制限がかかるか分かりませんが、その分も楽しみに大田さんと皐さんの出演作を観に行きたいと思っています。

お時間あれば皆さまもぜひ、ご覧いただけたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

【大田康太郎】出演
TheStoneAgeブライアント
第7回公演
 ~サンモールスタジオ提携公演~
『あの怪物の名は太陽の塔』
2021/10/27(水) ~ 10/31(日)
27日(水) 19:00
28日(木) 19:00
29日(金) 14:00/19:00
30日(土) 13:00/18:00
31日(日) 14:00
会場:サンモールスタジオ

【如月皐さん】出演
芸門第5回公演
『小さな島の日の出食堂』
2021年11月2日~7日
会場:新宿シアターブラッツ




お酒にまつわる我慢の話

2021-09-21 08:02:00 | 日記
この日は中秋の名月だったそうだけど、まだ少し時間が早かった。

近所の小学校では運動会の練習を毎日やっていて、小学校を取り巻く花壇にはドングリが落ちていて、すっかり秋。



私が書く物語に、時々酒屋の話が出てくるのは、実家が酒屋をやっているからで。

店舗で店売りもやっているけれど、居酒屋などの業務店に配達もしている。木屋町とか祇園とか先斗町や、注文が入れば京都のあちこちへ配達をする。

だけどそんな居酒屋さんが、今はほとんど休業していて。
先日、京都へ帰った時、代表を務めている兄に聞いたところ、今は業務用の配達がほとんどストップしているらしい。

きっとそうだろうなと予想はしていたけれど、そんな中で、父から会社を引き継いで間もない兄が、不安や負担を抱え込んでいないか、少し心配だった。

4人兄妹の一番上の兄は、小学校の頃から映画を撮っていて、私が演劇を始めたのはそんな兄の影響が少なからずあっただろうし、兄の映画の手伝いをしたり、まあまあ仲良くやってきたと思う。

そんな兄に、酒屋にも政府からの支援はあるの? と聞くと、「居酒屋などの飲食店には支援があるが、その先の酒屋にはない」という。
(厳密に言うと少しあったそうだし、違う形の支援はあるのかもしれないけれど、ここには聞いたままを書いています)

でもなんとか、従業員の方に休んでもらったりしつつ、営業できているらしい。
私にはもう関係ないこととはいえ、暗くない兄の表情に少しホッとした。

だけど母は、一緒にがんばってきた昔ながらの酒屋さんが「もうダメかも」と電話をしてきて、一緒に泣いたそうだ。


で、さらにその先の酒蔵はどうかと言うと、お酒を作っている酒蔵などにも政府の支援はないそうだ。

その先の、酒米を作る農家にも、直接の支援はないという。

酒米とは日本酒を作るための米で、私たちが普段食べている米とは違う。
米によっては、食べる米より高価なものも。山田錦とか、亀の尾とか、五百万石とか、日本酒好きなら聞いたことがあるかもしれない。

だけど、酒米は食べてもあまりおいしくはない。
酒が売れない分、蔵は酒造りを控えるから酒米は余る。余ったからと言って、食べるための米としては出荷できないのだ。

酒蔵は、農家に特別に頼んで米を作ってもらっていることもあり、契約した分は買い取らなくてはいけない。
余った酒米は仕方なく酒屋へ無料で送られて来るので、酒屋はお客さんへ配っているそうだ。

お酒になるはずだった酒米を約束だからと売らなきゃいけない農家も、それでお酒を作れないからと送ってきた酒蔵も、仕方なく無料でお客さんに配る酒屋も、食べるにはおいしくないけどもらって帰る客も、なんだかみんなが少しずつ、互いのために我慢しているようで…言い表せない気持ちになる。

これは例えばお酒にまつわる話だけれど、そんな誰かのための見えない我慢が、今はいろんなところであるんだろうと想像をする。

小学2年になった姪だって、運動会は時間差・入れ替え性でしかやったことがないそうだし。きっと、ウチの近所の小学校でも。仕方ないことだけど。
酒屋の話とはズレてしまった。


「注文受けて、配達して、お店でお酒を飲んでもらえて。普通に働けるのがいちばんや」
噛み締めるように言った兄の言葉が胸にのこった。







おそい夏休み

2021-09-16 23:30:00 | 日記
お盆に戻れなかったので、また、母がケガの心配をしていたこともあり、少し地元へ戻っていました。


家から5分の東本願寺は、工事も終わりピカピカになっていたけれど、相変わらず人影はほとんどなく。




姪と花火をして






猫とたわむれた数日間。






おそい夏休みでした。