酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

発言を修整していたメディア

2010年07月30日 | スポーツ
昨日のNHKの「みんなで日本GO」は中々興味深い内容だった。


それは有名人の発言が、いつの間にか本人から離れてしまい、

やがてマスメディアによって”修整”されてしまい、元の言葉とは違った言葉

として流通してしまうという問題である。


番組ではまず、プロ野球の長嶋茂雄の引退時の「巨人軍は○○に不滅です。」

という言葉を取り上げていた。

これは正解(本人の言葉)は「永久」で、「永遠」は後日に広まったものだ

そうだ。

しかしこれなどは、私にはさして大きな違いが感じられないし、

取り立てて問題視するほどのことには思えないのだが、

次に取り上げられたマラソンの有森裕子の場合は、少々事情が異なる。


有森は「自分で自分を褒めてあげたい。」と言ったことで

有名になっていた。(はずだ。)


実際、スポーツ選手でこの言葉を口にする人が一時かなり多くて、私などは

辟易したものだった。


それが実は、本人は「自分で自分を褒めたい。」と言ったというのだ。


言うまでもなく、これでは意味合いがまるで違ってしまう。


私が「自分で自分を褒めてあげたい」という言葉に強い違和感を覚えた理由

そのものが、これでは消えてしまうことになる。


話は変わるが、江本孟紀(元プロ野球選手、先日の参院選で落選)も

「ベンチがアホやから」という有名な言葉で監督批判をしたとされているが、

以前本人が「そうは言っていない。」と発言したことを私は記憶している。


スポーツ紙が、売り上げ目的にセンセーショナルに書くことは

今に始まったことではないし、今更目くじらを立てることでもないとは思う。


しかし1スポーツ紙に留まらず、メディアに都合よくデフォルメ(修整)された

言葉が、圧倒的に広まることの危険性にも注意が必要だろう。