酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

百貨店という特権階級

2009年11月21日 | 社会
今日の日経新聞の土曜・別刷り版「日経PLUS1」の5面「親子教室」は

実に興味深いものであった。


それは「セーターは店の形態によってなぜ値段が違うのか」という切り口で

セーターの値段の内訳を表したものだ。



        衣料品専門     百貨店に出店する    総合スーパー
        チェーンA社   アパレルメーカーB社     C社
                              
値段    2848円       9800円        1886円
     (ウール100%)  (ウール100%)    (ウール50%・
                           ポリエステル50%)
 (A,B,C社 全て中国製)

製造費     1396円     2744円        755円
        (49%)     (28%)        (40%)


企画・販売費  1025円     2156円        754円
        (36%)     (22%)        (40%) 


各社の利益    427円      980円        377円 
        (15%)      (10%)       (20%) 


百貨店の取り分   0円      3920円          0円
                  (40%)




このデータは「ファッション企画・コンサルティング会社の

モードインターナショナルの推計値を基に作成」したものだそうだが

これを見て、私を含めて一般人の多くの人は驚くことだろう。


何と言っても百貨店の取り分の40%という突出した多さと、それに比べて

そこに出店しているB社の利益の10%という意外なほどの少なさ。


百貨店業界というのは、こんなにボロイ商売をしていたのかと

言いたくなってくる。


「リーマン・ショック」を契機とした世界規模の大不況をきっかけにして

日本では消費者の態度が変わって来ており、私にはそれは一時的な変化とは

言えないような気がしている。


伝え聞くところによれば、今の若い人たちは非常に堅実な生活を

送っているらしい。


それはもちろん素晴らしい事であり、少なくともそれは

次のバブルが起きるまでは続くのではないだろうか。


素人考えを言わせてもらえば、百貨店のビジネスモデルは瓦解している

ように思う。


現に「はるやま」、「ユニクロ」、「H&M」が百貨店に出店することが

決まったらしい。