酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

今年のプロ野球観客数・雑感

2011年10月26日 | 野球
プロ野球のペナントレースの全日程が終了した。

そこで今年の観客数を検証してみたい。

(データを参照させていただいたのは、「新 プロ野球 観客動員 

ランキング 速報
」である。

観客数が水増しされた数ではなく、実数発表になったのは2005年からである。

そこで2005年と今年を比べてみたい。

(観客数は千の位を四捨五入、単位は万人。尚2008年は中間点ということで載せただけで別に意味はない)



     05年    08年   11年   05年と11年の比較

             (小数点第1位を四捨五入)


阪神   313     298    290       -7%

巨人   292     288    272       -7%      

中日   228     243    214       -6%

ソフトバンク217    225    229       +6%

日本ハム 137     187    199      +45%

オリックス136     127    140       +3%

ロッテ  133     160    133      増減なし

ヤクルト 131     128    135       +3%

西武   106     141    159      +50%

広島   102     139    158      +55% (*)

楽天   98      115    117     +19%

横浜   94      113    110     +17%



セリーグ 1,160   1,208    1,179      +2%

パリーグ  827    956     978     +18%

全体   1,987   2,164    2,157      +9%




(*)広島は2009年に新球場を開場した効果で、

2005年比+85万人、+83%と観客数が激増している。

これは当然のことながらセリーグのみならず、野球界全体の数字に大きな影響

を及ぼしていると考えられる。

従って本来なら広島という特殊要因を除いた数字で比較すべき

だと思う。



ということで、広島を除外した数字を載せておく。

            05年   11年    05年比  

セリーグ
(広島以外の5球団)  1,058    1,021     -3%


全体
(広島以外の11球団) 1,885    1,999     +6%



セリーグ6球団の05年比+2%という数字は広島バブルによって

もたらされたものであり、広島以外の5球団の実質はー3%なのである。


ここで注目すべきなのは、パリーグの+18%という数字だろう。

特に西武の+50%、日本ハムの+45%という驚異的な数字は、それぞれ

西武が08年、日本ハムが06年に前年の順位5位からリーグ優勝を果たした

成果の凄さを見せ付けてくれる。

「野球は強くないと客は来ない」というごく当たり前の結論になりそうだが、

必ずしもそうとは言えないのが楽天と横浜の観客数である。

両チームとも成績は良くない。

しかるに楽天が05年比+19%、横浜が+17%なのだ。

楽天は田中将大の入団(初登板の07年には前年比+17万人)が

大きく影響していることは間違いないだろう。

しかし横浜の観客数増加の原因は謎である。

何しろ08年から4年連続最下位のチームなのだ。


しかしこの表を見て私がもっとも驚いたのは、この7年間で観客数が減ったのは、

阪神、巨人、中日の3チームだけだということであった。

だがこの原因については、残念ながらはっきり分らない部分がある。

中日の観客数の低下傾向については、08年秋に起こったリーマンショック

による世界的な景気低迷が地元のトヨタに与えた影響の甚大さを指摘する声

がある。

(トヨタの影響力の大きさについては、地元の方でないとよく分らないところ

はあると思われる。今年行われた節電対策としての土日操業の影響なども

同様)

そもそもここ数年常に優勝争いに絡んできたこの3チームの観客数だけが

この7年間で減少するなどということは、常識では理解できない。

(但し、巨人の今年の観客数が前年比ー25万人というのは、明らかに

大震災の影響による節電対策・地方開催によるものだろう)

一般的にプロ野球は観客が減少傾向にあるとは、よく言われることである。

しかしその内実は、セリーグは若干減りつつあるが、パリーグにはそれは

必ずしも当てはまらないと言っていいだろう。(今年は前年比-1%だが)

日本ハム、ソフトバンク、楽天、等の地域密着型の営業努力は刮目すべき

点だと思われる。

結局当たり前のことだが、客商売は固定客を離さないこと、及び新規顧客の

開拓が重要ということだろう。







     







全日本大学女子駅伝・雑感

2011年10月23日 | 陸上
今回の全日本大学女子駅伝はいろいろな意味で興味深い大会だった。

たかが数年前のことなのによく覚えていないのが我ながら情けないのだが、

私が女子駅伝に興味を抱くきっかけになったのが、数年前のこの大会だった

ような気がする。

(いや、ひょっとするとあれは実業団女子駅伝だったかな?)

それはともかく、私が女子駅伝に関心を持った当時は、大学は立命館(松永、

樋口、小島)、実業団は三井住友海上(渋井がずば抜けていた)

が圧倒的に強かったという記憶がある。

ついでに言えば、都道府県対抗女子駅伝は京都(久馬姉妹、木崎、小島)

がとにかく強かった。

あの頃は、あまのじゃくな私は立命館や三井住友海上に対抗できるチームを

応援していたのだが、時代の変化は素早くて立命館は佛教大に、

三井住友海上は豊田自動織機や天満屋に取って代わられて来た。

それでも都道府県対抗女子駅伝では、私が一貫して京都を応援して来たのは

ひとえに久馬姉妹への偏愛からである。

(しかし久馬姉妹はこのところ伸び悩みのようで残念至極)


話を今日の駅伝に戻す。


1区で佛教大の渋谷が終盤ばったりと止まってしまい、

  1分28秒差のまさかの14位。

2区では佛教大の石橋がさすがの追い上げを見せ、10人抜きで4位に

  追い上げるも、トップの立命館との差は2秒拡がり1分30秒差。

3区で異変が起きた。

  大東大の田山満里(1年生、田山姉妹=双子の妹)が中継所寸前で

  フラフラとしていて、左右に大きくふらつくなど危険な感じを抱かせた。

  しかし監督は「歩いていいから」とか「行ける?」などとのん気なことを

  言っていて私を苛立たせた。

  こんな時は絶対に止めるべきだ。

  私は監督に憎悪感すら抱いた。

  駅伝での途中棄権は後続の選手の走行機会を奪うことになるので、

  極めてしにくいことは私だって分る。

  (しかし今回はなぜか、その後も大東大の選手は走っていたようだ。

  ルールが変わったのかも知れない)

  しかし取り返しの付かないことになったら・・・。

  当時現地は26.8℃とこの時期にしては高温だったようで、

  熱中症ではないかと言われていた。

  結局、田山満里は中継所手前400mでリタイアした。

  その後病院に運ばれたものの、意識はあるという話だったが、

  私としては監督のあの判断の逡巡は断じて許すことはできない。

6区(アンカー区間)でも異変が起きた。

  中央大のアンカーがゴール寸前でフラフラして座り込んでしまったのだ。

  しかし彼女は重篤な事態ではないようで、差し出されたドリンクも

  断っていた。そして何とかゴールした。


女子駅伝でこんなに過酷なレースを見たのは初めてだった。

これは素人の勝手な意見に過ぎないが、チーム管理者(監督)の見通しに

甘さがあったのではないのかと思われて仕方がない。


また、繰上げスタート(首位チームの通過から規定の時間(通常10分?)を

過ぎた時点で、それまでに未着のチームを見切り発車スタートさせる制度。交通規制の

拘束時間の観点から設けられたものと思われる)の時間が、間違っていた

という前代未聞の事態も発生した。

確かにテレビの時間表示よりも数秒早い時点で、実際には繰上げスタート

させていた。

テレビでは、字幕スーパーの誤りを示唆するようなコメントが直後に

流されたが、結局間違いはテレビ局側ではなく運営側にあったようだ。

誤認スタートさせられた大学には、気の毒としか言いようがない。


実に様々なことがあった大会であったが、見る側としては結構楽しませて

もらった。

また、最後になるが、佛教大の1区の渋谷(と思われる選手)がゴール後

号泣している姿が映されていたが、辛い気持ちは分るがこの辛さをバネとして

来年雪辱して欲しいと切に思う。

まだ1年生なのだから。













  

  

  

  




























岩瀬仁紀の寂しさ

2011年10月22日 | 野球
10/18に中日が優勝を決めた瞬間、選手がグラウンドに飛び出して来た。

皆、破顔一笑である。

だがしかし、そんな中で笑顔を見せなかった選手が一人いた。

岩瀬仁紀である。

ちょっと驚いた。

表情がどこか寂しげなのだ。

これについては、何人かの人がツイッターで指摘していた。

それだけ目立ったということなのだろう。


あの寂しげな表情の理由は果たして何なのだろう。


実は3-3の同点で迎えた10回裏横浜の攻撃、2死1塁の場面で

マウンド上は9回から登板している浅尾。

バッターはホームランもある筒香。

既に時間は3時間30分を超えていて、ここで抑えれば引き分けで優勝という

状況である。


森コーチがマウンドに向かい、浅尾と話をする。

そして落合監督が何とブルペンに電話をする。

(監督自らブルペンに電話するのは、私は初めて見た)

ここで岩瀬だろうと誰もが思う。

ところが、まだ審判に交代を告げない。

そして監督がもう一度ブルペンに電話をする。

監督は苦笑いを浮かべていた。

結局浅尾の続投、岩瀬の出番はなし。

そして浅尾は筒香を三振に討ち取り、試合終了で引き分け。

中日の連覇が達成された瞬間だった。


監督がブルペンに2度も電話するという異例な事態。

落合監督があんなにバタバタしたのは初めて見た。

森コーチと意志の疎通ができていなかったのか。


試合後のインタビューでこの時のことを聞かれた落合監督は、

「内部のことだから」とこの質問に直接答えるのをを避けたが、

「途中で使い方を間違えたから、浅尾を引っ張るしかなかった」とも

言っている。

投手の胴上げはなぜか行われなかったが、通常ならあの場面の投手は

「胴上げ投手」になるはずである。

その投手を岩瀬にするか、浅尾のままで行くのか、難しい判断を迫られた

のだろう。


そして結局選ばれなかった岩瀬の気持ち。

しかも判断が二転三転したように見えた挙句の決断。


私は岩瀬が不調の7月に見た岩瀬と浅尾の交代のことを思い出した。

(当ブログ、7/17/3

浅尾に交代させられたあの時の岩瀬の呆然とした表情。

そして今回の寂しさを隠せないあの表情。

岩瀬の心中やいかに。

世代交代と人は簡単に言うが、当人の心境は察するに余りある。


















野球の観客数・異聞

2011年10月21日 | 野球
昨夜のことである。

ツイッターの中日ファンが集うタイムラインに、プロ野球の観客数についての

投稿があった。

それは、ここ7年の中日を含む4つのデータを示して、投稿者の方(仮にAさん

と呼ばせていただく)が中日の動向についてコメントしたものである。


そこに気になる数字があった。

「広島の新球場バブル70%増」(広島の本拠地・マツダスタジアムは

2009年に新規オープンした)及び「中日と広島を除く4球団の合計は17%減」。

私は野球の観客数の推移について多少関心があったので、調べてみたり

当ブログ(9/2810/4)でも記事にしたことがある。

従って極めて大雑把な傾向は知っているつもりだった。

その私が見ても、「広島の70%増」と「中日と広島を除く4球団の合計は17%

減」という数字には疑問を抱いた。

そこで調べてみた。(こちらのサイト


やはりおかしい。

そもそもAさんが参照した元データの日付が不明だ。

しかし、「この7年」という表記があるから、これは観客数の実数を発表する

ようになった2005年(それ以前は水増しされた数だった)~2011年のものだと

考えた。

(だが2011年の観客数は、まだ残り試合があるために確定していない。

しかしそれでも、最新(10/20)のデータから今年の観客数を推測することは、

1試合当たりの平均観客数に主催試合数72を掛ければ概ね可能だ。

実際私はそのようにして2011年分を概算してみた。但しこの方法では、

現在のような最終局面では平均以下の観客数になりがちなので、

どうしても少々多めに出る)

ざっと計算してみただけでも、随分違った。

例えば、セリーグ全体9%減⇒2%増、

また中日・広島を除く4球団の合計17%減⇒4%減、

さらには広島70%増⇒55%増、

であった。

(但し、「中日が7年間で6%減」という数字は、なぜか合っていた)


ところでAさんのコメントは、

「『落合では客が呼べない』のではなくて『落合体制化で減少を食い止めてい

る』と見るのが実は正しい。」というものであった。



実は昨晩私は計算中に辛気臭くて嫌になって、途中で放棄してしまったのだ

が、寝ようとした頃にこの投稿に対して、Aさんの解説コメントを引用して

褒める投稿がなされた。

詳細を調べる元気もなかったので、私は取り敢えず、この元データは

信憑性に欠ける旨をこの新たな投稿者に伝えておいて寝た。


そして今日、いつも通りにタイムラインを見ていたら、昨夜と同様に

Aさんの解説コメントを褒める投稿がいくつかあって驚いた。

私はいくらなんでも、間違った数字が出回るのは良くないと考えた。

そしてもう少し調べたほうがいいと思った。

そこでAさんの投稿を少し遡ってみると、昨日の深夜の時点で

Aさんに対して、元のデータの信憑性に言及した投稿をした人がいたのだ。


それに対してAさんは元データの数字の信憑性については、

さほど気を使わなかったという意味のことを言っていた。

さらに驚くべきことには、この元データには何と実数発表以前の水増し観客数

が含まれているようなのだ。

私は正直言って少々拍子抜けした。

これではAさんの解説そのものも、怪しげなものになってしまいかねない

ではないか。


実際のところ、

          セリーグ全体  9%減⇒2%増、

中日・広島を除く4球団の合計  17%減⇒4%減、

              広島  70%増⇒55%増  で
      

              中日  6%減 (相違なし)であるならば、


中日の減少率6%は、広島以外の4球団の減少率4%よりも大きい

ことになるし、セリーグ全体の2%増とは比べ物にならないことになる。

従ってここから

  「『落合では客が呼べない』のではなくて『落合体制化で減少を食い止め

ている』と見るのが実は正しい。」という結論を導き出すことは、

間違っていると言わざるを得ない。


長々と書いて来たが、結局何が言いたいのかというと、

Aさんのコメントに飛びついた人たちは、

「『落合では客が呼べない』のではなくて『落合体制化で減少を食い止めてい

る』と見るのが実は正しい。」という言葉を元々探し求めていたのではないか

ということである。

ある種のバイアスが掛かった状態でいると、”入れ食い”状態になってしまう

という教訓である。





















  

「アラちゃん」騒動にみる退廃

2011年10月18日 | 社会
さすがに開いた口がふさがらなかった。

今朝テレビを見ていると、埼玉県志木市の市長がこう言っていた。

「アラちゃんが志木市に生活されていたことが分ったので、住民票を発行

した」


アザラシが荒川に迷い込んだというニュースは私も知ってはいた。

そして住民票発行ということにも、驚くというよりは呆れ返った。

しかし何よりも、市長が「アラちゃんが・・・生活されていた」と敬語を使った

ことには唖然とさせられた。

ポピュリズムと言うのも憚られるほどのひどい俗流迎合。

何という幼児化社会。

世も末だ。


アザラシ騒動と言えば、何年か前の「タマちゃん」騒動が知られている。

私は知らなかったのだが、その時も住民票なるものが地元自治体から発行

されたらしい。

今回いきなり住民票が出て来たので私は唐突に感じていたのだが、

なんのことはない”既定路線”だったのだ。

今調べてみてさらに驚いたのは、志木市はこの住民票発行の為に昨夜

職員数人が数時間の残業をしたそうだ。(スポニチ

こんなことに税金を無駄遣いするなと言いたいのは、私だけではないだろう。


この騒動の主犯は言うまでもなくテレビ局を中心にしたマスメディアだが、

彼らは常に話題を求めているから、格好のネタだったのだろう。

そしてこういう番組では、この騒動に批判的な人はまず出て来ない。

そんなことを言おうものなら、たちまちにしてバッシングを受けるから

仮にそう思っていても言い出せないのである。








大野の先発=勝ちを捨てた(?)落合監督

2011年10月17日 | 野球
数日前の話になるが、ヤクルトとの首位決戦の4連戦を4連勝して中日は、

優勝へのマジックを1として、翌日の巨人3連戦初戦に

今季1軍初登板の新人・大野(昨年ドラフト1位)を起用した。

先日行われたファーム日本選手権では及第点の投球をしたとはいえ、

意外感は拭えない。


私自身も正直言って期待よりも不安を感じていた。

勝てば優勝というこの大事な試合に登板させることへの不安というより、

それはむしろ不満に近いものだった。

なにもここで使うことはないだろうという風に感じたのだ。


結果は打ち込まれての大敗。

私には悔しさばかりが残ったが、翌日の中日ファンのツイッターを見ると、

これが来季を見据えた起用という良い評価が多くて私を驚かせた。

特に森・総合コーチの「これ(大野の先発起用)が自分の最後の仕事」

「同年齢の巨人・沢村との今現在の力の差を見せて(教訓とさせて)

おきたかった」という発言に多くの共感が寄せられていたことも、

私の意外感を誘ったものだ。


しかしその後中日は連敗し、結局巨人に3連敗してマジック1は変わらない

ままである。


さすがに一部では、あの大野先発は無謀ではなかったか、という意見が

出て来るようになった。

やはりあの判断には(一気にマジック1にまで上り詰めたことによる)油断が

あったのではないかという指摘もある。

中には、07年の日本シリーズでの完全試合目前の山井交替との比較で、

「勝ちに行く」姿勢の違いを批判する人もいた。

(あの時とは状況が違うと私は思ったのだが、様々な角度から考えて

みると一概にそうも言えないかなという気がしてきた)

勝負事は勝つときは一気に行かなければ、墓穴を掘る危険を孕んでいる

とはよく言われることである。


だが、あの日はローテーションの谷間であったことも確かなのだ。

順番なら伊藤準規だが彼は2軍にいるし、チェンでは中4日になってしまう。

結局先発にふさわしい投手がいないという事情から、大野先発と言う判断が

下されたされたように思われる。

ましてや、マジック1が出ているから、無理してこの試合を勝たなくても

いい状況ではある。

さらにこの日は13連戦中の11試合目である。

選手の疲労もピークに近いことは容易に分る。

このような様々な条件を考えての決断だったことは想像に難くない。

そしてそれが一種の賭けになることも、重々承知の上での判断だったと

は思う。


だがしかし、確かにあそこで優勝に突き進む”流れ”が変化してしまった

ことは否めないと思う。

そしてこれまで張り詰めて来た選手の緊張の糸も、一瞬ほんの少々緩んで

しまった感はある。


これはまさに結果論の世界だから、究極の結果=優勝が決まるまでは

迂闊には何とも言えないのだが、あの大野先発という判断には少々の油断が

忍び込んでいたのではないだろうか。
















スポーツ紙の”捏造”

2011年10月14日 | 野球
昔の話だが、日本シリーズ巨人X近鉄で近鉄が初戦から3連勝した時に、

近鉄の選手が「巨人は大したことない」と発言して、巨人選手の反発を買い

その後4連敗して負けたということがあった。


そのことに関しての記事。(「スポーツコミュニケーションズ」)

この記事によると該当の選手はそういう発言はしていないという。

しかし当時世間ではそういう風に伝えられていたことは確かである。

私がそう思い込んでいた所以である。(但し、私の記憶はデタラメに近いもの

であり、当時伝えられた言葉は「巨人はロッテより弱い」であった。しかも

私は、この発言を試合後の場内インタビューでのものと勘違いしていた。

いくらなんでも、相手チームの選手がまだいるヒーローインタビューで

こんなことを言う選手はいないに決まっている)


彼は「『(巨人は)あれだけ、ええピッチャーおったら優勝するで。でも打線

はアカンなぁ』みたいな話をした。」ということらしい。

いずれにしてもこの話は油断大敵という意味で、語り草になっているほどの

結構知られた話なのだ。


結局「話題は作られる」ということである。

なぜなら現実の世界には、早々面白い話は転がってはいないということで、

メディアは売らんが為に”捏造”も厭わないということだ。


ところで日本のスポーツ界で最大級の”問題発言”は、何と言っても

阪神の江本孟紀氏が退団に追い込まれたという「ベンチがアホやから野球が

でけへん」発言ではないだろうか。(Wiki)

プロ野球界では上層部批判は御法度とされているから、これは常識的には

考えられない発言なのである。

だからこそ、この発言は世間の話題を呼んだのである。

そこには、同じく「上司は絶対」の息苦しい会社で働くサラリーマンに

一瞬の涼風を与えた効果があったのではないか。


それはともかく、この発言の真偽は不明である。

それというのも、この発言に対する本人のコメントが二転三転している

からである。

私は以前、彼がテレビで「『ベンチがアホやから野球がでけへん』とは

言っていない」と言っていたのを見たことがある。

そこで私としては「ベンチがアホやから野球がでけへん」とは言わなかった

にしてもそれに近いことは言ったものと理解している。


最後にもう一つ。

元マラソンランナーの有森裕子さんの言葉(Wiki)


 「自分で自分をほめてあげたい」。

これも一時女子スポーツ選手の間で結構流行した言葉だ。

私自身は、正直言ってこの言葉の響きが好きではなく、この言葉を聞く度に

当時はウンザリしていたものだ。


ところが本人の発言は「自分で自分をほめたいと思います」というものだった

ようだ。

「『自分で自分をほめたい』という言葉はフォーク歌手

高石ともやが書いた詩の一節を引用したもので、この詩を初めて聞いたとき

涙を流して感動し、いつかこの言葉を言いたいと暖めていたもの」ということ

らしい。


ここでもなぜか、本人の発した言葉「自分で自分をほめたい」が

「自分で自分をほめてあげたい」に変貌している。

大した違いはないと思う人も多いかもしれないが、微妙なニュアンスが

違うような気が私にはする。

後者(「ほめてあげたい」)には或る種のナルシシズム(自己陶酔)が

感じられると思うのは私だけであろうか。

私がこの言葉を好きになれなかった所以である。


ここで敢えて屁理屈を捏ねさせて頂く。

「自分で自分をほめる」のは単なる自己評価(AがAを評価)である。

ところが「自分で自分をほめてあげたい」には、

評価する人間(A)と,評価される人間(B)の混同(Aが「擬似B=A’」を評価)

が行われているのではないかという疑念が私には浮かんで来たのだ。


自己賞賛という言葉があるように、「自分をほめる」ことそれ自体に

異議があるわけでは決してない。

しかし他者(B)を偽装した自分(A')をほめるという行為に、

不快感を感じたという、他人には殆ど理解してもらえないであろう感覚の話

でした。
























9・22落合ショックの影響

2011年10月13日 | 野球
昨日中日がヤクルトに勝ってマジック4(残り試合7)が出た。

本来なら大喜びするはずなのに、どこか気分が乗らない部分がある。

それは9/22の落合監督退任発表以来、ずっと引きずっているもののせいだ。

9/22以降中日は、昨日までに14勝3敗2分けという猛烈な追い込みを見せて

くれたというのにもかかわらず、素直に喜びに浸ることが出来ない。

何とも因果な話だ。


来季のことが否が応でも頭をよぎる。

はっきり言って、私は来季に関しては悲観的な見方しかしていない。

監督・コーチが大幅に交替させられることに加えて、選手に与える影響も

極めて大きいと思われる。

モチベーションを保てるかという問題である。

要するに、選手の「やる気」が懸念されるのだ。


私は来季はAクラスはむつかしいのではないかと思っている。

極端な場合、オールスターの頃までに優勝争いから脱落することも

想定している。

そしてもし万一そうなった場合に予想される内紛劇。


あぁ、まさに中日の黄金時代の「終わりの始まり」。

今年が最後の宴なのか!!。








訂正とお詫び

2011年10月10日 | 野球
実は先程、中日の平田選手のヒーローインタビューでのアナウンサーの発言に関して異議を申し述べるブログを投稿しましたが、ある人の指摘により、私が事実関係を誤認していたことが判明した為、この記事を削除しました。

このアナウンサーの方には大変失礼なことを言ってしまい、お詫び申し上げます。

引き分け数が勝率に与える影響

2011年10月06日 | 野球
中日関連のツイッターを見ていたら、ヤクルトは引き分け数が多いから

負けた場合の勝率に与える影響も大きい、という投稿があった。


何を隠そう、私は数学が大の苦手で頭も悪いので、この種の問題には

苦慮せざるを得ない。

しかしそれでも、”蛮勇”を振るって無謀にも先日当ブログでこういう文章を掲載した。


ところでこの、引き分け数の多いチームが負けた場合の勝率への影響の問題だが、

先日当ブログで考察した、勝った場合の影響度と同様に、負けた場合の影響度も、

同程度に大きいと思われる。

なぜなら、勝率=勝ち数÷(勝ち数+負け数)だから、引き分け数が多い

ということは、分母の最大値(144ー引き分け数)が相対的に小さくなるから、

1勝及び1敗の勝率計算に及ぼす影響が大きくなる。

これは、開幕直後の試合数の少ない時期を考えれば理解できるだろう。

(分母が小さいから)勝率に及ぼす勝ち負けの影響が大きく作用して、

勝率が激変しやすい。


従って、一般的に言われている「引き分け数が多いから有利」という俗説は、

正確ではないと言っていいと思う。

勝つことの影響と負けることの影響は等価なはずだ。

これは、昨年秋に「阪神は残り試合が多いから有利」という俗説に異議を

申し述べた時にも言ったことだが、この種の話は要するに勝った場合のこと

しか考えていない偏った見方なのではないかと思われる。

(誤解のないように念のために一言。優勝争いをしている2チーム共に

勝った場合は、引き分け数の多いチームの勝率に有利に働く。また、共に負け

た場合は、引き分け数の多いチームに不利に働く)












プロ野球の観客数について

2011年10月04日 | 野球
巨人の渡辺恒雄会長が、今年から採用された統一球の影響について、ホームラン

が激減して観客数の減少を招いた、と言ったらしい。(スポニチ

確かに巨人のホームラン数は昨年の226本から94本(10/2現在)と半分にも

満たない。

そしてホームランが乱れ飛ぶような派手な野球を望む人が結構いるのは確かだと思う。



ところで観客数については、ホームゲームの1試合当たりの平均観客数

こちらのサイトでいくつか見てみると、

       2010年   2011年(10/2現在)  年間観客数の増減
                           (年間換算想定数と比較)
 

 巨人   41,203人   37,384人      -27万人 (-9%)

 ロッテ  21,474人   18,699人      -20万人 (-13%)

 横浜   16,800人   15,256人      -10万人 (-9%)

ソフトバンク30,062人   31,669人      +11万人 (+5%)

 中日   30,460人   29,748人      -5万人  (-2%)

 
 全球団  25,626人   24,945人      -59万人 (-3%)
   



となっている。

(尚、年間換算想定数は、今後もこのままのペースで推移すると仮定した場合の数値で、10/2時点での平均観客数に主催試合数72を掛けて求めた)


一見して驚くのは、何よりも巨人の減少ぶりである。

観客数を実数発表に改めた2005年以降こんなに減ったことはなかった。

当然ながらこれには大きな理由が考えられる。

今更言うまでもなくそれは、今春の「節電対策」およびそれに伴うムードの

沈滞である。

(ナベツネさんの言うような「ホームランの激減」が主たる原因とは到底思えない)

巨人の場合、開幕試合が地方球場だったし平日昼間の試合も幾つかあった。


一方、本拠地が福岡にあり、節電の影響は余りなかったと思われる

ソフトバンクは好調な成績も手伝って、+11万人(+5%)と想定される。


しかし同じく好調だったヤクルトがほぼ変わらない(-3千人)のは、

やはり「節電対策」が結構影響したのだろう。

現に関東が本拠地のロッテ(-20万人)、横浜(-10万人)の減少ぶりも

大きいが、この両チームは成績不振も少なからず影響しているはずだ。


ところで我が中日は、落合監督退任の際に観客数の減少にも言及されたが、

-5万人(-2%)であり、プロ野球全体がー59万人(-3%)と想定される

ことを思えば、さほどの減り方ではないと言っていいのではないか。

「新しい風を入れたい」と言って、70歳の高木守道氏を招聘するなど

球団のすることは支離滅裂である。



      






競艇では不正を黙認(?)

2011年10月02日 | 競艇
競艇を当ブログで取り上げるのは随分久しぶりのことだ。

競艇界のモラルハザード(倫理の欠如)が余りにひどいままなので、

一言言いたくなった。


今日行われた下関競艇の10レース。

1周回2マークで4番手の2号艇・細川裕子は、2番手につけていた1号艇・

藤崎小百合に対して制御が効かないようで衝突してしまう。

(映像はこちら

藤崎は一瞬停止してしまい結局6着(最下位)に終わった。


この程度の衝突は競艇ではさほど珍しいことではなく、それ自体に文句はない。

また細川にしても、意図的に突っ込んだようには見えないので、

彼女を責める気は全くない。

2マーク進入時に藤崎の内側にいた分、ターンで外側にふくれたようだ。


私が怒るのは、レースの決着である。

このレースは一着・香川、二着・細川で確定している。

しかるに、細川は前述の接触行為で「不良航法」と判定されて、

-7点と大きく減点されている。

重大な反則と判定されても、レース自体は着順通りに確定させてしまうシステム。

ファンは疑問を抱かないのだろうか。

言うまでもなく、競馬やオートレースでは重大な反則は失格になり、

着順変更が行われる。

私は競艇に詳しいわけではないが、競艇ではフライングでは失格になるが、

待機行動違反(スタート前の動作の反則で減点7)でも、不良航法同様に

レースは成立してしまう。

この片手落ちな処分方法はどうにかならないのか。







交流戦はペナント争いを予言(?)していた

2011年09月29日 | 野球
今日は交流戦の順位表を見ていて気付いたことがあったので、それを極々簡単に。

(別に大したことではないので、あしからず。

尚、セ・パ両リーグの順位は9/28現在)


<交流戦・順位表>  <パリーグ・順位表>  <セリーグ・順位表>

① ソフトバンク    ① ソフトバンク       ① ヤクルト

② オリックス     ② 日本ハム        ② 中日

③ 日本ハム     ③ オリックス        ③ 巨人

④ 中日        ④ 西武           ④ 阪神

⑤ 西武        ⑤ 楽天           ⑤ 広島

⑥ ヤクルト      ⑥ ロッテ          ⑥ 横浜

⑦ 巨人

⑧ 阪神

⑨ 楽天

⑩ ロッテ

⑪ 横浜

⑫ 広島


一目瞭然、交流戦の順位がペナントレースにかなり反映されているのだ。

この内、パの②日本ハムと③オリックス、セの①ヤクルトと②中日に

今後順位が入れ替わる可能性が考えられる(ゲーム差が少ない)ことを思えば、

かなりの近似性が見られると言ってもいいだろう。


プロ野球観客動員数の謎

2011年09月28日 | 野球
中日・落合監督の退任問題に関連して、プロ野球の観客動員数の問題が話題を

呼んでいる。

そこでまず、データを見てみよう。

こちらのサイトの管理人さんが実に

丁寧に載せて下さっている。(2005年~2010年のデータ。2011年分は

今現在の途中経過を最新頁で)

参考までに言えば、プロ野球では観客数のデータが、

従来の「水増しされた観客数」ではなく、実数が発表されるようになったのは

2005年からである。

(変更されたきっかけは、防災上のことだったと思うが、

記憶には甚だ自信がない)


ところで、観客数が減り続けているとされた問題の中日の数はどうか。

(ホームゲームでの数字、地方球場も含む。千の位を四捨五入したもの)


 2005    2006    2007    2008   2009   2010

228万人   240万人  239万人  243万人  230万人  219万人


確かに減りつつあることは間違いない。

これに対してプロ野球全体の観客数は(一部省略)

  2005         2009         2010 

 1987万人       2240万人       2214万人


 一部で伝えられるようには決して減って来てはおらず、

2010年を除けば増える傾向にある。


冒頭に案内したサイトに掲載されている球団別のグラフを見れば分るように、

若干ながら球団毎に増減の違いがある。

最も顕著な変化があるのは広島だが、これは2009年の球場新設が原因である。


  2005    2008    2009    2010

 102万人   139万人  187万人   160万人 


球団別のデータを見て一番驚いたことは、ホームとビジターでの動員数の

違いである。

特にホームでは、12球団中4位の観客数を誇るソフトバンクが、

ビジター(データが2005~2007しか掲載されていない)では何と

11位→9位→10位ということだった。

この極端な違いは、ソフトバンクがいかに地元ファンの圧倒的な支持に

支えられているかということだろう。

悪い言い方をすれば、地域偏重型ということになる。


さて問題の中日だが、こちらもソフトバンク同様に地域偏重型と思われている。

実際、ホームの観客数は12球団中3位をずっと維持しているのだが、

ビジターになると12球団中の順位だけでなく、セリーグの中でも

5位→6位→6位である。

(これはホームでは、12球団中4位と5位だったソフトバンクと日本ハムが、

ビジターではセリーグ全球団を下回るため、セリーグ順位=12球団順位と

なっているからである)


中日のビジターでの観客数の極端な少なさ。

これには地域偏重に加えて、中日がホームのナゴヤドームでの勝率が

かなり高い反面、ビジターでは低いことが若干影響しているかも知れない。

(但し、これは他のチームでも同様な傾向があると思われるので、

検証してみないと分らない。)


最後に、ホームとビジターの比較で言えば、横浜、ヤクルト、広島、

西武、ロッテ、楽天はホームよりビジターのほうが観客数が多い。

甚だ失礼な言い方になるが、これらはどちらかと言えば観客数の少ないチーム

なので、相手球団の人気によってビジターの観客数が増えているのかもしれない。

















  

 

 




























「アンチ落合」という区分け

2011年09月26日 | 野球
これは中日ファン以外の人には退屈な話かもしれない。

先日の「落合監督退任」のニュース以降、一部では「アンチ落合」という言葉が

出回っている。

(これは中日ファンが集うツイッターに於いては以前から既定の言葉で、

その対義語は「落合信者」。)

金曜日に落合監督退任の話題を取り上げていたラジオの番組の中で、

「アンチ落合」という言葉が出て来て私は随分驚かされたものだった。


しかしそもそも「アンチ落合」とは何を指す言葉なのだろうか。

もちろん落合監督を好まない人ということは分る。

でも例えば私などは、落合監督の続投は希望していたが、

彼のファン及びマスメディアに対する態度には、当ブログでも度々批判して

来たように、かねてから不満だらけだった。

では果たして私は「アンチ落合」なのか?

自分では当然「アンチ」ではないと思っている。

しかし世の中には、落合監督に少し異議を述べただけで「アンチ」と見なす人が

結構いて、取り扱いに苦慮することもない訳ではない。

(それどころか、中日を批判したわけでは全くないのに、抗議が殺到した

こともある)


結局落合監督を少し批判しただけで「アンチ」と見なされる風潮がある

ように感じる。

これは余りにも短絡的見方だと言わざるをえない。

(特に中日ファンの集うツイッター「#dragons」の検索先ではかなり極端な

意見が飛び交うことがしばしば見られて閉口することも少なくない。

ではそれならば見なければいいではないか、という意見も当然あるだろうが、

自分とは違った意見に触れることの必要性を私は意識しているつもりである。)


要するに私は安易な「アンチ落合」と「落合信者」の分別が嫌なのである。

極めて軽率なラベル貼り。

呆れるほどの思考の単純化。

そういう閉鎖的な一連の動きから私は自由でありたいと思うのだ。