パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

情報の伝わる速度

2016年02月09日 09時30分19秒 | 住民投票・市庁舎・リコール・市政

少し興味を持ったことがある
言葉、情報、概念の伝わる速度はどのくらいだろう
ということ

同じ様な疑問を持った人はいるようで
方言の伝わる速度を計測(考えた)人がいる
徳川宗賢は「日本言語地図」で方言の伝わる速度を調べている

その結果
近畿を中心として1年間に伝わる距離
 ・東海道方向 0.75km 
 ・北陸方向  1.06km 
 ・中国方向  1.10km 
 ・四国方向  1.23km 
 ・南近畿(和歌山など)方向 0.49km
  平均で年間約1km 

ということらしい
これは昔の話でテレビも携帯電話もインターネットもない時代
今ならそれこそ瞬時にいろんな情報は伝わる

しかし、この情報でも伝わりやすいものと伝わりにくいものがある
清原氏の覚醒剤に関する情報は一気に日本に伝わっているが
甘利さんのことや辺野古のことは伝わらない人が少なくない
これはメディアの露出の量の違いだけではない 
そもそもの話題に興味があるかどうかという点で
大きな違いが出てくる

今なぜこんな話を取り上げているかと言えば
この一月間行われた新城市長リコールについて
その情報の伝わり方がまさにこの例に該当するからだ

さすがにリコール署名活動をしていることを
知らない人は少なかった
しかし肝心な、なぜその行動に至ったか
なぜ反対しているのか?
と言った細かな情報は、実感として余り伝わっていたとはいえない

それは情報の提供の仕方、頻度、物理量で解決される問題というより
単純に個人の関心の範囲を外れているから
の様に思われる

いくら真剣に訴えても関心のないことには関心がない
良いことではないかもしれないが、これは純然たる事実
真剣に訴えれば分かってくれるはず
でも面倒なことは心の入り口の部分で 弾かれてしまう
(いずれ自分の身に降りかかってきた時は激しく反応するかもしれないが) 

この現実を知った時、ある種の絶望感や無力感を感じる
しかし、それでも
そう、それでも  今できることをする
それしか手はないと諦めず何かをする
諦めないこと、それは未来に希望を持つことかもしれない
と思ったりする


 

コメント
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