年をとって仕事を離れ、何もすることがない状況を
悠々自適の生活と判断するか、退屈で毎日が日曜日と感じるかは
人それぞれだが、本質的には横着な人間の自分は、
割合退屈していないというのが現在の姿
(怠惰な生活にあっという間に慣れる自信がある)
生産的でないから使うお金も節約気味
いい車に乗って、いい服を着て、高い酒を飲んで、高価な肉を食べて、いいカメラを持って
いいホテルや旅館に泊まって、豪華な電車旅行や船旅ができなくても
そんなに苦痛は感じない(同居人はどうだかわからないが)
できれば音楽会にちょくちょく行ければいいなとも思うけれど
慣れっこになると演奏の比較ばかりが気になって(それも楽しみ方の一つだが)
音楽を聞く(体験する)新鮮な体験ができなくなるから
度々にしかいかないのは却って良いことだ、、と思い込もうとしている(ところもある)
人はお金を稼ぐ方法はそれほどいろんな方法があるわけではないが、使う方は本当に種々様々だ
そこで自分は何にお金を使っているかと考えると、現実には本というところかも知れない
ショボショボになっているがまだ使える目を酷使する読書が自分を退屈な生活から救ってきている
だがこの一月くらいバイオリズムが低下してきたのか、少しばかり読書モードから離れていた
これは時々あることで、そういう時は軽いミステリーで読書の勢いをつけるのが解決策だった
今回はそうした気分にもなれず、それでも読まない時間が増えてくると不安感に襲われて
思い切ってアマゾンの「欲しいものリスト」に登録しておいた本を買い物がごに入れた
なんとまあ硬そうな本で、昔なら絶対手にしない本だ
だがある時自分がツイッターでフォローしている方のお勧めの本として挙げられていて
最初の一章、二章だけでも読む価値があるとあったので、その言葉を信じてお金を投じた
と言ってもお薦めの本だからといって闇雲に購入したわけではなくて、最近の自分の住む町や国の
政治的・法的なモヤモヤ感が少しは解決するのかな、、と期待したところもあった
法学は素人なので、最初の章だけでもったいないがそれで良しとしようとしたが
読み始めるとこれがなかなか面白い
今まで現実世界で経験したこと、そこで感じたこと、考えたことが法の体系・考え方のなかに
組み込まれていて、なんとまあスッキリと解説されている
(情けないのはそれらを覚えていられなくて直ぐに忘れてしまいそうなことだが
その時はもう一度読み返せば良いこととしようと自分に言い聞かせている)
本は読むタイミングがある
この本は少なくとも市政の多少なりとも関わって、いろんな疑問を持つようになって、いろんな体験をしたからこそ
リアリティを持って読むことができる
もっとも人が本を選ぶのではなくて、本が人を選ぶみたいなところもあるのも実感としてあるけれど
この本の最初の部分はこんな内容
著者はとりあえず一章と二章を読んでおいて、それからは問題が起きた時、
該当案件に接した時に読み続ければ良いと言うようなことを「はしがき」に述べているが
理解できるかどうかは別として、どうやら最後まで読んでみたい気持ちが強くなってきている
結局は途中で苦しくなって最後のページまで文字を追っただけ
ということになるかも知れないが、その時は、その時
とりあえず、現時点では手に負えない本だと思っていたが、、案外そうではなかった、、という感じ