DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

大丈夫か(36)

2013-11-22 13:14:02 | ButsuButsu


率直に言って、時代に逆行している気がする。

特定秘密保護法案のことだ。

内容は

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防衛、外交、スパイ活動の防止、テロ防止の4分野で、漏れれば国の安全保障に支障をきたすおそれがある情報を閣僚らが「特定秘密」に指定。

特定秘密を扱う公務員や警察官、民間業者などがこれを漏らせば、最長懲役10年の罰則が科せられる。

特定秘密の指定期間は最長5年で、5年ごとに延長できる。

30年を超える場合は内閣の承認が必要となる。

漏洩をそそのかした場合は最長懲役5年となるが、知る権利を保障する観点から、出版、報道の取材行為については、法令違反や著しく不当な方法でない限りは正当とする。

安倍政権は、日本周辺の安全保障環境の悪化に対応するため、国家安全保障会議(日本版NSC)の創設をめざす。

そこで米国などと機密情報を交換、共有する考えだが、そのためには法整備をして秘密保全の仕組みを整える必要がある、としている。

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この議論は、そもそもがおかしい。

情報社会となりつつある現代社会において、情報は大きな意味を持つ。

情報を共有することによって、リスクから救われる部分が大きくなっている。

情報を公開することを原則として、やむを得ず秘密にする場合を議論すべきだ。

この法案では、情報を秘密にすることを原則として、やむを得ず情報を公開する場合について議論している。

これは、政治家や官僚に情報を秘密にする権利を与えているに過ぎない。

そもそも彼らを信用できるのか。

これからの世界は、何が起きてもおかしくない状況になるだろう。

そのような場合、等しくかつ迅速に情報を共有することこそが、多くの人を救うことになる。

リスクに対応できない政治家や官僚に、運命を任せてよいのだろうか。

情報の秘匿は、汚職の温床となるのではないのか。

意図的な情報操作か、真実なのかを、どうやって判断せよというのか。

なぜ、このような法案が必要なのか。

おかしなことだらけだ。

防衛上にしても、情報が共有されなければ自滅するだけではないか。

私には、日本の政治家や官僚が、正確に情報を管理できるとは到底思えない。

そのような人がもし存在するのなら、ぜひ教えてほしい。

この国の政党も政治家も、おかしいのではないのか。

悲しいほどの絶望感を感じている。

11月21日(木)のつぶやき

2013-11-22 05:12:48 | 物語

湖の鎮魂歌(110)

2013-11-21 12:53:49 | ButsuButsu


かわいそうなことをしたな、と思った。

通勤路で拾ったドングリをポケットに入れておいた。

暖かったのかもしれない。

はじけて種子が飛び出した。

今更、土に戻してもだめだろうな。

四季の移ろいが不安定になると、ドングリでさえ戸惑うのかもしれない。

それにしても、自然の営みは不思議なものだ。

こうやって、幾千、幾万の木の実が地上に落ちて、生命をつなごうとする。

人間もそうだ。

生まれる命もあれば、死滅する命もある。

何かが生き残るためには、何かが犠牲となる。

美辞麗句だけで生存することはできない。

過去から、人類の歴史は犠牲の上に成り立ってきた。

自然を汚し、他者を傷つけて、生き延びてきた。

それを正当化することはできないが、現実を捉えることは大切なことだ。

人類は、野生の動物を飼い慣らして、家畜としてきた。

家畜を屠ることを罪悪だとは誰も言わない。

等しく生を持つものを犠牲にして生存していることを認識し、自然の恵みに感謝することを忘れてはいけない。

いつもそう思っている。

今日、NELのファンド申請書を書き始めた。

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【前文】

自然界には、分散したエネルギーを統合化する自然エネルギーレンズ(NEL)が存在する。

たとえば、台風は海面水温という熱エネルギーが作り出す小規模な渦が数多く統合化されて巨大な低気圧渦を形成したものである。

琵琶湖では、環流という大きな渦が形成される。

水中の熱対流や風による応力が、地球の自転による転向力(コリオリ力)とバランスして半径10㎞にもおよぶ巨大な渦を作るのである。

環流の流れは一定方向で安定しているので、工夫をすれば持続的なエネルギーを取り出すことができる。

このような、大規模なNELにエネルギーバイパスを作る。

それを人類が利用することによって、自然界で発達するアンバランスなエネルギー配分を調整し、低炭素社会の実現に貢献することを目的とする。

11月20日(水)のつぶやき

2013-11-21 05:35:01 | 物語

湖の鎮魂歌(109)

2013-11-20 11:05:57 | ButsuButsu


俗世に救いというものがあるとしたら、それは山かもしれないと思う。

比叡山を眺めていたら、なんとなくそんなことを思い浮かべた。

昨日と今日は、風は冷たいが空の色は青い。

強い風の中で、体を震わせながら西方の山々を見ていると、少し気分が落ち着いてくる。

今年の天候はおかしかった。

少しずつ地球の歯車が狂い始めているのかもしれない。

誰もこの歪を修復することはできないのだろう。



地面の変動は、2種類ありそうだ。

ゆっくりとした歪と、急激なジャンプ。

注意深く見ると、下方へ沈み込む力と、元へ戻ろうとする力が混在しているようだ。

いろいろなことを想像してみると、地面の鼓動が聞こえてくるようだ。

あの山々だって、昔は平地だったんだろう。

地面が歪んだ結果、山となってしまった。

結局、変わらないものは存在しない。

当たり前のことに納得してしまう。

11月19日(火)のつぶやき

2013-11-20 05:26:17 | 物語

湖の鎮魂歌(108)

2013-11-19 18:42:16 | ButsuButsu


自然はうまく循環している。

エネルギーにしても、栄養にしてもだ。

いつも感心する。

循環しているから生物が存在してこれたともいえる。

これが一方向に推移したら、どこかで死滅が起こるのだろう。

自然エネルギーレンズの最も大きなものの一つが水の大循環だ。

琵琶湖に形成される湖流の電力はどのくらいだろうか。

測定値から概算すると、1平方メートル当たり0.1メガワットくらいだ。

深さ10メートル、幅1キロメートルの中には、1メガキロワットの電力があることになる。

平均的な原発の100分の1程度である。

滋賀県で使う年間電力の約3倍である。

琵琶湖全体では、原発数基分くらいの運動エネルギーがあることになる。

しかし、すべての湖流エネルギーを使うことはできない。

そこで、効率×0.5×密度×流量×(増幅した流速の2乗)から利用可能な電力を計算してみた。

効率はネットで調べた最低の20%を適用した。



そうすると、水深8メートルで100ワットから200ワットを得ることができる。

過去2年間の平均値だから、全く役に立たないわけではないようだ。

うーん、琵琶湖自然エネルギーレンズの活用ができるかも知れない。

計算ミスがなければだけど。

湖流がもっている電力0.1メガワットの0.1~0.2%にあたる。

これくらいなら使ってもよいのかもしれない。

それに発電効率をあげると、3倍くらいにはなりそうだ。

もう少しきちんと計算をしなければいけないのだが、まんざら絵に描いた餅ではなさそうだ。

11月18日(月)のつぶやき

2013-11-19 05:20:52 | 物語

大丈夫か(35)

2013-11-18 22:45:45 | ButsuButsu


道を歩くとドウダンツツジの紅葉が美しい。

秋が急ぎ足で去っていくようだ。

あと少しで今年も終わる。

今日は、滋賀県が原発事故のシミュレーションの結果を発表した。

新聞記事を読んだが、内容があまり良く分からなかった。

仮定が多すぎる議論なのだろう。

できれば複数のモデルを走らせて比較して欲しい。



どこに話を持っていこうとしているのだろうか。

大切なことは、最悪の事態にどう対応するかの準備をすることのような気がする。

自然エネルギーレンズ(NEL)の開発を進めようと思う。

原発がダメなら、自然エネルギーしかないではないか。

しかし、既存の自然エネルギーでは原発の代替にはならないだろう。

利用可能なNELを探す必要がある。

人間の知恵が試されている。

11月17日(日)のつぶやき

2013-11-18 05:23:32 | 物語

湖の鎮魂歌(107)

2013-11-17 21:24:00 | ButsuButsu


びわ湖トラストの集いが成功裏に終わった。

いやー、お話もお酒も料理も、ともにすばらしかった。

これが琵琶湖の文化なのだな、と思った。

琵琶湖汽船の桂陽三さんの、フナズシの話。

藤居本家七代当主の藤居鐵也さんの日本酒で乾杯の話。

安土城考古博物館副館長の大沼芳幸さんの田んぼで育つ琵琶湖の魚の話。

いずれも興味深い話だった。

酵母菌と麹菌が作った日本酒、十数種類

鮎の山椒煮、大鮎の山椒煮、鮎のなれずし

鮎の昆布巻き、えび豆、小鮎の丸干し

鹿肉のボイルサラダ、猪じゃが、こごみの辛し和え

鯖のなれずし、ふきのとう米粉シフォンケーキ、鯖そうめん

なんと言っても格別だったのは

坂本の山本製麺提供のおろしそば

うまかったな。。。

3杯も食べてしまった。

橋本さんと山本さんの演奏もよかった。



見直してしまいました。

何だか、新しい琵琶湖文化が出来上がりそうでした。

11月16日(土)のつぶやき

2013-11-17 05:20:39 | 物語

湖の鎮魂歌(106)

2013-11-16 23:39:53 | ButsuButsu


淡水赤潮の発生は、滋賀県庁と滋賀県民を驚かすのには十分だった。

滋賀県は、1979年に琵琶湖富栄養化防止条例を制定し、翌1980年に施行した。

この条例の前文には、今の滋賀県では想像できないくらいの名文が記述されている。



琵琶湖において富栄養化と言う文言が正式に用いられた瞬間でもあった。

こうして、琵琶湖に流入するリンの削減努力が始まった。

まず実行されたのが、リンを含んだ洗剤の使用禁止だった。

そして、流域下水道の整備も始まった。

1982年には琵琶湖研究所が設立された。

一般には、このような県をあげての運動によって、琵琶湖の水質は劇的に改善されたと言われている。

果たして本当なのだろうか。

11月15日(金)のつぶやき

2013-11-16 05:14:21 | 物語

湖の鎮魂歌(105)

2013-11-16 00:14:44 | ButsuButsu


1977年5月に、琵琶湖で淡水赤潮が発生した。

ウログレナ・アメリカーナ(以下、ウログレナと略す)という植物プランクトンの異常増殖だった。

琵琶湖の南湖から北湖西岸にかけて、水面が赤褐色に染まった。

それまでにもウログレナの存在は確認されていたが、大規模な発生はこのときが初めてだった。

なぜ、ウログレナのような赤潮が発生したのだろうか。

ここに、京都大学理学部分析化学研究室が分析した琵琶湖北湖における栄養塩データがある。

1962年から1981年にかけてのデータである。

1965年頃から、アンモニア態窒素濃度が急上昇している。

当時の分析精度がどの程度であったかについては不明だが、この濃度はとても高いと言える。

おそらくかなりの量のし尿や肥料が琵琶湖に直接流入していたのではないだろうか。

次に、リン濃度が上昇している。

アンモニア態窒素濃度は次第に低くなり、代わりに硝酸態窒素濃度が上昇している。

このような背景の下に、1977年の淡水赤潮が発生したのだ。

ただ、全リン濃度から見ても分かるように、この時期を通してみても琵琶湖のリン濃度は低かった。

ではなぜウログレナは異常増殖したのだろうか。

実は、ウログレナは、自分自身で水中のリンを取り込むほかに、バクテリアが摂取したリンを利用することも出来る。

バクテリアは、プランクトンよりかなり早くリンを取り込むことが出来る。

ウログレナが、他の植物プランクトンとは異なり優位だったのは、この能力のおかげだった。

このことによって、ウログレナはリン濃度の低い琵琶湖でも増殖できたのだ。

したがって、ウログレナの発生は、琵琶湖の富栄養化のさきがけであったと言われている。