長い間琵琶湖の研究をしていると、さまざまな問題が持ち込まれる。
中でも変わっているのは、人の頭は浮くのか、という質問である。
いろいろ探したけれども、頭に関するデータベースは、経済産業省産業技術総合研究所がまとめたものしか存在しなかった。
頭の寸法は、全頭高(高さ)・頭囲(周長)・頭長(奥行)・頭幅(横幅)などの数値で計られている。
頭長と頭幅の間には有意な線形関係が見られる。
CTのデータに基づいて頭の容積を求めるのがよいが、このようなデータは公開されていない。
個人情報なのだろうか。
しかたがないので、上記の寸法から容積を推定する。
重さはわかっている場合が多いので、こうして比重を求めることができる。
さきほどのデータベースを用いると、頭の比重は1.02(青年男性)から1.05(高齢者男性)で沈む。
ただ、誤差や例外も考慮すると0.94から1.23くらいの幅がある。
つまり、概ね沈むが浮く場合もある、というのが結論となった。
頭だけ外して捨てるようなことは、くれぐれもやめていただきたい。
それと、頭の容積に関するよいデータベースがあれば教えてほしい。