Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

不可視性

2022年07月14日 06時30分01秒 | Weblog
全国霊感商法対策弁護士連絡会が会見 旧統一教会2世信者の苦悩、政治家との関係が明らかに
 「現在も印鑑や壺、絵画などの霊感商法による被害が続いているとして、21年の年間の被害総額は3億3000万円に上ると公表。記者らに教団の「聖本」を見せて、「教祖・文鮮明の御言葉が印刷されている。いくらで信者に買わせるか、3000万円です」(渡辺博弁護士)と実情を訴えた。

 日弁連消費者問題対策委員会は、クレジット・サラ金(多重債務)問題やねずみ講などの消費者被害が発生したことが契機となって設置されたものだが、私が所属する単位弁護士会では、建築紛争や医療過誤などのいわゆる専門家にかかわる紛争もカバーしている。
 専門家紛争を取り込んだのは、「情報の非対称性」(事業者は全ての情報を持っているのに対し、消費者は限られた情報しかもっていない・入手できないこと)に着目し、専門家紛争においてもこの点が消費者問題と共通するとみたことによるものと思われる。
 だが、私見では、「情報の非対称性」というよりも、「不可視性」という言葉を用いるのが適切な場面があり、その代表例が「霊感商法」だと思う。
 例えば、「聖本」、印鑑・壺などの”ご利益”は目に見えないが、建物の欠陥や医療過誤の原因なども一般人からすると目に見えない。
 こうした「不可視性」に、問題の根源があると見ることが出来るだろう。
 もっとも、宗教というものは、「死後の世界」という目に見えない世界の存在を前提としているわけなので、もともと消費者問題に強い親和性を有していたのかもしれない(「免罪符」が分かりやすい。)。
 これに対して、例えば、「目に見える世界がすべてである」という思想に基づいて、「ありのままの世界を受け入れ、大切にする」という新たな宗教を興すとすれば、どうなるだろうか?(「不可視性」を否定するので、「宗教」と呼べるかどうか疑問だが・・・。)
 おそらく、大半の日本人は、これについて来ないと思う。
 なぜなら、今なお、”変身譚”が大好きで、超越的な存在を渇望している人が多いからである(”変身譚”の終焉)。
 やはり、「目に見えない、絶対的・超鉄的な存在」を必要とする人は多いのだ。
コメント
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